Menu
 > レビュワー
 > 青観 さん
青観さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1963
性別 男性

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順123456789101112131415161718
投稿日付順123456789101112131415161718
変更日付順123456789101112131415161718
>> カレンダー表示
>> 通常表示
201.  喧嘩笠(1958)
大川橋蔵と大川恵子のダブル大川の恋模様を中心に展開されるどことなく切ない話の中にもマキノ雅弘監督らしい明るい雰囲気を醸し出していて良い。でも、何か物足りない。相変わらず殺陣のシーン、祭のシーンにしても登場人物の配置、描き方にしても色々と工夫されているものの、全体の印象としてはどうだろう?このぐらいの事はマキノ雅弘監督なら出来て当たり前!次朗長親分をはじめとする次朗長仲間達も出てきて嬉しいけど、ちょっとダラダラしている気がしてならない。つまらなくはないが、凄く面白いとも言えない。マキノ雅弘監督作品としてはやや平凡、普通の出来のような気がした。
[ビデオ(邦画)] 6点(2007-04-18 21:27:06)
202.  鍵(1959)
何か見てはいけないものを見てしまった気がしてなりません。何と言えば良いのか?京マチコをはじめとする出演者全員がとにかく怖かった。あの京マチコの何を考えているのかまるで解らない不気味な目付きと演技、そして、中村雁治郎のいやらしさ、変態ぶりと仲代達矢の医者の口調の不気味さ、ドロドロした人間関係、得体の知れない不気味な雰囲気漂う映像、物語、はっきり言って面白い作品ではないし、楽しい作品でもない。しかし、つまらないかと言うと、つまらなくはない。見終わった後の余韻の残し方の上手さは流石は市川崑監督!だと言える。本当に恐い恐い人間の持っている闇のようなものがこの作品の中から感じ取れる不思議な作品です。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-04 22:26:19)
203.  集金旅行 《ネタバレ》 
「集金旅行」てどんな旅行や?思わずタイトルだけで借りて来てしまった。でもって、これがまたなかなか面白くて良い。佐田啓二と岡田茉莉子が東京から列車に乗ったり、船に乗ったりと旅を続けながら借金を踏み倒そうとしている奴らからお金を集金して回るのだが、ただ集金に回るわけでなく、母親と別れたままの幼い男の子の面倒を見ながら母親に会わせてやろうとするという完全なロードムービーの形を取りながら、それでいて、ちょっとした喜劇の要素も取り入れるという要するにロードムービーコメディ!佐田啓二に対しておちょくる岡田茉莉子と迫る岡田茉莉子、どちらの岡田茉莉子も凄く可愛い。作品の出来としてはけして、傑作とは言えないだろうし、それでもなかなか楽しめる出来になっていて見て損のない一本だと思います。それと行く先々で祭のシーンがあったりと見てたら旅行に行きたくなってまった。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-04-01 21:56:10)(良:1票)
204.  紳士は金髪がお好き(1953)
マリリン・モンローってこういういかにも馬鹿っぽい女性を演じさせたらピカイチだなあ!とそう思えて仕方がないぐらいに本当にどうしようもなく馬鹿な女性を演じつつも、けして、嫌味がなく、可愛い上に異性だけでなく、同姓からも好かれる。「紳士は金髪がお好き」って、このタイトルだけで借りてきてしまった。だってさ、私は金髪の女性に弱いんだもんよ!男なら解るでしょ!って、そんな私ははっきり言ってちっとも紳士なんかじゃない。そんな中、この映画はストーリー自体は特別凄いとは思わないものの、やっぱりマリリン・モンローの魅力だけで最初から最後まで引っ張るだけの力の持った映画だと思う。そりゃあ、この映画の中の男達がマリリン・モンローにメロメロになるのも解るよ!
[DVD(字幕)] 7点(2007-03-29 22:05:39)
205.  野火(1959)
太平洋戦争末期の日本兵の過酷な状況がよく描かれている。そして、何よりも才気溢れる演技が凄み、迫力で観ていて圧倒される船越英二がとにかく怖い。怖い。もう、本当に人間は食に飢えるとここまでなるかというほどの恐ろしさがモノクロの画面を通して伝わってくる。人間が人間の肉を喰う。しかもそれが戦友の肉という恐ろしさ、けして、楽しい映画でもないし、感動的な映画なんかでもない。そこにあるのはひたすら人間の苦悩、恐ろしさであり、色んな意味でずしりと重い映画である。
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-03-24 11:29:22)
206.  魔像(1952)
流石、阪東妻三郎!お見事という他ない一人二役、しかもいずれも阪東妻三郎という日本映画を代表する名優にしか出すことの出来ないオーラ、身体全体からひしひしと伝わってくる優しさと共に突如暴れ出す狂乱ぶりの凄さ、そんな一人二役にそれぞれ関わっている二人の女性、山田五十鈴と津島恵子の正反対な性格の持ち主でありながらもどちらの女性もこれぞ日本の女性像というべき女性像を見事に演じていて、とても良い印象を残します。作品全体、ユーモアが効いていてとても面白く、特に阪東妻三郎の丹下左膳のパロディぶりは何とも笑える。こういうユーモアのある時代劇、私は好きです。
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-03-20 22:55:16)
207.  おぼろ駕籠
和尚さん姿の阪妻も悪くない。いや、むしろ決まっていて良い。そんな阪妻のお茶目な和尚が坊さんなのにやたらと女に弱いのも笑える。またこの作品は女優陣、特に山田五十鈴と田中絹代の全く正反対な女としての生き様がどこか溝口健二監督の作品のような雰囲気です。時代劇というよりはどちらかというと、現代劇ぽい感じです。時代劇として観てしまうと、かなり物足りないけど、そうじゃない見方をするとなかなか面白く、いずれにしても俳優の演技と魅力で見せる作品ではないでしょうか!
[ビデオ(邦画)] 7点(2007-03-18 13:11:26)
208.  リリー 《ネタバレ》 
元みかんさんじゃないけど、私もこの映画、ずっと観たくて探しに探して、やっと見つけた時の感動、喜び、期待通り、良いもの観させてもらいました。まずは何と言ってもこの映画の主人公であるリリーが本当に可愛いい。それは見た目だけの可愛さではなくて、一人の女性としての可愛さ、この映画を観れば解ってもらえると思います。とにかくリリーの可愛さ、これは男なら誰もが心からなんて可愛い。健気な心の持ち主なんだと応援したくなること間違いなし!少なくとも私はこの映画のリリーは応援してあげたい。そんな気持ちにさせられました。女性が観てもリリーの可愛さをきっと解ると思う。ピンク色の洋服にエプロン姿でレストランで仕事をしている時のリリー、お客さんに対して、飲み物や食べ物を運ぶリリーのおどおどした姿も可愛いじゃありませんか!仕事中に眼の前で行なわれているマジックショーが気になって、仕方のないリリー、そんなリリーの表情、またリリーが仕事をクビになった後の話も見方によってはかなり幼稚に見えるかもしれないけど、そんなことよりもリリーが出合った人形達との交流によって生まれる愛情、これこそ本当の人間愛、みんなで歌う主題歌「ハイ・リリー・ハイ・リリー・ハイロー」の曲の素晴らしさ、作品全体のこの雰囲気、どれも観ていて楽しい。そんな作品です。それにしてもこの映画、私も含めてもたったの五人しかコメントがないなんて、残念だなあ!もっと多くの方に観て欲しいのに!
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-02-10 10:41:16)
209.  わんわん物語(1955)
犬好きの人にとってはこの映画の中の犬の可愛さは異常なほど可愛く感じられる映画ではないだろうか?トランプとレディの可愛いこと。特にレディの何たる可愛さ。この映画を観ると犬が欲しくなる。
[DVD(字幕)] 8点(2007-01-11 21:01:32)
210.  上流社会
かなり前に一度、観ているけどどんな作品だったかあまり覚えてなかったけど、久しぶりに観て思ったことがある。グレイス・ケリー、本当にこの女優さん、物凄く美しい。それもただ外見が美しいてだけでなく、内面的なもの、つまり性格も美しさを感じる。物凄く上品でそれでいて、美しいその姿にこの女優さんを好きだという男は当然として、同姓からも好かれるのだということをこの映画を通して改めて思った。話としては特に凄い面白い映画ではないし、だからといってつまらない作品でもない。私はこれがグレイス・ケリーのベスト作品だとは到底、思わないし、皆さんもきっとそうだろう!それでもグレイス・ケリーの美しさと見事な歌声、そして、滅多に観ることの出来ない貴重な映像、水着姿のグレイス・ケリーを観れるのだ!それだけでも良いじゃないか!そんなグレイス・ケリーがプール沿いで見ている夢の中に私も出たいなんてアホなことを考えてしまった男は私だけかな?それとこの映画が最後の作品となった彼女の姿を観てもう二度とグレイス・ケリーのような女優は現れないと思うし、今も現れてないとそう思ってます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-08 22:30:48)
211.  東海道四谷怪談
いやあ、驚いた!「四谷怪談」ものって単なる不気味なホラーだとばかり思っていたけど、これだけ美しさを感じる「四谷怪談」が存在していたことにまずは驚かされました。天知茂のニヒルさが抜群の効果を上げているのと同時に若杉嘉津子の「お岩さん」の怪しげな雰囲気、どこか歌舞伎の世界を感じるこの映像美、単なる幽霊ものでないその雰囲気に溝口健二監督の「雨月物語」を初めて観た時のような感覚を覚えた。それにしても単なる幽霊ものの話でありながらも、やっぱりこの映画の持っている雰囲気は歌舞伎の世界に通じるものがある。上手く言えないけど、いかにも日本的な様式の美しさを感じるのです。
[ビデオ(邦画)] 8点(2007-01-07 23:45:04)(良:2票)
212.  誓いの休暇(1959) 《ネタバレ》 
何とまあ、涙腺に響く素晴らしい映画だこと!こんなにも素晴らしい戦争映画がまだあったことにまずはびっくり!更にこれがまた旧ソ連によって撮られていたということが驚きです。この余りの美しさ、それは映像だけでなく正しく心の美しさ、人間としての心の美しさ、優しさに心を打たれます。この映画の主人公である少年兵アリョーシャは通信兵として戦地に送り込まれ、戦闘に初めて加わった中で、ドイツ軍の車二台を炎上させて勲章を獲る。思いもよらぬ形で六日間の休暇を貰ったアリョーシャが離れ離れとなった形でいる母に会いに行く途中の列車の中で知り合った一人の少女との物語もやたら切なくて悲しい。もう二度と会うことのなかった二人、戦争が二人の恋を引き裂く。別れた後の回想シーンで見せる二人の想いが美しくも悲しい音楽と相成って物凄く切ない。シューラからアリョーシャへの逆プロポーズととれる「私は婚約者なんていなかった」の台詞を言うシューラの涙の美しさに見ている私も泣けてきてやばかった。シューラと別れることになったアリョーシャのせっかく苦労してやっと会うことの出来た母とも直ぐに別れなくてはならない。永遠の別れ、二度と会うことのなかった母と息子、その息子の最後の姿を見送る母親の姿にもう、駄目だ!泣けて泣けて本当にやばいです。戦争がもたらすやるせない気持ちが観ていてずしりと重い戦争映画、それもアメリカ映画がよく見せる派手なだけの戦争ものとは明らかに違う人間の心の優しさいっぱいの名作中の名作をまた一つ観た思いでいっぱいです。私のレビューでこれで22人目、あと、8人、誰か観て早く感想を書いて欲しい。そして、一刻も早くこの映画がランキング入りすることを願いたい。
[ビデオ(字幕)] 10点(2007-01-06 11:13:44)(良:3票)
213.  稲妻(1952)
成瀬巳喜男監督作品で二番目に見たのがこの作品でして、これは凄い映画だ!とにかくどの人物にしても感情を見事に表現している。その凄まじさとその感情表現の中で揺れる人間の心の闇をきちんと捉えているのが凄い。勿論、これはどの俳優にしても素晴らしく、中でも高峰秀子、やはりこの女優が素晴らしい。母親に散々、文句を言われ、母の愚痴に対しての感情剥き出しの演技の凄さとそして、この映画の凄い所は映画のタイトルにもなっている「稲妻」、つまりこの場合の稲妻とは「雷」のことで、その雷が鳴った瞬間、それまでいがみ合っていた母と娘の関係がごく普通の母と娘に戻るというそのこれぞ日本映画、そう、これこそが成瀬巳喜男監督が言いたかったテーマ、所詮、人間なんてものはちょっとしたことがきっかけで元の通りになれるのだと言っているような素晴らしい演出、どんなに喧嘩しようが、何かのきっかけで日常に戻れるのだ。私はこの映画のあの雷の鳴った後の二人の表情からそう感じることが出来たと共に見終わった後の何とも言えないカラッとした気持ちの良さ、本当に良いものを見させてもらった気がする。 この映画、最初は9点にしたけど、何度か繰り返し見ているうちにもしかしたらこれこそ成瀬巳喜男監督、高峰秀子のコンビ作品で最高の映画のように思えてきて、観る度に好きになっていく。よって10点に変更したいと思う。
[CS・衛星(邦画)] 10点(2007-01-02 22:55:38)(良:2票)
214.  ゴジラ(1954) 《ネタバレ》 
これは凄い!いや、凄いなんてもんじゃない。本当に恐ろしいほどの凄さです。ゴジラ映画って、昔、まだ小さかった頃に何本か観ていると思うけど、ほとんど覚えてない。ただ恐いという印象しかなくて、それでこの最初のは私自身、今回観たのは初めてだけど、こんなにも凄い作品だったとは知らなかった。これはもう単なる怪獣映画とかいう問題ではありません。コジラという一匹の怪獣が人間による水爆実験によって生まれたというテーマの恐ろしさ、リアリティの凄さ、そして、そんなコジラが東京の街並みを破壊する場面なんて、ただでさえ恐ろしいのに、それもモノクロの映像により一層の恐ろしさを感じると共にその後、病院に担ぎ込まれてくる人達の映像なんて、本物の戦争を体験している者にとってはあまりの恐怖に魂が吸い取られていくのではと思える程の恐ろしい映像、戦争経験の無い私でさえもこれだけ恐ろしく感じるのだから当然、戦争を経験している人達にとってはこの場面の恐ろしさなんて言葉が出ないのではないかと思えるぐらいの恐ろしさです。コジラ映画はこの作品以降、次から次へと作られていくけど、そのほとんどはコジラを単なる見世物のようにし、愛嬌のあるキャラクターへと化した作品で、恐さというものはほとんど無いに等しいが、この一番最初のコジラだけは明らかに他のとは違う壮大なテーマの基に作られた別の作品です。学者としての才能を持ちながら核実験による後遺症から右目の視力を失った芹沢教授がコジラと心中する道を選ぶ悲しさ、辛さ、どれほど残念だったことだろうか?最後なんて怪獣映画だというのに思わず泣けてきた。これから先、こんなにも凄い怪獣映画は絶対に生まれないと思う。
[ビデオ(邦画)] 10点(2006-12-30 10:52:51)(良:1票)
215.  愛人
市川崑監督、これまたこんなちょっと変わった雰囲気の話を撮っていたとは知らなかった。出演者のほとんどが皆して、バラバラの会話をしている凄まじさと作品全体の雰囲気もけして悪くはないし、楽しめるものの、何か物足りない。ちょっと期待し過ぎたかな?もっと鋭い視線で男と女の揺れ動く気持ちというものを描ききっていたらと思うとちょっと残念だったりもする。それなりに楽しめる作品ではあるけど、市川崑監督作品にしてはちょっと平凡な感じに思えた。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-12-13 21:43:03)
216.  プーサン
市川崑監督、これまた何か観ていて、どことなく川島雄三監督の作品のような雰囲気を感じた。伊藤雄之助の演技が凄い。表情から背中からとにかく刹那さ、哀れな男のやるせなさと哀愁みたいなものがどんどんと伝わってまいりました。そんな伊藤雄之助が惚れる女、越路吹雪もこれまた凄い。電車内での女同士の会話、やりとり、加東大介を真ん中に挟んでのあのやりとりとそんな場面での加東大介がこれまた何とも可笑しくて笑えます。越路吹雪のこの役名が笑える。カンコって名前が良い。カンコてよりはどちらかというとガンコの方が合ってる気がするが、この二人の演技だけでも観るに値する出来栄え!またその他の脇役陣も良い。中でも看護婦役の八千草薫が物凄く可愛い。作品全体としては思っていたよりもかなり重い内容で驚いたが、市川崑監督による皮肉の込め方、見せ方も上手い。これまた市川崑監督の初期の頃の作品として、見応え十分の作品だと感じることが出来た。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-12-09 10:10:12)
217.  恋人(1951)
おっと、こんな作品があったとは、いやはや、びっくりです。風間重吉&投げ節のお仲さんが何と恋人同士とは!池部良も久慈あさみもとにかく若い。それでいて、今時の若い男と女とはまるで違う。ベタベタしていない。妙に爽やかなのが良い。話としてはそれほど面白味のある作品ではないけど、この二人を見ているだけで何故か楽しい。市川崑監督、こんな昔に、これほど爽やかな恋愛もの、それもコメディタッチな雰囲気十分の作品を撮っていたとは知らなかった。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-12-04 22:08:04)
218.  ピクニック(1955)
キム・ノヴァク、この女優さん好きなんだよねえ!作品としてはそれほど大した作品でもないと思うし、かなり甘いような気がするものの、キム・ノヴァクの魅力が十分に伝わって見えたので大目に見ての7点です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-11-12 17:26:50)
219.  仇討崇禅寺馬場
マキノ雅弘監督、ちょっと怖いよ!この作品の中の大友柳太郎と千原しのぶの目つきと演技の恐ろしさ、この二人のあまりの恐ろしい雰囲気に作品全体の雰囲気までがとても怖くて、どこかマキノ雅弘監督の持っている陽気であって、気風の良さみたいなものに欠ける気がしてならなかった。それでもけして、つまらなくはないし、殺陣のシーンの素晴らしさなんて、いかにもマキノって感じで良いのだが、やはりこういう雰囲気の作品はマキノ雅弘監督の得意とするものとは明らかに違って見えたのが残念です。
[ビデオ(邦画)] 6点(2006-10-29 18:15:20)
220.  河(1951)
最近の映画、特にアメリカ映画の多くは火薬、爆発音などといったものを多く使ってみたり、CGに代表される特殊技術を使ってのめまぐるしい映像などで観客を惹き付けようとしているように感じてしまう。それもそれで良いとは思う。だからと言ってそれだけでは観る側の想像力を低下させることに繋がると思うし、今の映画の多くはアトラクション化しており、映画全体の質の低下に一層、歯車をかけていると思えてならない。そんな中で今回、私が観た一本の映画、それがこの「河」という映画で、こういう作品を観ることが出来て本当に良かったと思える素晴らしい映画で、監督は世界を代表する名監督の中の名監督ジャン・ルノワール監督です。この監督の映画を観ているとどの作品も人間への愛、人間賛歌と言える美しいドラマが展開されて惹き付けられます。この作品、レンタル屋さんには置いてなくて、何ということか?たった500円という値段で発売されていました。昔の名作のDVDが今では500円で手に入る良い時代になったと感じる反面、これほどの作品がたった500円の価値しかないのか?なんて思う人がいるんじゃないかと思うととても悲しくなります。でもってこの映画、間違いなく名作と自信を持って言えます。まず、この映画の持っている色彩の美しさ、人間の心の美しさに、更に眼の覚めるようなドラマチックなストーリー、この映画の中で繰り広げられる人間賛歌、ジャン・ルノワール監督らしい厳しい視線と心温かい眼差し、その全てが見事に表現されていて、これぞ映画本来の持っている魔法の力とでも言えるべき素晴らしい傑作!いや、傑作どころじゃない。文句なしの大傑作です。
[DVD(字幕)] 10点(2006-10-21 23:18:03)(良:1票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS