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1.  ワイルド7 《ネタバレ》 
少年キングがワイルド7以外に見るべきものの少ないマイナーな雑誌だったため「戦場の悪魔」あたりまでしか見ていませんでした。全員が不死身の存在で死んだと思ってもゾンビのように生き抜くのでこの映画みたいに犠牲者が出ることはなかったようです。 一人だけ3輪だったのは覚えていますがもっと巨大なタイヤだったし、全体にバイクが小ぶりなのは制約があったのでしょうか。オヤブンは丸い黒眼鏡だったはず。最後の本部突入は「ガントレット」のパクリみたいなものですが、守備側は生かして捕えるように厳命されているのか頭部は狙わず(当然ボディが防弾具が装着されている)それでゲレネードランチャーまで使用するのを相手に戦うのですからハンディ付け過ぎ。
[DVD(邦画)] 6点(2012-11-08 23:41:32)
2.  ワルキューレ 《ネタバレ》 
謎の多かったこの暗殺未遂事件は何度も映画化されて史実との関係も明確になってきているようです。暗殺に成功しただけでは混乱の中で何が起きるか不確定なことからワルキューレ作戦の利用を考えるなどの緻密さは十分に評価されますがその割には人材が不足していたようです。暗殺失敗はこの映画でも描かれているように爆薬の使用量が少なかったことと会議室が暑さの関係で開放的な場所に変更されて爆発の効果が弱まったこともありますが、やはり実行者に決死の覚悟が欠けていたことで、これは事後の指揮権までも抱え込まされたことで同情すべきことですが多くの直接は責任の無い人たちまで巻き添えにする手段を採るからには実行者は一歩退いた位置に留まらねばならないと言う意味では暗殺に専念せねばならなかったようです。映画では家族愛に重点を置いての表現ですが、冒頭に示される忠誠への誓いへの意識、ドイツ陸軍としての名誉と自分に生命を委ねた兵士達への責任感、手段についての軍人の誇りなど多くの要素に対する苦悩みたいなものがやや希薄になり、却ってそれをふっ切れた感じの夫人のほうが強い印象を与えるように思えました。 ゲッペルス(背も高過ぎるようだし、特徴ある頭の形などまるで似ていない)が毒薬を含みながら会見し、ヒトラーの声を聞かせて説得を確信してから吐き出すところなど手の込んだ演出ですがそれほど効果はなかっらようです。
[試写会(字幕)] 6点(2009-03-23 20:01:30)(良:1票)
3.  鷲は舞いおりた 《ネタバレ》 
いろいろな筆名でなかなか世にでられなかったジャック・ヒギンズの出世作の映画化です。原作にかなり忠実ですが,アイルランド開放運動の闘士だったデブリンのイメージがヒギンズの多くの作品に描かれるような知性と腕力を隠したやや背の低い男からかなり違っていて少し違和感がありました(背の低さで英国社会における屈折した人格を表現していたのに対して)。登場人物が悪役のヒムラーも含めてそれぞれの役割をそれでも懸命にこなしているのに対してカナリス提督の日和見主義(これは他の作品への伏線かも)と英雄主義が喜劇的な終わりを迎える米軍大佐,自分の教会の抜け穴すら把握していない牧師などが逆の意味で印象的です。双方の兵士が相手に敬意を持ちつつも容赦のない対応と言う一種のスポーツ的フェアプレイで爽やかさを感じさせる作品になっています。証人として負傷した副官を収容し河の中でドイツ旗を掲げた魚雷艇の結末はどうなったのでしょうか。 
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-20 14:27:52)
4.  わんぱく戦争 《ネタバレ》 
この映画を観てから思い出したのは,その10年以上前に少年雑誌で読んだ馬場のぼるの「ポストくん」での遊び場の材木置き場をめぐる戦争でした。大きなグループ間の対立なのに,双方のトップは相手に一目置いていてフェアであることを忘れないところとか馬場氏の制作態度(これがデビュー作だったとは最近知りました)がうかがえました(最後は材木置き場が一夜で運び出されておしまい)。この映画でも両グループのリーダーのありかたとかを子供たちにも教えるようなところがあって,それが決して嫌味にならないところが良いです。最後の子供の世界から追い出された両リーダーが寄宿舎で再会はありがちの結末です。ところで父親を激怒させた殺し文句はやはり「イ○ポ」なのでしょうか?
[映画館(字幕)] 8点(2007-01-03 00:41:52)
5.  ワーテルロー
この映画は封切り時に観たけれど、旧ソ連映画としては「戦争と平和」以上の出来の良いと思いました。エルバ島を脱出したナポレオンの一隊とそれを迎え撃ちに行ったネイ将軍との出会い以外はほとんど一日の出来事です。前夜の土砂降りの中を再起を決意しながら去るブリューヒャー将軍、仏軍に殺された父親の跡を継いだポーソンピー卿の軽騎兵部隊が深追いし過ぎて疲れたところを槍騎兵の逆襲で討ち死にのエピソード、方形陣で守る英歩兵を襲うネイ将軍の騎兵部隊(騎兵の量には圧倒されます)、夕刻が迫る中でやっと農園の堡塁を破る目途が立ち戦勝の報告を送り出した直後に現れるブリューヒャー軍の騎兵連隊での逆転劇、ナポレオンが脱出した後に降伏を拒否し直後に砲撃で全滅する近衛兵連隊など歴史的なシーンが丁寧に描かれています。教科書的な作りですが創作的ドラマを期待するのでなければ観て損はしない映画でしょう。
[映画館(字幕)] 7点(2006-02-14 11:53:08)
6.  私は貝になりたい(1959) 《ネタバレ》 
この映画を最初に観たのは昭和30年代の半ばでしたが、その当時と比べて日本人の意識はどの程度変わっているのかと言うと基本的な部分は全く同じようにも思えます。上官に対して「あなたは捕虜の殺害を命じた。」で死は免れる。兵卒に「あなたは捕虜を殺した。」で絞首刑。それで日本の軍隊での兵卒が上官の命令に従わずに捕虜を殺さなかったらどんな目に遭うか(軍法会議にはかけられないけれどリンチに遭うでしょう)ことは全く考慮されないことを不条理、不運としてこの床屋の言い分を受け入れてしまうところに恐ろしさがあって、それが軍隊でなくても多くの組織での組織防衛のためのルール破りの源泉になっているのですから。だからこの不運な男が汚物として扱われるのが当然とに意識が整うときまでは真の意味での自立などは難しいのかも知れません。恐らく日本人が戦犯裁判に関わっていたらこの不運な兵卒は死刑を免れたでしょうけれど、そんなことで責任を上にも下にも追及しない社会が多くの道徳的退廃を招いているようです。本当はこの不運な男の遺族とかが上官に対する訴訟とかを起すことが正論なんですが、それを抑圧する社会構造が問題の根源のようです。 この裁判の正当性とかへの疑問は別として裁判を通じて主人公は行為と責任について何も重要なことを学んでいないので、せめてまた人間に生まれかわることは勘弁して貰いたいと言うのは酷なのでしょうか。
6点(2004-11-01 00:51:51)(良:1票)
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