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プロフィール
コメント数 170
性別 男性
年齢 43歳
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1.  夜よ、こんにちは 《ネタバレ》 
とにかく巧い。冒頭、夫婦を装って住宅を購入し、首相を拉致監禁するまでの展開を、全て室内で進行させるのだが、隣近所の訪問、窓越しの視線、テレビの映像、縦横無尽の音響、これらが住宅の一室を映画空間に一変させる。狭い空間に張り巡らされた無数の「映画トラップ」とでも言うべきか。ベロッキオは、この映画の背景であるモロ首相誘拐殺人事件や赤い旅団に対する言及を前面には出さず、テロリスト達と首相の関係をたくみに変位させながら、ジワジワと観客の外堀を埋めていく。そのベースとなるのは映画全体に通底する一種の通俗性(普遍性)で、主人公キアラの、テロリストととしての自分と、首相の思想に傾きそうになる自分との葛藤が、非常に分かりやすい構図で描かれる。さらに姿を見せない赤い旅団やイタリア政府の冷徹さ、あるいは唐突なローマ法王の登場。サスペンスの中に潜むホラー的とも言うべき彼ら怪物的人間の不気味さにより物語は複相化する。そして気がつけばベロッキオの攻勢は内堀にまで及んでいる事が、シューベルトの音楽と共に明らかになり、もはや防御は不可能。キアラの願望は次第に現実を帯び、後半以降、もの凄い事になる。ラスト、首相の笑顔、解放、その後にやってくるテレビ映像、そしてピンクフロイド!要は、この映画は圧倒的にカッコイイのである。ディ・モールト(非常に)良しッ!
[映画館(字幕)] 9点(2006-07-26 14:59:57)(良:2票)
2.  妖怪大戦争(2005)
妖怪、神木君、太もも、豪華なゲスト・・・これのどれか一つでも心の琴線に触れてしまったら、もう三池マジックにやられてしまう(僕はもちろん神木君・・・じゃなくて太ももです)。子供の頃にこれ見たら軽いトラウマになってたかもしれない、濡れた太ももの。真っ黒な日焼けではなく、真っ白な嘘と真っ赤な嘘の使い分けを覚えてしまうというセンチメンタルな夏休みとして少年期を決別させる感覚は、「千と千尋」で同じく妖怪たちに接した千尋の少女感覚とは違い、これはこれで結構好き。主人公の成長以外は、そのほとんどがバカバカしい映画だが、子供が見ても、大人が見ても(家族でみたらどっちもばつが悪そう)盛り上がるに事欠かない理想の映画なんじゃないかと思う。はっきり言って突っ込み所(姉ちゃんの存在価値は!?)は満載なのだが、結局最後は爆発しちゃうし、まあいいかなと。「フェリーニのローマ」みたいな感じで、この映画も「三池崇史の妖怪大戦争」にしたほうがよかったかもしれない。それにしても、あの巨大なバケモノ工場がなくなった後の高層ビルだけが崩れた東京、あれがどうしてもアメリカの国際貿易センタービルに見えちゃうんだけど・・・三池監督って「なんでやねん!」と突っ込まれたい人なんだということか。面白かった。
[映画館(字幕)] 6点(2005-09-16 18:27:37)
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