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181.  驟雨 《ネタバレ》 
やったあ!これもまたまた観ることが出来た。成瀬作品と溝口作品なら以前、CSで放送した際に全てビデオに録画してあるという親戚に借してもらって、今朝、早くから観たけど、いやあ、笑える。笑える。これも見たいのに、近所のレンタル屋にはない。何故だ?そんなことよりもまずは原節子が上手い。しかも、思い切り笑わせてくれる。姪の香川京子が汽車の中で夫に日本地図を無理やり書かされ、折角書いたのに夫には「キュウリか?」と馬鹿にされたと言われ、それを聞いていた原節子が今にも噴出しそうなのを堪えながら「酷いこと言うわね」ていうシーンがやたら可笑しくて笑い過ぎて涙出てきた。参った。参った。原節子には本当に参った。他にもこの映画でも同じ成瀬監督の「おかあさん」同様、香川京子が可愛い。夫の口調を真似する所のあの可愛さときたら忘れらなくなりそうです。そのぐらい本当に可愛い。二人の女優の演技を見ているだけでもやたら笑えて、清々しい気持ちになれる。その他では男優陣に眼を向けると小林桂樹が抜群に良い味を出している。相変わらずひょうひょうしていて見ていて楽しい。作品全体を包み込む何ともユーモラスな会話とやりとりにまたまた成瀬巳喜男監督にやられた。あぁぁぁ、これもDVDで欲しい。とにかく楽しくて楽しくて、あっという間に終わってしまった気がする。
[CS・衛星(邦画)] 9点(2007-09-01 10:12:19)(良:1票)
182.  噂の女
おっと、これまた皆さん、かなりの評価をしているみたいですね。うん!確かに相変わらず観ていて感じるのは、溝口健二監督の女性の心理状態に対しての映し方、複雑な気持ちのゆれ、その他色々と上手い。いや、上手すぎる。でも、何だか私としては溝口健二監督作品としては平均的な感じ、ちょっと物足りない。それでも面白かったことは否定は致しません。田中絹代と久我美子の二人が親と娘であるにも関わらず同じ男を愛してしまうという何ともドロドロした複雑な関係のドラマも下手な監督が撮るとただのドロドロしたものに終わるところを溝口健二監督は単なるドロドロしたままでは終わらせないところは流石です。それでも個人的好みからしたらこのぐらいの点数が妥当かな?
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-08-30 21:41:58)
183.  おかあさん(1952) 《ネタバレ》 
成瀬巳喜男監督作品の中でも一番、観たかったこの映画のDVDが何と私のよく行く本屋さんでたったの千円で売られているのを見つけて、迷わず買ってきた。他にも小津・溝口といった日本を代表する監督のものもあったので買ってきた。そんな中で、観た。観た。もう、何もかもが懐かしくて、懐かしくてたまらん。懐かしさを描くのに、懐かしいと感じるのには普遍性が必要です。そんな普遍性、どこにでもあるような一般庶民の生活をただただ描いているだけで、こんなにも懐かしく、気持ち良く、すっきりと泣けるなんて、この映画を観て感じたことは、必要以上に語らなくても過剰な音楽などなくても、ただアイスキャンディや公園、遊園地といった描写を映すだけでこんなにも良い映画は撮れるんだというお手本のような作品です。田中絹代の母親、いかにも戦後間もない頃の母親って感じが漂う素晴らしさ、娘役の香川京子もこれまた素晴らしい。病死した父親に代わって母親の仕事を手伝う加東大介演じる木村への「べぇ!」てやる時の表情、障子の隙間に隠れてみたり、そっと顔を出す仕草も二人の子供達と遊ぶ時の姿も何かもが観ていて気持ちが良い。叔父さんの家に行くこととなった妹と母の妹の男の子と遊園地で遊んでるシーン、三人に手を振る母親田中絹代の優しげな顔つき、何もかも見ていて本当に癒される。ラストの方で男の子と相撲をとっている田中絹代の表情、それを障子の隙間からそっと隠れるようにして見ている香川京子、あぁぁぁぁ、何て何てこったあ!もう、完全にやられた。それにしてもこの映画に出てくる二人の子供の健気なこと。それだけでもヤバイぐらいなのに、その他の大人達の人間味溢れる演技の前にこんなにも気持ち良く泣ける作品を描けるこの監督さん、病み付きになりそうです。当然のことながら文句なし満点!満点以外は有り得ん!
[DVD(邦画)] 10点(2007-08-26 12:48:00)(良:1票)
184.  喝采(1954)
始まってからあれ?グレース・ケリーは?と思い、なかなか出てこないものだから、何かおかしいなあ?て思っていたら、出てきた時、これまたえっ?て思った。こんな普通のどこにでもいそうな感じの女性、しかも、少しだがふけて見える。しかし、その後の展開もグレース・ケリーの演技が本当に素晴らしくて、退屈はしない。その代わり物凄く面白いかと聞かれるとこれまた困ってしまう。グレース・ケリーの前半と後半との変わり方がこれまた良い方へ進んでいく。やはりグリース・ケリーは例え白黒の画面の中でもまるで色がついているように思えてくるから凄い。正しく美人、可憐とは彼女のような女性のことを言うのだろう!
[DVD(字幕)] 7点(2007-08-24 22:49:38)
185.  青空娘 《ネタバレ》 
若尾文子、若尾文子、一に若尾文子、二に若尾文子、三四が無くて、五に若尾文子です。いやあ、これはとにかく若尾文子に尽きる。話としての面白さや完成度では他に素晴らしいものがあるけれど、若尾文子の魅力が一番描かれているという意味ではこの映画が最高だと思う。こんなにも可愛い若尾文子の前にはどんな男もノックアウト間違いなし!オープニングの若尾文子のセーラー服姿に萌え~!そして、青空の下で元気良く振る舞う若尾文子に萌え~!そんな若尾文子が父と別れたままでいる母親探しの旅に出る途中で色んな人と出会いながら母との再会を得るのだが、あの最後の方で一番、悪いのは父親であるはずなのにただ笑ってるだけの駄目な父親に対してのさよならを言うシーンでの見事なまでのやりとり、私の思ってること、言いたいことをあれだけずばずばと言ってくれるもんだから、たまりません。母を苦しめ、姉や兄など家族をも苦しめている一番駄目な父親への強烈な一言に気分爽快!そして、婚約者との二人で海を眼の前にして「さようなら~青空~」と叫ぶ姿に、正しく青空の元、元気いっぱいな若尾文子の魅力がいっぱい詰まった何とも観ていて本当に気持ちの良い映画!この映画を観るまでは川島雄三監督の「女は二度生まれる」の若尾文子が一番、可愛いと思っていたのに何と言うことだろう!可愛いという意味では文句なくこの映画の若尾文子が一番です。本当にタイトル通りの「青空娘」そんな若尾文子に私は完全にやられてしまいました。これを観ずして、若尾文子を語るなかれ!若尾文子ファンはとにかく必見です。
[DVD(邦画)] 9点(2007-08-11 10:12:49)(良:2票)
186.  夫婦善哉
原作を読んだことのない私としては、とても面白く観ることが出来た。森繁久彌に淡島千景、そして、大阪とくりゃあ、つまらないはずがない。二人の会話、間の撮り方、そして、何よりも演技の素晴らしさがあればこそ成り立つ作品です。話としては湿っぽいものの、二人の演技の上手さのおかげで見応えたっぷり!森繁久彌の駄目さ加減が絶妙な上に引き立つ淡島千景のはかなさ、哀しさみたいな部分、どう考えたってあんな男とはとっとと別れてしまった方が良いに決まってる。それでも離れられない女のどこか哀れな気持ち、それを淡島千景が身をもって尽くす姿はとても魅力的です。これ、川島雄三監督の作品にも似たようなのがあるけど、あちらに比べると最後までしんみりしたまんまな所は大きな違いを感じるものの、ラストの余韻の残し方も上手い。それにしても森繁久彌、やはり上手い俳優だ!森繁久彌を観ずして、日本映画は語れない。 <追記>2009年11月10日:本日森繁久彌さんの死という悲しいニュースを聞いて本当に寂しい。悲しいです。そんな森繁久彌が単なる喜劇役者でない上手さ、喜劇だけでなくこういうドラマでも素晴らしい演技をやれることを証明して見せた作品である。ここに名優、森繁久彌さんのご冥福をお祈りしつつ、もう一度、この映画をはじめとする森繁久彌主演映画を全て見直したい。そして、一人でも多くの方に、今まで日本映画なんてと日本映画を馬鹿にしてきた人達にも日本にはこんなにも凄い俳優がいたんだということを知って欲しいと思います。
[DVD(邦画)] 8点(2007-08-08 21:16:03)(良:1票)
187.  最高殊勲夫人
増村保造監督と若尾文子のコンビと言えばどちらかというとドロドロしていて、重い雰囲気のものが多いというイメージを多くの人は思うだろう!しかし、今作はそういうドロドロした重苦しさが抜け、良い意味で気軽にそして、皆に奨められる内容になっている。若尾文子に振り回される男達のどいつもこいつも本当にアホな奴!そんな男のアホな一面をコミカルに楽しく描いているのも良い。脇を固める俳優の中ではやはり船越英二が抜群に良い。船越英二の慌てぷりを観ているだけでも楽しい。この監督の灰汁の強さが苦手という人もこれは安心して楽しめると思う。それにしてもこの映画の若尾文子も異常な程の可愛さ、どの男も彼女にメロメロになってしまうのも納得です。
[DVD(邦画)] 8点(2007-07-22 15:03:21)(良:1票)
188.  銀座二十四帖 《ネタバレ》 
さて、さて親戚に借りて来てもらった「風船」に引き続き勢いに乗って川島雄三監督のこの作品も鑑賞!で、個人的には「風船」より私はこっちの方が好みです。タイトルにもなっている銀座の街並み、風景、昭和三十年代の銀座とはこんな感じたったりするのかなあ?と何だか観ていてそんな雰囲気を十分に感じることが出来た。森繁久彌のナレーションと歌声、やはりこの人「喜劇・とんかつ一代」でも披露しているように歌もなかなかのものです。そんなこの映画、いかにもフランス的な何ともお洒落な雰囲気十分の見応えのある内容に私は満足です。あの名作「第三の男」のパロディも面白かった。そして、相変わらずこの監督の描く女性像、映し出す女性の魅力的なこと!川島雄三監督は女を撮らせても上手い。月丘夢路の異常なまでの美しさ、北原三枝にしても若くて元気で魅力的です。あっ!もう一人、浅丘ルリ子演じるルリ子も可愛い。大した話でもないとは思うのに、これだけ面白く見せることが出来るのは、やはりこの監督の才能の証であると言っても良いだろうし、これは川島雄三監督にしては爆発的なものは無いにせよ、私は十分、楽しむことが出来たので良いと思います。
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-07-16 23:04:59)(良:1票)
189.  風船
やっと、念願叶いました。映画好きの親戚から家の近くのレンタル屋さんには川島雄三監督の「風船」も「銀座二十四帖」もいずれもビデオあるから借りて来てやるよと言われ、借りて来てもらって、早速、観ましたが川島雄三監督作品にしては結構、暗いなあ!何か他の川島雄三監督作品の多くに観られるような軽快さ、陽気な部分がすっかり影を潜め、そんな中で一際、笑顔を振りまき、和らげようしている健気な芦川いづみの何と可愛いこと。可愛いこと。これはとにかく芦川いづみですよ。この映画の芦川いづみの笑顔があってこその作品て気がする。話としては大して面白味のある話でもなければ、いや、どちらかという暗い気分に陥るような陰気な内容である。この当時の時代背景、日本人の生活感をよく表している内容になってます。いかにも昭和の雰囲気が画面全体通して伝わってました。川島雄三監督の他の作品を観ても解るようにこの監督の時代を読み取る観察力とその時代を映し出す描写、演出力はただ者でないぐらい本当に上手い。それとこの映画では芦川いづみともう一人、北原三枝の凄い迫力を感じる演技の前には三橋達也と新珠三千代の「赤信号コンビ」も霞んで見えるし、日本映画史上最も演技の上手い女優、左幸子でさえも今作では見劣りしていまいます。そんな中、男優陣では二本柳寛の嫌らしさ、傲慢ぶりが何とも観ていて腹が立つ。それでも芦川いづみの笑顔のおかげで救われる作品になっているのは単なる嫌味な人間きりの映画として描いていない所は流石です。それと森雅之の画家の名前がちょっと笑える。川島雄三監督としては傑作だとは思わないが、観て損のない作品だとは思いました。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-07-16 17:39:05)(良:2票)
190.  わが町(1956) 《ネタバレ》 
東北は青森県生まれの川島雄三監督が大阪の世界をどんな風に描いているのか?どうしても見たくて仕方がなく現在東京では川島雄三監督の映画の特集をしてるのたが、東京まで観に行くことは出来ない。そんな訳で思い切ってDVD購入してしまった。どうしよう?もし、つまらなかったら期待外れに終わったらどうしよう?そんな思いもこの映画を見て完全に消えた。川島雄三監督と言えば奇想天外な作品ばかりで当り外れの激しい事で有名だが、この「わが町」のような心温まる人情劇もきちんと描けるということを見せてくれた。話としてはとても長い時代の物なのにそれを川島雄三監督らしいテンポの良さと時代を読み取る観察力の鋭さでこの時代の風景、雰囲気をきちんと描いている。また登場人物にしても誰一人として疎かにはせず、それでいて、僅か1時間半とい短い時間で描ききっているのも素晴らしい。 主演の辰巳柳太郎は勿論のこと、中でも一人二役の南田洋子の美しいこと。あっ!稲垣浩監督、阪妻主演のあの名作「無法松の一生」が好きな人は楽しめる筈です。この映画を観て大阪が益々好きになった。やはり大阪が舞台の映画は良いねえ!最後のあの場面、プラネタリウムのシーンでの辰巳柳太郎演じる主人公、他吉の死に顔は涙が止まらず!最後の最後まで人情深く熱い男ぶりを見せて死んでいった他吉の姿にこれぞ男の中の男を見たそんな思いでいっぱいになりました。
[DVD(邦画)] 9点(2007-06-24 21:33:42)(良:1票)
191.  あした来る人 《ネタバレ》 
これ、観て思った。こういう駄目な男、優柔不断で女に弱く、何をやっても中途半端な駄目男を演じさせたら三橋達也の右に出る俳優はいないと思う。あの大傑作「洲崎パラダイス赤信号」を見ても解るようにこういう男が本当によく似合う。そんな三橋達也に対し二人の女、一人は奥さん(月丘夢路)、もう一人は別の男(山村聡)の愛人でありながらも忍び寄る異常なまでの怪しさと美しさの両方を持つ新珠三千代、何ともこれまたドロドロした雰囲気なのだが、川島雄三監督作品らしい才気と軽快さが少し薄い。いや、薄いというよりも無い。そこが不満ではあるが、これはこれでなかなか見応えのある出来にはなっている。二人の対照的な女性が見せる女としての哀しさとやるせない雰囲気がどことなく「洲崎パラダイス赤信号」に通じるものがある。ただ、やはりあっちに比べるとどこか弱い。川島雄三作品としてはけして、傑作の部類には入らないだろう!
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-06-12 22:39:26)
192.  果しなき欲望
恐い映画だ!男の欲望と女の欲望とがぶつかりあうことで生まれるただならぬ不気味さと緊張の間でどことなく悲しくて哀れな結末に今村昌平監督の持っている人間観察とでも言うのか?男も女も同じ生きもの、同じ人間であると言わんばかりの何とも痛々しい話である。渡辺実佐子に迫られおどおどする長門裕之の強張った顔つきがとても悲しく思える。今村昌平監督の女性像とは何だろう?ある意味、これは世の男ども全員に対する警告なのか?それとも女とはいかに恐ろしい生きものなのか?と、とにかくドロドロした雰囲気と不気味な音楽がより恐ろしく強烈な印象を与える。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-06-09 22:08:35)
193.  抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より 《ネタバレ》 
これはまた一つ面白い脱走ものの映画を見つけた。絶対に脱走不可能と言われたドイツ軍占領下の収容所における一人の男が脱走を図るまでの模様がじわりどわりと描かれています。全編のほとんどがクローズアップで撮られているのだが、この映画では脱走する為の色々な工夫が緊張感を持って描かれています。安全ピンで繋がれた手錠を外そうとしたり、バックに流れるモーツァルトの音楽がなかなかの効果をもたらしていて、何だかまるでその場に自分が放り込まれているような凄い描写によって、主人公と一体化するような心理的恐ろしさというものが生まれるほど白黒の画面構成も見事です。ただ、あまりにも暗い内容なので「大脱走」や「ショーシャンクの空に」といったようなアメリカ的な開放感、爽快感はないので爽快感のみを求める人には向かないかもしれませんが、見て損はない作品になってますし、アメリカ映画との違いを比べて見るのも悪くはないのでは! まあ、いずれにせよよく出来た映画であることだけは間違いありません。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-27 19:03:17)
194.  SOSタイタニック 忘れえぬ夜
まずは「タイタニック」と聞いて、何を思い浮かべるか?ほとんどの映画ファンは真っ先に監督ジェームズ・キャメロン、主演にレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットの二人といった作品を思い浮かべることでしょう!そんな作品の遥か昔に同じタイタニック号沈没の悲劇を描いた作品がこの作品でして、ジェームズ・キャメロンが撮った「タイタニック」の様に安易な恋愛ものを取り入れ、そして、多くの大金と物凄いCGなどこの作品には一切無縁のこれこそ本物のタイタニック号の悲劇を描いてる作品です。確かに映像的には劣るかもしれないし、それはただ単にCGなどによる映像の迫力に劣るというだけであって、作品の持っている力強さと迫り来るメッセージでは明らかにこちらの方が数段、上です。特に凄いのが、この作品はどれもが本物のセットで撮影しているのではというぐらい今みたいに特殊技術なんかなくても一つ一つのシーンが丁寧に撮られているのが観ていて分ります。白黒ならではの白黒だからこそ迫り来る恐ろしさがここまで上手く描かれているし、下手な恋愛ものといった余計なものが無いので好感も持てます。死を目前にして、最後まで最善を尽くそうとする人たちの姿と一人一人が生き抜くためには何をすれば良いのか?といった人と人とが協力することの大切さをドキュメンタリー風に描いていることで、更にこの映画の持っている悲劇というものを一層、浮かびさせる本当に観ていて恐い映画だと思いました。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-26 16:50:59)(良:2票)
195.  スタア誕生(1954)
映画界という大きなビジネス、華やかな世界とは裏腹にどこか悲劇の要素が強く出ていて考えさせられる。映画を通して、人々の心にいつまでも残るジュディ・ガーランドの演技と歌声はどんなに時が経とうがけして失われることはない。この映画の中でもジュディ・ガーランドが見事な歌声を聞かせてくれてます。ジュディ・ガーランド自身が酒に溺れ、一度MGMを解雇されているだけにこの映画の中でも酒に溺れ、苦しむノーマンに対しての深い愛情、何かまるでジュディ・ガーランドの人生そのものとリンクしている。楽しい場面も多いけど、ただ楽しいだけの内容でなく、悲しいドラマとして、色々考えさせられる作品として、これもまたジュディ・ガーラントという女優を知るには持ってこいの作品であると言って間違いないでしょう!
[DVD(字幕)] 7点(2007-05-09 22:10:40)
196.  お嬢さん社長
川島雄三監督作品に美空ひばりが出ているというのがとにかく凄い。びっくりである。川島雄三監督作品としては特別凄い作品でもないし、喜劇としてもかなり物足りないが、美空ひばりの歌の上手さ、歌手としての美空ひばりがどれだけ凄かったか、この映画を見れば解るぐらいとにかくこの若さでのあの歌声の見事さ、そんな美空ひばりがひょんなことから社長になってしまって、あれよこれよと色々あっての大騒動てな感じの内容で、川島雄三監督の持ち味の才気はほとんど感じられないが、それでも相変わらずこの時代の描写などの上手い部分も見えたりと、まあ、そんな感じで物足りないけど、見て損のない作品にはなっていると思います。
[ビデオ(邦画)] 6点(2007-05-03 15:01:08)
197.  若い川の流れ
これまた時代を感じるなあ!しかし、それが返って好感の出来る作品になっていると見終わって思いました。同じ会社で働く男と女、石原裕次郎と北原三枝の会話、やりとりが何とも微笑ましくて良い。パジャマ姿に着替え、眠ろうとしている北原三枝に対して電話でとても失礼なことばかり聞く石原裕次郎、お互いの強気な性格が繰り出す馬鹿なやりとりも許せてしまいます。あまりにもベタな作りにはなっていてるものの、そのベタな展開も見ていてもちっとも嫌な感じがせず、またこの作品の中でも芦川いづみが可愛い。なんて可愛いんだろう!作品の出来、完成度では「陽のあたる坂道」には及ばないけど、これもまたなかなか楽しめる仕上がりになっていると思います。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-04-30 12:03:25)
198.  乳母車
本来ならドロドロした内容なのにそれを感じさせないのはイチにもニにも、芦川いづみの可愛さと新珠三千代の美しさ、この二人の嫌味というものがまるでない女性像があればこその清潔感のある作品になっている。冒頭のいきなり白い水着で現れる芦川いづみの笑顔に石原裕次郎もどっかへ消えてしまいそうなほどの芦川いづみが可愛くて可愛くて、何かもう芦川いづみを見ているだけで癒される。話そのものは本当にどうしようもない暗い話なのに、あっ!男優陣ではなんてたって、宇野重吉が良い。駄目な父親を演じていてもその駄目さが嫌味に思えないのが良い。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-04-28 17:19:58)(良:2票)
199.  陽のあたる坂道(1958) 《ネタバレ》 
うわ~なんてメチャメチャ可愛いんだ!芦川いづみ最高!勿論、石原裕次郎も生意気な弟に振り回される役目、芦川いづみ演じる妹の足のケガは自分のせいだとばかりにあの生意気な弟を庇う兄を見事に演じていて好感が持てるし、またそんな石原裕次郎に色々嫌がらせさせられたり、それでも耐えて忍んで石原裕次郎演じるこんな男に想いを寄せて女としての優しさと哀しさの両方を演じている北原三枝も素晴らしい。特に表情が何とも素晴らしい。それにも増して芦川いづみですよ。なんて可愛いんだろう!あんな可愛い子に朝の7時に外苑前で待ってますなんて手紙もらったらそりゃあ、外苑前だろうが、国会議事堂の前だろうが、上野動物園だろうが、あたしゃどんなに早起きしてでも会いに行きますよ!本当にそのぐらいとにかく芦川いづみが可愛い。可愛いなんてもんじゃない。可愛すぎる。参った!本来ならば、暗くて陰気な物語であるはずなのに、出演者の演技と素晴らしい表情のおかげで爽やかな気持ちになれた。そうそう、それと寅さんファンの私にとっても初代おいちゃん役のあの森川信さんが寅さんシリーズ以外で観られる作品としても貴重な作品てことで、いずれにしても3時間以上もある長い作品なのに長さなど感じずに観ることも出来た。それとジミー小池て名前聞いて、ジミー大西を思い出してしまった。ジミー大西、今、何してんのかな?ちきしょうめっ!こんな近くで芦川いづみの顔を見れるジミー小池こと、民夫が羨ましいこと。あぁ、私も芦川いづみと踊りたい。
[DVD(邦画)] 8点(2007-04-23 21:42:44)(笑:1票)
200.  青春怪談(市川崑監督作品)
あれ?まだ書いてなかったっけ!自分で新規登録お願いしておいて書いてないとは、これはいかん!いかん!てことで、観たのはもう1ヶ月以上前だと思うのでかなり忘れている部分があるわけでして、おっと!ん?6点!結構、厳しいですねえ!とは言うものの、そんな私も特別凄い作品だとは思えなかったし、確かにいのうえさんのおっしゃる通り、北原三枝の眉間のしわは気になった。でも、これはこれでそれよりも芦川いづみのなかなかお眼にかかれないレオタード姿が観れる作品ということで、かなり大目に見たいと思います。それとこの作品は話そのものは大した話じゃないけど、三橋達也の相変わらずな駄目男ぷりが見ていて微笑ましかった。色々と欠点はある。むしろ欠点の方が多いぐらいの作品だと思うけど、嫌いではないし、結構、好きだったりもします。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-21 20:54:22)
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