1. リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い
《ネタバレ》 お話自体は「バンデットQ」の逆タイム・トラベルみたいで面白いんですが、 とにかく時間のわりに内容が整理されていなくてわかりにくい。 サスペンスでわかりにくいというのではなく、 せっかく仕分けした面白いものをごっちゃに無理やりロッカーに詰め込んだような感じ。 しかもラストも続編が出ますよ~みたいなホラー落ちで無理やりすぎ。 関係者の趣味だけで作られたような映画に見えました。 だからそう思ってわりきると案外面白いかもしれませんが・・ 突っ込みどころが多すぎる上に後からこじつけのような演出は呆れる(苦笑) まあ面白いところをあげてみましょう。 あちこちの時代から集まったSF小説の主役たちは、 たぶん誰でも知ってるような面白い人物?ばかりです。 特にネモ船長には呆れました。 なぜネモ船長のノーチラス号はベニスの狭い水路を通れるのか? しかもいやにばかでかい!! ジキルとハイドはまるで超人ハルクのようだし、 主役であろうショーン・コネリーのいでたちは、 まるでインディ・ジョーンズ/最後の聖戦であります。 しかも彼に命令を下すのが(M)という名前・・ 007じゃあないですか(爆) しかもそのMの正体がファントムって・・ オペラ座の怪人じゃあないですか(苦笑) 水夫は全員アラブ人のような様相。 吸血鬼ペア(と私は呼んでいます)はまるでヴァンヘルシング(未見) 透明人間の使い方は最初はよかったんですが、 後半になるとつじつまあわせにしか思えない演出。 核となる主役やエピソードを絞った方が面白いのに・・ そして悪い役のオヤダマの影の薄さと意義のなさ・・ コメディならばお決まりでも世界征服としたほうがいいのでは? と、まあパロディ映画大合戦のようなはちゃめちゃさ。 1899年のロンドンの街がダークシティそっくり! 街が夜中に動き出すところまで(まあ爆撃されてるんですが) 映画、特にSFや冒険映画のお好きな方なら、 内容はどうあれ一度は観賞されてみては? くだらないんですが要所要所は面白いことは確かです。 [DVD(字幕)] 5点(2006-04-23 13:08:43) |
2. リクルート
《ネタバレ》 前半すぐにおおよそのことがわかってしまったので、 嘘~やはりなぁと内容のつじつまとか深く考えず観ました。 私にはミスキャストだったです・・ 最初の10分くらいでしょうか、 これはたぶん「ゲーム」のような映画なんだろうなぁと思ったら・・ とここまでにしときますね。 でも私くらいですよね。 今頃この映画観る人って・・ 最後まで引っかかるものがありそれが気になり観続けたというのは、 コリン・ファレルの父の存在です。 まあ役どころが「セブン」のブラピとちょっとだぶり、 あ、ブラピをかなり濃くしたような感じの役者だと感じました。 演技はいいですが私は濃い人はちょっと苦手だ(爆) 濃い演技のアルがまだ薄く感じました(というか濃い演技はアルは慣れた) アルは特にデビュー当時の暗い目が好きだったんでファンなのですが、 この作品ではどうなんでしょうか。 その失望しやけになったプライドだけの教官が伝わらなかった。 脚本の問題もあるかもしれません。 ちょっと未見の方は気をつけてね! ↓ ファレルは父をアルに見て、 アルはもしかしたらファレルに昔の自分を見たのかもしれない。 でもそれはあくまできっかけということで、 拾い上げ育てて突き放しかく乱させたのも、 後半になるとただ自分のエゴの駒としか扱っていない。 それがファレルには悲しかったのでしょう。 なにしろ父の秘密を知っているかもしれないというのがきっかけなのに、 父を感じてしまったのだろうから・・ しかしなぜあそこまで難解に込み入ったことをアルは計画したのか、 金のためだとか言うけれど授業では違うと言っていた。 私はそれが真実だと思いますよ。 要するに過去の自分をファレルに見出し、 育てることで終わればいい教官だったのに、 やってるうちに面白くなってきたんでしょうね。 CIAの元現場の血が騒ぐわけです。 挑戦させてるんですよね・・ だからあの開き直りはどうもしらけてしまったなぁ・・ 両方の気持ちはわかるだけに(ってことは主役ふたりの演技には非はない) やはり「ゲーム」と化しちゃってテンポをよくしすぎて、 何か大事なものを描くのを忘れてしまったような気がします。 ラストの「血は争えないな」と言うくだりがそれなんですが・・ 映画として面白いところもあるのにもったいないなぁと思いました。 [DVD(字幕)] 5点(2005-12-04 15:28:04) |
3. リバティ・バランスを射った男
《ネタバレ》 西部劇苦手な私がはじめて全体的に面白いと思った作品です。 脚本もさることながら先が読めるのにそれでもまた面白い。 この時代の作品として白黒ではどうなのかは疑問ですが、 見てゆく途中で違和感もなく見られたのは画質も向上しているからか。 西部劇というよりも人間ドラマ西部劇風とでもいえましょうか。 見終えたあとにまた冒頭を観てみたいなぁと思える作品です。 この作品の面白さは(誰がリバティ・バランスを殺したのか)ということなのですが、 正直見ていてオチがわかったのにそのオチの切り出しがうまいのです。 だからあとに考えるものがあり単純な西部劇ではないと。 J・ウェイン演じるトムの気持ちがよくわかります。 この役は役得というかいい役ですよ~ でもJ・ウェインだからこそとも思います。 無骨で不器用な硬派・・日本では高倉健さんのような。 トムにしてみれば急に現れたような、J・スチュワート演じるランスの存在とは・・ 両方適役といっていいでしょう。 無骨なトムはハリーを愛しているのに、ハリーは知的なランスに一目ぼれ状態。 リバティ・バランスに襲われてランスは運ばれて来ましたが、 またこの街にバランスが現れるのは間違いはない。 銃社会を非難し法で悪を裁こうとするランス。 しかし脅迫のような成り行きで決闘という形で銃を使うことに・・ 銃を練習しているランスをからかうトムに伏線が見られます。 なぜそんなに腕が立つのに自分で撃とうとしないのか・・ 決闘の日にランスの選択眼はふたつしかありません。 つまり素人同然のランスが銃で決闘するかこの街から去るか・・ トムが助けてくれるんじゃないか? ところが素人のランスは奇跡的にバランスとの決闘に勝つのです。 しかし彼は弁護士の立場であります。 映画の演出もなかなかいい。 冒頭からトムの棺とサボテンの謎、 街に帰ってきたというランスは上院議員・・ そこから回想シーンとなり本編の始まりです。 キスも抱擁もないのに恋愛ドラマとして切ない味わいがあるし、 銃社会に対する批判もそれだけではない描き方。 愛する女性が一番幸せな道を選んだトム。 それは西部では名誉なのかトムにはどうでもいいこと。 単純明快なようでいて複雑な人間ドラマでもあります。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-20 23:05:33) |
4. リチャードを探して
《ネタバレ》 今でこそ史劇も見られるようになりましたが、 実はこの映画が見てみようという興味を持たせてくれたきっかけなのです。 映画というよりはドキュメンタリー作りなのですが、 舞台出身のパチーノはやはり史劇がよく似合う。 気品と凄みと悲壮感、この3つがそろってるんです。 考えれば私がホラー好きなのもこの条件があるから・・ リチャード3世をパチーノが演じてるんですが、 いきなり「ね、3世をやらないか」みたいな感じで、 すごい俳優をスカウトするくだりから始まる。 アル・パチーノ、アレック・ボールドウィン、アイダン・クイン、ウィノナ・ライダー、 ケビン・スペイシー、ペネロープ・アレン、ハリス・ユーリン、エステル・パーソンズ・・ すごいわかりやすく道案内してくれて、舞台劇とシンクロさせる作りはうまいです。 パチーノ、また史劇に出てくれないかなぁ・・ [ビデオ(字幕)] 7点(2005-05-07 07:48:13) |
5. RETURNER リターナー
《ネタバレ》 嫌いではないんですよ。金城武が出ているだけで見たんだけど、 後半の丁寧さとバック・トゥ・ザ・フューチャーのような、 金城=ドクの展開は個人的に好きなんです。 オーロラの彼方へのようでもあるしで・・ だから許す。みなさんが書かれているとうり、 マトリックスやらE.T.やらなんですが、 結局誰もが見てる映画の記憶に残るシーンばかりを使う、 ある意味確信犯映画でこれだけやれるのだから見事。 赤影をこのメンバーでやってほしかったな。 もちろん青影は彼女で決まり。うわ、赤影は主役だし、 白影も敵を味方にするとよい。 同横山光輝漫画で、時の行者というSFものがあるんだけど、 似ていますよ!バリヤ使ったりね。 金城君は演技は別にして(なんかクールさよりコミカルさを 監督は要求したそうな)他に映える人はいないと再確認した。 私としてはギャグより(この映画のギャグはセンスなく説明的) 堂々とダサいぱくりSFで通してほしかった。 その方がこれからの発展になると思うのですが・・ 岸谷さんは、フェイス/オフのニコラス・ケイジと かぶる演技で笑えなかった。 なら金城君にトラボルタをやる技量がほしかったけど、 この映画すべてが欲張りすぎて説明しすぎだったので、 たとえトラボルタ本人がやってもワケわからなくなるか・・ 6点(2004-08-22 14:51:11) |
6. リトル★ダイナマイツ/ベイビー・トークTOO
まあまあだったんですが、どうも第二子誕生の後のドラマがありきたりで。妹があまりかわいくないのと、声が面白くない。お兄ちゃんはかわいい。オマルのシーンなんかよい。まあ二人ともかわいい兄弟ってそういませんが、マイキーがかわいすぎてなんか・・トラボルタのダンスと、パイロット姿が見れたのはよかった。精子の突入は二作目になると、もういいわってしらけた。新鮮衝撃さが売りのテーマ。 個人的というか日本人的には、父親が違うところを、シリアスでちょっと感動できるエピソードが作れたのではと思いました。 4点(2004-01-03 19:27:25) |
7. 隣人は静かに笑う
主役はジェフ・ブリッジズですが。コレは日本でもドラマ化されたのかな?割と有名。二転三転して、ラストもホラーっぽい続編作るぞ!的な終わり方です。最後のどんでん返しがよいですが、まあ楽しめる程度で、佳作ではありますが、秀作ではない。やっぱりテレビドラマっぽいところがある。ティム・ロビンスは、悪役より善人のほうがよい。でもおちおち気軽に引越しできん、引越ししたての方が見たらすごい怖いかも。後味はよくないです。都会の疎外感というか、誰とも話さないほうが安全みたいな。 6点(2003-12-07 13:08:48) |
8. リバー・ランズ・スルー・イット
《ネタバレ》 この映画は、3度見て3度泣きました。しかも同じシーンで・・もう、その場面が来るのはわかっててもダメですね。たぶん今見てもそうでしょう。それほど美しい叙情的なくだり。最高に好きな場面だから、実は全編中だるみな箇所もあり正直たいくつなんですが、その場面のために忍耐でした。あらすじは簡単で、兄弟の兄は優等生で、弟は気ままで楽天家。この弟をブラッド・ピットがやってるんですが、この頃が一番美しい。監督のレッドフォードの若き頃と激似ということです。これは実話をもとにしたヒタヒタくる静かな感動作。美しい河で無邪気に笑う弟の笑顔のあとの結末は残酷で、そのシーンを映像にしなかった監督の趣味のよさが静かに続きます。もう弟は天国で釣りができないとこぼす父、弟の手は砕かれていた。何年かたち一人になり、美しい河に釣り糸をたれる老いて指も震える兄の姿。人生は流れる川のようなもの・・とセリフが流れ出すともう号泣もの。地味で静かな優等生的な映画です。でもこの映画は否定できない。 10点(2003-12-07 11:13:43) |