1. 灯台守の恋
地味ではあるものの、映画的な魅力に溢れる愛すべき作品です。切ないストーリーもさることながら、灯台を望む海の風景や嵐の場面の迫力など秀逸で、上り坂の向こうに見える灯台の景色は小学生時代を灯台のある街で過ごした私にとって、特別思いいれのある場面でした。小物(アコーディオン、猫など)の使い方などのうまさには思わず「うまいなあ」と感心。大人の恋愛の話であるが、こういう作品を若い人にもどんどん見てもらいたいと感じました。 [映画館(字幕)] 9点(2006-05-07 09:25:53)(良:2票) |
2. ふたりにクギづけ
《ネタバレ》 ファレリー兄弟お得意の障害者の話で、シモネタももちろん有りです。いつもながら、そこには力強く優しいメッセージが感じられる。障害やエロに眉をひそめるインチキな似非文化人たちにこそ見てほしい。「そういうお前は何様なんだ。」と。これだけの深いテーマを軽快なコメディに仕上げる手腕はさすが。余談ですが、この作品、北海道ではミニシアター1館だけで細々と上映されました。おかげで見逃さずにすんだものの、日本の配給会社や映画関係者は何を考えているんだろうか。こんな良い作品を。 [映画館(字幕)] 9点(2006-04-30 18:03:46) |
3. 雪に願うこと
《ネタバレ》 佐藤浩市かっこよかったなあ。年々父譲りの存在感が出てきて本当にいい男ななってきた。道産子の私にとって、どこか見慣れた懐かしい風景の中で、都会で挫折して田舎に戻ってきた弟を中心に展開していく話は地味ではあるが、力強く優しい。不恰好な道産子馬が自分の馬体重以上の錘を背負って坂を上っていくばんえい競馬という競技に、心に傷を持つ登場人物たちの想いが重なって感動が倍加していった。馬の息遣いまで聞こえてきそうな映像も迫力十分だった。こういう良心的な映画がグランプリという東京国際映画祭の懐の深さを感じる。 [映画館(邦画)] 8点(2006-04-30 17:43:18) |
4. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲
断言できます。現在の映画界の昭和レトロブームはこの作品から始まりました。大人のための大人のアニメです。もし、大人が免許制度だったら、免許更新の際にこの作品を見ることを義務付けるべきです。 [DVD(邦画)] 9点(2006-04-30 14:23:29)(笑:1票) |
5. キング・コング(2005)
PJシンパの皆さんごめんなさい。やはりダメでした。ロードオブザリングシリーズに魅力を感じなかった私ですが、キングコングも・・・・・。ナオミワッツのセクシーさに2点、ジャックブラックの熱演に1点ということで。 [映画館(字幕)] 3点(2006-04-30 14:13:24) |
6. カナリア
現代の日本人(に限られませんが)の課題が山積みで、いろいろ考えさせられる内容でした。ただし、一本の映画としてみた場合、残念ながら娯楽性に乏しく、共感もできませんでした。やはりこういう分野はドキュウメンタリーにかなわないのかなぁ? [DVD(邦画)] 5点(2006-04-30 14:03:21) |
7. リンダ リンダ リンダ
敬愛する山下監督の作品ということもあり、気合十分で観に言った。最初は、山下監督と女子高生の組み合わせって・・・?という不安もあったが、そんな不安も消し飛ぶ傑作。学校の持つ倦怠感や閉塞感がリアルに描かれていた。学校のほこりや汗臭さまで感じられた。やはり、ご多分にもれず、見終わった後はブルーハーツ熱唱してしまいました。 [映画館(邦画)] 9点(2006-04-30 13:51:26) |
8. ALWAYS 三丁目の夕日
文句なしの満点!映画が終わりエンドロールが始まっても満員の観客は席を立たず、館内に灯がともるまで映画と観客との一体感を味わえた。久々(初めて?)の感覚に大興奮してしまった。本当に映画の楽しさを教えてくれたことに感謝。山崎監督の次回作が非常に楽しみになった。また、熱演の俳優陣の中では、堤真一さんがはまり役だった。「フライダディフライ」と併せ、2005年の日本人俳優のマイベスト1。 [映画館(邦画)] 10点(2006-04-30 13:36:58) |
9. 親切なクムジャさん
総合的にはオールドボーイまでの衝撃はなく、イ・ヨンエの魅力に頼った感じだ。ただ、脚本としては、多少の無理はあるものの、なかなか良いできではないだろうか。15番の方と同様、名優ソン・ガンホの使われ方が残念。韓流ブームもそろそろネタがつきてきたのではないかと思う今日この頃。 [DVD(字幕)] 6点(2006-04-30 13:25:01) |
10. バタフライ・エフェクト/劇場公開版
《ネタバレ》 こういうタイムパラドッグスものは知らず知らずのうちに映画に引き込まれてしまう。ただ、この映画がこれほどまでに高評価で後味が良いのはラストの展開のためではないか。本当の意味での究極の愛なのではと思ってしまう。仮に、自分があの状況で彼女とすれ違ったなら果たして同じ行動をとれるだろうか。・・・うーん?・・未見の方はぜひご覧ください。興行的には成功とは言い難いのでしょうが、間違いなく傑作です。 [映画館(字幕)] 9点(2006-04-30 13:11:30)(良:1票) |
11. 逆境ナイン
この原作のファンでもなく、(正直、その存在さえ知らなかった。)近所のレンタルビデオ店でレンタル100円キャンペーンだったので借りた。有りか無しかと言われれば「有り」良しかだめかと言われれば「良し」。正直、おもしろかった。劇場で観るべきだったと後悔。 [DVD(邦画)] 7点(2006-04-23 14:37:11) |
12. TAKESHIS’
《ネタバレ》 人生に「たら、れば」は無いのだが、「ビート」と「北野」の二人。人生のちょっとしたきっかけとかタイミングでどちらに転ぶかわからない。たけしさんは、常にそういう危機感を持っているんでしょうね。それが、悪夢のように映像化された。まさしく、深層心理に潜む「夢」を描きたかったのでは。かの黒澤御大も最晩年に「夢」を描いた。まだまだ若く、他に撮るべきものがあった北野監督少し早かったのでは。でも、作品自体は酷評されているようだが、私は大満足。より、次回作が楽しみになった。 [DVD(邦画)] 9点(2006-04-23 14:22:25)(良:1票) |
13. ブロークバック・マウンテン
《ネタバレ》 前評判は高かったようですが、あまりおもしろいとは思いませんでした。二人が惹かれあっていくところなどにもう少し心理描写が描けていれば、感情移入できたかも。脇役の設定も個性、魅力が感じられず残念。ただ、カメラワークや山脈の風景など丁寧で、監督やスタッフの熱意は伝わってきましたよ。私とは相性が悪かったということで。 [映画館(字幕)] 5点(2006-04-23 14:07:21) |
14. 金融腐蝕列島[呪縛]
意外と評価低いようですが、自分的にはかなりおもしろかった。原作のよさを損なうことなく、スピード感あふれる演出で、この手の企業モノの邦画としてはトップクラスのおもしろさではないでしょうか。個々のキャラクターも明確で、すっかり物語に入り込んでしまいました。役所さんへの評価が高いようですが、椎名桔平もただのトレンディ俳優ではないのだと納得しました。 [DVD(邦画)] 8点(2006-04-18 21:34:47) |
15. さよならみどりちゃん
別の映画を見に行った際、たまたま限定上映していました。以前、同監督の「ロボコン」がおもしろかったので予定変更してみてみると、大正解。恋人なのか、セフレなのか、都合のよい女なのか宙ぶらりんな自分の立場に疑問を持ちつつも、その日常を失うことにも臆病になってしまっている。その年代独特の倦怠感とか不安感とかを主人公の星野真理さん(金八先生の娘さん役だった人?)が好演していました。恋愛映画というよりは青春映画としてお楽しみください。 [映画館(邦画)] 8点(2006-04-16 10:21:23) |
16. SPIRIT スピリット(2006)
あまり難しいことは考えずに素直に楽しめちゃう映画ではないでしょうか。アクションシーンもズシンと響く重量感があり、(太鼓の音の効果もあるんでしょうか?)見ごたえ十分でした。日本人の描き方も好感的で、逆に私たちにも薄れてきた「武士道」が日本の「SPIRIT」であることを思い起こさせてくれました。昨年のダニーザドッグと並び近年のジェット・リー作品いいかんじですね。 [映画館(字幕)] 7点(2006-04-16 10:00:46) |
17. 歓びを歌にのせて
今年の1月上旬に見ました。自分の今年の洋画ベスト1になるのではと予感がありました。4月になった現在もその評価は変わりません。北海道人の私にとって、どこか懐かしさを感じさせる北欧の風景の中で繰り広げられる人間模様。音楽を心から楽しむ人たち。エンディングのホールが一体となったハーモニーには不覚にも号泣してしまいました。 [映画館(字幕)] 10点(2006-04-16 09:32:34) |
18. 疾走
公開前から期待もしていたし、非常に良質ないい映画であることは間違いありません。ただ、なぜか見ていてつらくなってしまいました。青春って痛いって感じです。それにしても、この作品を含め、最近の寺島進さんってどんどん懐の深い役者さんになってます。目が離せません。 [映画館(邦画)] 7点(2006-04-15 23:41:36) |
19. クラッシュ(2004)
人種問題等を扱い、テーマとして不快ものもあるのでしょうが、率直に脚本の妙に脱帽。群像劇というんでしょうか、いくつかのエピソードが少しずつからみながら、エンディングを迎えるスピ-ド感、リズム感にスクリーンに引き込まれました。最近、食傷気味だったハリウッド映画にまだまだこんな良質な作品があったとは。納得のアカデミー賞です。 [映画館(字幕)] 10点(2006-04-15 23:31:09)(良:1票) |
20. 風、スローダウン
場末のレンタルビデオ屋さんで見かけて、松本竜介さん追悼の意を込めて借りてたら、なんとビックリ正統派青春映画でした。素直に感動!ぜんぜん古臭さを感じないのは青春の切なさと不恰好さは永遠のテーマだからなのでしょうか?ちょっと丸顔の五十嵐いずみもかわいらしかったし、懐かしい上岡龍太郎もヤクザの親分役で出ていたり(脇役ですがはまってます)、BOROの主題歌は格好良いしで結構楽しめました。あっ!ただ竜介さんは出演されていませんでした。あしからず。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-15 23:19:55) |