1. ラブリーボーン
《ネタバレ》 難しい。演出は抜群で、物語への引き込み方は素晴らしい。 しかしながら、犯人宅へ妹が侵入した後から転げるようにテーマがばらけてしまうのです。 成る程、映画的なラストにするのであれば、家族が犯人に復讐を遂げるという展開が一番で、観客もすっきりするのであろうが、今回はあえてそれをさけているのだろうなぁと思うけれど、やはりもやもやするのである。 では家族愛とか団結みたいなものを全面にだしてくるかというと、それも希薄で、まるで盛り上がりに欠ける。大事な時に家族を見捨てていた母親が帰ってきたから何なんだ?と、もやもやするのである。 それなら、霊が見えるという同級生をもっと絡めて、主人公と現実の橋渡しをするような展開にするかといえば、そうでもなく、ラスト付近で少しあるけれども、キャラ設定がまるで活かされていないと、もやもやするのである。 とってつけたような犯人の死もいかがなものか?。この作品のような展開をするのであれば犯人の死を描くのは違うのではないかと感ずる。 様々なことを描こうとしたけれど、とっちらかってまとまりませんでしたという印象をうける。 或は、尺の問題でカットしまくった結果の作品ではないのかとも思う。 作品の雰囲気や役者や映像や演出は素晴らしいだけに、構成不足だけがもったいない。 [インターネット(字幕)] 6点(2014-01-02 19:30:13) |