1. 笑の大学
全てにおいてそつの無い優等生映画ですね。中日・井端的映画とでも呼びましょうか。逆にそのそつの無さがいやらしいです。 結論から言うと、良い映画です。観る価値はあります。確かに三谷幸喜の脚本ありきなので、テレビでもいいかなとは思えますが、役所広司の顔の演技の迫力はスクリーンで是非見たほうがいいと思います。実にさまざまな表情をこれでもかってくらいに表現しています。 ストーリー展開はさすがです。きちんと起承転結しています。実際には起承転転転結くらいしています。モノローグ一切無し、映像とダイアローグのみで観客に必要な情報を漏らすことなく完璧に説明しています。説明ったらしいことは何もなく、自然にストーリーを追うことができます。参りました。いやさすが一流脚本家。さすが古田顔。 肝心の中身(笑い)ですが、別にそんなに笑えるものではないです。と言って決してつまらにものではなく、「声に出して笑うより上品に心の中で楽しむ」類の笑いです。「馬鹿な笑い・くだらない笑い」が好きな人はちょっと違うなって感じるはずです。僕はダメでした。まあ期待してなかったから別にいいけど。『恋の門』(松尾スズキ脚本)のときもそうでしたが、演劇出身の人とは笑いの感性が違うようです。 一つだけ面白いところを挙げるとしたら、役所広司の台詞「わんこそば、うまいよね~」これにはやられました。狙ってやったんだとしたら天才です。まあ誰も笑ってなかったけど。 あと、稲垣メンバーなかなか良かったです。ハマリ役だと思います。 5点(2005-01-25 18:55:15) |