1. インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
《ネタバレ》 あの野性的で色気のあるインディはどこへ行ってしまったんだ?おじいちゃんじゃないですか。アクションシーンはキレがなく、走り方なんて「無理しないで」と心配させてしまうヒーローって。時の流れは仕方ないですね。 私はインディシリーズが大好きで、この作品がきっかけで映画ファンになったほどです。でもいざ観てみると・・・。 う~ん、あのこうむあっとした雰囲気はどこへ?あの手作り感はどこへ? インディの最大の魅力がなくなっていました。これじゃただのSF映画じゃないかと。簡単すぎではないかと。 CGの技術がそれほどない頃の当時、それでも一生懸命作り上げてたファンタジーがインディの醍醐味だったということ、ルーカスやスピルバーグは忘れてしまったのかなぁ・・・。 違うんだよ!観たかったのはあの手作り感なんだよ!あのワクワク感なんだよ!あんな宇宙人や円盤だされたって、もうすでにどっかで観たようなものばかりなんだよ。インディはそんな映画たちの仲間入りはしないでよ~と悲しくなってしまいました。 いや、不満ばかりはやめましょう。 前作達が生まれた頃、私はまだ生まれていませんでした。テレビに映る世界に吸い込まれ、インディと冒険したい!!と幼心に真剣に思っていました。叶うはずもないと思っていたのに。それがまさか、20年たって願いが叶うなんて。あのテーマ曲を映画館で聴くことができたなんて。 それだけで幸せなことは確かなんです。 [映画館(字幕)] 7点(2008-07-09 11:37:32) |
2. プラダを着た悪魔
《ネタバレ》 おしゃれでおもしろかったけど、最後出版社にミランダが送ったFAXの内容。そこまでアンディを高く評価した要因ってなんだったんだろ?自分の将来、真の目標を見据えてやめたこと、今までのアシスタントのようにその身をミランダに捧げるような生き方をしなかったこと、そのことなのかなと思いました。そこがよくある展開と違っていて、ご都合主義じゃない、リアルな「働く姿」を見せられたと感じました。今就職活動中なんですが、いろんなことを考えさせられました。 アンディ、これからもがんばってね。個人的にエミリーがいちばん好き。 [DVD(字幕)] 7点(2007-08-03 10:46:18) |
3. エターナル・サンシャイン
題材は本当に素晴らしいのにう~ん、消化不良…。でてくる人物全員に共感できない。ヒロインなんか本当にただの気まぐれ女にしか見えないし、それに惚れるジョエルもよく分からん!! クレメンタインのファッションはお洒落でかわいかった♪結構ビジュアルを重視した映画だと思ったので、その点はカメラワークや映像などは成功してると思うけど…。うまくいけば「そ~だよ大事な物は失って気付くんだよ!!」と感情移入しまくりで見入る事の出来る内容だと思うんだけれど、いかんせん大事なキャラクターに魅力がない…^^;)皆それぞれ大きな感情を抱えてるんだなってことは分かるんだけれど、それが見えてこない…。だから皆自分勝手に苦しんでるような気がしてしまいました。 題材はいいと思ったんだけどなぁ~、もうちょっと安らぎが欲しかった(笑)。それを含めて彼らやストーリーに魅力を感じることが出来ませんでした。 [DVD(字幕)] 5点(2006-02-05 10:42:52) |
4. ソウ
あまりにもな大ドンデン返しにやられたーッッ!!!!Σ((°■°;;))その展開はアリなんでしょうか・・・?ちょっと無理やりな気もしますが、先が読めないストーリーのラストとしては最高でした。あんなの誰も予想できないよねぇ、卑怯だ!お見事!!! いろんな映画を観てきたけど、ジグソウのターゲットだけには絶対なりたくない。 [DVD(字幕)] 10点(2005-11-01 19:10:38) |
5. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 「なぜあの時決断しなかったのか、なぜあの時前進する勇気がなかったのか・・・。」何かが変わったのかもしれないのに、自分は動かなかった。今とは違う、別の未来があったのかもしれないのにと考えることはよくあります。 エヴァンのような力があれば、私も過去に戻ってやり直しをはかったでしょう。けれどエヴァンは何度も失敗し、先の未来をより悲惨なものにしていきます。ケイリーを救おうとする度にこじれていき、エヴァン自身も苦しんでしまいます。 ケイリーが叫んだ、「ならあたしを救ってよ!!」という台詞にとてつもなく胸が痛みました。その時エヴァンが流した、一筋の涙もとても切ない。「必ず迎えに来る」と約束したのに、結局は迎えに行けず、助けることもできなかった自分のふがいなさと、時の流れ、自分達を取り巻く運命を痛感した瞬間だったんだろうなあ。 とうとう追い詰められたエヴァンがとった究極の選択。それは、エヴァンにとって常に一緒でなければならなかった存在を「離れ離れ」にすること。それによってケイリーの未来は開けていくのです。愛する者の幸せの為、彼は自らの幸せを捨てることになったのです。こんな辛いことってあっていいのかぁあ(泣)。 最初で最後の二人の接触になってしまった、「さよなら」。別バージョンのエンディングはどちらもいらん!!でないと、この「さよなら」の意味がなくなってしまうと思います。颯爽と歩いていくケイリーはきっと不幸ではないでしょう。今なら彼女に話しかけてもきっと問題は起こりません。それでも声をかけなかったエヴァン。何度も過去を書き換え、何度も違う未来を作った。そのたびに周囲の人々に辛い思いをさせた。結果エヴァンは最後の選択をして彼女を守りました。だから、きっともう何かを変えることは許されないと思ったんだと思います。そしてそれは自分への「けじめ」でもあったんじゃないかなぁ。 過去は今を作ったいわば土台のようなもの。その上を生きていくのはその人の運命なのだろうと私は思ってます。悲しい思い出も、それが生きることの一部なんだろうな~。心に残るラストでした。オアシスの主題歌もとても良いです♪ [DVD(字幕)] 9点(2005-10-26 00:07:18)(良:1票) |
6. めぐり逢えたら
《ネタバレ》 「めぐり逢い」などメロドラマにハマるのは女性だけで、トム・ハンクスら男性陣は戦争ものだのそういう類の映画が好きだと語り合ってるシーンがすごく好き。世界の男女間に存在する、ある種のカルチャー・ショックがとっても面白い!互いに好きな映画を熱く語ってるのに相手はポカーンとしてる状況が笑いを誘います。ノーラ監督ってこういうの好きだなあと思う。現代に生きる男女の考え方の違いっていうか、男女そのものの違い、そういうものをコミカルかつユーモラスに表現するのが得意な監督さんだと思う。 トムとメグのコンビはやっぱり最高!現代ストーリーがよく似合う。会ったこともない人間に思いを馳せるっていうのは最後まで共感しにくいところであったけれども、この2人が演ると全然嫌味にならないんだよなぁ。 でも、トムのいるシアトルまで行っちゃったり、婚約者をフっちゃうメグはすごすぎるー。 エンパイアステートビルで最後二人は会うんだけれど、手をつなぐのはなんか納得できなかったです;。こうも人間フィーリングが働くんでしょうか??「映画だから」といっちゃあそれまでですけど、普通に考えて手を繋ぐのは、やっぱり納得できないぃぃ!!あそこはサラッと「どこかでコーヒーでも?」で終らせとけば・・・。あ、その後二人は上手くいくのかなぁ、いってほしいなぁ(ジョナのためにも(^^) [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-25 21:27:29) |
7. 13日の金曜日(1980)
《ネタバレ》 全然怖くないし、テンポも悪い~。優しい殺しの描写にがっくり。当時はすごかったんだろうなぁ。。何でこんなのに続編が出まくったんだろう?? というかばばあ気絶しすぎ!何回しとんじゃ。思わず「へたくそ!」と独り言してしまった。 というか・・・ジェイソンでないのね!!!!(((゜∀゜;))) [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-08-30 10:48:10) |
8. Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004)
《ネタバレ》 バイオリンの調べに乗せた音楽はとても良かったし、ダンスシーンももちろんのこと。情熱的だったり、時に甘美であったり。ダンスってこんなに表情を持っているんだなあと発見・感動。 ポリーナが情熱の欠片さえないダンスをしたジョンに「違う!!」と息を荒くしながら熱烈に教え込むシーンは、私の好きなシーンの一つ。「ポリーナはやっぱりダンスが人生なんだな」て思いましたし、いきなり大胆になった彼女にポカンとしている生徒達にクスッと笑ってしまいました。 あぁ~リチャードも素敵!ホントに甘いおじさまです。ちょっとはにかんだりした時にはもぉ!ウキウキと駅で一人踊るジョンは可愛いったらないです。 「幸せに飽きたらダンスを習おう」⇒ちょっとしたスパイスが全体の味付けになるってことですかね。幸せに退屈するなんて贅沢この上ないですが、刺激は必要ですよねー。生き生きとしてくるジョンを見てそう思いました。 出てくる人物全てが私のツボにきましたし、この映画のメインでもある「家族」の姿も最高でした。涙腺ゆるみっぱなしです。スーザン・サランドンはもったいない気もするけど、やはり彼女くらいの大物でないとこの役はできないかなぁと。夫の行動に不安を覚えたり、変化する夫に戸惑ったりする妻の姿をよく表現できていました!きっと彼女も変化を求めてたんじゃないかなぁ…。 あぁ~もう家族モノ弱いです! タキシードにバラ一本で登場なんて反則ですリチャードさん!かっこよすぎ。 あ、でも一番のヒットは探偵さんかも...。最後の彼の行動に客席がクスクスしていたのが印象に残ってます。あの演出は小粋でいいね~☆ [映画館(字幕)] 10点(2005-05-05 11:42:00) |
9. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
《ネタバレ》 木が動いて喋るという人類の夢を見事に映像化してくれた映画。気がついたら真夜中になっても話し合い続けてるエントたちにはびっくらこきましたが。その上結局「戦いには参加しない」だなんて(あんな長々話しといて)ひどい。けれどピピンの機転でエントたちを戦いに仕向けることに成功したからよかったです。あんな光景見せられて「これも運命なり」なんて言いやがったらどうしようかと思ったけどそこは映画ですから。いやはや本当によかった。だってかなりの戦力ですからねぇ。 案の定見事な戦いっぷり!オーク相手に人間(エルフ・ホビット)達があんなにてこずってたのが嘘みたいです。火つけられてもすぐ消すし、あんな濁流の勢いに耐えられえるし。まるでアリのように踏み潰されていくオークたちを見ていてとても爽快でした。 [映画館(字幕)] 8点(2005-03-25 16:08:07) |
10. リリア 4-ever
《ネタバレ》 ここまで救いようのないことってあるんでしょうか?わずかな希望さえも簡単に打ち砕かれてしまう。彼女には、私達が思う「普通の暮らし」さえ手に入らない。親友の裏切りによって、友人達から売春婦と罵られ、けれども確実に売春に身を落としていくリリアはとても見ていられませんでした。親友ヴォロージャだけが、リリアの存在の証だったんじゃないかなあ。リリアを慕い、常に彼女を守ろうと彼なりに頑張る姿に胸を打たれました。ヴォロージャも、これ以上ボロボロになっていくリリアを見ていられなかったんじゃないかな。リリアが出て行った後、ヴォロージャは自ら命を絶ったけど、「リリアはもう手の届かないところに行ってしまった。僕がここにいる意味はもうない」と彼は思ったのではないでしょうか。勝手ながら私はこう思っています。 人身売買としてスウェーデンに送られてしまったリリアの状況は、かなり残酷で悲惨です。でもこれは実際に起こっていることなんです。今でも何千という少女達が犠牲になっています。 欲望のはけ口にされ、毎日のように男達の相手をさせられるリリアは、映画が進むにつれ人形のようになっていきます。感情もなくなり、言葉も発しなくなるほど、精神的にも肉体的にも壊れていくリリアを見て、私は泣きました。「なぜこんなことが起こってしまうのか」と強い憤りを感じました。 ヴォロージャは、自殺しようとするリリアに「死んではだめだ。死ねば奴らの勝ちだ」とこう説得します。自分は死を選んだけど、彼女にはまだ生きる道が残されている。そう信じていたのではないでしょうか。もう一つ、彼女を自分と同じ運命にはさせたくなかったんだ思います。 ラスト、天使になった二人が笑顔でバスケットをする姿はもう、もう!! なぜ、ささやかな幸せさえ手に入れることを許されないのだろう。なぜ、死ぬことでしか真の安らぎを得られないのだろう。 激しい怒りと悲しみでいっぱいになります。 クレジット終了後の監督のメッセージには『この映画を、現在性産業に搾取されている世界数百万の子どもたちに捧ぐ…』とあります。一刻も早く、こんな社会がなくなれば...。そう願わずにはいられません。 9点(2005-03-11 13:34:30)(良:1票) |
11. ブルー・ストリーク
こういう、何も考えずに見れる映画ってサイコー!!馬鹿で単純(^^)v ピザ屋の配達人のかっこしてクネクネしてるのが凄い面白かった(笑)。 7点(2005-03-02 13:18:53) |
12. ネバーランド
確かにいい話だけどそれ程深みはないし地味。ダスティン・ホフマンもったいないし、ケイト・ウィンスレットはどうやっても病人には見えない。子供達(ピーター含む)は個性が薄い・・・。 あ、ピーターパン役の女優さんがウィノナ・ライダーに見えちゃった;。 本当にいい話、だけどそれ以上でもなくそれ以下でもない。ジョニー・デップじゃなくてもよかったなぁ~。というか、バリにあまり感情移入できなかった。私の心が汚れているせいかもしれないけど、きれいごとが多すぎ。「夢」とか「信じる」とか、すごく大事でかけがえのないものだけど、バリ(デップの演技)はおしつけがましい。ファンタジーボケしてるおっちゃんの相手は私個人的にムリです;。というかもうファミリー物からは降りてくれ~。 [映画館(字幕)] 6点(2005-02-12 11:52:30) |
13. CUBE
二度と観たくない。良い意味でね。上手く作りすぎ、拍手!観終わってかなり疲れた・・・ [CS・衛星(字幕)] 8点(2004-12-30 12:33:23) |
14. 靴をなくした天使
《ネタバレ》 なぜこんなに平均点が高いのか分からない。最後がハッピーエンドなら起承転までは不公平な話でいいっての? 「ヒーロー」を異常なまでに祭り上げる世間って一体?利己的なマスコミって一体?この映画あまりにもオーバーに作りすぎてる感があっていやだなあ。 息子にだけ正体を明かした隠れたヒーロー、バーニーの行く末だけは見守っていこうと思います。 ダスティン・ホフマンとアンディ・ガルシアの演技力は素晴らしいです。バーニーの最後のセリフ「You are welcome.」に少し救われました。両者異なった「臆病さ」を表していて見事でした。 2点(2004-12-30 12:08:58)(良:1票) |
15. グロリア(1980)
《ネタバレ》 私は最近になって知りましたが、レオンの元ネタというのは有名な話。。レオンも大好きな私にとってこの映画は・・・「レオンより最高!」です。ハッピーエンドという点が評価アップの大きな要因です。もうね、ジーナ・ローランズのグロリアがかっこよすぎ!あんな強面のお顔で尚且つ厚化粧。関西のおばちゃんのようなファッション。口も悪いし、子供嫌い。こんなはたから見れば「クソババア」そのもののグロリアがめちゃくちゃかっこいいんだな、これが。渋いんだな、これが。 あの男の子も可愛かった。生意気で、自分じゃ何もできないくせに「僕はもう子供じゃない」やら「クソババア!バカ!」など罵倒飛ばしまくり。でもそれが嫌味ではないんです(子役の演技力は乏しいですが・・・)。それは彼の性悪さが「強がり」から出てるんだなって気づくから。絶対泣かないし、弱音もはかない。でもそこは8歳。母親に甘えたい年頃。だからどんなにグロリアにどなっても、結局はドレスのすそを掴んでる(文字のとおり)。グロリアの後ろに隠れながら、歩調を合わす気などない彼女に必死についていく。でもそれがギャングに追われる「恐怖」からじゃなく、純粋な少年の「孤独」からだって伝わってくるんです。グロリアが徐々に少年と心を通わせていく姿も美しい。すごく不器用でぎこちない。わざと相手のかんに触れるような言葉を吐いたりする。でもそれってお互いのことを想いあってるからこそ許されるものだと思うのです。 ラストの墓場をかけぬけるスローモーションシーンには何度涙したことか。墓場というものは汚い言い方ですが「悲しみの溜り場」そのもの。そこを少年は「希望」への「道」としてつっぱしっていくんですよ。その先には少年の待っていたものが待っているんです。この墓場とのミスマッチさが本当に感動させてくれます。音楽も最高に良いし、そのときのグロリアの表情といったら!実に美しかったです。本当に心のそこから笑ってるって感じでした。幸せになってね二人とも。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2004-11-23 22:45:10)(良:1票) |
16. チョコレート(2001)
特に期待せずに観たら秀作だった。実は主演の二人を食わず嫌いしていた自分であったが、鑑賞後、この二人の映画をもっと観たいという気持ちになった!ビリー・B・ソーントンが低くつぶやく「chocolate ice cream.」とう言葉がとても切なく、美しかったことが一番印象に残ってたりして。 ラヴシーンはかなりドキドキしてしまった。一瞬入った鳥かごのシーンがとても意味深。 チョコレートアイス食べたくなった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2004-11-10 19:04:36) |
17. ローマの休日
《ネタバレ》 恥ずかしながら、私この映画を昨日初めて観ました。正直、観るまではこの映画は「オードリーの可愛らしさ」でもっている映画だと思っていました。本当にごめんなさい。 なんて美しくも切ない恋物語なんでしょう!一国の王女と、一人の新聞記者。たった一日という短い間に一生分もの愛を燃え上がらせた、決して結ばれることはない二人の男女。厳しい規律の中にとじこめられた王女が、ジョーに出会うことで大空に羽ばたくような自由を知ります。アンがとてもかわいらしい!オードリーのおてんばさ、愛らしさ、美貌に体の芯まで魅了されてしまいました。また、グレゴリー・ペックの渋さにもすっかりやられてしまった私です。彼は渋いだけじゃなく人間的な弱さも上手く見せてくれました。二人が見つめ合うシーンが何度かありましたが、最初の方はとても楽しそうに微笑む両者が、日が沈むころになると悲しげな笑みに変わってきます。この「見つめ合う」というシーンがこれほど重要に感じたのはこの映画が初めてです。一緒に遊んで楽しむ二人が徐々にお互いを意識し、愛しあい、それと同時に自分たちの生きる場所を今更ながらに知らされる。こんな苦しい愛情ってあるでしょうか。王女としての風格と厳格さを表したラストの記者会見のシーンのアンは実に美しいです。その姿を見つめるジョーの表情は二人の住む世界の相違を痛感させられますが、不思議と嫌な気分にはならないんです。むしろ感動してしまいます、二人の愛の大きさに。 そして最後の「見つめ合う」シーン。優しく微笑みあう二人の瞳には涙が浮かんでいます。今すぐ走りよって、抱きしめたい。そんな二人の気持ちが強く伝わってきました。 アンを見送ったジョーがポケットに手を入れ、ゆっくりと歩みだします。広い屋敷にこだまするジョーの静かな足音が、これまでの二人の思い出を語るかのように、美しい調べとなるフィナーレでした。ほんとラブストーリーの王道ね。 10点(2004-10-30 12:35:07)(良:3票) |
18. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
《ネタバレ》 この映画ツボにどかんとハマる。登場人物が多いけどそれがうっとうしくならないし(←でも2回目鑑賞でやっと理解)、面白い奴らばかり。でもあえていうなら主役の4人がちょっと影薄かったかなと。主役なのに。ベーコンとかキャラがない。とはいえパーフェクト!ラストも最高。 大真面目に「変態クラブ」の設立を計画してたトムがあほで良かった。 ロリーも全身黒でかっこいい。結構意味不明なことばかり言ってるのにあまりにも堂々としてるからそこが渋い。あの「断る」のあとのトム・ベーコン・ソープの「ウゥ~~~~」には笑った。 10点(2004-08-30 14:07:24) |
19. アメージング・ハイウェイ60
「典型的ロードムービー」を期待して観ました。全体的にはそうだったんですが、いまいち主人公に感情移入ができない。「典型的」悩みを抱えた少年。将来、両親、パートナー。私の好きな「弱い主人公三大要素」に近いんですがあまりにもベタすぎで、「今時こんなので立ち止まる奴なんているのかっ」なんて思ってしまう。たくさん出てくる個性豊かな人物とエピソード。もちろんロードムービーには欠かせないイベントであり、そこから監督は我々に伝えたいことを映像に表します。ですがはっきり言って分かりにくかったです。出てくる人々のほとんどが「説明口調な台詞つらつら」て感じで。特にO・W・グラント。この物語のキーパーソンとなる重要な人物ですが、あまりにも出てくる台詞が「説明口調の教訓」。もうちょっと人間ぽく(?)軽い感じ+日常会話で主人公(と観客)に助言を与えてほしいです。深すぎるのか遠まわしすぎるのか、本当に分かりにくかった!。単に私の頭が考えるのを拒否しているのか。 長く感じることが度々ありましたし、ラストの父親への反抗も大したものじゃないし...。結局父親に依存してたのでは?なんて。 自分の人生の充実度が他人に左右されてるなんて思っちゃダメだな~。 [映画館(字幕)] 5点(2004-08-18 12:39:22)(良:1票) |
20. ストレンジ・ワールド
好きな順から「置き去られた空間」→「空の誘惑」→「未来の始まり」→「少年と自転車」。オムニバス映画=短編映画を集めたものですから、好きな人は好き・嫌いな人は嫌いってはっきり分かれる種類だと思います。短編映画って独特の世界観やビジュアルがあるじゃないですか。それを「かっこいい、斬新、深い」ととるか、「分らない、入り込めない」ととるかのどっちかなので評価がかなり変わると思います。私は前者なので全体的にうっとりしながら観れました。あ、でも「少年と自転車」は違ったかなあ。「モノクロが苦手+ほぼ主人公の呟き(苦手)」なので・・。 オムニバス映画って「中身がある」のと「中身があるのか?」ていうのがありません?「不思議な世界観や異常な心情を描いときゃそれなりにかっこよく見えるだろ」っていう監督の意図見え見えなのが後者(オムニバスってほとんどこっちだったりするんですが・・・)。ちょっとそれが入ってるのが「空の誘惑」だったりします。でも良かったです。最後のジュード・ロウの開放感溢れた笑顔。それで本当に良いのか?ていう余韻が残るのもまた♪「空の誘惑」という邦題も上手いです。 「置き去られた空間」は1位。一番心に残ります。これは確実に「中身がある」映画です。20分弱で一人の男の心情・状況・心の変化を完璧に描ききるなんてお見事。それに尽きます。そして出てくる人間のあらゆる感情が交錯している。ロバートカーライルの演技もこれまた上手い!台詞がほとんどなく、感情を出さない。そんな人物を静かに、しかし確実に表面と内面に出し切って演じている姿がとても印象に残りました。老婆との出会いや一目惚れしてしまった(ここの演技も上手い)女性との関わりなど、ありきたりでない日常が「ありえるかも」なんて思ってしまう。面白い。エンディングは・・・なんだか泣きそうになってしまった(笑)。感動します。彼を見送っている自分がいました。 この映画集、誰かのファンでない限り観ることはないんだろうけど^^;、このレビューを読んだそこのあなた。是非観てください。いろんな方に観てほしい映画です。 [DVD(字幕)] 9点(2004-08-17 11:58:04)(良:1票) |