2061. 駅 STATION
《ネタバレ》 これほどの目が眩むような豪華キャストを、こんなに見せ場のない無駄な使い方をするなんて・・・。健さんが主役なんだから、健さんだけ追っかけていればいいだろう、という程度の意識で作ってしまったのが敗因。それと、この構造で行くんだったら、最初は、主人公が離婚に至った経緯と背景を描写しないと、物語にならないんじゃない? [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-01-02 02:40:39) |
2062. ソウル・キッチン
《ネタバレ》 前半はやや未整理でもたつき気味、話が動き出してからの後半は割と面白くなるのですが、この種の作品の常套手段を行儀よく踏んでいきましたという無難な感じもしなくもない。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-12-31 03:04:03) |
2063. 幸せのポートレート
《ネタバレ》 この主人公は、気が強いとか神経質とかいうよりも、言動はむしろ人格障害とかヒステリー状態に近いんですよね。なので、話の前提の部分で説得力がありません。みんなの心理が動き出してぶつかり合う翌朝のところは多少面白いのですが、それ以外の部分は凡庸で、さりげなく豪華なキャストが生かされていません。ただ、クレア・デーンズを素直に魅力的と感じられたのは久しぶりかも。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-12-28 03:28:44) |
2064. 八甲田山
《ネタバレ》 ただでさえとんでもない作戦なのですから、どこでどういう考えがあってそれに挑んだのか、その状勢的背景はどのようなものであったのか、当事者たちはそれに臨むにあたってどのような思考や葛藤があったのか、というところを十分に下地として築いていないと説得力がなくなるのですが、何と、将校の一言であっさりと実施が決定し、登場人物もさしたる逡巡もなくあっという間に決行に至っています。それが第一の難点。また、せっかくの豪華キャストを投入していながら、演技や表情がほとんど見えません(脚本自体、表現でどうなるものでもありませんが)。それが第二の難点。手間がかかったであろう撮影の苦労がもったいない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-12-19 23:02:12) |
2065. そして、ひと粒のひかり
《ネタバレ》 肝心の麻薬運びの描写は途中からフェイドアウトしてしまって、ロードムービー風になったり、その後は変に雰囲気が落ち着いたり。せっかくこの素材を選んだのであれば、もっとディテールも含めて踏み込んでほしいところでした。母性の目覚めによって主人公がいろいろ考え直すという筋書も、解決として安直。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-05 00:50:05) |
2066. ずっとあなたを愛してる
《ネタバレ》 「動機」をめぐる位置づけが、何とも中途半端だったように感じる。もしそれをドラマの重要要素として構成するのであれば、それをめぐる親族(彼らも知らないはず)との心理戦のやりとりがもっとあってしかるべきだし、そうでないのならば、最後まであえて伏せておく必要はない。またそもそも、そのような事情であれば、本人が黙っていても、捜査の過程ですぐ明らかになるようなことだと思うが(したがって、それを明かされても、事実としての重みに欠ける)。ただし、そのような根本的な問題を差し引いても、K・S・トーマスの演技は見事。 [DVD(字幕)] 5点(2012-11-18 23:49:44) |
2067. 顔のない天使
わざとらしい事件や波乱を起こさず、粛々と進めているところには好感が持てるが、それでも優等生的に小さく収まってしまったという印象は否めない。全体的な俳優陣の演技力低さ(キャラクターに合っていないギブソンを含む)が、やはり足を引っ張っているのではないかな。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-11-15 01:27:57) |
2068. バーバレラ
《ネタバレ》 あまりにも無謀なオープニング+導入部に唖然。そのまま何も考えずに突っ走っていたらとんでもないことになっていたのですが、途中からは中途半端に真面目なつくりになって、勢いが落ちてしまいました。 [DVD(字幕)] 5点(2012-11-14 22:10:23) |
2069. 砂丘
このサイケデリックな開放感とダラダラ感が、いかにも70年。全体のバランスなどまったく考えていない構成がよろしい。 [DVD(字幕)] 5点(2012-10-28 23:03:44) |
2070. ラ・ヴァレ
《ネタバレ》 設定と雰囲気からは、もっとぶっ飛ぶ展開になるのかと思っていたのですが、意外に大人しく、適度にダラダラしたまま終わってしまいました。そういえば、肝心のフロイドの音楽も、ほとんど使われていなかったなあ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-10-28 20:52:44) |
2071. ファミリー・ツリー
言わんとすることは分からないでもないし、絵として優れたショットも見受けられるのですが、全体の進行が頭で考えて作った感に満ちており、何かが動き出すという感覚が感じられないのです。そういえばこの人は、サイドウェイやアバウト・シュミットでもそんな感じだったなあ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-10-28 02:58:51) |
2072. イエロー・ハンカチーフ
《ネタバレ》 あれだけ独立した世界として完結している原作を、一体どうやってリメイクするのかと思っていたのだが、意外に、変えられる部分は変えていて、頑張って作っていると感じた。導入部の静謐な雰囲気はなかなかのもの。ただやっぱり、あの耐え忍ぶヒロインの凛とした誇りは、倍賞千恵子でないと難しいかな・・・。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2012-10-27 00:00:28) |
2073. アーティスト
トーキー時代を経た後に作られるサイレント作品である以上、かつてのサイレント作と同じでは意味がなく、トーキーがもたらした成果を踏まえて作られないと意味がないのだが、いくつかの部分でその努力の形跡は見受けられるものの、全体としては習作の域を出るものではない。ただ、主演の彼の演技は、大げささを排していてなかなか良かったと思う。もっとそれを生かせる演技的な見せ場を用意してあげてほしかったが。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-10-23 21:34:44) |
2074. ミスター・ミセス・ミス・ロンリー
内容的には何が何だか分からなかったのだが、22歳にしてこれほど自我の表現をとめどなくあふれ出させている原田美枝子は、やはり凄い。宇崎竜童や原田芳雄ですら、いつしか組み伏せられている。 [DVD(邦画)] 5点(2012-10-07 02:27:38) |
2075. みんな元気(2009)
《ネタバレ》 終始、画面や背景が明るすぎるのが気になりました。これでは登場人物は何の悩みも葛藤もないことになってしまいます。ラストに向けての展開もそのまま一直線という感じで、何とも予定調和的。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-10-04 01:35:33) |
2076. 嘆きのテレーズ
《ネタバレ》 例えば、夫が転落したときに、ひたすら列車の走行音だけが響き渡り、周囲にも何も変わったことはなく、「あれ?今のって本当に起きたことなんだっけ?」と感じさせてしまうところとか、凄くリアリティがあってゾクッとするのです。そういう箇所はほかにもあります。なんだけど、全体的には、未練がましい人たちがうだうだ進めている比率の方が高く、スリリングさが継続しませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-10-03 00:05:10) |
2077. 東京キッド
内容的にはどうということもないのだが、とにかくひばりちゃんのオーラを鑑賞するための作品。特に、常にピシッと伸びた背筋の力が凄い。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-10-02 22:45:46) |
2078. ココ・アヴァン・シャネル
オドレイが頑張っているのは分かるんですが・・・雰囲気だけで構成しちゃったようなシーンが継ぎ足されているだけで、ドラマというものを感じません。彼女は何を、どのように考えてデザインというライフワークに取り組んだのでしょうか? [CS・衛星(字幕)] 5点(2012-10-02 02:41:23) |
2079. お嬢さん乾杯
《ネタバレ》 日本にもこの頃からラブコメという表現が存在したことを示すという意味において貴重な作品。ラストの一言をヒロインに言わせたいための脚本ですね。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-09-25 02:28:00) |
2080. マーガレット・サッチャー/鉄の女の涙
《ネタバレ》 多分、見た人はみんな同じことを考えると思いますが・・・認知症を患った晩年でのシーンがかなりの部分を占めており、肝心の政局描写はさらっと過ぎてしまっているという印象。せっかく、久々にメリルを本気にさせる題材を持ってきたのだから、どんな重大場面で何を考えてどんな決断をしたのかとか、男ばかりの政界の中でどのように支持を得てきたのかとか、そんなところを誰でも期待するのに。対象の重さから作り手の側が逃げてしまったととられてもやむをえないです。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-09-22 02:30:48) |