1. ワルキューレ
《ネタバレ》 (英語音声、日本語字幕でも観ています) この手の事実を元にした話はすでに結果を知っているだけに、どれだけ結末までの展開を魅せるかが重要なのだが、最後までハラハラドキドキという印象もなく終わってしまったのが残念。まあ、ヒトラー暗殺"未遂事件"の顛末を知らない人なら手に汗を握って観ることもできたのかもしれないが、この手の映画を観る人ならたいていは事件の概要を知っているだろうから、かなり損をしているとも思える。 わたし的には、冒頭、アフリカ戦線で4号F2型やSd.kfz.222ぽいのが出てきたシーンだけでも観る価値はあったと思うしかない(笑)。その直後から終盤までJu52も大活躍していたし、将官の逮捕拘束シーンでppkが出てきたりといった、様々な装備を楽しむという見方では楽しめた。 クーデター決行後、反ヒトラー勢力はかなり混乱していて統制が取れておらず組織的な行動ができていなかったというが、その辺の描写がものたりなく、レーマーひとりの手柄でクーデター計画が挫折したかのような描かれ方になってしまったのが残念。実際は、ベックやオルブレヒトの行動力の無さが大きかっただけに、もし彼らがラジオ局を占拠して煽動放送を繰り返していたら結果が変わっていたかもしれないし、ロンメルも死なずにすんだかもしれないと思うとさらに残念でならない。 実際のシュタウフェンベルク伯爵は、思ったよりも最初はヒトラーに傾倒していたようだから、本作の中で、そういう思想だった彼がいかにして暗殺の主役になるほど考えが変わったかを、もっと描写して欲しかったと思うのは私だけだろうか? [DVD(吹替)] 7点(2011-03-04 22:10:44)(良:1票) |
2. ワイルドシングス
《ネタバレ》 いやあ、面白かったねえ。見事に予想を裏切られてしまいました。なんとなくモーホーを感じさせるマット・ディロンがヨットを操る辺り、制作者たちは「太陽がいっぱい」を意識してるよねえ。それから「スクリーム」シリーズのネーヴ・キャンベルが、イメージを変えるように頑張ってましたねえ。ところで、テレサ・ラッセルが登場してきたシーンで、下っ腹がポッコンに目が行ってしまったのは私だけでしょうか?(苦笑) 「マリリンとアインシュタイン」の頃はまだ若かったね。それとロバート・ワーグナー! 老けちゃったねえ。「タワーリング・インフェルノ」で情事を楽しんで焼け死んじゃった頃と比べてシワが増えて太ってしまった。あの頃のプレイボーイは面影もない!(泣) そういう昔の俳優を楽しむのもあったけど、あくまでも話の本線はどんでん返しですねえ。思ったこと列挙します。(1)ビル・マーレーはあれで出番終わり? (2)え?あの歯は誰のだったの? (3)ケビン・ベーコンはやっぱりケビン・ベーコンだったの?(笑) ←これらの疑問を丁寧に解決してくれたので、見事にやられたと感じました。余韻が残る終わり方ではないけど、劇中のもやもやがスッキリと解決されたのはよかったと思ったね(笑)。 7点(2004-03-31 08:52:16)(良:2票) |
3. ワイルド・ブラック/少年の黒い馬
《ネタバレ》 嵐で遭難した船に乗っていた少年を青鹿毛の馬が助けます。無人島に流れ着いた少年アレックと馬は、やがて強い友情で結ばれます。ブラックと名付けられた馬と少年は、しばらく経って漁船に保護され、アメリカに帰ります。ところが、都会で馬を飼える敷地もなく、ブラックは郊外の引退した調教師に預けられます。やがて、彼らは競馬のレースに挑戦することになります。「ベイブ」と同じで結果は見え見えですし、レースシーンなどは”そんなのありかよ!”と突っ込みたくなる設定があるのですが、私は素直に楽しみました。フランシス・フォード・コッポラが製作総指揮をした、決してお子ちゃま向けではない現代のファンタジーです。単なる荒馬が少年と心を通わせる過程は、ジーンときますし、海の中から仰角で映した、馬の泳ぐ姿が幻想的です。こういうのもたまには好いよね。 8点(2003-12-08 06:04:58) |
4. 私がウォシャウスキー
原作を知らないから、キャスリーン・ターナーの雰囲気だけで楽しめました。そんなに評価悪くないんだけどね(笑)。 7点(2003-11-29 01:42:24) |
5. 若き勇者たち
冷戦的発想の遺物的映画でしょうか。まずあんな形でソ連軍地上部隊がアメリカに侵攻すること自体が考えられないし、その後簡単に占領されてしまうのも不自然極まりないんですよね。リー・”ロレーン”・トンプソンは声はキュートだけど(以下略)。第二次大戦後のAFVはいまひとつよくわからないので、それっぽい雰囲気があったなあくらいの印象しか残りませんでした。 6点(2003-11-29 01:39:12) |
6. わが命つきるとも
”羊が人を食う”で有名なトマス・モアの生涯を、16世紀当時の宗教観や個人の思想信条の自由と絡めて描いた傑作です。ロバート・ショウ(どうしても”へスラー大佐”のイメージで観てしまう(笑))とポール・スコフィールドが、がっぷり四つの演技で堪能させてくれます。いかにもイギリスらしい映画だね。オーソン・ウェルズやジョン・ハートが出ているはずなのに、わたし的には印象に残らなかったのが不思議です。 8点(2003-11-29 01:35:16) |
7. ワイアット・アープ(1994)
まあ普通に楽しめました。ケビン・コスナーは”ワイアット・アープ”をやっていても”ケビン・コスナー”なのは相変わらずですね(笑)。ジーン・ハックマンの役柄が、「クイック&デッド」とダブって見えるのは製作年度が近いから? 個人的にはデニス・”ドク”・クエイドが好かったです。 7点(2003-11-29 01:25:20) |
8. ワイルド・ギース
ハーディー・クリューガーが美味しいです。同じ傭兵モノとして「戦争の犬たち」との比較では、作品的にはこちらが好きですね。イギリス映画だから、ロジャー・ムーアやリチャード・ハリスなどイギリス人俳優がたくさんでているのも嬉しいです。 7点(2003-11-18 01:39:29) |
9. ワンス・アンド・フォーエバー
実戦指揮官の手記を元にした作品って多いですね。その手のもののなりがちな落とし穴というのは、自分たちのやっていることを正当化しようとするあまり反感を買ったりするものが多いのですが、この作品の場合はさほど感じないですみました。ただ、反戦映画としての趣旨はわかるのですが、北ベトナム軍を対等な敵として描こうとしたり、アメリカでの家族の様子を描こうとしたり、戦場で起きたできごとをできるだけ客観的に描こうとするあまり、何もかもが希薄で中途半端に終わってしまった気がします。最近の作品でのメル・ギブソンは、いつの時代の作品でも家族のために戦う父親を演じている気がしますが、「パトリオット」や「ブレイブハート」の場合は、自らの独立を勝ち取るために侵略者である敵と戦うという必然性もありましたが、ベトナム戦争の場合そういう理由も明白ではなく、「共産主義の脅威」という抽象的命題のために戦うということで、その辺のとまどいが演技にも出ていたように感じます。だからこそ小さな娘の問いかけにも歯切れが悪い回答しかできないし、出撃前の演説にしても戦う目的はさらりと流すしかなかったわけですね。UPIの記者として従軍するバリー・ペッパーが「この戦争は何かが違う」と言って、「だから銃でなくカメラを持ったんだ」という台詞には共感するものがありました。それでもベトナム兵が押し寄せてくると、結局銃を持って「プライベート・ライアン」でのジャクソン二等兵のように戦ってしまうのが虚しいですね。でもその後すぐに銃を捨てカメラを手にするあたり、初志を感じてグッと来るものがありました。ただ最初に書いた、中途半端に感じられた原因はベトナム側の扱いですね。映画の冒頭でアメリカとベトナムを対等に扱うような献辞が出ていたにもかかわらず、ベトナム兵の背景にある家族が、黒髪の美人一人だけというのはバランスを欠いているなと思ったし、映画のエンディングで出てくる犠牲者の名前もアメリカ軍に限られていて、ベトナム側の戦死者の名前がまるで出て来なかったのは大きく幻滅しました。どうせ出すんだったら、延々と10分以上かけてでも両軍の戦死者を出すべきだったでしょう。また、ベトナム側の民間人での犠牲者がほとんど描かれていなかったのは、意図的に描かれなかったのではないかというものを感じました。この映画全体を通して、このような「本来あったはずのものが素通りされている」という感覚が、この映画の焦点を希薄にさせ、中途半端に終わっているという印象を与えるものだと思います。戦闘シーンをリアルに描くのは最近の戦争映画の流行ですが、最初から最後まで違和感があったのは、あの戦場になった場所というのが、どう見ても亜熱帯のジャングルではなくて、もっと乾燥した地域の自然に見えてしまったことですか。実際の「死の谷」を見たわけではないので詳しいことはわからないけれど、もっと湿潤気候であることを観客に伝えるような描写をした方が"ベトナム戦争"ものとしてはよかったような気がします。たとえば「地獄の黙示録」がフィリピンでロケをしたように。思うにこの映画は、4時間でも5時間でも時間をかけて、もっと細部を描いた方が成功したのではないかと思います。とにかく中途半端になってしまったのが惜しい! 7点(2003-04-15 12:38:22) |
10. 悪いことしましョ!(2000)
エリザベス・ハーレーのケバいメークとそれに合わない可愛い衣装がミスマッチで、とっても楽しめました(笑)。学校で授業をするシーンのコスプレにはちょっと(いやかなり)ドキドキしてしまいました(笑)。上唇の動きがとてもセクシーですね。この映画の時点で35歳くらいとは、とても思えないくらい若いです。最初のジャブで"ビッグマック"ネタが笑えました。それにしてもブレンダン・フレイザーって、コメディアンの素質充分ですね。海岸の繊細男のメークが、外人なのに浮きマクっていて、笑えました。なんで金髪が似合わないの?(笑) 7点(2002-10-14 22:59:32)(笑:1票) |
11. ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ
デ・ニーロだし、レオーネだし、モリコーネだし、マフィアものだし、期待していたのですが、ちょっと長すぎました。たしかに全てを描こうとしたら、これくらい必要なのかもしれないけど、半分くらいにまとめてもよかったかな。 6点(2002-04-28 16:38:27) |
12. 鷲は舞いおりた
いいですねえ、"おやじ"サザーランド(笑)。映画の発想が面白いし、スリルもサスペンスも満載です。ただ、制服を見せるために水車に落ちたように見える演出がちょっと頂けなかったかも。でも、最後まで息を付かせないテンポで、楽しませてもらいました。 7点(2002-04-28 16:36:04) |
13. ワイルドバンチ
ペキンパーの代表作ですね。このころは、血が噴き出すシーンをスローモーションで描くのが流行った時代でしたね。男臭い役者ばかり出ているのもいいです。アーネスト・ボーグナインがよかったあ(笑)。この映画って「アラモ」と比較してしまいませんか? 7点(2002-04-28 16:32:37) |