1. リバー・ランズ・スルー・イット
下の【ゆき】さんの素晴らしいレビューの後に書き込むのは酷く残念な気持ちになりますが仕方ありません。 録画再鑑賞。昔見た時は若かったせいもあり、ひどく退屈な映画に思えました。ほぼ30年、大人になって見返してみてもやっぱりひどく退屈な映画でした。これは私が未熟なせいもありますが、私が日本人的過ぎて生き方とフライフィッシングに関連性を見つけられないせいもあるかもしれません。 この作品は映像や音で気持ちを表現することが多く、そういった意味ではモンタナの雄大な風景とダイナミックなフライフィッシングの動きがよくマッチしていて美しいです。しかしその反面「本当に助けが必要な人に限って助けを拒む」というセリフに代表されるように、全体的に洗練されたセリフが散りばめられていて、当たり前の事象を正確な言葉として表すあたりにもこの脚本には深い知性を感じます。 知的で真面目な兄と、知的なのに破滅的な生き方を選択する弟のコントラストは素晴らしいものの、私にはイマイチよく響かず、終盤も何となくわかったようなわからないようなふんわかした感情に包まれます。純粋なアメリカ人が見たらもっと感銘を受けるタイプの映画なのかもしれませんが、(日本人の)私には少し難しい感覚がある作品だと感じました。 名作といわれる作品ですが見る人を選ぶかもしれません。しかし風景はとても美しく、釣りのシーンもリアルで素敵ですので1920年代前後、世界恐慌前後のアメリカが好きな人には何とも素敵な時間が楽しめる重厚な作品です。 [地上波(字幕)] 6点(2024-07-30 17:33:27)(良:1票) |
2. 理由なき反抗
かの有名な、、 ジェームズ・ディーンの赤ジャケット&白Tシャツ、ジーンズ姿が見られる名作。名作と名高い割には作品自体の価値はそんなに高く無く、ジェームズ・ディーンの自動車事故死の直後にアメリカで公開されたという特異性のみで神格化された作品なのではないかと思われます。(小森のおばちゃまには申し訳ないですが、そもそもジェームズ・ディーンの主演作って3本しかないんですよね) そうはいっても内容的には見る部分は割と多く、家族の在り方、男の在り方、年長者(父)の振る舞い方など、泥臭い”何か”を感じ取ることができる作品でもあります。(まあ似たような作品はほかにも沢山ありますが) 主演三名のどの家庭でも男が弱くて女が強い印象がありますが、日本でも昔から「かかあ天下」のほうが家庭が上手くいくという話は定説として語られています。へらへらしているようで、いざという時には男を発揮する必要があるのはどこの世界でも同じようです。 言いたいことは判るのですがとにかく粗削り、時代背景もあると思いますがかなり荒くて暗い。チキンランや革ジャン、飛び出しナイフをみていると、20年近く後に公開されることになるアメリカン・グラフィティを思い出してしまいました。久しぶりにアメリカン・グラフィティも再見してみたくなりました。 印象的だったのはジェームズ・ディーンの笑い方。ブラピは彼を意識しているんだなということが判りました。とにかくジェームズ・ディーンがカッコいい。これに尽きる作品ですし、映画ファンならやはり一度は見ておくべきアイコニックな作品であることは事実です。歴史的な作品ということで少々甘めの点数にしておきます。 [地上波(字幕)] 7点(2023-10-18 12:34:30) |
3. 竜とそばかすの姫
グローバル化して久しいSNSをスタイリッシュに映像化したような映画でしたが率直にあまり面白くなかった。もしかしたらZ世代とか今の中高生なら楽しめるのかもしれませんが、少なくともこのサイトを徘徊しているような映画マニアにはかなり物足りない作品だったのではないでしょうか。 この物語を通して「鈴」が母親の気持ちを理解したことは大いに良かったと思いますが、終盤のリアル対決はうすら寒すぎて見ていられませんでした。物語の発想自体は面白いのですが、人物の掘り下げと脚本が浅すぎるのが問題です。「U」という場もひろゆき氏が立ち上げた某掲示板程度にしか機能しておらず、凝ったシーンが多い割りに何を伝えたいのかイマイチ理解できません。主人公に至ってはただの情緒不安定な少女に成り下がっていてイタイだけだし、更に致命的なのが歌。素人の雰囲気はよく出ているものの、これが50億人を感動させられるレベルなのか?というと大いに疑問でした。アメリカズゴットタレントのアンジェリーナ・ジョーダンあたりのレベルを求めるのも酷な話ですが、製作サイドは歌で感動させるということをもう少し勉強していただきたかったところです。 絵は非常に美しいものの、これも正直どこかで見たような雰囲気が多かったです。グローバルSNS時代に辺境の地というのも意味をなさないのかもしれませんが、せっかくの土佐の高知の素朴な田舎でロケをした意義はあまり感じられませんでした。終盤の脚本がかなり問題で、、描かれているのは児童虐待以外の何物でもないわけですが、それをこのような雑な形で決着させてしまった点はかなり良くないと感じました。何も解決していませんよねこれ? 個人的には日本製のアニメは凝っている割りに内容が散漫といった印象しかありません。日本製なら宮崎駿、やはりピクサーやディズニーのほうがずっとシンプルで楽しめます。 [地上波(邦画)] 4点(2022-09-29 11:00:35) |
4. リンカーン弁護士
《ネタバレ》 期待せずに見たせいかかなり楽しめました。これ明らかにタイトルで損してますね。「リンカーン弁護士」じゃまるで80年代のB級映画かTVシリーズそのもの。 チャラい個人弁護士が実は非常に頭が切れるというのは定番のプロットですが、台詞や動きがいちいち決まっていて実に気持ちが良かったです。とにかく主人公がハマり役。もちろん他のキャスティングも違和感なく非常に的確で、肝の座った運転手、過去に親密だったであろう検事、二癖はありそうなメキシコ系の金貸屋、元刑事風情の相棒、いかにも胡散臭い七光りの若造、強面の暴走族などなど見所満載です。まあ、マリサ・トメイの年増具合がちょっと気になりましたが、それ以外は理想的な配役で役のバッティング(渋滞)もなく非常にスッキリしていたのはお見事としかいいようがありません。 メインストーリーのミステリー部も非常によく練られていて、二転三転するストーリーには本当にハラハラさせられます。有罪だと分かっている依頼人に対してどのような手法でひっくり返すのかが気になって目が離せませんし、更に自分が過去に担当した冤罪事件の真相も絡まってきて、重すぎず軽すぎない絶妙なストーリーに仕上がっています。また、アクションを主人公が担当しなかったのも正解で、顔が広いおかげで暴走族が加勢してくれるシーンなども非常に分かり易く、アクションシーンにリアリティを持たせると同時に伏線の意味合いもあって素晴らしかったです。 ただ、、鑑賞後3日経ってレビューを書こうとすると途端に熱が冷めており、やはりこの映画も「見たら忘れる系」の典型なのかもしれません。全体的に80年代のTVドラマ風なのもLAの雰囲気と合っていて楽しいですので、ぜひ軽い感じで鑑賞してみてください!(個人的にリンカーンのナンバープレートがツボでした) [インターネット(字幕)] 7点(2020-04-17 13:17:55)(良:1票) |
5. リベンジ・マッチ
娯楽作品としてかなり楽しめました!ロッキーとレイジング・ブルのセルフパロディになっていますが、過去の偉作を知らない人でも十分に楽しめる作りになっていました。もちろん知っていればより楽しめますが、アーキン、キム・ベイシンガー、アンソニー・アンダーソンら脇も超豪華で見ていて絵になるシーンばかりでした。 ストーリーの流れもありきたりな割りに陳腐にならず、デニーロ&スタローンがそれぞれに自分のカラーをよく理解しているので見ていて嫌味がありません。ラストのオチのつけ方も絶妙なバランスで、主演二人を貶めない上手な流れは清々しくとても素晴らしかったです。エンドロールの途中にビッグなオマケが付いているのも一流出演陣のなせる業でしょうか。監督のピーター・シーガルは今まで知りませんでしたが、とてもスッキリと分かり易い映画が撮れる素晴らしい監督さんですね。(ただし名作としての重厚感はなく、あくまでコメディ&娯楽作品としての評価です) [インターネット(字幕)] 7点(2019-08-25 10:50:31) |
6. リミットレス
低俗&おつむの程度が知られてしまいそうですが、結構面白かったですこの映画。。最近の映画って、やたら難しいかやたら馬鹿っぽいかの二択になっている節がありますが、この映画はあきらかに後者です。 殺人事件その他ツッコミどころ満載ですが基本スルーしましょう。個人的にはルーシーよりよっぽどリアルで面白かったですね。肩の力が抜けてライトに作られていますので、そういった意味でも非常に見やすいくて良かったです。100%時の主人公の”出来る男感”は理想的w (ただ、考え方はクズそのものでしたが) [インターネット(字幕)] 6点(2017-04-14 12:38:18) |
7. リリーのすべて
時代背景もあってかなり厳しい内容になると覚悟していましたが、適度に楽しい描写も入っていて予想より楽しめました。映画の前半と後半とで毛色が変わるのは素晴らしかったです。また、ゲルダの苦悩もとてもよく描かれていましたし、難しい演技ですがひたむきな愛も感じられる好演だったと思います。ただし、助演女優賞を受賞するほどだったか?は少し疑問に思いました。(かなり上手かったんですけど) 映画の最初と最後に出てくる故郷の沼地の風景(絵画のもの)ですが、映画鑑賞前と後とで全く印象が違うのは感動的です。人の苦労は見るに堪えないので何度も見たくないという意味でのこの点数です。 [インターネット(字幕)] 6点(2017-04-09 11:07:14) |
8. リトル・マーメイド(1989)
《ネタバレ》 勧められて観ましたが、おそらく自分から進んで観ることは一生ないであろうタイプの映画です。ディズニーミュージカルアニメなので特に集中する必要もなく、、気軽に観られます。ふと思い出しましたがトムとジェリーなどと同じタイプのアニメです。 私が記憶している人魚姫では、声を失い、人間の足は針の上を歩くような痛みを伴い、そして結婚できず泡となって海に消えるという悲惨な物語だったはずです。ディズニー版では簡単に声も戻ったし魔女が死んだら全てがご破算。そしてラストはハッピーエンドというライトで楽しいアニメになっていました。コレはこれで良かったと思いますが、やはりグリム童話のほうを正確に再現してくれたら悲しい物語としてより重厚で良かったかもしれません。(大人的には) [ブルーレイ(吹替)] 3点(2015-05-04 17:31:45) |
9. [リミット]
《ネタバレ》 前から観たいと思っていた映画。他の方も書いていますが、携帯の画面以外は棺おけの中しか映りませんので、最も少ない人数&最も狭いセットで撮影された映画と思います。おそらく最も安い制作費だろうなとも思います。 辛口評価の方も多いですが、主人公に感情移入できた方には印象深い映画だったと思います。私でしたら完全な暗闇で膝が曲げられない状態で30分も放置されたら気が変になると思います。 他の方がおっしゃるように映画自体は荒削りなのでせいぜい5点ですが、棺おけの中だけで90分見せきったことは凄いです。賞賛に値します。コレだけで1点評価アップです。未鑑賞の方はネタバレせずにどうぞ!! [インターネット(字幕)] 6点(2015-03-19 11:16:50) |
10. リプリー
太陽がいっぱいは未見ですが以前から気になっていた映画です。フィルムライクな映像とジャズの調べが映画の質感を高めています。最初から地中海のさわやかな景色と対比されるようにリプリーの陰湿な雰囲気が目立ちますが、製作側が意図したとおりのカラーに仕上がっているものでしょう。とにかくリプリー役のマット・デイモンがキモい、これはハマリ役です。 ジュード・ロウが出ている前半部は洗練された感じですが後半部分はリプリー色に染まってゆき、映画全体も陰湿で野暮ったい感じが深まってきます。バレそうでバレない絶妙なハラハラ感は見事ですが、見方によっては陳腐な流れともいえます。解決をみないラストは賛否ありそうですが、昔の映画ぽくて良いのではないでしょうか。サスペンス好きな方はぜひお試しください。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-02-01 15:27:41) |
11. リーサル・ウェポン4
なんというか、リーサル・ウエポンという題名とは一切関係ない映画です。(パート3からすでにそう) ですがパート4はなかなか面白かったです。パート3のグダグダ感っていったいなんだったんだ??そう思えるほどの出来栄えです。 パート4ではほとんどのシチュエーションが面白いですね。無駄なシーンも全てかなり面白く仕上がっています。「家族」というキーワードが頻繁に出ますが、まさにそういった一体感があるが故の仕上がりだと思います。(個人的にはバターズがツボでした) このシリーズ、全体的に子供っぽいところが目立ちますが、コメディとしては非常に面白いですね!(個人的にはパート1-2-4の三部作で締めて欲しかったです) [DVD(字幕)] 5点(2014-10-01 17:39:31) |
12. リーサル・ウェポン3
パート2でストップしとけばよかったものを・・ という第一印象でした。映画としては安定してるんですが、更に「軽い」んですよね。他の方も書かれていますが、とにかくただの馴れ合いじゃれ合いになっております。更にリッグスの彼女まで出てきて本格的に骨抜きになっています。 正直、パート4を3作目にもってきて、三部で終わらせればもっとスマートだったと思います。言っちゃ悪いがパート3は無くて良かったレベルです。 [ビデオ(字幕)] 3点(2014-10-01 17:33:20) |
13. リーサル・ウェポン2/炎の約束
ヒットしたせいか、パート1のダーク路線から一気にハリウッド的な映画に変わってしまいました。もちろんパート2も素晴らしい映画ですが、出来たらダーク路線で重厚な方向でやって欲しかったですかね・・ ヒロインが可愛いですね。パート1から観てるファンとしてはメルが幸せになって嬉しかったですが、そうは問屋が・・ そしてラストの怒りの大暴れ!スケールが大きくなっているので気持ち良かったですね!アパルトヘイト問題や飛び降りなど、色んな素晴らしいシーンが多くて面白いです。 レオ・ゲッツが出てきて軽さに拍車が掛かってしまい、面白いけど軽すぎる感満載です。ライト過ぎるので名作とはいえませんが、なかなか捨てがたいシリーズです。 [ビデオ(字幕)] 5点(2014-10-01 17:24:23) |
14. リーサル・ウェポン
《ネタバレ》 昔はリスペクトするほど好きでしたが、今観るとそう大した感動もなかったですね。。時代が変わっても色あせない作品が名作だとするならば、リーサルはちょっと名作ではないような気がします。 全体的な流れも人物設定も申し分ないし、ストーリー自体も結構面白いほうです。なぜこうも気乗りしないのか・・ 何日か考えましたがおそらく、、1980年代のアメリカ映画特有の軽い感じのせいでしょうかね(笑) 根本的に全体の流れが少年っぽいというかライトというか。。でも同時に、自分の加齢も忘れてはいけませんよね・・ 最初の少女飛び降りとメルの飛び降りは画期的な画風でした。最初の少女シーンはカメラワークが良いです。そしてメルの飛び降りはまさかホントに落ちるとは・・。 ラストのタイマンはちょっと取って付けたようで不自然で要らないと思いましたが。 散漫なレビューでスミマセン。 [ビデオ(字幕)] 5点(2014-10-01 17:14:37) |