1. ラヴ・ハッピー
マルクス兄弟の最高傑作との誉れ高い『我輩はカモである』から20年、チームとしては第2次世界大戦直前に一度引退しながら、『マルクス捕物帳』に引き続いてカムバックして作られた、珍しいハーポ原作・主演の映画。結果的に、これがマルクス兄弟最後の作品となりました。 全体的に、昼間の場面でもどこか夜のような独特の雰囲気が漂っています。『我輩はカモである』を何回も観た直後に初見したのですが、この時61歳だったとは思えないハーポの、一向に衰えていない奇想天外な魅力、そして何と言っても、十八番のハープ演奏のシーン (今回は「スワニー河」) は絶品です。開巻直後のストーリー説明と、終盤に登場する私立探偵、サム・グルーニオン役のグルーチョも、この頃から始めていたクイズ番組の司会者っぽい、当意即妙のウィットを披露。チコは、20年前の『ココナッツ』以来となる「ジプシー・ラヴソング」を見事に演奏して、愉しませてくれます。 因みにこの映画、レンタル店で借りられると思いますが、その時はよく探してみて下さい。コメディのコーナーにない場合は、チョイ役でワンシーン出演しているマリリン・モンローのコーナーに置いてあることがあります (僕が発見したのは、このケースでした) 。 [ビデオ(字幕)] 10点(2004-02-23 09:08:22) |