1. リバー・オブ・グラス
《ネタバレ》 典型的なロードムービーで嫌いではないのだが、二人のルックスがひどいというか若くないというか、いや別に若くなきゃいけない訳ではないけど、見ていて華がなくイマイチ乗りきれない。 足の指でタバコをいじるところなんか『ミステリートレイン』そのものだけど、これはオマージュなのか単なるパクりなのか分からない。 最後のオチはそうなる必然性もないし、物語をどうやって終わらせるか悩んだ末の無理やりなオチのような気がしてあまりよろしくない。 [インターネット(字幕)] 5点(2024-12-12 20:14:14) |
2. 陸地にて
《ネタバレ》 マヤ・デレンが終始出ずっぱりで、そのセクシーさに驚かされる。 サイレント作品ではあるが、BGMが付けられており、幻想的な世界に吸い込まれた。 それはとても儚げで息を呑む美しさだ。 [インターネット(字幕)] 7点(2024-10-22 15:56:05) |
3. リラの門
《ネタバレ》 ジュジュの憎めないロクデナシキャラが最高だ。 マリアのことを好きなのに、いつの間に恋の橋渡し役をやらされる。 モテない男あるあるだけに、気持ちがよく分かる。 ラストの銃声が聞こえるシーン。 ジュジュとバルビエが取っ組み合い、どちらが物陰から生きて出てくるかと思ったら、ジュジュだった。 ジュジュが対決に勝ったのだ。 これがこの物語の救いになっている。 これがもしバルビエに殺されて終わっていたら、ただの救いのない話になってしまうからね。 それでもなお、切ない話だよね。 好きなコが騙されていて金目当てで利用されていただなんて。 ジュジュとしてはやり切れない気分だわな。 自分が好きなコとはいえ、バルビエとどこかの遠方の地で幸せになってほしいと願っていただろうはずだから。 最後にこの映画のモノクロ画像について。 1950年代後半だけあって、シャープでとても美しい。 この時代ならではの自然なモノクロ画像にはうっとりさせられた。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-06-23 17:16:59) |
4. リビングの女王
《ネタバレ》 これはマズイ、非常にいただけない。 出てくる女性陣がどれも不快なキャラばかりで、ストーリー自体も不自然だ。 良かったのは妹さんの演技だけかな。 [インターネット(邦画)] 1点(2024-05-15 22:44:19) |
5. 掠奪された七人の花嫁
《ネタバレ》 好きな女性は誘拐してでもモノにする。 かなり人権無視な物語。 長男が一番体が大きいのが定型的で気に食わない。 前半はそれなりに面白かった。 後半にいくほどつまらない。 しかし、あれだけガサツな野郎どもが、歌と踊りはしっかり出来るというのは違和感がある。 あんな山奥の汚い暮らしの中で、いつ歌と踊りをマスターしたんだよ! あと掠奪されたのは七人じゃなく六人だけどな。 一応、長男の嫁は本人の同意を得て連れ帰ったわけで。 [インターネット(字幕)] 3点(2024-05-07 22:17:45) |
6. 離愁(1973)
《ネタバレ》 ロミー・シュナイダーよりアンヌ・ヴィアゼムスキーの方が好きだなあ。 それはさておき、この作品はラストシーンに尽きる。 そのまま去れば知らぬ存ぜぬで通せたのに、ほんとに好きだったからこそ、そのまま立ち去ることができなかった。 その後ふたりがどうなったかのか、死刑に処されたのか軽い刑なのか気になるところではあるが、純愛ものとして珠玉のラストシーンではなかろうか。 [インターネット(字幕)] 6点(2024-01-10 21:08:14) |
7. リバースダイアリー
《ネタバレ》 視点を変えて同じシーンを何度も見せる手法、真新しさはないものの面白い。 問題なのはストーリーを面白くさせる為なのか、細かいところで不自然な部分が多かった点。 最後の終わらせ方は巧かっただけにもったいない。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-03-28 15:15:49) |
8. 旅情(1955)
《ネタバレ》 ベネチアにおける男女の出会い。 美しいベネチアの街並みと共に、とても切なく描かれている。 旅先での運命的な出会いであり、限られた時間の中で互いに愛し合うからこそ盛り上がる。 この男女にとって、この出会いは一生の思い出となることでしょう。 子供からの万年筆のプレゼント、これもとても良かった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-02-20 19:14:52) |
9. 理由(2004)
《ネタバレ》 いかにも小説の筋をなぞっただけの様な章編成、大林監督らしい気持ち悪い空の色、終始暗ったい辛気臭い映像、久本の出演シーンのウザさ、、などなど気に触る事が多過ぎる。 自分と極めて相性の悪い作品だった。 唯一の救いは伊藤歩が綺麗だった事。 あと多部ちゃんが初々しい! [インターネット(邦画)] 1点(2020-11-20 01:28:14) |
10. リトル・ブッダ
死というものへの概念を変化させる。 映像はとても綺麗。 それ以外の所感なし。 [DVD(字幕)] 5点(2020-10-13 19:54:59) |
11. リップヴァンウィンクルの花嫁
《ネタバレ》 ストーリーを純粋に楽しめた。 前半の畳み掛けるような不幸の連続。その緊迫感。 絶望の境地でフラフラと歩く黒木華、そこに流れる音楽。 とっても印象的! しかしCoccoが出てくるクダリは気持ち悪くてダメ。Coccoの見た目がムリ。 花嫁姿で黒木華とCoccoがはしゃぐシーンは、出来る限り黒木華だけを見てました。 岩井監督はCharaとか気持ち悪い女性ミュージシャンを使うのが好きだよなぁ。 本作は映像が美しく、そして音楽の使い方も素晴らしく魅力的。 岩井監督の良さ悪さ、その両面が存分に発揮された力作! [インターネット(邦画)] 8点(2020-08-21 23:28:32) |
12. リバティ・ハイツ
不思議な魅力を感じたアメリカ映画。 人種間の軋轢といった、お堅いテーマが主軸にあるものの、実にヒューマンで、心温まる物語だ。 家族の絆の描き方が秀逸。 青春の1ページ、特にキスシーンが素晴らしい。 しかもそういった美しいシーンだけでなく、随所に汚い大人の世界も描いている。 酔いつぶれた女とのモーテル内での顛末も面白い。 あんなことがあったら、百年の恋も冷めるね。 それを的確に描いたシーンで、素晴らしい描写。 アメリカ映画の底力を知った作品だった。 [ビデオ(字幕)] 7点(2016-10-20 01:42:40) |
13. リムジンドライブ
《ネタバレ》 コギャルが主人公。 コギャルという存在自体が、時代を感じさせてしまうので、とにかく古臭い。 年代的に古いという意味ではなく、時代遅れ感が痛々しいのだが、それもまた山本政志監督らしいところであって、 その時代を色濃く映すアイコンだからこそ、コギャルを主演に据えたんだろう。 この映画、演技という点では最低だ。 ほとんどの登場人物が素人くさい。 だけど、それが逆にリアリティを生んでいて、臨場感がある。 鬼丸という役者、生理的には受け付けないが、とにかくインパクトが凄い。 耳障りな低い声、気色の悪いロンゲ、妙に強い設定等、とにかくウザい。 そのウザさがありながらも、インパクトと存在感だけは絶大で、この作品で一番印象に残った役者だった。 内容はほとんど無いに等しい。 ウリは、全編オール・ニューヨーク・ロケ。 ニューヨークを堪能できる内容だ。 雰囲気は悪い意味で、80年代日本映画の佇まい。 垢抜けず、内容も薄い。 ニューヨークロケという時点で、満足してしまったのか、それともニューヨークロケが大変過ぎて、演出まで気が回らなかったのかは分からないが、 完成度は高いとは言い難い。 [DVD(邦画)] 6点(2016-07-12 01:46:38) |
14. リリー
《ネタバレ》 不器用な男が純真無垢な少女に惚れる。 だけど不器用だから、人形劇を通して想いを伝える。 少女はなかなか気づかない。 だけど最後は気付いて・・・ うーん、現実には、こうはうまくいかない気がする。 無骨だったり、不器用だったりする男は、気持ちは伝わったとしても、相手にされないのが現実世界の厳しさ。 表面上は不愛想で無表情だけど、自分への愛を感じ取り、好きになってくれる女性など、そうはいない。 絶対にいないとは言わないけど。 不器用な男の内面を理解してくれる女性が、もしいたとしたら、それは女神だろう。 (大概は、本作のマークの様な愛情表現豊かな男にもっていかれます。もしくは、不器用でもモテるのは、ごく一部のイケメンです。) その女神を、おそらく男性目線で描いた、理想絵巻。 そこに人形劇をからめての、幻想的なまでに美しい物語。 とにかくピュアで、美しい映画だ。 愛情表現が苦手な男性諸氏に、勇気と希望を与えてくれる映画! [ビデオ(字幕)] 6点(2016-04-18 18:37:30) |
15. 龍城恋歌
中国映画らしい重厚感に満ちた内容。 室内の雰囲気も良く出ているし、自然の雄大さも感じられる。 この作品の狙うところは、そのメッセージ性。 「殺し合いや敵討ちからは何も生まれない」と主張する一方で、「大切な人間を殺されたら、やり返すのが人間の本能だ」というメッセージも感じ取れる。 おそらく他人事ならば「殺し合いには意味がない」で済まされるだろうけど、実際に大事な人間を殺されたら、そうも言ってられないのではないか? 他人に「意味がない」とか言われても、私なら殺り返すと思う。 そこに「意味」など介在しない。 ただ怨念あるのみ。 だが、その敵にも家族がいて、その家族は何ら無害だとしたら、どうなるだろうか。 それでも殺るか? この辺のテーマと迷いが、巧く問題提起されている。 だけど、やっぱり私が当事者ならば、殺り返すだろうなぁ・・・ そう考えると、人から恨みをかう様なことはすべきではない。 だけど、過去に犯した罪は、消し様がない。 たとえそれが、若かりし頃の出来心だったとしても・・・ [DVD(字幕)] 7点(2013-08-27 16:51:04) |
16. リミッツ・オブ・コントロール
《ネタバレ》 ジム・ジャームッシュはK点を超えた。 ノー・リミッツ、ノー・コントロール。 主人公の黒人俳優。 表情が良い。 姿勢が良い。 歩く後ろ姿が良い。 工藤夕貴が思いの他、美しくなっていた。 髪の毛が美しい。 スタイルと服装が良い。 紙を飲み込み過ぎても、体にはそんなに悪くない。 エスプレッソを二つ注文すると胃に悪い。 そこかしこに散りばめられた映画へのオマージュ。 気づいただけでもちらほらと。 他にもオマージュが沢山あったに違いないが、気づけなかった。 まだまだな私。 久しぶりに会えたクリストファー・ドイルの映像。 BGMも良い。 序盤に出てくるタワーマンションも個性的で印象的。 最期の要塞への忍び込みは不可能。 これ無理。 だけど、ノーリミッツ。 しかし、スーツが良く似合うなあ、この主人公。 極めてクールでかっこよい。 [DVD(字幕)] 7点(2012-08-17 00:07:02)(良:2票) |
17. リリイ・シュシュのすべて
岩井俊二監督の作品は、好きなものもあるが、どうも肌に合わないものがほとんどらしい。 そんな中で、この作品を鑑賞した理由は、“リリイ・シュシュ”という音楽ユニットと、ちょっとした因果があったからである。 リリイ・シュシュは、小林武史がプロデュースしたグループ。 知人がそれに少し関与していて、世に売り出す前に存在を知っていたグループだった。 ちなみに、プロモーションCDも持っていた。 商業的な趣きがプンプンと臭う映画であり、儲けるためにつくった映画を楽しむというのは、やはり私には全くもって無理な話で、しかも、リリイ・シュシュの音楽に共感できなかった私としては、なおのこと辛い。 ただ、岩井俊二の役者の卵を発掘する能力は認めざるを得ない。 蒼井優と市原隼人を発掘したが、現在の活躍をみるにつけ、強くそう思う。 さて、本作で“エーテル”という単語が連発されるが、『20世紀ノスタルジア』を思い起こしてしまうのは私だけだろうか? 広末涼子と一緒に出ていたあの野郎の、「エーテル体♪エーテル体♪」という気色の悪いフレーズが頭をよぎってしまった。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2011-08-13 05:04:36) |
18. 竜馬暗殺
なんか最初は「気取ったモノクロ映像だなぁ・・・」と、げんなりモードで観ていたが、途中から不思議と、このザラついたモノクロ映像の世界に浸っていた。 そして、終わる頃には、むしろ心地よいとさえ感じていた。 モノクロの映像世界に浸っていたら、いつの間にか「完」の文字・・・という不思議なATG作品だった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-16 01:22:03) |
19. 竜二
《ネタバレ》 金子正次を初めて観た。 33歳という若さで亡くなった俳優で、どこか原田泰造に似ていなくもない。 作品としては、別につまらなくはない。 指を詰めるシーンが出てきて、「春山病院に行って、竜二の舎弟って言えばやってくれるよ」とか、春山病院に知り合いが居る私としては妙にリアルな話だったりするし、職安通りにある“フランスベッド”の気色の悪い看板が出てきた時には、ほんと大久保の息吹を感じた。 だけど、大久保と歌舞伎町ロケの良さを感じたのはそれくらい。 もう少しロケが欲しかった。 ヤクザがヤクザに飽きてカタギになり、平和な家庭を営むが、やっぱり性に合わずヤクザの世界へ出戻る。 まあ、適材適所、人間最後は納まるとこに納まるといった話なんだけど、ラストシーンで、商店街の大売出しの列に並ぶ奥さんと無言のまま別れ、去っていくという演出なんかは素晴らしい出来栄え。 でも、何ていうのかなぁ・・・どうも個人的には居心地が悪い映画だった。 ヤクザから足を洗ってカタギになったなら、トラブルや倦怠期を根性でクリアして欲しかった。 やっぱり自分も若い頃はフラフラしていて、今は社会的に落ち着いているんだけど、どうもこの映画を観ていると、そんな自分の安定生活がいつかは破綻するような気がして、不安な気分にさせられた。 人生には一大転機というのがあって、そこで異なる環境に果敢にチャレンジするケースってあると思うのだが、この映画は、そんな人間の非人間讃歌になってしまっている気がする。 ヤクザな世界が合うのなら、ヤクザの世界に戻ってしまうのは仕方ないことではあるけれど、一方で、一度カタギになって家族を養い、地道に生きていくことを大の男が決心したのなら、もう少し踏ん張って頂きたかった。 懸命に働き、仕事後のビール一杯に安堵するあの気持ちよさ、あの新鮮さを忘れないでいて欲しかった。 [DVD(邦画)] 7点(2010-10-03 01:53:35)(良:1票) |
20. リオ・ブラボー
コテコテの西部劇は苦手な方だが、これは案外すんなり楽しめた。 完成度は高い。 しかしやはり、ジョン・ウェインのふてぶてしさとデップリ感が好きになれない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-04-14 22:36:02) |