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コメント数 2394
性別 男性
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201.  Bridget[ブリジット]
この監督と主演女優コンビの前作「ファストフード・ファストウーマン」とほとんど同じ印象、てか、ストーリーの根幹自体が全く同じです。社会の底辺でもがいてる女に、突然、金持ちの遺産が降ってきて幸せになるという現代のおとぎ話。しかし脇役の魅力や語り口は、とても「ファストフード~」には及ばない。ショッキングな展開とアンナ・トムソンの人工的なヌードでキャッチーな導入部にはなってますけど、かなりまとまりが悪く、アンナの人となりや事の成り行きは良く判らない。中盤の「冒険」も如何にもインディ臭い演出で、全く盛り上がりに欠ける。使い古されたおとぎ話的展開を全くアレンジすることなく、そのまま流用してる為、私は前作も気に入らなかったんですけど、今回は更に印象が悪いです。そんなことで、4点献上。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-08-07 00:25:57)
202.  ホワイト・オランダー
タイトルやポスター・デザイン等から、女性同士が助け合う様な女性向け人情ドラマを勝手に想像してたんですけど、全く違うハードな内容にビックリ。私的には凄く面白かったです。かなりテンポ良く進むので軽い印象もありますが、映画が破綻するギリギリの所で踏み止まってると思う。そして何より、この映画の要はミシェル・ファイファー。美しさと冷徹さを兼ね備えた白キョウチクトウは、鉄格子の向こうからでも容易に人の心を支配することが出来る、正に女ハンニバル・レクター。彼女のキャラクターと迫力ある演技が余りに強烈だったので、母親の呪縛から逃れようと右往左往する主人公を好演したアリソン・ローマンを始め、豪華女優陣がほとんど印象に残りません。本作のファイファーは一見の価値ありです、7点献上。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-08-07 00:25:27)
203.  バースデイ・ガール
普通に面白く観れました。話の中身やスケールと比べて、確かにキャスティングが豪華すぎる気もしますが、やっぱりニコール・キッドマンのルックスと存在感がストーリーに説得力を与えてます。「英語の話せない得体の知れない女」ってだけじゃ速攻で追い返すしかないですけど、英語の話せない得体の知れないニコール・キッドマンなら、ベン・チャップリンじゃなくても追い返すなんてとても出来ない。田舎に暮らす真面目な独身男の生活のディティールも楽しく、中々身につまされました。女ばかりじゃなく、男だって今の生活から救い出してくれる人を待ってるんですよ、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-07 00:25:02)
204.  私は「うつ依存症」の女
雄弁なモノローグが逐一解説を加えてるにも関わらず(つまり、完全に自分を把握してる)、リジーは自分の感情をコントロール出来ない。躁と鬱を目まぐるしく繰り返し、周りの人間を傷つけ、そして自分を傷つける。自分で解っててもどうにもならない。親と和解したり、理解ある恋人が出来たからって直るもんじゃない。これは脳内の科学物質の分泌バランスを崩した、明らかな「身体の」病気。だから薬が効くのです。それに、優等生で芸術的才能がありエキセントリックな性格というのは、古から続くアーティストのキャラクター。エキセントリックだからこそ自己抑制が利かず、素晴らしい文章が書けるでしょう(正に天才と何とかは紙一重)。過去の偉大な芸術家達も、プロザックがあれば自殺せずに済んだかもしれません、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-07 00:24:43)
205.  ディープエンド・オブ・オーシャン
次男がミッシング・チャイルドとなってしまった家族の喪失感と、家庭の再構築を描くヘヴィなホームドラマ。家庭という共同体の中に、ある日突然ポッカリと穴が開く。しかしそれでも月日は流れ、暮らしは営まれていく。開いた穴は何時しか塞がれ、歪な形ではあっても、以前とは違う形の家庭が出来上がる。例え次男が戻ってきて、塞がれた穴に無理矢理押し込んだとしても、家庭の形は更に歪さを増すだけで、もう元には戻らない。ここは家族というピースを一度解体し、新たに組み直さなければならない。収まるべき形は必ずあるのです。それにしても惜しい作品。残された家族の間に常に張り詰めている緊張感を「イン・ザ・ベッドルーム」レベルまで表現できてれば、もっともっと上質の人間ドラマになったと思います。ウーピー・ゴールドバーグのキャラクター設定(アフリカ系アメリカ人で女で、おまけにレズビアン)にも全く意味がありませんでした。そういうことで、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-07 00:24:18)
206.  森のリトル・ギャング
「悲哀」と「環境問題」を省き、「害獣」の視点で再構築したアメリカン・テイストの「平成狸合戦ぽんぽこ」(彼らの住処は邦題にある「森」ではなく、最早「緑地」)。基本は、退っ引きならなくなったチンピラが朴訥で善良な人々をペテンにかけつつも、やがてそのチンピラにも良心が芽生えていくという、オーソドックスなフランク・キャプラ的ストーリー展開。しかしそこに「ミッション:インポッシブル」張りの潜入アクションにギャグやパロディ、そして「スーパーサイズ・ミー」にも通じるジャンク・フードへの皮肉を交え、誰でも楽しめるファミリー・ムービーに仕上がってます。小さなお子さんのいるご家庭には、ノスタルジックでマニアックだった「カーズ」よりも断然こちらをお薦めします。点数配分は個人的な好みの問題ということで、6点献上。
[試写会(字幕)] 6点(2006-08-02 00:05:42)
207.  ゲド戦記
今夏最低の前評判ながら、今夏最大の話題作であることに変わりはないので、私も早速1,000円で観てきました。話的には「ハウルの動く城」よりも解り易かった様な気はしますが、皆さんのご指摘通り、「戦記」というタイトルからイメージされるスケール感は皆無で、非常に小ぢんまりした物語でしたね(当然原作未読)。父親は「素直さが良かった」と評したそうですけど、これは新人コンテスト等で審査員が素人を評する際の常套句。ま、その通りの出来でした。本作の問題は監督よりも、ジブリというスタジオからは考えられない作画クォリティの低さでしょう。「演出」は新人の朴訥さが出たのだとしても、「作画」まで素人レベルに落とすことはない訳で、品質は間違いなくジブリ史上最低(監督同様ズブの素人、手嶌葵の棒読みも最低)。クライマックスは演出も作画も古臭くて(宮崎駿風に言えば「素直すぎて」)、30年近く前のマモーの最期を思い出しちゃいました、4点献上。
[映画館(邦画)] 4点(2006-08-02 00:05:17)
208.  あらしのよるに
「ガブとメイの友情によって狼と山羊は仲良く共存する様になりました」といった、「シャーク・テイル」や「マダガスカル」みたいな甘っちょろいラストにはならず、二匹とも異端者としてそれぞれの群れを追われてしまう。一応ハッピーエンドにはなってますが、この先も彼らを迎えてくれるコミュニティが現れることは無いでしょう。「友情」は素晴らしいものですが、彼らを受け入れない社会を一概に責めることも出来ず、悪役っぽい狼達だって生きる為には食わねばならない。これは中々ハードで、子供には様々な命題を与えてくれる良い物語だと思います。作画的には、狼と山羊の質感と他の動物達のデザインに違いがあり過ぎる上、素朴な背景とリアルな背景が混在し、3Dの使い方も含めて非常に統一感を欠いた仕上がりです(この辺は海外アニメに学ぶ所が多そう)。あと、私も二人の友情がかなり同性愛っぽく感じました(作者の狙いは何処にあるんだろう?)、6点献上。
[DVD(邦画)] 6点(2006-08-02 00:04:50)
209.  カードキャプターさくら 封印されたカード
前作を観てしまったのでこちらにも挑戦してみました。ま、既に6年前の作品ではありますが、それにしたって、もの凄く古臭い印象。品質はTVシリーズと大して違わないんじゃないですかね。背景の人物は全く動かず、演出にも映画ならではの特徴は見当たらない。ストーリーもTVシリーズを観てないと全く解らず(憧れのお兄さんもいつの間にか変身する様になってたぞ)、しかも色気づいた小学生の恋愛話がメインを占めるので、小さな子供やファン以外では、こういうのに萌えられる人しか楽しめないでしょう。あと、前作も0.1チャンネルが利きすぎてたんですけど、こちらの音響バランスは更に酷く、台詞は恐ろしく小さいのに、効果音と音楽はビックリするほど大きいので、鑑賞中はリモコンを手放せなかったですよ、3点献上。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2006-08-02 00:04:26)
210.  機動戦艦ナデシコ The prince of darkness
もちろん私はTVシリーズなど観たことはないので、この「後日談」はよく理解できませんでしたけど(主人公だと思ってた女の子が全然出てこない)、それなりには観れました。印象としては「サクラ大戦活動写真」とほとんど同じ。これも様々なタイプの美少女キャラを楽しむ作品なのでしょう。しかし本作や「サクラ~」を観た限りでは、「様々なタイプ」と言っても、判で押した様なキャラ配置なので新鮮味はありませんね。あと気がついたのは、本作での「ワープ」の設定は「砂の惑星」のナビゲーターからパクッてるということ位でしょうか。とゆー訳で、ファンでない人間の点数、4点献上。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2006-08-02 00:04:07)
211.  ジャングル大帝(1997)
1994年のディズニー作品「ライオン・キング」に、手塚プロダクションが「こっちが本家」とばかりに真っ向勝負を挑んだのかと思いきや、原作の終盤を映画化するという、ほぼ敵前逃亡に等しい内容で仕上げてしまった手塚アニメ(最初からこういう企画だったらしいんですけど、だったら何で今更こんな企画を立てのかが解らない)。話的には三部作の最終章だけ見せられた感じ。だからレオの行動が唐突で、やけに「人間」だけに優しい物語になってしまってます。作画品質も「ライオン~」には及びもつかないレベル。これではディズニーに対して大きなことも言えませんよ、4点献上。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2006-08-02 00:03:38)
212.  ノートルダムの鐘
軽快な語り口や楽しい脇役、そして皆さんの評価の高い音楽で水準のディズニー・アニメにはなってますが、やはり題材の選定自体が本作最大の問題。もしかして製作サイドは「美女と野獣」を念頭に置いていたのかもしれませんけど、カジモドは最後までハンサムなプリンスに変身することは無い。彼は美男美女の幸せを横目で見てることしか出来ない存在なのです。従って本来なら、彼は殉教者となるべきキャラクター。しかしディズニーは彼に死ぬことすら許してはくれない。この後も彼は、寺院の塔の上で人形をこしらえ、石像に話しかけて余生を送るんでしょうか…、5点献上。
[ビデオ(字幕)] 5点(2006-08-02 00:03:08)(良:1票)
213.  アップフェルラント物語
20世紀初頭のヨーロッパの小国を舞台にした架空史アニメーション。一応は現実世界を舞台にしてる為、こちらは純粋ファンタジーではありませんが、明らかに「天空の城ラピュタ」の影響を受けた(てか、そのままなぞった)冒険活劇になってます。ありがち過ぎる程ありがちなキャラクターの設定と配置で、お話の方はかなり陳腐。キャラクター・デザイン、作画品質も並以下。製作サイドとしては、極一部のコアなファンだけに向けた低い志の元で作ったのでしょう。それでも、後に「ポケモン」でヒットを飛ばすようになる湯山邦彦の小手調べ位の役には立ったんでしょうか、3点献上。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2006-08-02 00:02:39)
214.  うる星やつら3 リメンバー・マイラヴ
「劇場版カードキャプターさくら/封印されたカード」を観て思い出したのが本作(ストーリー設定は本作から影響を受けてると思う)。物語は例によって、幼少時のラムに思いを寄せる謎の男の子が登場して一騒動起きるというパターン。私的には可も無く不可も無い印象ですが、比較的、弁天やお雪が活躍するので、彼女達のファンには嬉しかったかもしれません。もう一つ「カードキャプター~」を観て思ったのは、「うる星やつら」劇場版は、それぞれ単品で楽しめるのが良いですね。出来がどうのこうのではなく、こういう作り方なら一見さんでも充分楽しめると思います、5点献上。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2006-08-02 00:02:15)
215.  シンデレラ(1950)
初めて観ました。動画のクォリティは半世紀後の現在観ても全く色褪せてない。メインの物語を彩るサブ・ストーリーや脇役の構成等も、ほとんど現在のディズニー・アニメと同じ(つーか、徹底してこの伝統を貫いてるんでしょうけど…)。本作を観て思ったのは、意外にもシンデレラが逞しいなぁってこと。もっと弱々しくて、可哀想に描かれてるのかと思ってたら、結構毎日を楽しく過ごしてる様だし、性格的にもはっきりした性格みたい(「エバー・アフター」のシンデレラとそんなに遠くなかった)。どう考えても、王子様は末永く尻に敷かれてしまうことでしょう、めでたしめでたし、7点献上。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2006-08-02 00:01:46)
216.  スパイダーフォレスト 懺悔
「蜘蛛の森」と呼ばれる森に佇む山荘で起きた殺人事件の真相を描く、すっかりネタの出尽くした感のある韓国製亜流サイコ・スリラー。もう、この手のオチは序盤で直ぐに察しがついてしまう上、映像や演出等にも特別見るべき部分は無い。あと、ソ・ジョン(相変わらずの汚れ役)が二役やってる意味が不明で、回想シーンの構成も判り辛く、オチはバレてるのに話は良く解らないというヘンテコな仕上がりの作品になってました、3点献上。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2006-07-27 00:08:15)
217.  午後の五時
これがどの程度サミラ・マフマルバフ本人の実力に拠るものなのかは判りませんが(個人的には父親の力がかなり大きいと思う)、とにかく、非常に良く出来た映画なのは間違いない。脚本が見事。帰国した難民に、主人公一家がその都度住処を追い出されてしまうことによって、全体は一種のロード・ムービーの形になっている(これがアフガニスタンの今の姿を縦断的に描き出す)。そして、ちょっとしたロマンスの雰囲気も漂わせながら物語が描くのは、女性が虐げられてきた地に芽生えるフェミニズムの意識。しかし写真屋(タリバン時代は禁制。即ち、彼の地では最も先進的、若しくは不信心な商売の代表)でさえ、女は家にいるのが当然という考え方。そう、女性を虐げるのは何もイスラム原理主義者だけじゃない。これは世界中の男性社会に共通する問題。やがて現実は死に行く者への弔いの詩の如く、女性の権利どころか、国全体を絶望で覆って行くのです、8点献上。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-07-27 00:07:36)
218.  ハナのアフガンノート
問題山積を描くメイキングとしては、「ロスト・イン・ラ・マンチャ」とか「メイキング・オブ・ドッグヴィル/告白」なんか比じゃない面白さ。アフガニスタンで映画作る…てか、アフガン人をキャスティングすることの苦労がヒシヒシと伝わってくる。もちろんアフガンに「俳優」なんていない訳で、出演者は素人。しかも相手の立場を理解する余裕なんてこれっぽっちも無い人達。サミラ・マフマルバフ監督を始めとしたスタッフ達が、なだめたりすかしたり、褒めたり脅したりしながら、必死で出演者を探していく。着けまつ毛をバッチバチに決めたサミラが、態度の決まらない俳優候補者達に対してヒステリックに捲くし立てる様子が、不謹慎ながら可笑しすぎる。この状態から「午後の五時」を完成させたんだから、こりゃ大したもんです、7点献上。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-07-27 00:06:53)
219.  レディ・ウェポン(2002) 《ネタバレ》 
(不本意ながらちと長め…) マンガチックで馬鹿馬鹿しい設定を大真面目に仕上げてある、香港ならではのレディス・アクション・ムービー。序盤は少女版「シルミド」といった風情ながら、可愛い少女達が軍事訓練に励む様子を観るのは「シルミド」よりも全然楽しい。そして、美しく成長した少女達の卒業試験は「あずみ」的な同士討ちサヴァイヴァル。それにしても、もの凄く大掛かりな暗殺者育成組織と施設なんですけど、十年近くかけて、たった一人の暗殺者を育てて何をしようってんでしょ? とても採算が合うとは思えんぞ。やがて主人公は組織に反旗を翻し、憎きマダムMと対決するのかと思いきや、何の脈絡も無く現れた日本のヤクザが簡単に組織を壊滅してしまう!って、これまでの話は一体何だったんだ!? しかもこのヤクザ、日本人のくせしてカンフーの達人(つーか、超人)。ラスト・バトルは口あんぐり…。そんな訳で突っ込み所は満載なんですけど、スー・チーが良く主演してた、似た様な作品群よりは遥かにしっかり出来てます。「M:i:Ⅲ」の華麗な花・マギー・Qのレイプ・シーンまであって、お得感もバッチリでした(「赤裸特工」のタイトルは伊達じゃない)、5点献上。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-07-27 00:06:03)
220.  アタック・ナンバーハーフ2 全員集合!
「2」と付いてますけど、中身のほとんどがメンバーそれぞれの前日譚に費やされるので、むしろ「0」といった内容になってます(「全員集合!」という副題は間違いではない)。前作もスポ根要素は少なめでしたが、こちらは既にスポーツものというジャンルじゃなくなってる上、「現在の問題」と「過去の思い出」にほとんど接点を持たせないまま、やたら長い回想シーンだけがダラダラと続く。ロード・ムービーという体裁も過去を語る為だけにしか使われない。この脚本はかなりの手抜きです。ところで、メンバーの過去や偽者登場等、こちらはどの程度が「実話」なんでしょう? 3点献上。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2006-07-27 00:05:18)
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