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1.  ラスト・クリスマス(1980) 《ネタバレ》 
生来の症状により、無菌室で育った(したがって人と握手することもできない)少年と、離婚状態のその両親のお話。筋立て自体はすごく感動的であり、また強烈で寓話的ですらあるラストも含めて、焦点も定まっています。その割にインパクトが薄いのは、特に前半の描写が今ひとつ平坦で、少年が平素有している危機感みたいなものが浮き彫りになっていないからでしょうね。また、脱出後にはむしろもう少し時間をとって、外に出てからの変化を表してほしいところでした(そうであるからこそのラストです)。ただし、普通は「昨年の」とかの意味になるのに実はそのまんまの意味だった、というこのタイトルはなかなかですし、懐かしさ満載の音楽もいい感じです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-12-31 15:44:34)
2.  落下の王国
青年が少女に話をする風景と、その話の中身そのものを並行して混在させようとした意図は分からなくもないですが・・・しかしそれならば、現実と虚構を突き通すほどの強力な芯が、話の内容に存在していなければなりませんが、そこまで達していません。つまり、設定を追うだけで制作側が息切れしてしまったということです。この世界を完成させようと思うならば、よほどの妄想力と、そしてそれに説得力を持たせるほどのディテールへの配慮が必要です。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2023-08-02 01:26:46)
3.  ラブ・レター(1983)
母親が遺した手紙に不倫のラブレターがあって、それを見た主人公も・・・という、上手くやれば情念炸裂のナイスなドロドロ話になりそうな設定なのに、何とも盛り上がらない。終始、暗い画面の中で何か疲れ切ったようなチマチマしたやりとりがなされているだけです。脇役もいろいろ配置されている割には、配置しただけで終わっています。あと、元はテレビ用なのか?と疑ってしまうくらい、粗いというかぼやっとした画質なのが終始気になりました。
[DVD(字幕)] 2点(2023-06-01 00:26:52)
4.  ラッシュアワー 《ネタバレ》 
クリス・タッカーがただうるさいだけで、しかもそのトークも面白くないというのが最大の難点。それなら何か別の才能がとか、あるいはそのトークがなぜか解決に役立ってしまうとか、何か人物的なプラス材料はいるはずなのですが、それもありませんでした。ジャッキーに関しては、小道具を駆使したアクションはいろいろ考えているんだろうなあと思わせはしますが、例えば軽い一連の身のこなしでタクシーに乗り込むようなさりげない芸を、もっと見たかったところでした。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-05 01:52:17)
5.  雷神-RAIJIN- 《ネタバレ》 
殴り合いと制圧と問答無用の強さこそセガールの本質なのに、それをあんな分かりにくい映像にされては、まったく作品の意味がありません。それと、冒頭で出てくる敵とメインの敵、何か絡みなり関係があるのかと思ったら、単に2本分の話を1本にしただけだったとは・・・。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2022-02-07 02:05:05)
6.  ラブ・アクシデント
夫を亡くした妻と、風来坊的に表れた男のラブロマンス。男はとりあえず軽薄なんだけど、軽薄になりきれなくて、実は一直線にヒロインに向かっているのがミソ。ただ、歌手とかギャンブラーとかいう設定を除けば、何も変わったことは起こってなくて、本筋のラブストーリー自体は食い足りない。むしろ、娘とか、友人の妻とか、お祖母ちゃんとか、周辺の女性キャラ連がいい味を出している(あの娘、ヘレナ・ボナム=カーターを若くした感じで、さりげなく表情が豊かだなあと思っていたら、エミー・ロッサムですか!)。
[DVD(字幕)] 6点(2021-05-29 00:29:48)
7.  ラスト・シューティスト 《ネタバレ》 
これはもう「俳優としてのジョン・ウェイン」の壮大な葬式ですね。それだけのために作品が一本作れてしまうところに、彼の偉大さを感じます。作品としては、最後の三重対決から逆算したのがミエミエなのですが、こういうのはそれでいいのです。もっとも、ローレン・バコールは、あまりにも存在感が強烈すぎというか、この主人公とめぐり会っても会わなくても完全に自己完結して何も変わらなそうなので、ウェインとのやりとりにも叙情性が今ひとつ感じられないのですが・・・
[DVD(字幕)] 6点(2021-05-11 00:14:26)
8.  ラ・ブーム
まあ何とも、とにかくソフィー・マルソーが若い。初々しい。ひたすらそれを鑑賞するための作品。ストーリーなどはあってなきがごとし。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-04-30 01:47:50)
9.  ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択 《ネタバレ》 
とりあえず3人の女性のストーリーがあって、それが3本柱になっているという予想はしたのですが、その3本柱がいろいろ絡み合ってまとまっていくのかと思ったら、まったく絡まない。最初の30分くらい、いきなりローラ・ダーンのパート、その後はミシェル・ウィリアムズのパート、と別々に進行していきます。これはもしかしてオムニバスなのか、と思ったら、よーく見るとちょっとだけ絡んでいました。しかしそれならこんな構成にする必要はなかったというか、もうちょっと何とかできただろ。●各パートでいえば、出来が一番いいのは最初のローラ・ダーンのパートです。ただこれも、ジャレッド・ハリスの怪演あってのことですね。
[DVD(字幕)] 4点(2021-03-22 01:16:19)
10.  Lovers Again/ラヴァーズ・アゲイン(2010)
エマニュエル・ベアールの最新のお姿はいかに・・・という動機で見たのですが、しかしまったく中身のない作品でした。終始変化のない暗ーい雰囲気の中で、男女がネチネチくっついたり喧嘩したりを繰り返しているだけです。よく見ると時系列もちょっと工夫しているというのは途中でやっと分かりましたが、だからといって頭を整理してきちんとついていく気力も起きませんでした。
[DVD(字幕)] 3点(2021-01-31 00:53:12)
11.  ラバーズ・アゲイン(2017) 《ネタバレ》 
前半は妙に暗く陰鬱な雰囲気が続いて、「家族モノだったらもう少し最低限の活力みたいなものはいるだろ」と思っていました。しかし、キーポイントの息子の帰宅をぎりぎりまで引っ張っているのが利いて(そもそも前半では顔も見せない)、そこからドラマが動いています。あとその少し前の、うっかり(?)キスしてしまったときのなぜか漂う気まずい感、そしてさりげない腹の探り合いが続く「間」もいい感じです。息子カップルが来てからの心理の綾の重なりもなかなかですが、ラストは、あのようにまとめるのであれば、ものの2~3分で全部片付けるのではなくて、そこにこそもう少し時間をとるべきでした。●それにしても、還暦を超えて(!)ここまで可愛さと色気を発散するデブラ・ウィンガーは、まさに驚異的です。
[DVD(字幕)] 5点(2021-01-27 00:23:10)(良:1票)
12.  ラッキー・ガイ 《ネタバレ》 
とある街角のこぢんまりしたタルトショップ(その割に店員の数はやたら多い)での、イケメン店員・ブサメン店員・店長の息子のそれぞれのラブコメ沙汰のお話。人物設定は実にありきたりで、進行についても目新しいところは何もないはずなのに、各シーンに妙に勢いがあって、端役を含めた各登場人物にも程良いテンションの高さがあって、なぜか引き込まれて見てしまう。大体、3本の筋のどれをとっても、4分の1くらいでほぼ後の予想はできてしまって、しかも本当にそのとおりになってしまうのだが、こういうのはそれでいいのです。ラストの脳天気ぶりというか、楽天的世界観というのも、ここまでやると逆に貴重。●サミー・チェンの、ほとんど男装かというようなボーイッシュショートカットは、ちょっともったいなかったかなー。●しんちゃんとまるこちゃんの著作権関係は大丈夫なのでしょうか・・・(それっぽいクレジットもなかった気が・・・)。
[DVD(字幕)] 6点(2020-07-28 00:19:58)
13.  ラスト・キングス 《ネタバレ》 
主人公は徹頭徹尾椅子に縛り付けられたまま!そしてそこで5人の誘拐犯と繰り広げられる心理戦!と、そこだけで期待しまくってしまう絶妙なシチュエーションなのです。はたして、閉塞的な空間の中でじわじわ高まっていく緊張感はなかなかです。が、そこからラストにかけて、思ったほど結実しなかったという気が・・・。振り返ってみれば、まずやはり、肝心の5人組が個性弱すぎです。ウォーケンもどうあしらっていいのか、芝居が戸惑い気味です。あと、ポーカーとかホテルの彼女とか美味しいネタをせっかく入れていながら、そこがそんなに広がっていないのも一因かなあ。
[DVD(字幕)] 6点(2020-06-04 00:56:04)
14.  LION/ライオン 〜25年目のただいま〜 《ネタバレ》 
映画としては、無難に、そして上品に、そして巧みにまとまってはいるのですが、それ以上の重みがありません。主人公が故郷に帰っていく過程についても、何かの旅路があるのかと思っていたら、ひたすらネットを見てるだけだったからなあ・・・。手法としてはそうでも、心理的な遍歴はもう少し何かなかったんでしょうか。主人公の彼女も、ただの彼女というだけにしか描かれておらず、ルーニー・マーラの投入がもったいない。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-03-15 00:35:54)
15.  ラスト・ワルツ
どこまでも渋くて職人肌でシニア好みのバンドと思っていたのですが、まず冒頭部分から、並び立つリック・ダンコとロビー・ロバートソンの美しい格好良さにびっくり。レヴォン・ヘルムのワイルドさにもびっくり。"Up On The Cripple Creek"なんて、地味なカントリー風味の曲だと思い込んでいたのですが、こんなアグレッシブナンバーだったのですね。●ただそんな彼らも、豪華ゲストが次々登場する瞬間、「超一流サポーティング黒子バックバンドメンバー」になってしまって、全力でそのゲストを盛り立てるために一致団結して集中してしまうという・・・自分たちのファイナル・コンサートなんですから、自分たちが目立てばいいのに、どうして最後まであなたたちはそうなのですか、と言いたくなってしまうのですが、それこそが彼らの持ち味であり、本質だったのでしょうね。
[DVD(字幕)] 7点(2019-08-21 23:16:27)
16.  ライトニング・イン・ア・ボトル ~ラジオシティ・ミュージックホール 奇蹟の夜~
2003年2月7日、ブルーズ生誕100年を記念して開催されたコンサートイベントのドキュメントです。いろんなブルーズミュージシャンが入れ替わり立ち替わりステージで演奏する、の一言でまとめられてしまうのですが、一方でMCはほぼ全カット、インタビューやステージ裏の様子などもほとんどないため、つまり、ライブクリップの総集編を見ているような気にもなってしまいます。そんな中でも私にとってのハイライトは、ボニー・レイット様。歌もギターも立ち姿も、とにかく格好良すぎ。ベテランの名だたる爺様方に交じってのこの存在感も凄い。
[DVD(字幕)] 5点(2019-06-25 00:15:05)
17.  ラガーン 《ネタバレ》 
農民たちが頑張って、クリケットの試合でイギリス人チームを破りました。という一言で終わる話。それを堂々の4時間弱。いや、それにしても長いです。長いインド映画はたくさんありますが、この作品は、対象がクリケットの一試合に最初から絞られてしまっているので、話の膨らませようがありません。自然に長くなっているのではなく、無理矢理引っ張っている印象を受けました。●良かったのは、敵ボスの妹がこっそり助けにやってきたら、途端にヒロインのヤキモチが発生して三角関係になっていること(後半はそのネタはあまりなかったけど)。試合の前に10人が勢揃いして勇壮な闘いダンスの1曲があるんだけど、おいおいこの時点で、このうちの一人はスパイだろ!という都合の良さ。そして、今まで何を読んでも理解できなかったクリケットのルールが、何となく分かったこと。
[DVD(字幕)] 5点(2019-05-29 02:39:43)
18.  ラビット・ホール 《ネタバレ》 
冒頭、庭園のシーンの意味ありげな導入に胸が躍り、エッカートがぽつんとスマホの動画を見ているシーンの気品に期待が高まる。・・・が、その後は、それっぽいシーンが細かく積み重ねられるだけで、消化不良のままに終わってしまいました。例えば、マイルズ・テラーが夫婦宅を訪れて「しまう」シーンなんて、まさに心理の重層的な綾が衝突する重要ポイントなはずなのに、そこもあっさり、後のフォローもなし。もったいないです。
[DVD(字幕)] 4点(2018-12-28 00:13:39)
19.  ラ・ラ・ランド 《ネタバレ》 
オープニングの怒濤のカメラ動きっぱなし長回しに始まり、息もつかせぬほどに次々にネタをぶち込んでくる。それでいて、やっていることはごくごくシンプルな、何も考えずに見られるラブロマンス。大体、主演2人以外の出番がほとんどない。やっぱりこの監督は変態です。ちなみに、最初が"Winter"である時点で、ハッピーエンドではないことはすでに予想できますね。でも、2人がそれぞれ追っていたものの重みを考えると、このラストは必然です(その前の、「あああそこでこうしてたらなあ」的未練がましさ全開の回想シークエンスも、アメリカ映画らしからぬ湿っぽさで、良い)。なお、演技面では、伸び伸びと素直さ全開のエマ・ストーンに比べ、ライアン・ゴスリングが全体的に棒読みなのが気になりました。●ところで、リクエストを訊かれて即答で"I Ran (So Far Away)"だなんて、君は一体何歳という年齢設定なのだ(笑)。それを即座に演奏してしまえるバンドもバンドである。
[映画館(字幕)] 7点(2018-12-03 00:53:46)
20.  ラビリンス/魔王の迷宮
これはさすがに、中身がまったくない、としか・・・。ジェニファー・コネリーも、初期の頃はこんなに演技がぎこちなかったのかということと、デヴィッド・ボウイのアホコスチュームが笑えることしか、見所がない。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2018-03-03 00:18:37)
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