2061. わが母の記
主演の3人のキャスティングが決まった段階で制作者が安心してしまい、その後の創造や表現を止めてしまったのがまる分かり。その3人以外の扱いの雑さ、1つ1つのシーンの妙な軽さなんかにも、そういったスタートの低さがもろに表れています。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-05-16 01:21:02)(良:2票) |
2062. 悪人
何か強力なドラマがもう少しで起こりそうなのに、そのまま何も起こらず最後まで到達してしまうという、困った作品。あと、全編九州弁なのは頑張ったと思うが、細かいところで詰めの甘いところが多く、違和感ありまくり。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-05-15 03:14:46) |
2063. 真昼の死闘
やっぱりイーストウッドにこんなコメディ路線は合わんなあ~。1つ1つの場面が妙に重たく、もっさりしている。本人も撮っていてそれを感じたのか、その後この方向に歩まなかったのは正解だ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-05-13 01:44:58) |
2064. SOSタイタニック 忘れえぬ夜
《ネタバレ》 噂には聞いていましたが、まさかこれほどキャメロン版の元ネタがてんこ盛りだったとはねー。いえ、実話ベースなんだから大筋共通するのはやむなしなんですが、演出のテクニックやカメラの動きまで思いっきり参考にしまくっているのがよく分かる。しかも、こちらではカルパチアやカリフォルニアンの状況まで加わっているのが、さらにスリリングさを高めています。あと、特撮や美術も当時にしては頑張っていますが、それ以上に、惜しげもなく投入したエキストラへのこだわりが凄い。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-11 03:09:50) |
2065. サイドカーに犬
《ネタバレ》 肝心のヨーコのキャラクター設定や行動が、いかにも作為的で、「どう?私って、ちょっと違うでしょ?我が道を行ってるって感じでしょ?」と自ら説明しているだけなのです。なので、素質のありそうな子役の芝居も、生かされていません。それと、80'sネタのわざとらしい挿入の仕方にも失笑ですね。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-05-11 02:57:26) |
2066. 嫌われ松子の一生
《ネタバレ》 演出は力技一本だし、キャラクターの人格造型とかはほとんど考えられていないし、色彩は毒々しいだけだし、説明的なナレーションは鬱陶しいのに、なぜか最後まで見せきるパワーには満ちているという不思議な作品。時系列を微妙に操作している小技のスパイスが効いている。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-10 03:07:01) |
2067. 刑事マディガン
《ネタバレ》 冒頭のいかにも60's~な雰囲気は、これぞ刑事モノの王道と期待させるに十分だったのですが、その後がいかん。あのマディガンの妻のワガママっぷり(+不倫未遂!!)は、およそ刑事モノの刑事の妻としてあってはならんでしょう。そのくせ最後にいっちょまえに悲しまれても、何じゃそりゃ?と思うだけです。ヘンリー・フォンダのまわりにいろいろごちゃごちゃ起こってくるのも余計。こういうのは、格好良い刑事が、格好良い上司と組んで、格好良い悪役を追いつめればそれでいいんです。ウィドマークは渋味全開で適役だっただけに、さらに残念。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2014-05-09 00:52:30) |
2068. みすゞ
《ネタバレ》 同年の松たか子主演のテレビ版に対して述べたところが、そのままこっちにも当てはまる。つまり、あえて金子みすゞを対象としていながら、彼女の言語感覚や観察力の醸成経緯、日常生活におけるその表れ、大正末期や昭和初期という時代背景におけるその存在意義というところがまるで意識されておらず、時折挿入される詩文だけで全部を済まそうとしている。結局は、その人物の人生や才能に迫ろうという気がなく、単に人目を引きそうなネタとして彼女を利用しただけなのです。まあ、中途半端に感傷的に盛り上げようとする作為的シーンがないだけ、まだあっちよりはマシ。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-05-04 02:53:22) |
2069. 打倒(ノック・ダウン)
《ネタバレ》 オープニングの数分からすでに予感させる、昭和ならではの無駄な熱さ。しかし一方で、本格的なボクシングはなかなか始まらず、むしろ作品全体がうじうじあれこれ悩んでいるような雰囲気すらある。しかし、いったん決戦に赴くことが決定されれば、あとはひたすらファイト!ファイト!ファイト!なのである。サイドストーリーの兄ちゃん話も、整合性や現実性は横に置いといて無理矢理話を盛り上げようとする強引さが感じられて好もしい。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-05-02 22:44:59) |
2070. 連合艦隊
《ネタバレ》 これだけのキャスティングとこれだけの内容で、一体どうやってまとめるのかと思っていたら、意外にきちんとまとまっているので驚いた。勝因は、固有名詞や作戦用語を、見る側が理解できるかどうかとか余計なことを考えずに、当たり前に使っていること。そして、いろいろ登場する会議や協議のシーンを丁寧に描いていること。これによって一本の緊張した筋が維持されている。他方で、情緒に流れない程度に市井の2家族を絡めることによって、上滑りではない個々の生死の重さを表すことに成功している。また、各海戦(真珠湾、ミッドウェー、レイテ沖、大和突撃)についても、基本的要旨の部分とはいえ、背景や位置づけや経過、そして結果をきちんと盛り込んでいるのも重要。だから、豪華キャスティングの皆様も、所在と立場を明確に与えられて、輝いている。 [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-04-29 00:55:58) |
2071. ブラッディ・ガン
《ネタバレ》 銃や馬や砂漠という彩りは完全にウエスタンチックなのですが、舞台はオーストラリアです。主人公が拳銃ではなくライフルにこだわり、遠距離からでも一撃必中を誇り、なのでガンガン派手な撃ち合いをするわけでもないところが新鮮です。また、少し触れる程度とはいえ、白人による先住民虐殺をきちんと映像化している点も興味深いですね。そろそろ終わるかなというところでいきなり主人公が完全捕獲されてしまい、どうなるのかと思ってしまいましたが、そこからの落とし方も上手く決まりました。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-04-28 01:00:16) |
2072. おはん
幸吉を石坂浩二にしてしまったのが最大の失敗。この幸吉のええ加減で、グータラで、受身で、優柔不断で、逃避癖ありありなところは、石坂浩二ではどうやっても出ないでしょ。軸がそうなっちゃってるので、いくらそれっぽく盛り立てようとしても、物語としての面白さが存在しないのです。あと、関西弁ももう少し練習すべきでしたね。大原麗子の自然さと比べるとその差は歴然。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-04-28 00:48:44) |
2073. 映画女優(1987)
タイトルでここまで直球ど真ん中を投げておきながら、田中絹代という人物の、シナリオの読み方も、役作りのし方も、演技の組み立て方も、一切何にもふれていないのは一体どういうことなのか。映画というフォーマットでものを作っている人たちが、肝心の「映画女優」の何たるかについて何一つ表現をしていないのだから、これは全体が壮大なギャグとしか思えない。全シーンに徹底されている説明台詞の大行進や、二重ナレーション(しかも主観視点と客観視点の両方!)という作品破壊行為には、もはや突っ込む気力も起こりません。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-04-27 01:45:06) |
2074. 仁義なき戦い 広島死闘篇
このシリーズは個人ではない「組」こそが主役なので、それと無関係に成り立っている北大路欣也の出番が増えるほど勢いが止まってしまい、逆に組織内の立ち位置を踏まえてこそ格好良さが増す成田三樹夫の存在感がじわじわと染みてくるのです。 [DVD(邦画)] 6点(2014-04-26 01:11:58) |
2075. 私は貝になりたい(2008)
《ネタバレ》 導入部は想像していたよりは良かったのですが、中盤までがあまりにもとんとん拍子に進んでしまい、しかも裁判のシーン以降は、今度はやたらテンポが悪くて緩すぎる。署名集めの下りなんて、仲間由紀恵の登場時間を稼ぐ以外に何の意味があったんでしょうか。そして、やはりそうなってしまいましたか、美術やメイクの安っぽいピカピカ・ツルツル具合が、作品の崩壊に輪をかけています。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-04-25 02:02:42) |
2076. 仁義なき戦い
《ネタバレ》 熱さと暑さと勢いと執念だけでここまでの世界が完成してしまった、奇跡のような作品。ただし、この作品を強烈に印象づけているのは、白黒をつけると思ったら実はつけておらず、それでいて着地点として決まっている、あの絶妙なラストシーンだと思う。 [映画館(邦画)] 7点(2014-04-24 01:12:18) |
2077. かぞくはじめました
やろうとしていることの難しさの割に、主人公二人の発想や行動が、いちいち幼稚で、かつ嘘っぽい。遺言で子供の後見人に指定されるほどの人なら、失敗はあるにしてももっといろいろ考えていると思うし、いきなり子供を押しつけられた難局面にしても、現実的な生活感のある課題・問題がいろいろ出てくるはず。その辺を突っ込まずに制作者が頭で考えただけの展開を追っているだけなので、面白みがないのです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-04-23 00:14:18) |
2078. ちゃんと伝える
《ネタバレ》 脚本における台詞の組み立て方があまりにもどうしようもなくて、説明台詞よりもさらにひどい何かというものを表現する言葉を考えたのだが、思いつかなかった。大体、「父はここで僕に○○と言った」というナレーションが入って、回想シーンで父がそのままその台詞を言ってしまうだなんて、ほとんどギャグの領域では? [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-04-22 01:44:16) |
2079. グレートレース
笑わそうとしている箇所ではさっぱり笑えないし、1つ1つのシーンがやたら長くてダラダラしているし、ヒロインはギャーギャーうるさいしで、どこを楽しめばよいのかほとんど分かりませんでした。普通にテンポよくやれば、1時間はカットできたのでは? [CS・衛星(字幕)] 3点(2014-04-16 02:39:34) |
2080. 東京公園
導入部はそこそこ魅力的なのに、その後にドラマが何も動いていません。つまり、初期設定の時点で制作者側が満足してしまっているのです。演技レベルも全体的に低い。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-04-14 00:11:36) |