1. わるいやつら
片岡孝夫は存在感と魅力に欠けるが、それが「どうしようもない男」ぽくてよかったのかもしれない。ただし、こんな男がなんでモテるのかがよくわからないが。演じる役としては宮下順子の看護師役が面白いのだろうが(米倉涼子ドラマ版ではこっちが主役らしい)、「いかにも」っていう愛人風情ではなく、上品ぶってカワイコぶってる女(松坂慶子)が裏では何やってるかわからないってのが作品のキモなんだろうな。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2022-04-13 12:23:56) |
2. 若草物語(1949)
94年版は中々よかったんだが、比較するとどうしても古臭くて仰々しい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-05-29 16:14:45) |
3. 我輩はカモである
ナチスが政権とったり、日本が国連脱退したりした時期に製作されているので、そういういう時代状況を揶揄していると解釈できない事もないが、単なるドタバタコントでしかないとも言える。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-05-01 21:30:03) |
4. 若草物語(1964)
《ネタバレ》 4者4様で分かりやすくキャラ分けされてはいるのだが、芦川いづみの出番が少ないのが残念。浅丘ルリ子は色気があっていいんだが、世間知らずな年下の大学生のボンボンとイキナリ結婚しちゃうのは現代的な感覚からもしてもちょっと違和感が・・・。吉永小百合はやや屈折した部分もあってメンドクサイ性格だしこの四姉妹では魅力が少々埋没してしまったかな。和泉雅子は末っ子的な天真爛漫さがよく出ているとは思う。結論としては結婚するならやはりしっかり者で現実主義の長女がいいって事に普遍性がある事が再確認できる作品ではある。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-11-25 01:26:02) |
5. わたしは、ダニエル・ブレイク
《ネタバレ》 当時のイギリスの状態がどのようなものだったのか知らないので、どの程度事実に迫っているのかわからないが、訴えたい事は理解できる。ただし、この種の告発系の映画はドキュメンタリーを乗り越える必要があるのだが、映画らしい見せ場はスプレー缶ぐらいしかなくて、物足りなさは残る。全体的には単調なのでもうちょっとドラマ性が欲しかった。他方、フードバンクで食べちゃう場面は過剰演出に思えるし、ラストで主人公を殺してしまうのもちょっとヤリスギな気もしてバランスの悪さも感じる。申し立ての場で本人が堂々と訴える方が、伝わるものが大きかったのではないだろうか。 [地上波(字幕)] 6点(2020-09-03 12:18:59) |
6. わたしのハワイの歩きかた
榮倉奈々目当てで見たんだが、容姿はよくても話の中身がしょうもない。ただし、海外在住日本人の勘違い感はそれなりに表現できていたような。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2017-05-31 08:44:46) |
7. 私の中のあなた
《ネタバレ》 両親にとって妹は姉を生かす道具なわけで、それに物申す妹。ケースは違いますけど、エホバの輸血事件を思い出しました。なので、てっきり子供の人権問題の話かと思ったら、どうも妹の様子が変だし中盤でオチがわかってしまって、裁判官と弁護士の援護射撃もあり、あとは良くも悪くも感動的な茶番でした。設定はオモシロイので安易な感動話に終わらせず、もっと深い話にできたんじゃないのかと。キャメロンディアスがミスキャストな気もしますが、ありがちな苦悩・葛藤を感じさせず、突進していく母の狂気を漂わせる点は逆によかったのかなと。邦題はウマイです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2017-03-06 00:18:06) |
8. 私だけのハッピー・エンディング
ありきたりな話なんですけど、万人に共通する重大な話なのでもっと丁寧に描けばいい作品になると思うんですけどね。死を宣告されないと生き方を見直す事ができない人間の愚かさは伝わってきますが、医者と患者がデキちゃうってのも安易だし、主人公がちょっとカッコつけててサラリとしているので、もっと葛藤が欲しかったかな。 [地上波(吹替)] 4点(2017-02-01 11:55:33) |
9. 私は二歳
二歳に映画が作れるわけないので、そこには当然大人の視点が入るのは当たり前。元々小児科医の書いた新米両親への子育て教育論が原作なんだから。それを承知で楽しめるかどうかでしょう。子供の有無によって共感度も違うでしょうね。山本富士子の美貌は子の有無に関係なく楽しめると思いますけど。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2016-07-15 11:22:34) |
10. わが青春に悔なし
《ネタバレ》 思想弾圧批判の社会派作品かと思ったら、途中から三角関係の恋愛・夫婦モノになって、終盤は女の生き方というテーマが変遷していった印象で少々つながりが悪い。夫が獄死して、実家に肩入れしちゃうのもちょっと唐突な印象。時代の変わり目でもあり、試行錯誤で、全体的に粗いのは仕方ないかな。原節子の演技の変化はよかったと思います。 [DVD(邦画)] 5点(2016-06-04 06:16:50) |
11. ワールド・ウォー Z
《ネタバレ》 ゾンビより飛行機爆破しちゃうブラピの方が怖いわ! <追記>7年ぶりに再見。内容はあまり覚えてなかった。オチの付け方がこんなに強引だったとは。 [地上波(吹替)] 5点(2016-04-08 12:48:37) |
12. ワルキューレ
《ネタバレ》 「すべての歴史は現代史である」現代では英雄視される主人公達も、当時はテロリストであり、反逆者である事は間違いない。桜田門外の変の水戸浪士も明治になって勲章を得ているし。勝てば官軍・負ければ賊軍である。歴史のifをとやかく言う楽しみを否定はしない(よくやったとも言えるし、もっと上手くやれよとも言える)が、結果のわかっている物語にサスペンス要素を求めるのは無理がある(関が原や大阪の陣や忠臣蔵、明治維新や226にサスペンスを求める人はいないでしょう)し、その時代に生きた人間たちのドラマを堪能するのが史実モノの醍醐味である。という点においては、国家の一大事において、権力に忠実である者、保身に走る者、原理主義者、己の信念を貫く者、迷う者、日和見する者、裏切る者等々、よくできた人物図鑑である。終盤で家族を心配する主人公に否定的意見もあるが、私は人間らしさが感じられてよかった。ユダヤ人を虐殺した将校たちも文芸を愛する教養人であり、家庭ではよき夫・よき父であったらしい。組織に生きるという事はそういう二面性を持つという事であり、それが組織の恐ろしさでもある。その事を何とも思わない人間もいれば苦悩する人間もいる。会社組織でセクハラ・パワハラ・その他犯罪行為をしつつ、家庭ではよき夫・よき父である現代人もその人間性においてはユダヤ人を虐殺したナチス将校と同じである。人間図鑑を提示して、あなたならどのように振舞うのか?という問いを鑑賞者に突きつける作品である。難点は尺が短く説明不足で少々わかり難いのと、ハリウッドスターを主役にしてしまった事によりやや重厚さに欠ける事か。客寄せパンダと貶す程悪くもないが。英語にも違和感があったが、吹き替えで見れば問題ないのかと。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-07-18 23:59:22) |
13. わが命つきるとも
《ネタバレ》 「滄浪の水清まば、以て吾が纓を濯うべし。滄浪の水濁らば、以て吾が足を濯うべし。」トマス・モアはギリギリまで困難・災難回避しようとしているし、ただの頑固で不器用な人間だとは思わないが、最終的には足を濯う事ができないのが信仰というものであろう。潔く辞任して隠居してるのに、それでも追いかけられるのは人徳者故に権力に睨まれる不幸でもあるけれど。どこまで史実かわからないが、主人公が冷静すぎて、高潔すぎて、揺るぎがないので人間らしさに欠け、ちょっとアッサリしているのが難点か。これが宗教者の己への厳しさなのだろうが、もう少し権力・法・信仰・家族を含む人間感情等々へのジレンマ・葛藤・苦悩の描写が欲しかった。それにしても、権力・名誉・保身のために、自分にも他人(含む神?)にもウソをつくのが人間である事を思い知らされる。いつの世も人間は変わらんね。(リッチは実在の人物か否かわからないし、作中ではユダ的扱いなのかなとも思ったが、罰が下るわけでもなく、ベッドで死んだというオチにより、結局そのまま何も変わらずってのがリアルではある。) [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-07-16 12:36:52) |
14. 若草物語(1994)
今から150年ほど前の明治元年に出版された自伝小説の映画化。題名と内容は何となく知っている程度で、こういう話だったのか、中々よくできているなあというのが第一印象。当時のアメリカにおける女性の価値観や立場・扱いが垣間見えて風俗モノとしても興味深い。津田梅子や山川捨松はこういう社会に足を踏み入れたのだなあなどと考えてしまった。4姉妹各々の生き方に人生色々と感じてしまうが、エンディング時点でまだ人生の1/3程度。今後話は学園モノとしてまだまだ続くようで、これから人生の悲哀・試練・その他諸々が待っているんだろう。という点においてはまだ序章に過ぎず、4時間ぐらいかけた長編モノとしての映像化に期待したいところ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-07-13 10:40:24)(良:1票) |
15. わが母の記
《ネタバレ》 井上靖については殆ど何も知らないのと、認知症介護の体験もないので、多少バックボーンが弱いのですが、母息子に留まらず家族の物語としてテンコ盛で消化不良になりそうなぐらい(さすがに作中に『東京物語』を引用するのはやりすぎかと)。作家というのはもっと頑固で偏屈なハズだし、家族も善人ばかりなので、この辺は映画化でかなり美化されてるのかな?という気もしましたが、名家でかつ経済的余裕のある上流階級ってホンキの善人が多かったりもするので、原作未読だし、どこまでホントなのかはわかりません。母息子の物語は総じてマザコン系になりやすいのでその点を懸念していましたが、幼少期からの確執や姥捨て山もベースにもあり、安易なマザコン話にならなかったのは自分の家族を題材に小説を書く作家の冷徹な視線が寄与したのかなと。長いスパンでの家族の成長と共に相互理解していく脚本はキレイに収斂していくし、各役者はそれを上手く演じていたと思います(特に宮崎あおいはスバラシイ)。古きよき昭和の大家族でしかも金持ちの話で現代ではリアリティーがなく感情移入し難い所はありますが、実話がベースになっているのでそういうモノとして見るしかないのかと。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-09 13:41:35) |
16. 渡り鳥北へ帰る
《ネタバレ》 ちょっと軽めのニーチャンキャラが滝伸次の魅力なのだが、本作は親友の死という重たい背景があるせいか、かなりハードボイルドな感じでシリーズ中では重めの作品になっている。シリーズの最終回で、滝伸次の原点が明かされるという構造なのだが、当時のファンはこれで納得したのだろうか。シリーズものの終わらせ方というのは難しいなと。 シリーズを何作か見てきて、小林旭の魅力はわかった気はするのだが、現在の状況を考えるとスターにはなきりれなかったわけで、どこで間違ったのだろうという思いと、スターであり続ける事の難しさも考えさせられた。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-30 19:55:32) |
17. 渡り鳥いつまた帰る
《ネタバレ》 伸次と哲の関係がちょっと友情じみていて、過去見た作品の中ではやや異色。昔の佐渡の自然が素晴らしく映像的にも貴重。島民全員がエキストラじゃないかと思われるラストの佐渡おけさにも圧倒される。伸次がバーで歌わないのがいつものパターンと違いちょっと残念。 全国どこに行っても困ってる浅岡ルリ子が居で、なんの違和感もなく伸次がそれを受け入れるというのはよく考えたらオカシイくて、毎回ヒロイン変えた方がよかったんじゃないのかと考えてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-06-17 11:20:29) |
18. 私は貝になりたい(2008)
なんか役者達が皆小奇麗だし、演技も軽いので、テーマの重たさがあまり伝わってこない。逆にCG技術が良くも悪くも目立つ。21世紀に戦争をテーマにした作品を製作する難しさを感じた。 [DVD(邦画)] 4点(2014-02-04 12:47:51) |
19. わたしのグランパ
文太と石原さとみちゃんのゆるいコンビは見ていてほのぼのして良かった。浅野忠信の抑えの効いた感じも良い。何も知らずにみたので、原作が筒井康隆と知ってちょっとびっくり。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2008-11-24 00:07:09) |
20. WATARIDORI
鳥って恐竜の生き残りなんだよなあ。空飛べるしやっぱ特別な存在だよなあと改めて思った次第。コレを見てる間ずっと「空に~憧れて~、空を~かけてゆく~」(ひこうき雲・荒井由美)が頭の中を流れてた。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2008-06-08 04:36:44) |