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 > アラジン2014 さん
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プロフィール
コメント数 731
性別 男性
自己紹介 ソフト化されたタイミングでのレビューが中心です。2008年、子供の頃から夢だった自宅シアタールームがついに実現しました。(100~110インチ程度、音響2.1ch)できるだけネタバレせずに書いていますので文章がおかしい場合もあると思いますが、暖かい目で見守ってやってください。(2014初登録)

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181.  ビューティフル・デイ 《ネタバレ》 
【若干のネタバレあります】 先日見た「マシニスト」は私の評価とは裏腹に世間の評価が結構低く、そして本作は私の評価とは裏腹に世間の評価が結構高かったりして・・ 価値観ってやっぱり判らないもんだなあと痛感します。  攻め気味の音楽や脚本はある程度評価できるものの、攻めすぎているような部分もあって凡人の私には意味が判らないところが沢山ありました。残虐でやり過ぎると評判の主人公ジョー(ホアキン)でしたが、ハンマーだけで売春斡旋組織や知事の邸宅に乗り込むのはちょっと無理があるのでは?と感じてしまいました。そもそも女の子のお父さんは何故投身自殺を図ったのか?知事の圧力?知事がロリコンなのはまあ理解できますが、そこらへんにある三流のアクション映画のように急にヒットマンが送り込まれてくるとか、リアリティが無さすぎて話がよく見えてきませんでした。(知事とマフィアがズブズブな関係なのが前提?)  ラストで女の子が発する「It's a beautiful day」も、あまりにも達観しすぎているというか大人びているというか・・ むしろこの女の子の映画が見たかったよね。というのが私の最終的な感想だったりします。よく考えたらタクシー・ドライバーも私の人生におけるワースト5に入っていますし、自分にはちょっと合わない、難しい映画でした。(皆さんおっしゃるように湖のシーンやお母さんとのシーンなどは素敵でしたが)
[インターネット(字幕)] 3点(2022-04-21 13:06:56)
182.  マシニスト 《ネタバレ》 
【ネタバレしているようなしていないような・・ なので一応ネタバレ有にしました】 ラスト5分になるまで全てが訳ワカメな作品ですが、シニカルかつ暗~い雰囲気はなかなか嫌いじゃない・・ いや、むしろ結構好きでした。全編を通してほとんど意味不明ですが「激やせ」「長いこと不眠症」「何かに追われていそう」そして、「ハングマンゲームのメモ」で、およそ察しがつく感じです。何となくイレイザーヘッドなどの方向性も感じますが、アレよりはずっと意味がありそうな話が続きますのできちんと映画の体を成しています。  ウェイトレス親子とのデート、遊園地の乗り物、ブルースが流れるバーの雰囲気、冷蔵庫の中身などなど、意味深でイミフなシーンの連続が妙に心地よい。この全編に渡って流れる意味深かつ意味不明な空気感の理由がラストで明かされる訳ですが、意外にもシンプルなオチで驚きます。この種のタイプの人間には一切共感できませんが、反面、何だか凄く理解はできるといった妙な感覚がありました。考えようによっては、こういう状況に陥っている人間の心理ってこんな感じなのかもしれません。そういった意味では非常に興味深く鑑賞することができました。  総合的に考えると大して面白い映画ではなかったと思いますが、でも何だか凄く印象深くて忘れることができない作品に仕上がっています。後で考えると確かに伏線は沢山散りばめられていて、ほとんどネタバレしているようなシーンも少なくないです。点数をつけるのが非常に難しい映画でしたが雰囲気が素晴らしかったので少々甘めです。  PS. 個人的には辛うじてギリ若い時代のJ・J・リーに出会えて嬉しかった。彼女が娼婦を辞めるといって甘えるシーンは妙に生々しくて素敵でした。(2004年の作品なので40歳くらいかな?)
[インターネット(字幕)] 8点(2022-04-19 11:48:13)
183.  マローボーン家の掟
素晴らしい映画としか表現のしようがありませんでした!序盤早々から結末に至るまでほとんど文句のつけようがなく、本来、映画とはこういった美しく完成度の高い作品のことを指すべきだと感じ入るほどでした。ストーリーと映像表現は大変美しく、ホラー&サスペンスのベールをまとっていて実は。。という話の転換も非常にスマートで素晴らしい。ロケーションも最高に美しくて最小限かつベストなキャスティングと相まって、どの場面を切り取っても芸術的で美しくまとまっていました。(まるで絵にかいたように!)  ネタバレ厳禁なのでほとんど何も書くことができませんが、序盤最も盛り上がる銃撃シーンから暗転して6か月が過ぎる演出など、ストーリーの運び方が非常に巧みです。さらに鏡を含め多数の伏線が効果的に扱われていて、6か月の間に一体何が起きたのか?奇妙な掟の理由は?(掟というより彼らの中で話し合った独自の決め事)など、恐怖心と共に色んな部分に興味が湧く展開は本当に文句のつけようがありませんでした。そして、そのまま自然な形でアリー(アニヤ・テイラー=ジョイ)の視点を通し「our story(日記)」が語られるシーンには心底感動します。不覚にもアリーの涙と共に私もウルっとさせられてしまいました。(天候の変化も非常に上手く機能しています) 一点だけ、他の方もおっしゃっている通り、殺人鬼である父の扱いが惜しいと感じました。アリーとの絆を深めるという意味では今回の決断で正解だったのかもしれませんが、全てが幻想だったという流れのほうがより素敵だったかもしれません。  深読みせずに鑑賞したほうが100倍素敵な映画なので、素直な気持ちで鑑賞することをお勧めいたします。予告動画もNGだと思われますので、出来るだけ予備知識無しで本編に直行してください。久しぶりの大当たりでした!
[インターネット(字幕)] 10点(2022-04-14 23:56:56)
184.  バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
バットマンじゃなくてバードマンにしたのがオシャレ、ドラムをバックに長回しで舞台まで歩くのもオシャレ、役者の生き様を小難しい屁理屈や哲学風に挿げ替えて語るのもオシャレ・・ エドワード・ノートン(マイク)とエマ・ストーン(サム)の絡みもスマートだしその他出演陣も豪華ですが、これは明らかに映画通&業界人向け、そしてマイケル・キートン(主人公)のリアルな当時を知っている大人世代に向けた間口の狭い作品です。どう考えても確信犯的で「一見さんお断り」臭がプンプンしていますが、その反面、映画の内容(ストーリー)自体は割とシンプルで、誰もが陥る可能性がある家族との不和や、どん詰まりに陥った仕事(また、過去の栄光)など、割と当たり前のことが「愛について語る時に我々の語ること」の舞台劇とウマくリンクさせて語られています。  全体的にかなり細部まで考えられており、業界人が一般人に対して訴えたい作品への気持ちなどが、ギリ一般人の頭脳でも判るレベルで表現されています。惜しいのは導入部のマーベル系のヒット作を貶すネタは2022年では既に古くさくなっている点、そしてここで笑える若者には刺さらない映画の内容になっているという大きな矛盾があげられます。 ”大人として”映画を見た後には(無知がもたらす予期せぬ奇跡)が言い得て妙すぎて素晴らしいのですが、普通の一般人(や若者など)にはあまり刺さらず、さほど面白い映画だったとは言い難いのが非常に残念なところです。好きな作風なので甘めの点数ですが正直微妙な作品でした。(レイモンド・カーヴァーの小説は未読)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-04-14 12:47:13)
185.  DUNE デューン/砂の惑星(2021) 《ネタバレ》 
原作未読・リンチ版未見・特にこの映画やスターウォーズなどに思い入れがある訳でもなく、あくまでSF映画好きという立場でレビューいたします。2時間半の長枠でしたが何だか早送りでダイジェスト版を見ているような印象を受けました。映像は素敵なのですが、このスケール感と重厚感を推したいのであれば20話程度のTVドラマのほうが向いていたかもしれません。悪人が戦いを仕掛けてくるまでの動機付けが1時間少々ではあまりにも短すぎました。  全体的にダイジェスト感が出てしまっているので、話のスケール感の割にはとても小さくまとまってしまったように見えます。あまりにも話がとんとん拍子に進みすぎて、主人公(黒髪ですが赤い彗星シャアのようなジャニーズ系)などはまるで取って付けたようにしか見えません。動画で見た砂漠の歩き方を実践するシーンも滑稽すぎるし、毒針を手で取るのも失笑。終盤のスティルガー(ハビエル・バルデム)率いるフレメンの戦士との決闘も明らかにご都合主義的でイビツでした。父アトレイデス(オスカー・アイザック)もかなり勿体無い最期だったし、ダンカン(ジェイソン・モモア)も同様にほとんど無駄死にのようにしか見えませんでした。  最初からパート1と出すくらいなら思い切ってパート1とパート2の二本立てで上映したほうが良かったと思います。こんなところで終わられたんじゃ観客は到底納得できないし、むしろ2部作に分離して徹底的に静の流れのパート1、徹底的にやられるパート2の二部構成のほうが面白かったと思います。 SF映画大好き人間ですので密かに期待して鑑賞しましたが、まあ、やはり、まだスターウォーズのほうがマシかなといった感想でした。(つくづくヴィルヌーヴ監督とは相性が悪いと痛感します)
[インターネット(字幕)] 5点(2022-03-05 13:49:51)
186.  あと1センチの恋 《ネタバレ》 
意外にも優しい評価が多くて驚きました。率直にいって中高生くらいの感覚じゃないですかねぇこの感じ。まあ確かにこういうのが青春かなって感じはしますが、、ちょっと幼い。さすがに大学生くらいになったらもうちょっとまともな恋愛観や倫理観をもって、先のことを考えて行動するんじゃないでしょうか。実際私自身もそうだったし、周りでも大学時代にきちんと付き合ってそのまま結婚したって人は少なくない印象です。  ロージーに関しては、相手の気持ちを気遣って自分の気持ちを押し殺す感じは素敵です。パソコンの文章を書き直すシーン、妊娠を伝えずに送り出すシーン、アレックスの「矢になった夢」のメールに対してきちんと聞いてあげるシーンなど、随所に素敵なシーンが多かったです。(ルックスもイイだけに、、キュンです) ぶっちゃけアレックスのほうはもっとロージーの気持ちに気付かないとダメでしょ。というか、気付かないふりをしてるだけ?とすら感じました。バカじゃない設定なのにここだけバカなのは少し矛盾だし、そもそもファーストキスの設定も矛盾するでしょ。救いなのは終盤の夜の屋上で子供たちをダシに自分たちの気持ちを伝えあうシーン、ラストのホテルでの清々しいワンシーンも素敵でした。  見て損したというほどではないものの・・ くだらない映画だった印象。まあ、題材が題材なだけに仕方ないとは思いますが、最初は楽しそうだっただけに少し残念な印象が残る作品です。
[地上波(吹替)] 5点(2022-02-25 17:35:24)
187.  イーグル・ジャンプ
たまたまTVの深夜枠でやっていて見始めると、これがなかなか面白い映画でした。イギリス史上初のスキージャンプオリンピック代表選手であるマイケル・エドワーズ(元 左官職人)の挑戦の物語です。親には認められず、コーチ(ヒュー・ジャックマン)は訳アリ、同僚(他の選手など)からもいじめを受けたりとなかなか厳しい流れですが、ドーピングとは無縁の真正面から挑戦したエディの清々しさが素敵でした。(まぁ、動機は微妙ですが)  イギリス(先進国)の代表としては、にわかに信じられないくらいの冷遇にちょっと驚きます。むしろ選考裏側ではエディを出したくないのがアリアリなのが凄いです。まあエディ本人もちょっと変人なので一般論としては致し方ない部分も無くはないのですが、これがマスコミのおかげで止まらなくなる様はなかなか見ごたえがあります。個人的にはエディがラージヒルに向かうエレベーター内、ここでのチャンピオンとの会話が素敵すぎました。泣けるというか、このワンシーン(セリフ)のおかげでこの映画がとても深いモノへと昇華したような気がします。  1988年といえば比較的新しい年代だと思っていましたが、冷静に考えたらもう34年も前になります。超絶にダサいタイトル(原題はEddie the Eagle)ですが映画としては非常によくまとまっていて、真実の物語としても観て損のない作品に仕上がっています。後半にはタイトルの意味も理解できますし、ヴァンヘイレンのジャンプ!がベッタベタなタイミングで流れるのも素敵すぎます。丁度冬季オリンピック閉幕直後ですので是非お試しください!(このダサいタイトル、そしてビデオスルーであったことを考えると、日本の配給会社のセンスの無さが理解できます。ここは素直に「Eddie the Eagle」のほうがゴロもバランスも良かった)
[地上波(字幕)] 7点(2022-02-21 17:11:58)
188.  007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 《ネタバレ》 
辛気臭いボンドもついにラスト。正直ダニエルボンドは一作目以外はウジウジするばかりであまり面白くなかった印象が強いです。過去作など全体を見渡したら一番バランスが良かったのはピアース・ブロスナン版じゃないかなと、個人的には思っています。(そもそも007はアホくさいお祭り映画であるべき)  サフィン(ラミ・マレック)はぶっちゃけイイ人。だって両親の仇討で訪ねた先のお子さんを助けちゃうんだもの。数十年後、人質として利用しつつも結局お孫さんまで助けちゃうイイ人ぶりはなかなか無いレベル。 ラストは賛否ありますが、個人的にはウジウジボンドがミサイルで消し飛んだと考えると清々しい気もします。映画としては結構面白かったのでこの点数ですが、ボンドとして、また、恋人物語としてはつまらん映画でした。次はもっと明るくて元気な人を希望します。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-02-21 16:57:32)(良:1票)
189.  透明人間(2020) 《ネタバレ》 
よくできてはいますが前半はかなり退屈しました。1時間を過ぎたあたりから盛り上がってきますが、今度はご都合主義感や粗が気になって妙に落ち着きません。結局のところ、あまり乗れなかったというのが正直な感想ですが、まあしかし、よくできた映画ではあります。  見えないモノ(者)に陥れられる恐怖は上手に描かれています。何もない場面で何もない所へカメラがパンしたりズームするのはかなり怖いデス。映画のタイトルでネタバレしているハンデ(倒叙形式)をウマく利用したシーンの数々は素敵でした。ただ、前半部で主人公の内面を丁寧に描こうとするあまり、間延びしまくっていますので、それをどう考えるかでこの映画の評価は変わってきそうです。(私はダメ)そもそも、主人公のセシリア(エリザベス・モス)が鬱屈した雰囲気が強く、まるでストーキングしたいような魅力的な人間には感じられなかったのが根本的にダメだったように感じます。  また、他の方もおっしゃっていますが、レストランでの一件は明らかにオカシイと感じました。普通あの状況であればナイフを避けるのが人間の正常な反応なハズで、間違っても手に握るような真似はしないのではないかと思ってしまいました。病院でのドンパチも同じことで、普通なら異様な状況を監視カメラで見ているハズの警備員たちですが、モブキャラ宜しく無防備に突っ込んでいって見事に昇天してしまいます。 さらに、私が一番腑に落ちないのは兄が操られていたのか?それとも兄に操られていたのか?という点です。結末から考えればおそらく弟が全ての黒幕だったと思いますが、それを裏付ける決定的なシーンはありませんでした。それなのにあのようなラストではアッサリしすぎているし、むしろ兄に操られていた可哀そうな弟のようにも見えてしまっています。  暇~な時にもう一度見たらもっと奥深くまで理解できるかもしれませんが、再鑑賞は当分先になりそうです。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-02-10 16:40:33)
190.  食べて、祈って、恋をして
エリザベス=リズ(ジュリア・ロバーツ)、フェリペ(ハビエル・バルデム)という、超大物を二人も使ってやりたかった作品なのこれ?といった印象の映画です。調べてみるとライアン・マーフィという監督もあまり有名ではないようですし、とにかくよく判らない謎企画といった印象しか残らない映画でした。(というか、アラサーやアラフォーの疲れた独身女性をターゲットにした観光ムービー&ライトな恋愛モノとしては完成しているのかな?)  序盤の台詞でも述べられていますが、女子大生が卒業旅行でやるレベルの自分探しをアラフォー女がやってみた的な映画です。しかもその結末が女子大生レベルの成果しか得られず、しかしそれでも主人公(リズ)は非常に満足している様子なのが痛々しい。  他の方も書かれてらっしゃいますが、私もこんなお気軽な旅をしてみたいものです。正直、旅番組や旅系クイズ番組でも見たほうがよっぽど教養がありそうな作品でした。美しい風景に免じてこの点数ですが、あまり面白い映画ではありませんでした。
[地上波(吹替)] 3点(2022-02-04 13:31:54)
191.  ブルータル・ジャスティス
ファーストショット&最初の会話からいきなり引き込まれますが、ぶっちゃけ最初の一時間は結構退屈します。(このテンション感で2時間半も!)  間延びした感じのシーンが続きますが、一見すると意味がなさそうで実は結構重要なシーンが多いので集中力が必要です。間延びしたまどろっこしい感じといえばタランティーノの演出を思い出しますが、あちらは間延びした合間にニヤッとさせられますが、こちらは間延びした間に別のことを考えちゃいます。妙な深刻さが垣間見えるので笑うに笑えないシーンが多く、そういった意味でもやっぱり忍耐力と集中力が必要な映画かもしれません。  ”味”という意味では、個人的には序盤のカルバート警部(ドン・ジョンソン)との無駄話は結構好きなシーンですが、テンポを崩してしまっているのもまた事実です。中盤のケリー・サマー(ジェニファー・カーペンター)の出勤前のシーケンスなんて明らかに無駄なシーンだと感じますが、これを味と捉えるかどうかは難しいところです。無駄かそうじゃないかは見た人の価値観に左右されるのでなかなか難しいところではあります。  この「間延び感=”味”」ですが、マイナス面ばかりではなく、間延びしたシーンの中に登場人物の心情や現在の状況などをウマく落とし込んであるおかげで、登場人物の背景が結構深く見えてくる点は評価したいです。90分でサクッと終わる映画には出せない”味”があるのもまた事実で、60分を過ぎたあたりからがぜん面白くなってきます。  残念なのはオチ。これだけ丁寧に映画を撮っておいて、結果的に結局何が言いたかったのか全く伝わってきません。世の中には頭の良さが必要?プライドより要領?それとも全ては運?TVゲームをプレイするヘンリー・ジョンズ(トリー・キトルズ)のラストカット(表情)からはその辺の心情はイマイチ読み取れませんでした。好きなジャンルですが何となく惜しい映画だなといった印象の作品です。(採点が難しい)
[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-31 23:12:38)
192.  ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー
少し前に鑑賞した「ウォールフラワー」でも感じましたが、向こうの若者は本当に大人なんだなぁと感心させられます。我が道を行くというか、自分のことは自分で切り開くという、大人的な世間の厳しさを10代の若者が真正面から受け止めています。これって本来なら当たり前のことですが、日本ではほとんど育っていない感覚だったりもします。  特に映画のワンシーンで感心するのが、モリー(ビーニー・フェルドスタイン)がトイレで自分の悪口を言われている最中に自分から歩み出て、そして真っ向から反論するシーンです。さらに努力していたのが自分だけじゃないことにカルチャーショック?を受け、それをバネにパーティに乗り込もうと決心するシーンも素晴らしいです。このメンタルたるや明らかにO型気質で、A型気質が多い日本ではほとんどあり得ない行動心理だったりしそうです。妹がアメリカ西海岸で高校と大学時代を過ごしましたが、ブックスマートやウォールフラワーのような厳しい環境を生き抜いてきたのかと考えると、本当に凄いなと思います。私のメンタル(A型気質)では絶対に無理です。  オリヴィア・ワイルド〔女優・1984年生〕の初監督作品だそうですが、なかなか細かな機微を感じ取れる素晴らしい映画に仕上がっています。そう何度も見たいとは思いませんが高評価に価する作品だと思います!
[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-30 12:22:53)
193.  ジーサンズ はじめての強盗
年金問題や高齢化問題などの社会的側面や、利発な子供にああいった気遣い・配慮をさせてしまうような道義的な側面など、、これらの問題点をとりあえず棚上げできれば意外と楽しめる作品です。要するに難しいことをこの映画で語ってはいけないということが、きちんと切り分けできる人向けの映画でしょうか。せっかくの超名優たちが集った映画です、あまり難しいことを考えずに楽しんだほうが良さそうな作品ですね。  内容的にはツッコミどころは多いのですが、全体的に結構練られていて伏線&回収もスマートです。場面転換や構成なども巧みで、チクっと社会問題や健康問題を織り込んだかと思えば笑いがあったり、やっぱりまたホロっとさせられたりと全体のバランス感覚が優れています。狼たちの午後で予習?してるのはどうかと思いますし(笑)、スーパーでの練習シーン、キティ(子猫)のポーズ、マスクのネタなどなど笑える箇所は多めです。  やや甘めの結末&見たら忘れる系のヌルい作品ですが、肩の力が抜けた名優たちの自然な演技が楽しめる素敵な作品です。ぶっちゃけ、おじいちゃんたちにあまり難しい演技を要求するのもどうかと思いますし(笑)、結果的には良い塩梅に仕上がっているのではないかと思いました。個人的にはジョン・オーティス(ヘスース役)が見られて嬉しかったです。(カリート・ブリガンテのいとこ)
[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-30 12:09:14)
194.  マトリックス レザレクションズ 《ネタバレ》 
同窓会的というかコメディに寄せた感じの本作。むしろ往年のファンに向けたサービス映画といった感じでした。このノリでやるならキャストはCGで若い姿を完全再現させるか、思い切って一新すべきでした。モーフィアスは別人なのにネオはご本人っていうのはやっぱりオカシイです。そもそもマトリックス=仮想空間=デジタルの記憶の中では年齢という概念は無視されるべきで、そういった意味では現実世界ではヨボヨボの本人たちが大活躍(笑)、マトリックス世界では昔のままの若々しい本人たちが大暴れ!が正解で、これがデジタルの本来あるべき姿です。それが出来ないのであれば、正規の監督が正規の続編として新キャストでパート1をなぞった”リブート”のほうがよほどファンは喜んだかもしれません。  内容はハッキリいって判り難いの一言。旧用語の新定義や新用語の数々、新旧キャラや新旧映像も入り乱れてストーリー的には取っ散らかった印象しかありませんでした。機械が味方についてくれているので緊張感もゼロだし、「これいる?」みたいなシーンも結構多いです。極めつけは壮大なようで実は主役二人のOLD LOVEの再現というショボさもお寒いというかなんというか。。  旧作のファンとしては観て損したという感じはありませんが、ちょっと笑わせてもらったという程度の評価が妥当でしょうか。哲学映画として旧トリロジーで言いたかったことを反故にするのであれば、パート1の時のような圧倒的説得力で押し切って頂きたかったところですが、どうにも本作は弱い、無理がある。他の方もおっしゃっているように「偉大なるウォシャウスキー監督がお遊びで作ってみた同窓会映画」という位置づけが一番シックリきます。 正規の関係者らによる正規の続編が見られたという歴史的な意味、そして旧トリロジーの世界観を残しつつ続編を作ってくれたということも踏まえ少々甘い評価といたしました。(画100インチ、音2.1)※ちなみに本作鑑賞後にパート1を再鑑賞しましたが、やはりパート1は古さを感じさせない名作でした。。
[インターネット(字幕)] 7点(2022-01-30 11:42:49)
195.  ランボー/ラスト・ブラッド
ランボーシリーズは誰がなんと言おうがパート1で完結している派の私ですが、でも結局は全部見ちゃうんですよねぇ。映画としての完成度は圧倒的にパート1で、その他全て(2.3.4.5)は娯楽作品としては素敵ですが、やっぱり何だか軽いのも事実。序盤の嵐のシーンこそパート1を思い起こさせますが、その後は徐々に無茶ぶりを連想させる方向へ舵を切っていきます。ただし、ジョンランボーが軍人になる前の雰囲気をうかがい知ることができたのはちょっと嬉しかったし、PTSDを患ったベトナム帰還兵としては乗馬に興じたりとかなりハッピーな老後を送っていたことには少しホンワカさせられました。  娯楽シリーズ(パート1を除く)の集大成を飾るのが本作ですが、アクションのほうは教科書レベルの単純さ。ベストオブベストな老後を送っていたジョンランボーですがそれをぶち壊すような本作、伏線の入れ方や演出も稚拙だし、それの回収の仕方もまたベッタベタです。そういう映画と割り切るべきでしょうが、パート1のファンとしては「またこれか・・」という諦めムードも漂います。 特に養女ガブリエラ(イヴェット・モンレアル)の顛末はランボーの感情の為に生贄になったとしか思えず、ランボーシリーズ(パート1を除く)をリスペクトしまっくている監督が美味しいシーンを全てぶち込んでみました的な感じに仕上がってしまっています。  夜景の美しさと極めて無秩序なメキシコの世界観、グロ描写の数々は素敵ですが、ジョンランボーのファンとしては結構複雑な心境になりました。単純なアクション娯楽作品としては楽しめますが、これでランボーシリーズが終わってしまうと考えると少々後味が悪い仕上りです。ファンとして甘めの点数をつけておきますが、案外評価が難しい作品でした。
[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-15 12:48:13)
196.  愛人/ラマン
ロリータ(エイドリアン・ライン版)はなかなかドキドキさせられましたが、ラマンはちょっと退屈してしまいました。もっとこう、イメージ的に「青い蕾」感を期待しましたが、期待の仕方が間違っていたのかどうも淡いエロというものはほとんど感じられませんでした。(まあ、私の見方が悪いんでしょうねえ)  チャンスがあればもう一度見てみるかもしれませんが、前半はちょっとダルいし後半はなかなかヌルいしで、思った以上にメンドクサイ映画でしたから無理かも。
[インターネット(字幕)] 3点(2021-12-31 12:59:59)
197.  イレイザーヘッド 《ネタバレ》 
有名なのになぜか今まで見ていなかった作品。第一印象は「あらまあ・・」でしたが、なぜか翌日に再鑑賞。そしてレバーを操作する人と食卓のシーンがもう一度見たくて三日連続の鑑賞に至りました。  難解だと名高いこの作品ですが、解説サイトなどを読み漁ると意外にも伝えていること自体は非常にシンプルで分かり易いことが理解できます。見る側が各場面をきちんと判って鑑賞すればイレイザーヘッド氏が愛らしくも見えてくる。もしかしてこれって案外良い映画じゃない? 個人的には隣人とお戯れになった際のラジエター娘は理解できますが、再登場時のラジエター娘の立ち位置がイマイチ理解できませんでした。同様になぜ首が取れて消しゴム頭になるのかもイマイチ理解不能。最初と最後に出てくるレバーを操作する病んだ人も意味不明ですが、アレはなんだか悪夢を見ているようで個人的には非常に好きなシーンです。  完全に理解しているとは言い難いですが、個人的には高得点としておきます。
[インターネット(字幕)] 8点(2021-12-31 12:48:20)
198.  トイ・ストーリー4 《ネタバレ》 
TV録画を見返しています。パート3で綺麗に完結していたものを続けたということは、今後はエンドレスで続けるんだろうなということが理解できます(BD-BOXセットが欲しかったのですが買うのを見送りました)。  4作目なのに毎度おなじみのドタバタ劇が飽きさせない作りになっているのはさすがとしか言いようがありません。個人的には今作の悪役であるギャビー・ギャビー嬢とその取り巻きであるベンソン達が、前作のイチゴの香りがする熊さん(ロッツォ・ハグベア)を超える愛らしさでした。またボニーの表情を見ているだけでなぜか涙が出そうになるのは不思議です。ピクサースタジオは表情や仕草をよく研究していてとても上手に見せてくれます。本当に演出がうまい!素敵でした。今作は以前にも増して特に絵が綺麗で、まるで実写のように見えるシーンも沢山ありました。  この手のアニメ映画は基本的に吹替で見ることが多いのですが、ギャビー・ギャビー(新木優子)が非常に良かった。夢破れて箱の中で拗ねているシーンは最高にキュート。1作目から言及したことがありませんでしたが、本作の声優陣は本当に上手です。所ジョージもそのまんまなのにバズライトイヤーにマッチしているから不思議。あと、何気に本国のウッディ役トム・ハンクスと唐沢寿明って雰囲気がかなり似てると思うのは私だけでしょうか(笑)  意外にもファンの間では不評な今作ですが、私は今まで同様に十分に面白いと思いました。シリーズが好きな方なら見て損はないと思います。1から4までどれをとっても甲乙つけがたい面白さです!本作に関しても文句なしでした!(純粋な気持ちでは10点ですが、オッサンなのであえて8点に)
[インターネット(吹替)] 8点(2021-12-31 12:38:31)
199.  ランド・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
時系列的にロメロ版の続編としてきちんとつながっているので、できれば題名を「Twilight~」にしていただきたかったところです。私の大好きな前作「死霊のえじき(Day of the Dead)」で思考するゾンビの鱗片は拝めますが、まさか人間と共存する方向に持って行くとは驚きを通り越して呆れて・・。(自我に目覚めた黒人男性のゾンビはあり得ないし、単純につまらん)  まあゾンビな世界では世の中がああいった方向に向かうのはある意味必然なのかもしれませんが、かなり陳腐で80年代風の安っぽい感じに仕上がってしまっています。まあ作っている人間が70~80年代にピークを迎えた方なので致し方ないのかもしれませんが、これに関しては観る側(私)がウォーキング・デッドを知ってしまっていてハードルがダダ上がりしてしまっているということもあったかもしれません。  チョロ(ジョン・レグイザモ)もちょっとご都合主義的な行動が目立つし、ライリー・デンボ(サイモン・ベイカー)に関しては行動に一貫性がなく、何を考えているのかすら理解できません。個人的にはツインテール風のプリティー・ボーイ(ジョアンナ・ボーランド)がやたらと可愛いかったので帳消しにしておきますが、今作は見たら忘れる系の映画に成り下がってしまっていて、私としては「作らなければよかったのに」というの率直な感想だったりします。  シリーズものとしてロメロ大先生に敬意を込め、少し甘めの点数にしておきます。
[インターネット(字幕)] 6点(2021-12-31 12:31:56)
200.  Mr.ノーバディ
終始イコライザー的なノリですがMrノーバディ氏には三世代の家族がいる点が大きく異なる点です。イコライザー同様序盤は結構渋めですが、徐々にほころびが目立つようになってくるのも酷似しています。第一、日々の鍛錬を行っていない晩秋のオッサンが実践的に強いとかありえませんよねぇ。まあそういうリアル感を求めてもいけないのかもしれませんが、なんだかちょっとシラケちゃう点が目立ちます。(笑いどころかもしれませんが、おじいちゃんのパートも同様)  噂や雰囲気で凄みを演出する点はハナマル。また、Jazzを聴いたり無線から聞かれる謎の声などの演出も渋くて良いですが、若者数名との肉弾戦は無い。またその他の部分ももう少し工夫すればもっとよくなったハズですが、安易にドンパチに収束させる流れは短絡的で稚拙に感じました。そもそも今の時代はこういった直接的かつ過激なドンパチはみんな見慣れちゃっているので、新しい見せ方を開発していただきたかったところです。(ラストシーンを最初にもってくる意図もよく理解できなかったし、それが正しく機能しているとも思えなかった)  個人的にはソウル・グッドマンくらいの雰囲気のほうが渋くて良かったので今回はやり過ぎに感じました。総合的に見ると渋さを前面に出している割に子供っぽくてかなり軽いノリの作品ですが、まあ見られないこともないので甘めの点数にしておきます。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-12-31 12:29:02)
040.55%
181.09%
2223.01%
3496.70%
48211.22%
512316.83%
616322.30%
713618.60%
87910.81%
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