1. レッド・ファミリー
《ネタバレ》 キムギドク脚本。 素晴らしい。愛に満ちている。家族とは何なのか。非常に重たい背景を、家族を思う愛が打ち破っている。 国を超え、愛しい家族への思いを胸に偽装家族として暮らす北朝鮮工作員の4人。その4人が肩を寄せ合い、喧嘩ばかり繰り返す隣の韓国家族を軽蔑し、次第に惹かれていく。 韓国が悪いのか?北朝鮮がそんなに厳しいのか?そんな南北朝鮮問題を吹っ飛ばすくらいのミニマムな世界で、4人は愛について正しい判断を探す。ツツジ班と呼ばれる4人…。 ラスト。船の上。素晴らしい演技だった。本当に素晴らしい。1人、また1人と、あんな、隣人のくだらない日常を、自分たちの憧憬として、泣きながら、笑いながら、演じる、完璧に。素晴らしい。それは家族のごとく。 キムギドクの才能の素晴らしさについて今更語っても。ただ、こんな完全フィクションという形にわざと作品を作ることによって、浮かび上がる愛があるなんて。リアルを追求することでしか何も表すことができない人たちを嘲笑うようだ。 ラストのラストは、すべての観客を救うには十分すぎる。 ああ、エンターテイメント^ ^ [DVD(字幕)] 8点(2015-09-13 23:20:57) |