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プロフィール
コメント数 2291
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 お世話になっております。
只今『真・女神転生VV』攻略中のため新規投稿お休みしております。
2024.6.28
とりあえず1周目クリアしたのでぼちぼち投稿再開しています。
2024.7.19


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1.  先生!口裂け女です! 《ネタバレ》 
高校の教室で生徒の口から表題の台詞が発せられます。つまりタイトルの「先生」が指したのは「教師」でした。もちろん世間一般で「先生」と呼ばれるのは教師に限りません。医師、弁護士、代議士、小説家、漫画家などなど。そう、本作の「先生」にも「教師」以外の意味が含まれていたのです。格闘技の師範を称して「先生」と呼ぶ。その相手が「口裂け女」でした。分かり易くタイトルを補足するなら『先生は口裂け女です』。観ていない人には「なんだそりゃ」でしょうが、本作では「口裂け女」が仲間となり、主人公に格闘技を教えました。予想だにしなかった展開。そんな口裂け女は、アパート住まいの単車乗り。都市伝説の怪物ではなく、「走るのが異様に早く」「格闘が滅法強い」「口が裂けている一般女性」というオチです。このアプローチに感心しました。散々擦られてきた「口裂け女」にこんな切り口があったとは(おっと、この切り口は駄洒落とかではありません。なんか恥ずかしいわ)。しかもこの設定がフェイクで二度びっくり。「口が裂けているだけの一般女性」と思わせて、やっぱり「怪物」だったとは。そうじゃなきゃ、平気で何人も殺したりしないでしょうよ。いやはや、見事な脚本、そしてアイデアの勝利でした。何気に格闘シーンも見応えありで、主人公が口裂け女から習った技を繰り出すシーンなんてジャッキー・チェン映画ばりのカタルシスがありました(ちと褒め過ぎ)。 怪物が正義の味方という観点では『妖怪人間ベム』や『デビルマン』の流れを汲むものであり、昭和のヤンキー漫画のテイストを令和で再現したという点では『今日から俺は』に通じるものもあります。と、結果的に絶賛レビューとなってしまいましたが、見た目通りB級映画である事に違いはありません。役者さんの演技含め安普請であることは否めません。ただ、前述のとおり「よく出来ている」のです。喩えるなら知らないコンビニの500円弁当が800円くらいの価値があった時の嬉しさというか。ですからデパ地下の1,500円弁当には負ける訳です。でも好感度は高いでしょって話。何だか取り留めのない感想になってしまいましたが、現場からは以上です。
[インターネット(邦画)] 7点(2024-11-20 18:28:00)(良:1票)
2.  ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ 《ネタバレ》 
ネタバレ含みます。ご注意ください。  「シリーズ最高傑作」なんて言葉を使うと逆に信憑性が疑われそうですが(失礼。他意はありません)率直に言って最高でした。『ベイビーわるきゅーれ』が「完成」した気がしました。二作目は「洗練されたけど逆に物足りなくもない」と感じましたが、本作には満足感しかありません。同じく二作目の感想から引用するなら、マジで170kmの豪速球なのに制球力抜群の投手に育った印象です。中でもアクションの進化と深化が止まりません。もともとジャッキー・チェンとUWFのハイブリッドでしたが、更に桃太郎侍と昭和のロボットアニメ最終回もトッピング。"リアリティなんてクソ喰らえ"(暴言失礼)なファンタジームーブは圧巻の一言で、アクション映画におけるエンターテイメントサイドの頂を極めたようにも感じられます。これは単に「格闘シーンの見栄え」を称賛しているのではありません。「気持ち」と「ドラマ」を乗せたアクションだからこそ心が揺さぶられたのです。プロレス的と言っても構いません。そういう意味で本作の殊勲賞は圧倒的な存在感を見せつけた池松壮亮で間違いなく、技能賞は伊澤彩織に、敢闘賞は髙石あかりに差し上げたい。とくに髙石は俳優として一皮も二皮も剥けたと思います。ベビわるファン(そんな略し方はしないですか?)は基本的に深川まひろに魅了されている気がしますが(もしかすると勘違い?)、本作の杉本ちひろに惚れないファンなんて居ないでしょう。コメディエンヌとしてもアクション俳優としても申し分なく、NHK朝ドラヒロイン抜擢も何ら不思議ではありません。これから髙石あかりという逸材が世間に見つかる訳です。胸熱ですな。 「勝利」「友情」「お仕事大変」が三本柱のエセ少年ジャンプのような本シリーズは、アクションだけでなく青春ドラマもコメディパートも素晴らしく、こと本作に至っては欠点らしい欠点が見当たらない「無敵映画」となりました。いや、1点だけ注文を。個人的な好みを言わせてもらうなら最終盤居酒屋での台詞が引っ掛かりました。「らしくない殺し屋」がコンセプトではありますが、二人に『深夜高速』みたいな台詞は言って欲しくなかったなあと。「ボロは着てても心は錦」ではありませんが「ケーキを頬張っても気概は殺し屋」であって欲しいと願います。重箱の隅を突くような言い掛かり、申し訳ありません。 それにしても前作の駆け出し殺し屋ブラザーズといい、本作の最強野良殺し屋といい、愛すべき良キャラクターが1作限りで退場とはなんと贅沢つくりでしょう。作品の性質上仕方ありませんが、本当に勿体無い話です。救いは前田敦子と沖縄マッチョが生き残ったことでしょうか。次回以降も必ず出演してくださいね。 シリーズ続編映画に本サイトの最高点を付けるのは『エイリアン2完全版』以来であり、中毒性は『キック・アス』にも負けません。『チョコレートファイター』で「一食抜いてでも観るべき映画」と書きましたが本作でも同じ事を言わせてください。これらは私の中で最上級の褒め言葉です。
[映画館(邦画)] 10点(2024-11-09 22:12:34)
3.  イエスタデイ(2019) 《ネタバレ》 
ネタバレしています。ご注意ください。  「もし〇〇が無い世界で、自分だけが〇〇を知っていたら」なんて、子どもの頃よく夢想したものです。過去に遡るタイムスリップ映画でよく見られるパターン。本作では〇〇に『ビートルズ』が入りました。ただし時間旅行ではなく(多分)並行世界に飛ばされたお話。昨今SFで流行中の「マルチバース」という概念です。元の世界で仕入れた知識を異なる世界で披露して大儲け。ある意味、情報の並行輸入と言えましょう。ノーリスク・ギガリターン。まさに夢物語でした。しかし主人公は確約された「富と名声」を手放しました。これは偏に「良心の呵責」に耐えられなかった為と推測します。勿論この世界のジョン・レノンは異議申し立てしませんし、真相を知る元の世界のビートルズファンも主人公に感謝こそすれ責めたりしません。そう「良心の呵責」とは自分自身の問題。そんな理由で莫大な富と名声を手放せるの?偽善が過ぎない?と皆さんは思われますか。自分はそうは思いません(あばれる君風に)。むしろ「富と名声」の規模が大き過ぎたのが問題でした。称賛に耐えうる器が主人公には備わっていなかったとも言えます。「過ぎたるは及ばざるが如し」。例えば定食のご飯大盛は嬉しいサービスですが、超特盛は嫌がらせに等しい。喩えが庶民的で恥ずかしいですが、構造的にはこういう事かと。もちろん彼が本物のビートルズファンであった事が罪悪感をこの上なく大きくしました。音楽クリエイターとしての矜持も少なからずあったでしょう。 良心の呵責とは心に刺さる棘です。甘く見てはいけません。なかなかどうして抜けません。きっと誰しも「良心の呵責」に限らずとも「後悔」や「負い目」といった心の棘と共に生きているでしょう。普段は忘れていても、ふとした瞬間にチクリです。これがビートルズの偉業を奪った罪悪感に由来するならば、傷の深さや大きさが分ろうというもの。忘れる暇さえ与えられぬ鈍い痛みが一生続く。小林玉美のスタンド「ザ・ロック」を引き合いに出すまでもなく、致命傷となり得る棘でした。【注意】小林玉美が誰か分からない方は「ジョジョ 第四部 パンチパーマ お前の身長何センチやねん」で検索してみよう! ですから主人公は偽善者でも何でもなく、実に賢明な判断を下したと考えます。ジョン・レノンの最期が頭を過ぎった可能性もありそうです。いずれにせよ「健康」は「富と名声」に勝りました。これはこの世界線のジョン・レノンにも言えることかもしれません。本作のテーマは「健康第一」でありました。違う? (以下余談) 並行世界に存在しなかったもの。「コカ・コーラ」「タバコ」「ハリー・ポッター」その他諸々。きっと調査すれば幾つも見つかるでしょう。こういった事例の中で自身が「発明者」となって富を得ても心が痛まないものはあるでしょうか。例えば「タバコ」も巨万の富を生むことが確約されていますが、ノーベルのような十字架を背負い込むのは勘弁願いたい。「ハリー・ポッター」の再現はそもそも無理。「コカ・コーラ」は再現する意味が無い。そこで私が夢想したのは「ラーメン」です。もし「ラーメン」が存在しない世界だったら・・・。極めてベーシックな「醤油、塩、味噌、とんこつ」を皆さんに紹介したい。これなら誰かの業績を奪うことになりませんし、どうぞ中本さんは蒙古タンメンを、山田さんは二郎を開発してください。みんな大喜びですよね。いや、ボクサーとかボディビルダーには恨まれるかな。ああ相変わらず発想が貧相で泣きたくなります。
[インターネット(吹替)] 7点(2024-10-30 18:15:17)(良:1票)
4.  あまろっく 《ネタバレ》 
ネタバレあります。ご注意ください。  本作のハイライトは【私があんたのあまろっくになってやる】です。優子にこの台詞を言わせる為の物語でした。なんと感動的な言葉でしょう。私は撃ち抜かれました。しかし同時に「でも自分の人生を犠牲にするのはあかんやろ!」と猛抗議せずにはいられません(口調は関西弁で)。結末についてはあえて言及しません。未見の方はご自身の目でご確認ください。 本作についてはやはり「リアリティ」に触れざるを得ません。①20歳女性と65歳男性の結婚は許されるのか。②39歳無職女性に同年齢の商社マンは釣り合うのか。③20歳継母と39歳義理の娘との同居は可能なのか。常識的に考えれば全てNOです。お花畑が過ぎます。私自身3人娘の父親なので①については仮に相手がビルゲイツやキムタクであっても論外です。②は「そんなケースがあっていい」とは思うものの、確率はかなり低いと思います。39歳橋本環奈が24歳の牧野ステテコに勝てないのが婚活市場では。③については何でしょう。地獄絵図しか思い浮かびません。今は無き昼メロドラマの呪いでしょうか。しかし本作は愛の物語。あらゆる障壁が無効化される強力魔法が掛けられています。だから常識を持ち出しても意味がありません。これは現実世界も同じ。そういう意味で「愛」は無敵です。 あるいは「多様性を認める社会」という切り口で本作を解釈することも可能でしょう。この概念もまた愛には敵わぬまでも十分強力な魔法です。八百万の神を認める日本人気質にも本来「多様性」は合っている気がします。もっとも本作が上質なのは、これら魔法を物語上の免罪符として利用していないこと。あくまで正攻法で観客の理解を得るよう努めています。好感度オバケの鶴瓶師匠。鯖以上にサバサバしている江口のりこ。キャラクター造形は文句なしで、夢物語に最低限のリアリティを担保しています。ただ一点だけ異を唱えたい箇所あり。それは年の差カップルの馴れ初め。男女を入れ替えれば即訴訟案件なのは間違いなく、コレが許されると思う感覚が古いと思います。
[インターネット(邦画)] 7点(2024-10-09 22:58:02)
5.  リトル・エッラ 《ネタバレ》 
表層は王道のキッズコメディで愉快に楽しく。しかし根底には「親からの愛情不足」に起因すると思われる「特定人物への執着」=「放置子」の典型例がエッラの言動に見受けられました。イタズラの程度も度々常識の一線を越えており、場合によっては「問題児」のレッテルを貼られ兼ねないと感じます。彼女は思いの外シリアスな問題を抱えていたと思います。甘いコメディの底に苦味あり。そう本作はまるで「プリン」のようなお話でした。イメージカラーまで同じ。ただご注意頂きたいのはカラメル部分に気を取られ、お話を「わざわざ難しく」観る必要はないということ。プリンの主役はあくまで甘く黄色いプディング部分です。エッラの可愛い嫉妬(?)を優しい気持ちで見守ってください。彼女はちゃんと成長してくれます。エッラの主語が「わたし」から「あなた」に替わる瞬間をどうぞ見逃さないでください。「友達は人生の庭に咲く花」水を撒き栄養を与えることで花は咲き人生に彩りを与える。もちろん異議などありませんが、庭にもいろいろありまして「枯山水」も乙なものであります。要は自分に合った庭を造ればいいのです。幸いにもエッラの周りに美しい花が一人咲きました。どうか健やかに育ち、また育ててください。
[映画館(字幕)] 7点(2024-10-04 10:39:56)
6.  タコゲーム 《ネタバレ》 
パロディ邦題を日本配給時に付けたパターンかと思いきや、原題が『The Oct Games』。つまり元から「柳の下のどじょう」を狙った映画だったようです。日本配給会社はこの類の映画ならお任せ、ご存じアルバトロス。作品のビジュアルイメージは彼の作品を想起させるものの“本編で登場しない”服装や状況であり、要するにパッケージ詐欺です。悪質っちゃあ悪質ですがアルバトロスのやる事に目くじらを立てても仕方ありません。こういうポジションを獲得すると得ですな。 さて物語を要約しますと『集められたプレイヤーに8種類の子ども遊びに挑戦してもらい、最終的に勝ち残った一人に豪華賞品を進呈する』というもの。勿論敗者には死が待つデスゲームです。このタイプのホラーは履いて捨てるほど量産されていますが、特筆すべき点が一つありました。優勝者に約束の報酬がきちんと支払われたのです。フォロワー数1億1千万人のアカウントの譲渡。ちゃぶ台返しがデフォルトの有報酬デスゲームでなんと誠実な対応でしょう(元ネタの方は観ていないので知りません)。「犯罪に使われたアカウントは使えないでしょ」という至極真っ当な疑問はこの際無視してください。それより深刻なのは、肝心のデスゲームが壊滅的に面白くないこと。やる気が微塵も感じらないというか、子供騙しにすら達していないというか。このような安易な企画がよく通ったものだと逆に感心します。ちなみにゲーム運営側のひとりが最後に意味ありげに顔を晒しますが、主人公はもちろん観客の誰もが「お前誰だよ!」と心の中で突っ込んだはずです。少なくとも日本語吹き替え声優はTAIGAさんにすべきであったと本気で思っています。
[インターネット(吹替)] 2点(2024-10-01 18:58:58)
7.  ゾンビ・サステナブル 《ネタバレ》 
ゾンビ映画の快作『ゾンビマックス 怒りのデス・ゾンビ』の続編。前作の感想で延々と邦題について物申しましたが、本作もまずは邦題から。続編ならば『ゾンビマックス2』ないし『ゾンビマックス 〇〇〇〇』とネーミングするのが常道です。前作はかなり面白かったので、続編なら観たいと思う方は多いでしょう。しかるに何故続編と分からぬ邦題なのか。これは『ワナオトコ』『パーフェクト・トラップ』のパターンと推測します。配給会社が替わったため。調べてもよく分からなかったのですが、これ以外考えられません。作品説明も「ゾンビマックスと同じ世界線」といった微妙な言い回し。『パーフェクト・トラップ』の感想でも書きましたが、業界内で上手いこと調整してください。こういう紛らわしい事をされると顧客が損をします。調整が無理ならせめて『ゾンビマックス』の続編と匂わせてください。本作の場合『マックスゾンビ 怒りの新ゾンビ』で問題ありません。これに文句を言うような配給会社なら『マッドマックス』のパクリ邦題なんて付けたりしないでしょう。 ここで終わると前回に引き続き「俺って何にも言ってねえ!」(スチャダラパー)になるので以下本編の感想を。正直な気持ちは「前作は何だったの?と言いたくなるくらい面白くない」です。いや多分一般的なゾンビ映画としては悪くありません。相変わらずアイデアも豊富ですし。『バイオハザード』の2作目と同じ副題『アポカリプス』を冠していることから目指す方向性はバイオハザードシリーズなのでしょう。特殊能力で敵対組織と戦いながらゾンビ世界を生き抜く。それはそれで構いませんが、制作費が大幅にアップして「できる事が増えた」分「ごちゃごちゃしてしまった」印象です。ゾンビ映画は基本的に画面が汚く(別に貶していません)視覚情報過多な傾向にあるため、ストーリーはシンプル過ぎるくらいで丁度いい気がします。その点本作は「囚われた少女を救出する」という命題が明確になるまで紆余曲折ありましたし、敵対する『武装研究集団』を悪と切り捨てられないジレンマも存在し困惑しました。また前作の主要キャラクターを脇に回した降格人事にも異議あり。観客は思い入れのあるキャラクターの活躍が見たいのです。 前述したとおり本作はいわば『バイオハザード』系統の亜種。バイオハザードはミラ・ジョヴォヴィッチという類まれなスター女優の魅力に支えられてきたシリーズ。本作の場合はどうでしょう。『鬼滅の刃』禰豆子ちゃんに該当するブルックはかなりイケてますが、彼女にシリーズの人気を託すならもう少し扱いを良くして欲しいと思います。
[インターネット(吹替)] 5点(2024-09-27 19:08:25)(良:1票)
8.  ゾンビマックス!/怒りのデス・ゾンビ 《ネタバレ》 
ネタバレしています。ご注意ください。  やはり触れざるを得ない邦題について。元ネタはあの有名ヒット作なのは間違いなく、B級映画でよく見かけるパロディ邦題の類です。『〇ッドマックス』ではなく『ゾンビマックス』。ゾンビが沢山出てくるので問題ないですね(ホント?)。『怒りの〇スロード』ならぬ『怒りのデス・ゾンビ』。理不尽な仕打ちにゾンビもヒトも怒り狂っています。ただデス・ゾンビとは?ゾンビ=生ける屍なのでデスを付ける意味がありません。更にゾンビマックスで既にゾンビという単語を使用しているのでクドイ印象もあります。限られた文字数で効果的なPRを図る観点からすると『デス・ゾンビ』はNGです(先生か)。原題に『ロード』が付いていることから実は『怒りのデスロード』がピッタリ。でもこれだとパロっていない(著作権に触れる)ので一ひねり必要です。ここで注目したいのが主要キャラクターの属性。主人公とその妹。妹の方はゾンビ化したばかりかゾンビを操る特殊能力まで手に入れます。あれ、こんな設定どこかで見たような。そうご存じ『鬼滅の〇』。ここは人気作にあやかりましょう。『怒りの』ではなく『死滅の』で如何でしょう。問題は『デスロード』に代わるワードです。前述のとおり『ロード』は生かすとして、ずっと森の中を走っているので『フォレストロード』は?どこか牧歌的。却下。じゃあ『舗装ロード』は?何それ。という訳で『死滅のゾンビロード』を推したい。ただそれだとゾンビマックスと再び単語被りとなるので『ゾンビマックス』の方を変更しましょう。と言う訳で、私が提案する理想の邦題は『マッド兄妹 死滅のゾンビロード』であります。あれ?元の方がパンチがありますね。それにマッドマックスのゾンビ版だとすぐ分かります。やっぱり良い邦題でした。難癖つけてすみません。以上【下手の考え休むに似たり】の事例発表でした。 おっとこれだと「俺って何にも言ってねえ!」(今夜はブギーバック)なので、感想も少し。正直パロディ邦題ゆえ「特にセールスポイントが無かったんだろうな」と高を括っておりましたが、なかなかどうして大変面白い!ゾンビ映画の必須要件(ヒューマンドラマ、容赦ないゴア描写、多彩なキャラクター)を全て押さえているばかりか、「ゾンビ化してゾンビを操る能力」や「ゾンビをエネルギー源にする」など奇抜なアイデアが豊富で感心すること頻り。この設定がオリジナルかどうか分かりませんが(他作品で観た気もする)、あらゆる要素が高次元で融合している見事なゾンビ映画でありました。
[インターネット(字幕)] 8点(2024-09-26 18:53:40)(良:1票)
9.  ザ・ピーナッツバター・ファルコン 《ネタバレ》 
タイトル『ピーナッツバター・ファルコン』とは、ダウン症の青年ザックがプロレスラーになれた暁に着けたいリングネームであり、旅先で購入した食料品に由来します。ピーナッツバターは我々日本人にとっては単に「パンに塗る甘い(甘過ぎる)食べ物」ですが、欧米人にとってはもっと特別な意味(価値)を持つ気がしました。子どもの頃から慣れ親しんだ味。ハイカロリーなソウルフード。貧乏旅の道中なけなしの金で購入した唯一の食料と考えればその重要度が窺い知れます。旅を人生に喩えるならば、ピーナッツバターが指し示すのは「夢」と考えられないでしょうか。「活力の源」であり「なくてはならないもの」。ザックにとっては“プロレスラーになりたい”が旅の原動力でした。ただしこの夢はピーナッツバターのように甘い見立てだったと言わざるを得ません。目指したプロレス道場は廃業済み。うらぶれた野外リングに思い出作りに立たせてもらうのが関の山。夢みた輝かしい未来は其処にはありません。でもだから“叶わぬ夢などみるだけ無駄”なのでしょうか。いいえ。そうは思いません。ザックは勇気をもって一歩踏み出したからこそタイラーと出会い、エレノアと共に旅する機会を得たのです。 結末は3人揃ってフロリダへ。彼らは新天地でどんな生活を望むのでしょう。観光客相手に舟を出し悠々自適に生活する?じゃあ資金は?住まいは?3人で暮らせるの?タイラーの夢もまたピーナッツバター。甘過ぎます。見通しは明るくありません。ただし夢が叶う可能性はゼロではありません。1パーセントくらいはあるかもしれない。ならばGOです。「人生のチャレンジは肯定されなければならない」から。ただし「チャレンジのみが肯定される」ではありません。ライフステージごとに「出来ること」「出来ないこと」「したほうがよいこと」「しないほうがよいこと」は存在します。「チャレンジ」と同じくらい「諦める」にも価値があります。私は夢へ向かってGOと言いましたが、無理と見切ったら素早く切り替えることが肝要です。意識すべきは時間。時間とは命そのもの。一番の悪手は時間を浪費することです。タイラーは地元で金縛りでしたが(そうなった経緯や心情は理解しますが)もっと早くコミュニティを離れていたら半殺しにされる事も無かったでしょう。ザックもプロレスラーへの夢を早い段階で諦めたからこそ、新たな道が開けたとも言えます。おっとプロレスラーになる夢を諦めたかどうかは不明ですね。失礼しました。 プロレス技・通称「デッドリードライブ」(劇中では別の呼称。相手を両手で頭上に掲げ投げ捨てる荒技)はカメラアングルを用いた演出(ヤラセ)との告白がありますが、あれはザックにやらせない為の方便。実在する技です。でも素人には到底出来るはずがないのも事実。しかしザックはやってのけました。場外へ投げ捨てる非人道的アレンジではありますが(苦笑)。さてあの事象をどう捉えましょうか。 多分ファンタジーと考えるのが一般的だと思います。ピーナツバターのように甘い嘘。結末も含め集中治療室のベッドでタイラーがみた夢と解釈すれば腑に落ちます。でもそう考えて何の得があるの?とも思うのです。奇跡が起きたと素直に捉えた方がワクワクする。本作の場合それでいい気がしました。ザックにあんな大技が繰り出せるのなら、この先3人にどんな奇跡が起きようと不思議ではありませんし。繰り返しますが「チャレンジは肯定されなければならない」です。「もしもあの時ああしていたら」と振り返る人生は切ないです。それはもう本当に辛い。だから結果はどうあれ挑戦するのです。後悔をひとつでも少なくするために。全ては今際の際で笑うために。きっと私たちの手にはピーナッツバターがひとつあればいいのだと思います。
[インターネット(吹替)] 9点(2024-09-25 19:11:43)(良:1票)
10.  キラー・ナマケモノ 《ネタバレ》 
『チャイルド・プレイ』が公開された1980年代であれば、そして河崎実監督であれば、ぬいぐるみ感が否めないナマケモノの造形も奇想天外な能力もさほど違和感は無かったかもしれません。いや違いますね。珍品映画界の盟主・河崎実監督であってもナマケモノを殺人鬼に仕立てるなら、それ相当の言い訳を用意したはずです。突然変異、DNA操作、悪魔の憑依とか。スマホを操作し、自動車を運転し、真剣白刃取りまでしてしまう殺人ナマケモノを、何の説明も無く提供してしまう映画がクレイジーなのは言うまでもありません。ただ逆に考えるなら言い訳一つあればこの無茶な設定は成立しました。例えば「ナマケモノは宇宙人だった」としてみましょう。あら不思議。前述した数々の「そんな訳ねえだろ」から疑念が消え去ります。この辺の「味付け」はお客様次第と言われるなら別に腹も立ちません。好き勝手に解釈します。しかしナマケモノ(名前はアルファでしたっけ)が犯した殺人の数々が明るみにならなかったのは何故でしょう。自動車を運転できるなら殺人の隠蔽くらいお手の物でしょうが、学生が突然居なくなった事実は消せません。どうして誰も騒がないの?10日程の間に4、5人は殺された気がしますが。このあたりの事情はアメリカの大学生文化が分からないとちと辛い。学生が突然消えるなど日常茶飯事。「どうせボーイフレンドとしけ込んでいるんでしょ」(言い方が古い)と判断されたと推測しました。少なくとも大学の寮長を決める選挙に躍起になる感覚や謎の伝統儀式、あるいはスクールカーストを懐かしんだり嘲笑できたりする人向けの映画なのは間違いありません。やはり映画を楽しむには「教養」が欠かせません。そういう意味で本作を楽しむ素養が私には足りませんでした。河崎実作品で「珍品」は結構勉強したつもりなんですけど。
[インターネット(吹替)] 4点(2024-09-23 14:51:54)(良:1票)
11.  人狼ゲーム 夜になったら、最後 《ネタバレ》 
「全米初登場第10位!」というあまり見たことない控えめな(でもよく考えると十分凄い)煽り文句に心動かされて鑑賞。停電!道路遮断!繋がらない携帯電話!雪山のホテルに館詰め!さあ人狼ゲームの準備は整った!との予告編はなかなか魅力的でしたが、実際のところ出鱈目とは言わないまでもJARO案件の匂いがプンプンします。自然災害と何者かの工作により孤立する町。一度は住民全員でホテルに泊まると決めたものの、被害者が一人出た時点でもうバラバラ。みんな自宅に帰ってしまいます。そりゃそうだ。殺人鬼が宿泊者の誰かと疑われる状況ならば、一緒に泊まるメリットはありません。このあたり設定がゆるい。せめて外は猛吹雪で帰宅不可にしないと。もっともソリッドシチュエーションが過ぎるとこの後の展開が続きません。「人狼ゲーム」の名が付いているものの実際は「ゲーム」ではなく「ルール」もありません。怪しい住民を順番に吊るす事は出来ませんし、殺人鬼も厳戒態勢下では容易に獲物を狩れません。ある程度人を流動させるのは仕方がないかと。ただ折角閉鎖空間で高まった緊張感が、フィールド開放と共に霧散してしまったのは残念でした。「人狼ゲーム」とはあまり関係なく、何人か殺され何人か事故死。終盤にきて急にストーリーが渋滞した気がします。結局「人狼なんて居なかった」じゃなかった点は評価しますが、サスペンスとして楽しめるかというと微妙。ブラックコメディと割り切って観た方が良さそうです。
[インターネット(吹替)] 6点(2024-09-21 16:51:31)
12.  コールド・スキン 《ネタバレ》 
「むかーし昔ある島に気象観測員の男がやってきました」から始まる『まんが日本昔ばなし』のようなお話。いや舞台が外国だから『まんが世界昔ばなし』でしょうか。昭和のお子さんならご存じかと。さしずめタイトルは『冷肌女房』。 冗談はさて置き、設定だけみると「孤島で異形のクリーチャーと戦うサバイバルアドベンチャー」です。実際物語序盤はそのような展開でした。風向きが変わったのは一人の女クリーチャーが登場してから。彼女は灯台守オズナ―に飼われていました。例えばゾンビ映画でもゾンビを飼い慣らすパターンはあります。しかし彼女の待遇は別格。服を着せられ性交渉あり。オズナは否定するでしょうが彼女に「情」を寄せているように見えます。え?どういう関係?私たちは一体何を見せられているのでしょう。 本作は孤島が舞台。住人は赴任してきた主人公(フレンドと呼ばれますが実質名無し)と先住していた灯台守オズナ―の2人のみ。いわゆる「無人島漂流もの」の体裁です。ただ一般的な無人島漂流ものと違うのは、彼らが孤独に苛まれていないこと。主人公がこの島に来たのは人間社会から逃がれるため。有り体に言うなら「社会不適合者」でした。オズナも同じ。彼らにとっての「社会」とは何かを考えると、自ずとクリーチャーの正体(何の比喩か)が見えてきました。冷たい肌。襲い来る集団。生命を脅かす敵である一方、本当は心を交わしたい相手でもある。「クリーチャー=人間」「集団=社会」と見立てて差し支えないでしょう。 さてクリーチャーは本当に存在するのでしょうか。いやそれより重要なのは、主人公は何者か?かもしれません。終盤灯台守グルナーの正体は、前任の気象観測員であることが判明します。さらに灯台守が死に主人公が新たな灯台守に。新たに赴任してきた後任の気象観測員に対し主人公はグルナーとして振る舞いました。見た目も先代グルナーと同じ髭面に。おそらくこの現象=「グルナーの代替わり」がこの島では繰り返されてきたのです。劇中「グルナーの泉」が出てきますが、島自体が「グルナーの島」だったのでしょう。これをどう読み解きましょうか。 灯台守が入れ替わる点に着目するなら「輪廻転生」「生まれ変わり」と解釈したいところ。クリーチャーはその為の試練でしょうか。隣人を愛せなければ生まれ変わりは不可とか。島は魂の待機場。しかし「生まれ変わり成功例」が何か分かりません。先代の灯台守は生まれ変わりに失敗した気がしますが、クリーチャーとの共存を選んだ主人公が成功したようにも見えません。後釜が来たのでこれから生まれ変わるのかな?クリーチャーを一人でも殺めていたら駄目とかだったら無理ゲー過ぎます。 グルナーという名前を襲名する点を重視するなら「アイデンティティ獲得までの葛藤を描いた物語」と捉える事も出来そうです。この場合島は深層心理の世界です。自我確立に他者との関わり合いは必須。集団の中で個を揺るがぬものとします。先代は素っ裸(=社会性なし)ですが、主人公は服を着ていたので自我確立成功か。多少難はありそうですが。 いずれにせよサバイバルアドベンチャーと捉えるより、人生訓を多分に含んだファンタジーと受け止める方が自然な気がします。ちとグロいですけど。 私は冒頭『まんが世界昔ばなし』を引き合いにしましたが一般的には『世にも奇妙な物語』の方が馴染み深いかもしれません。リメイクするなら、主人公は山田裕貴、灯台守に杉本哲太、女クリーチャーは古川琴音で如何でしょう。30分程度の尺でまとめたら案外良さそうな気が。なおドラマ『ペンディングトレイン』のキャストで固めたのは偶然です。
[インターネット(吹替)] 6点(2024-09-20 18:59:33)
13.  スクリーム(2022) 《ネタバレ》 
まずお詫び。『スクリーム』シリーズは「多少知識はあるがガッツリ観ていないこと」また「本作を第1作目のリメイクと勘違いしたこと」何なら「スクリームとワイルドシングスシリーズを混同していたこと」。以上かなり誤った認識で本作を鑑賞してしまいました。申し訳ございません。シリーズ映画なのに前提となる知識が欠けていることをご容赦ください。ちなみに本作のシリーズナンバリングは『5』。そう付けなかった理由は観て分かりましたが、そう書いてくれたら間違わなかった(観なかった)のに。なおネタバレしていますのでご注意ください。  劇中キーワードとして度々出てくる『スタブ』なる単語は、スクリームの生存者が実体験に着想を得て執筆したホラー小説だそう。要するに『スクリーム』=『スタブ』と見立ててよく、いわゆる劇中劇スタイルでした。でいきなりネタバレですが、本作は『スタブ』の熱狂的ファンが引き起こした連続殺人。動機は『スタブ』続編の出来があまりにも酷いから。犯人は「スタブシリーズとはこうあるべし」との見本を示したかったようです。理念は原点回帰。だから本作のタイトルからもあえて『5』を外した訳です。うーん。動機が糞。穿った見方をするならば「ホラー映画マニアなんてとち狂った奴らばかり」とも言えます。これは『スクリーム』の続編に寄せられた苦情に対する制作サイドからのアンサーかもしれません。評判悪かったんでしょうか?いずれにせよ大切な顧客に対して酷い物言いと言えましょう。映画愛溢れる『ニューシネマパラダイス』とは真逆であります。 『スクリーム』はやたらと“ホラー映画のお約束”を気にします。「こんな言動はするな。殺されるぞ」と。まさに本作の被害者もこのルールに則り殺されており思わずニヤリとさせられます。だからこそ本シリーズは人気なのでしょうが「あんなお面付けていたら人殺しなんて出来ないだろ」とか「銃なんて持ち出すなよ。興ざめじゃん」は言わないのですか?シリーズに対する見識が不足している為分かりかねますが、個人的に気になるポイントです。このあたり私の持論は『サンクスビギンズ』内で真面目に述べておりますので併せてお読みいただけると幸いです。 ミステリーとしての出来はどうでしょうか。体型を隠すファッションゆえ殺人鬼の性別は不明ですが、殺害方法で腕力を使用している為「犯人=男」は確定でした。それなら何故クライマックスまで男性容疑者を複数人残しておかなかったのでしょう。私はてっきり昨今のジェンダーレス化の影響を受け「見た目は女。でも遺伝子的には男」なサプライズキャラがいるとばかり思っていたのに。このあたりの「手抜かり」は単に脚本の欠陥なのか、あるいは「素人脚本家(=スタブファン=犯人)の考える事なんてどうせこの程度のものだ」という裏メッセージでしょうか。真相は測りかねますが、メタ構造ならではの「面倒くささ」を感じずにはいられません。 ところで本作の主人公は誰でしょう。普通に考えればお姉ちゃん=サムでしょうが、ビジュアルイメージではシリーズのレギュラーメンバーの顔の方が大きく写されています。原点回帰のテーマにも沿うので、彼女らがやはり主役だったのでしょうか。うまく世代交代できれば次作で残りのオリジナルメンバーが殺され有名俳優のギャラが削減できそう。『太陽にほえろ』方式ですな。ホラー映画で殺人鬼の方が交代し被害者側が固定というのもなかなか斬新なシリーズだと思います。
[インターネット(吹替)] 6点(2024-09-18 18:24:42)
14.  新・三茶のポルターガイスト 《ネタバレ》 
以下は私の受け止めであり、あくまで「個人の感想」です。予めご承知おきください。  前作では霊の「手」が出現しましたが、本作では「頭部」「上半身」も姿を現しました。続編らしく現象がちゃんとスケールアップしています。中でも衝撃だったのは『オカルトセブン7★』なるアイドルちゃんのステージに突如として現れた「仮面の男」でした。11人グループなのに「1人増えている!」と現場は騒然。失礼ながらこの時点で爆笑です。と同時に「ガチ」の看板が跡形もなく消えました。この件も含め「不可思議な現象」に対して科学分野の専門家が現場検証を行いましたが、超心理学者も物理学者も見解は「やらせ」で一致しました。「物理学とはあらゆる可能性を排除し構築されてきた理論。もし覆るような発見があれば即ノーベル賞だ」という物理学者の言葉は重いと感じます。 ここで注目したいのは「超常現象」の定義です。科学者は先の言葉のとおり「あらゆる可能性を排除して残った事実」を指すのに対し、オカルト支持者は「不思議な事はオカルトに違いない」でした。印象的だったのは「仮面の男」が消えた跡から「枯れ草」が見つかった件。現場に居合わせた者の共通認識は「多少臭うかも」でしたが、角由紀子氏のみ「あの臭さは異常。ジップロックを何重にもしないと漏れ出てしまう」と語っており「認知バイアス」の存在が伺えました。「呪物は臭い」がオカルト界隈の常識です。あるいは「息を吐くように嘘を付く」症例かもしれませんけど(失敬)。この件に限らずオカルト支持派の主張は主観ばかり。「あんな狭い場所に長時間人が潜むのは困難だ」「この現象を人為的に起こすなら一体いくら経費がかかるのだ」「仕込みがバレたら恥ずかしい。だからヤラセは無い」「スタッフを心霊騒動に巻き込むのは道義的にありえない」などなど。仕舞には「霊が居ないことは証明されていない」です。私の耳には「ギブアップ」に聞こえます。 「客観」の科学VS「主観」のオカルト。双方仮説止まりで誰も核心(物証)へ踏み込もうとしません。武士の情け?ビジネスにおける阿吽の呼吸?いずれにせよイニシアチブは施設所有者&映画制作サイドが握っているため、不完全決着が彼らの意思です。いわば「両者リングアウト」。昭和のプロレスでした。なお今回「水が噴き出る鏡」については完全スルーでした。鏡を外せばトリックの有無は一目瞭然なのに。この一点からも本現象の正体が垣間見えます。 さて、ここからは私が推測する【騒動の顛末】です。【発端はプロモーションも兼ねたオカルト好き社長の些細な悪戯。次第にエスカレートしていき世間にも知れ渡り引き返せなくなった。噂を聞きつけたオカルト界隈や映画制作会社はビジネスチャンスに乗っただけ。真相を知るのは事務所関係者の一部。真相を知らぬ(どうでもよい又は知らぬフリを含む)取り巻き多数。洒落が通じなかった一般人(陣内、デニス含む)が大多数。なお明らかに“やりすぎ”な「仮面の男」は、社長からの「消極的なやらせの告白」ではないか】以上。最後の一文は「匙加減を間違えた過剰なサービス精神」な気もしますが。 前作の私の投稿をお読み頂けると分かりますが「ガチ」であることを少しでも期待した自分を恥じています。「オカルト」に「ガチ」なんて概念は無い事をすっかり忘れていました。UWFでもあるまいに。やはりポイントは「仮面の男」と考えます。あれは「この作品はフィクションです」宣言。街裏ぴんく氏の「女芸人としてやらせてもらってます」と同質のボケです。つまり前作の感想で私が提示した「選択式回答」の答え合わせをすると④が正解でした。ぴんく氏の場合ピン芸人なのでツッコミ不在ですが、映画では科学者がツッコミ役です。しかしながら学者先生は芸人ではないため、まるでキレがありません。だから観客は戸惑うのです。いっそカミナリのたくみ君を連れてきて「こんなのオバケな訳ねえな!」と角由紀子氏の頭をはたけば分かり易くコントが成立しました。東京ホテイソンの「い~や普通にアイドルファンの男子」でも良いでしょう。 冷静に振り返ると最初から「ガチ」の看板など掲げられていなかったのかもしれません。「映画はフィクション。ドキュメンタリーはノンフィクション」という先入観がいけなかった気がします。今回私は劇場鑑賞こそしなかったものの、普段は手を出さない新作レンタルをしています。お値段500円也。社会勉強代としてはリーズナブルと思います。「自分だけは絶対に詐欺に引っ掛からない」は「あり得ない」が身に染みた貴重な体験でした。流石に本作で打ち止めだと思いますが、万が一にも続編で「あらゆる可能性を排除した本物の超常現象」が確認された場合は陳謝して考えを改めると共に点数を変更します。勿論その時はノーベル賞受賞も併せて御祝い申し上げます。
[インターネット(邦画)] 0点(2024-09-16 16:27:56)
15.  帰ってきた あぶない刑事 《ネタバレ》 
『トップガン』『マトリックス』少し前だと『インディージョーンズ』。不思議なタイミングで制作される人気シリーズ映画の続編。本作もそんな映画のひとつです。前作公開から実に8年後。劇中でも同じ月日が流れていました。当然キャストの皆さんもその分御歳を召す訳で、ダンディ鷹山もセクシー大下もはっきり言えばお爺ちゃんです。だって実年齢70オーバーですもの。しかし文句なくスタイリッシュ!期待値を遥かに上回る見事なアクションを見せてくれました。郷ひろみにしてもそうですが、ファンの理想を裏切らぬプロポーションを維持しているだけで本当に凄いと思います。これぞ「スター」で間違いありません。 物語の方は良くも悪くも『あぶない刑事』としか言いようがなく、本来昭和のエンタメ刑事ドラマのスタイル(または様式美)を令和で再現しようとするとこうなるんだろうなという感じ。こう言っては何ですが脚本家の方はさぞ頭を悩ませたことでしょう。元刑事に銃を撃たせるだけでも無理難題どころの話じゃありません。ですから私は二人に銃を渡した力技に対し「そんな訳あるかい!」とは言いません。よくぞ鷹山刑事に「単車ショットガン」シーンを用意してくれたと素直に感謝したいと思います。もちろん浅野温子さんも仲村トオルさんも「らしさ全開」の熱演ありがとう御座いました。 さらなる続編は無いとは思いますが、もし制作されるのであればいっそ「ゾンビもの」へシフトしては如何でしょうか。この世界なら倫理観とかリアリティなんてものに縛られず、自由に銃が撃てますし、あぶデカドラマも違和感なく展開出来るのでは。これ冗談に聞こえるかもしれませんが、割と本気で提案しています。ちょっと想像してみてください。マジでハマると思いませんか? 以下余談。作中若かりし頃のタカ&ユージが出てきますが、当時のTVドラマの映像素材ではなくAI生成CGが使われていた気がしますが気のせいですか?特にミドル鷹山に違和感があったのですが。多分ハリウッドあたりでは当たり前になりつつある技術だと思いますが、いずれ年齢差を理由とする配役吹き替えが無くなるんでしょうか。そうだとすれば正直ちょっと嫌だなと思います。似たイメージの俳優で吹き替えたり、直接顔を映さない演出だったり、今まで培われてきた技術や工夫が失われていくようで少し寂しく感じるのです。究極的には俳優さんも要らなくなる理屈ですし。
[映画館(邦画)] 7点(2024-09-05 19:45:28)
16.  ヒットマン・ロイヤー 《ネタバレ》 
「裏の顔は殺し屋」といえばご存じ『必殺仕事人』。『ファブル』もそうかな。洋画だと『デス・ウィッシュ』でブルース・ウィルスが外科医の処刑人を演じています。殺し屋も社会生活があるので表の顔があって当然ですけども。さて本作では「ロイヤー=弁護士」と「ヒットマン=殺し屋」2つの顔を持つ男が主人公です。もっとも「殺し屋」の方は“人斬り以蔵”こと岡田以蔵の末裔だからそう呼称しているだけ。大袈裟な物言いです。実際は証人に刀を突きつけて有利な証言を引き出す程度。その結果、裁判は連戦連勝だそう。公式HPでは「己の正義で悪を裁く」とあります。どうです?やばいでしょ。近年稀にみるヤバさでした。 例えば『必殺仕事人』で留飲が下がるのは、法の裁きが及ばぬ加害者に対し被害者側から正当な罰を与えるから。「公」の機能不全を「私」が代行するとも言えます。あるいは弁護士業とは別件で人殺しをビジネスで請け負うなら犯罪映画として楽しめそう。しかし弁護士の顔で半端な暴力を振るわれても困惑します。どこの六法全書に「暴力を振るっていい」と書いてあるのでしょう。裏金を使う悪徳弁護士と何ら変わりません。そう、主人公は裁判に勝つためなら手段を選ばぬ極悪弁護士でした。それならそのように描けばよいものを「正義」や「悪」なんて言葉を持ち出すからややこしくなるのです。弁護士は依頼人のために働きます。そこにあるのは「利」のみです。あえて「正義」を使いたいなら「依頼人の利益を守ること」でしょうか。じゃあ対立する主張が「悪」ですか?そんな馬鹿な。その都度変わる「正義」を「己が信条」に置き換えるなど土台無理な話です。古美門研介なら白目を剥いて笑うでしょう。「己の正義で悪を裁く」のであれば、依頼人に左右されるロイヤー=弁護士ではなく、ジャッジ=裁判官の方が適任です。ただし弁護士よりずっと害悪な気がしますが。おっと「遠山の金さん」を悪く言うつもりはありません。あれは検事と判事の兼任ですから。 主人公はジェネリックGACTというか、ワイルドつんくというか、要するに眉毛キリリのホスト顔でした。とても弁護士には見えません。というか輩です。やから。と思っていたら案の定物語後半はヤクザの抗争劇にシフトします。何だそりゃ。夜の市街地でひとり悦に入り日本刀を振り回す主人公。銃刀法違反で捕まりますよ。法廷劇も驚きのクオリティでした。ずっと歩きながら論述しますし、常に傍聴人に訴えかけています。単に取材不足というよりもっと本質的な誤解。法廷劇の意味を履き違えているのでは。『リーガルハイ』は土台となるドラマやキャラクターが秀逸だからこそ成立するエンタメですよ。裁判官の許しも得ず延々と弁護士同士で公判を進める様はまるでコントでした。通常ここまでダメ出しを重ねると「でもアクションシーンは良かったですよ」と褒めてバランスを取る良識派の私ですが、本作については言えません。アクションは普通です。伊能昌幸(ラーメン屋)の格闘アクションスキルが高いのは確認済み。彼を有効活用しないなんてホント勿体ないです。よってトホホなVシネマのつもりで「ネタ映画」として鑑賞することをお勧めします。「ネタ映画」としてなら楽しめる(面白がれる)方もいるはずです。
[インターネット(邦画)] 3点(2024-09-04 18:58:31)
17.  ぬけろ、メビウス!! 《ネタバレ》 
元服はおよそ15歳。高校卒業なら18歳程度。「巣立ち」は重要なライフイベントのひとつですが、大学進学が過半数の現在そのタイミングは概ね「後ろ倒し」となっています。主人公は24歳。巣立つ年齢として遅くはないですが、彼女はすでに社会人でした。普通なら当該イベントは終了済みのはず。しかし彼女はまだ巣の中に居ました。 タイトルにある「メビウス」とはご存じ「メビウスの輪」のこと。進んでも元の位置に戻る特殊構造を、進路が定まらず停滞している現状に喩えています。また主人公が好意を寄せるイケメン帰国子女エイト君も8を横にしてメビウスです。よってタイトルは「足踏みしている現状とイケメン彼氏から抜け出せ!」という意味です。因みにエイト君パパ&ママのキャラクターは完全に「アメリカンホームドラマ」を揶揄しており、その会話劇は作中随一のお笑いポイントとなっていました。皆さん一緒に「欧米か!」と突っ込んでみましょう。 「全て母親に従って生きてきた」この思いが主人公の自立を阻む根本要因です。彼女自身でそう分析済み。ですから主人公に必要だったのは「自分で決める」という経験でした。本来ならアドバイスを参考に「決断」すればよい話ですが、精神的に未熟だと「従った」のか「自身で決めた」のか判別出来ません。でもアドバイスに反する選択であれば「自分の意思」と実感できるでしょう。往々にしてこの論法により若者は間違うのです。主人公の場合も同じ。彼氏の選択を誤りましたし、たぶん大学受験も・・・。しかし繰り返しますが重要なのは「自分で決めること」です。結果より過程。これは結果が全ての現実社会と正反対の案件。だから物語も受験の合否を見せません。必要ないから。そもそも人生の正解なんて何でも知っている神様でもない限り分かるものですか(あれ?でもカウンターに神様が居ましたか??)何なら誤答を正答に変えるのも自分次第だったりします。だから人生って面白い。 母親は正しく母親でしたし、娘の振る舞いも何ら問題ありません。「このままだと行き詰った時、お母さんを言い訳にしてしまう」と理解しているなら大丈夫。勉強は出来ないかもしれませんが賢い子です。全ては人生を悔いなく終えるために。どうぞ沢山足掻いてください。なお母の言葉「自分のコンプレックスを好きだと言ってくれる人と結婚しなさい」は金言なので、しっかりと心に留め置くと良いでしょう。個人的には元彼に100回土下座をすればよいと思います。彼以上の伴侶を見つけるのは東大合格より難しいでしょう。 巣立ちのドラマとしては大してドラマチックではありません。また主人公のキャラクターも俗物的です。でもだからこそ「自分ごと」として捉えられるのでは。冒頭で「社会人なら巣立っていて当たり前」と書きましたが、本当はそんな事ありません。経済的にも精神的にも自立するのは大変なこと。ある意味「自立しなくても生きていける」のが今の日本社会とも言えます。 多様性の時代ではありますが、ライフイベントには適齢があり順番があります。少なくとも母親はそう考えているでしょう。だから反抗する娘に対し諦めたように「好きにしなさい」と言ったのです。これは「後悔しないのであれば好きにしなさい」という意味。見放したわけでも何でもなく本心だと思います。私も我が子に対して「幸せになって欲しい」と同じくらい「なるべく悔いなく生きて欲しい」と願っています。
[インターネット(邦画)] 7点(2024-09-02 18:22:01)
18.  マッチング 《ネタバレ》 
一応「真相」と「犯人」は明かされていますが、不明な個所が多々あります。よって想像も交えながら物語を整理してみます。ネタバレしていますので未見の方はご注意ください。  テーマは「マッチングアプリなんてロクなもんじゃない」ではなく「不倫ダメゼッタイ!」でした。これが殺害動機でもあります。指示役は幼少期に親の不倫で家庭を壊されたマッチングアプリ会社社長。実行犯は特殊清掃員のトムでした。社長はアプリを介して登録者の不貞情報を入手したと思われます。殺された者たちはいずれも不貞を働いていたのでしょう(そんな人間性だから直前にブーケを取替させたり、会食直前にアレルギー情報を伝えたりする)。顔に大きく×を刻まれ、手を固く握り合った状態で殺されたのも不倫の罰という意味です。これら一連の殺人事件のうち、主人公の「恩師夫婦」と「女性同僚」殺害のみ社長自ら実行しました。前者はトムに断られたから(運命の彼女の恩師は殺せない)。後者は口封じのためと推測します。同僚殺しのみ動機が異なりますし、何なら事前に彼女が警察に相談していたらスピード解決していたはずです。もっともトムから決定的な証拠や言質を得ていた訳ではないでしょうが。 社長の憤りの矛先は、原因者たる母の不倫相手=主人公の父親だけでなく、主人公にも向けられました。彼女に罪が無いのは明らかなので、父親の不倫を知らずに真っすぐ育ったのが憎かったのでしょう。彼女に対しては明確な殺意があった訳でなく、トムに邪魔された勢いで凶器を振り上げただけかもしれません。ところで社長は不倫を取り締まる為にマッチングアプリを開発したのでしょうか。それならまるで「ゴキブリ〇ホイホイ」の開発者と同じです。 指示役(首謀者)が逮捕されれば事件は終わり。でも連続殺人は止まりませんでした。そう社長逮捕後の殺人はトムの意思によるもの。動機も同じ「不倫憎し」という気がします。社長の周辺を探るうちに自身のルーツにも辿り着いた捨て子のトム。彼もまた親の不倫の犠牲者であったことを知りました。真相を知ったトムは、社長、いや兄の思いを受け継いだのでは。因みに社長は実行犯について自供しないでしょう。罪は重くなってもなろうとも軽減はあり得ませんから。むしろ「不倫者への罰の執行」をトムが継いでくれるなら好都合とも言えます。社長はトムが弟だとは知らない気がしますがどうでしょう。以上私が考える「一番面白そうな」解釈例でした。社長からトムへ殺人の依頼があった証拠はありませんし、殺害動機についても単なる「猟奇殺人」の可能性もあります。あくまで解釈の一例ですのでご留意ください。 本作を観て「不倫の罪の重さ」がよく分かりました。不倫をした本人よりも家族が苦しむということ。本件の一番の被害者は主人公の母親でした。長年にわたり地獄の苦しみを味わう羽目に。何という理不尽な仕打ちでしょう。この真実を目の当たりにした父親はショックのあまり自ら命を絶ったほど。赤いドレスの女も初めは騙されていたのかもしれません。そういう意味では当時「出会い系掲示板」など無ければ不幸な事件は起きなかったとも言えます。いや悪いのは道具ではなく、使う人ですね。ですから冒頭に戻りますが本作は決して「マッチングアプリ」を否定していません。正しく上手に使えば有益な道具。WEB掲示板もアプリも、幸せになった人は沢山いるでしょう。ただし不幸になった人と天秤に乗せた場合、どちらに傾くかの検証は必要だという気がしますけども。
[インターネット(邦画)] 6点(2024-08-26 18:17:16)
19.  DOGMAN ドッグマン(2023) 《ネタバレ》 
最も相応しいタイトルは『DOG MOTHER』と思われます。もちろん読み方のイントネーションは『ゴッドファーザー』と同じ。タイトルロゴに付随する「操り棒」は「犬のエサ入れ」に替えてください。挿入曲からもかの名作をオマージュしているのは確定でしょう。かといってパロディなどでは断じて無く、荒唐無稽な寓話的体裁を取りつつも、ヒューマンドラマとしての凄みを有していました。圧巻だったのは主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。観る者を虜にする圧倒的な人間力を見せつけました。犬たちの演技も驚異的!もしかしてCGですか?もし本物のアニマルアクターならば、とびきり上等のドッグフードを与えてください。冗談抜きで並みの俳優では太刀打ちできない名演だったと思います。本作は優秀主演男優賞なりモスト・ヴァリュアブル・ドッグなり、何か映画賞は取っているのでしょうか。もし取っていないのだとしたら何かの手違いに違いありません。事務局は至急確認をお願いします。前述したとおり『ゴッドファーザー』を彷彿とさせる作品ですが唯一無二の素晴らしいオリジナリティを有していました。観終えてから監督名を知り、はたと膝を打った次第です。同じ設定、同じ脚本でも河崎実監督だったら真逆の評価になったことでしょう。当たり前か。
[インターネット(吹替)] 9点(2024-08-25 20:55:51)
20.  ラストマイル 《ネタバレ》 
ドラマ『アンナチュラル』『MIU404』と繋がるシェアード・ユニバース・ムービーだそう。うーん何このオシャレカタカナ。要するに同一世界線ということです。両ドラマのサブキャストが申し訳程度に出演しているのかと思いきや然にあらず。石原さとみや星野源にも台詞ありの出血大サービス!(注:慣用句です)特に『アンナチュラル』チームの方はストーリー上重要な役回りを担っていました。「まさにTBSドラマのアベンジャーズや〜」と彦摩呂風の軽口を叩きそうになりますが、そんなフザケたノリでは全然無くて。極めてシリアスな骨太社会派ドラマでありました。それでいてエンターテイメント性にも優れています。ミステリーとしてもサスペンスとしても上質ですが、何よりヒューマンドラマとして見応えがありました。敬意をもって「人」が描かれており好感。主人公が容疑者を検索で絞り込み特定した際「ビンゴ!」ではなく「見つけた」と静かに口にした時点でこの映画を信用してよいと判断しました。 企業と顧客。発注元と下請け。会社と個人。そして加害者と被害者。立場が変われば正義も変わる。いや正義ではなく「免罪符」あるいは「言い訳」かもしれません。もちろん利益を追求するのは悪ではありません。勝つ事も大事。ですが勝ち過ぎはいけません。人類が選択すべき最高の戦略は「共存共栄」に違いありません。この事件を通じて主人公が感じたこと、企業人としての決断にどうぞ胸を熱くしてください。彼女の服色の変化にも注目です。そして爆弾テロの最終的な死者数とその内訳にも涙してください。私は『MIU404』は観ていませんが、少なくとも『アンナチュラル』が好きな方なら大満足出来るはずです。正直タイトルも舞台設定もイマイチ分かり難く地味な印象がありましたが、本当に良い映画でした。シネコンで「時間が合うから」で選んだのが申し訳無いくらい。皆さんはこの映画を観るために劇場へ足をお運びください。
[映画館(邦画)] 8点(2024-08-24 08:53:50)(良:1票)
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