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プロフィール
コメント数 204
性別 男性
年齢 46歳
自己紹介 専門は邦画とヨーロッパ映画(特にフランス)。気に入った監督や俳優がいればひたすら観つづけるので、どうしても同じジャンル・国に集中してしまうようです。(だからあまりハリウッドを観ない。)

最近引っ越してしまい、なかなか映画を気軽に観ることができなくなりました。撮りためたビデオとDVDばかりになりますが、観たものは書き込んでいこうと思っています。

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1.  六月の蛇 《ネタバレ》 
とりあえず、観終わった感想を2つ書こう。一つは、映画としての美しさ。画面を覆う雨、倫子の肌をつたう汗。薄暗い中にも浮き上がるほどの映像美。そして一つ一つがクッきりと耳に残る音響。セリフ、雨音、機械音。観始めた当初感じた不自然さは、いつしか消えていた。その映像の持つ力には、圧倒されるものがあった。しかしながらもう一つの感想は、私が彼の思想に合わなかったことだ。『女性の秘密の生活を覗き、過去を知った男は、彼女の奥底に隠れる蛇を見出す。そして、その美しき蛇を六月の雨の中に解き放つために、女性に次々と指令を出す。』このプロットがそもそも嫌いだ。確かに、道朗は倫子の美しさを崇拝し、憧れを持っているのかもしれない。しかし、彼女の幸せは性的開放であるという思い込み、また、それを指令という暴力的手段で実行していく様は、セクシストのそれと言わざるを得ない。雨の中、自分を開放した彼女は、降り続く雨と似つかわしくないほどの爽快な笑顔で食卓につく。「これが開放だ」と言わんばかりの演出だが、レイプAVにある、力ずくで押し倒して高速指マンで潮吹かせている状態とどう違うのであろう?女性はいけば幸せになるのか?何の問題も解決していないのではないか。 「大きなレンズとフラッシュが女性を気持ちよくする」と塚本は言う。カメラは、開放のツールであり、それが見えない心の奥底を浮かび上がらせる。しかし、人間の本質は性なのか?そんなに単純なものなのだろうか。私は、性は生きる上で重要な要素の一つであるが、それだけではないと確信している。この映画の判断は、ソフト系レイプAVを観て「気持ち良いんだからいいじゃないか」と思うか、「それは違うだろ」と思うかに尽きる。私は、後者だ。
[DVD(字幕)] 6点(2006-01-31 12:47:45)
2.  老人Z
風刺としてもあまりにありふれていて、もう一捻り欲しい作品ですね。単純には面白いとは思うのですが、これでそう評価できるほどのものでもない気がします。色あせてしまうテーマだから・・・と言ってしまえばそれまでなのかもしれませんが。
4点(2003-12-27 21:27:41)
3.  老人と海(1999)
この映画は、「レンブラント技法」と呼ばれるガラス板に絵を書いて、重ねていくという方法で造られているのですが、独創的で美しい映像が大きな魅力になっています。ストーリーも原作に忠実で(カットも挿入もない)、ヘミングウェイの名作を完璧に映像化したと言っても過言ではないと思います。NHKのTVで観たのですが、完全にファンになってしまいました。どう考えても量産できるタイプの手法ではないので、数年に一本になるとは思いますが、この監督には是非頑張って欲しいと思います。
9点(2003-12-13 14:06:58)
4.  ロザリンとライオン 《ネタバレ》 
ベネックスファンでこの映画を観たのですが、最初レンタルビデオのパッケージを観て期待していなかった反動か、とても良い映画だと思いました。私の基準から言えば、ヒロインのロザリンはちょっとパッとしないかな?対して相手役のティエリは「ディーバ」のジュールのような細くて頼りがいは無さそうですが、なかなか男前に見えます。ストーリーはと言えば、古いフランス映画によくある若き逃避行モノですが、それが「ライオン」というキーワードで進んでいく所が面白いと思いました。若き二人が衝突するシーンもありますが、愛の葛藤は前面に押し出さず、最後の大舞台への前フリ程度。脇役たちが良い具合にエピソードを持っていて、映画を盛り上げて行きます。最後のシーンは、観ていてこちらが緊張してしまうほど、いい芸を見せてくれます。それにしても、ライオンの前でよくあれだけの演技ができるなと感嘆しました。ヒロインも最後は美しく見えます。満足しました。
7点(2003-11-12 08:19:45)
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