201. ベオウルフ/呪われし勇者
《ネタバレ》 まず、この映画の斬新なところは、人物が実写+CG+アニメで撮られていたことでしょうか?人物が妙に平べったく、やたらと雀斑ばかりが目だったように感じました。▼筋書きには、やや理解しがたい次ぎのような点が疑問に残ってしまいました。①何故(アンソニー・ホプキンスがあんなに肥満体であったとは!でも演技は流石でした)フロースガール王はあんな場面でベオウルフに全てを譲り渡す事を宣言し投身自殺をしてしまうのか?②ジョン・マルコビッチ演ずるアンファースは、突然最後のほうに十字架を首から掛けてきて、クスチャンみたいな事を言い出すのか?③ベオウルフの1の子分が王位を継ぐのは納得したとして、最後にまたあの魔女(何でわざわざアンジェリーナ・ジョリーに遣らせたのか?それほどの怖さが伝わってきませんでした)に海中から手招きされるのか?またそれに応じないのか?などです。▼あまり馴染みのない話なのでウィキペディアで調べてみました。かなり原作に近い荒筋であったようです。それによると、あの巨人のグランデルはカインの末裔との事です(それでキリスト教と繋がる訳ですか?)。▼グランデルの左腕をもぎ取る所までは映画でも同じでした。原作では不明ですが、最後のドラゴンとの決戦では、映画では自分の左手を半分位切り離して右手を伸ばさせ、ドラゴンの心臓(あんなに体が大きいのに蚤の心臓みたいな小さな小さな心臓でした。血管も4本しか出ていない、かなりちゃっちい物でした)を鷲掴みにして殺す、と云ったやや迫力に欠けていました。▼エンドロールに流れた女性ボーカリストの歌はかなりカッコ良かったです。 [映画館(字幕)] 6点(2007-12-03 17:42:04) |
202. デューン/砂の惑星(1984)
《ネタバレ》 最近、発売になったTV版のDUNEシリーズとは異なり、1984年の本邦封切り時に、福岡での学会をサボって観て以来お気に入り映画の一つです。あまり皆様の評価は良くないですが、自分の気に入ったところを整理してみたいと思います。▼最初の衝撃は、シャッダム4世の陰険な陰謀をあからさまに語った化け物化してしまったギルド・ナビゲーターのべとべとしたおぞましい姿でした。こんな「いも虫」みたいな生き物をよく思いついたものと妙な期待を抱いてしまいました。このように想像すら出来なかった物を映像化したところがお気に入りの大きな部分です。その後、ポールがその人間性を確かめるために手を入れさせられた魔法の箱、戦闘訓練用のトレーニング・ロボット、シールド、人まで操れるボイス、声を使った武器、砂漠で生きるために必須の体内水分を循環させるスティール・スーツ、浮かぶデブのサスペンサー、ホモ対象の稚児につけた心臓弁、虫を潰して体液を吸う容器、意思をもった(?)注射器などなど枚挙の暇もないほどです。でも極めつけはあの途轍もなく巨大なサンド・ウォームでした。▼宇宙ものSFの筈なのですが、内容はまったく中世の宮廷で行われた権謀術数入り乱れる陰謀と裏切りと復讐の物語でした。あのサンド・ウォームから絞り出した「命の水」を飲んで生き残れれば未来が見えるようになれる、しかし、その先には女性の入り込めない世界がある、という宗教的なテイストもタップリでした。結局は救世主(モアディブ)が生まれ、砂漠の星に水をもたらすという結果 になるわけですが、始めは話が飛び飛びであることと、観た事もないような暗黒世界の映像に引き込まれ、殆ど理解不能なうちに終わってしまいました。その後、繰り返してみているうちに、結構カタルシスを感じさせられる事が多く、その為お気に入りの映画の1つになっているのだということを十分に判らせられました。これからも多分、自分の気持ちが萎えてしまい、どん底に陥ってしまった時に自分を奮い立たせられる映画だと思っています。 [DVD(字幕)] 9点(2007-11-30 17:12:08)(良:3票) |
203. マルサの女2
《ネタバレ》 Ⅱがあるのを知って初めて観ました。Ⅰのような笑いや爽快感がまったくなく、巨悪のみが生き残るといった非常に不愉快な終わり方でした。現実はそうでも、もう少しスッキリとした終わりであって欲しかったです。 [DVD(字幕)] 3点(2007-11-30 00:28:42) |
204. エイリアンVS. プレデター
《ネタバレ》 この様な骨董無形のとてつもないSFは大好きです。南極の氷河の中にピラミッドがあったなんて!まあ、想像力豊かな人もいたもんだ、と感心しました。エイリアン2にアンドロイド役で印象強かった役者さんが同じ「ビッショプ」という名を使っていたのは、おしゃれでした。でもあの症状は喫煙による肺がんのような・・・。プレデターが人類に近づきすぎではあったと思います。プレデター1&2のような怖さはまったくなくなり、むしろ可愛い?位でした。12月にはAvsP2が上映されるようですが、どのような設定なっているのか楽しみです。あのモザイク状の要塞は、ラピュタのお城みたいな感じがしました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-11-26 15:25:55) |
205. シャーロットのおくりもの(2006)
《ネタバレ》 子豚と少女と蛛の関係が明確でなく、蛛の起こす奇跡とやらも、唯くもの巣に字を書くだけで、インパクトが薄い映画でした。理屈を捏ねている場面が多すぎたような・・。 子豚が「ベイブ」の子豚とかなり似ていたので、比較してしまい、さらに見劣りしてしまいました。 [DVD(字幕)] 3点(2007-11-25 10:02:27) |
206. ナイト ミュージアム
《ネタバレ》 よく出来たCGにビックリでした。アイデアも面白く、日本でもこんなことで若い人たちも含めて博物館などが賑わうといいですね!懐かしいミッキー・ルーニーが出ていて驚きました。 [DVD(字幕)] 4点(2007-11-24 01:15:21) |
207. ボーン・アイデンティティー
《ネタバレ》 最終章(?)のボーン・アルティメイタムを観て、少し経ったところで第1作目のボーン・アイデンティテイーを観直してみました。3作目では大活躍し、最後の「ニヤリ!」が大いに注目を浴びたニッキーは、既に第1作から出ていたのですね(それもパリ支局員として。この辺はやや作りすぎの感が否めませんが・・・)。3作目を観終わってやっと全ての話の辻褄が合ってきました。それにしても、凄い脚本の構成力だと改めて感心しました。▼確かにこの1作目はボーンにまだ弱々しい感じも残っていて、ついつい母性本能がくすぐられるようなところも垣間みれるような気もしました。でも良く観ていると、「教授」との対決の駆け引きなどは超一級の暗殺者らしい凄みも看取れました。最後にCIA局長アボットが「作戦終了」といって、事務所の明かりが次々に消えて行く余韻に含まれた情報機関の冷血ぶりも理解できました。▼3部目DVDを入手後、ゆっくりと時間を掛けて3部作を全て通して観てみれば、また違った感想になるやも知れません。それが今から楽しみです。 [DVD(字幕)] 7点(2007-11-21 18:25:09) |
208. バッドボーイズ2バッド
《ネタバレ》 どうやって撮影したのか?と呆れる位、途轍もないカーチェイスをみせてくれました。かなり離れた撮影なので、幻暈は覚えませんでしたが・・・。▼ある程度は覚悟はしていたのですが、黒人独特のジョークと猥雑な表現が散りばめられていて、やや理解に苦しむ(?)ところがありました。2人の刑事に頭の良さを全くかんじなかったせいなのか、それらの台詞のせいなのかまったくスタイリッシュな感じがせず、唯々やかましい感じで終わってしまいました。▼屍体を使用した麻薬運搬ビジネスは、実際にかなり行われているようで、目新しくは感じませんでしたが、シンジケートのボスがもう少し狂気じみていた方がもっと恐怖を感じられたような気もしました。 [DVD(字幕)] 3点(2007-11-20 19:25:51) |
209. リクルート
《ネタバレ》 CIAの訓練内容がわかったけれども、さほど厳しくなく、かなり生易しい感じがしたのは小生だけだったのでしょうか?全然緊迫感がなく、アル・パッチーノの老醜をさらけ出した姿だけが印象にのこりました。レイラ役の女優さんがコリンよりかなり年齢が上に見え、それだけでも興がさめてしまいました。何故、父親にこだわるのかもさっぱり判りませんでした。 [DVD(字幕)] 4点(2007-11-19 19:24:11) |
210. リチャード三世(1995)
《ネタバレ》 英国の名優、サー・ローレンス・オリビエの「映画・リチャードⅢ世」が凄かったので、それより若いサー・イアン・マッケランの「リチャードⅢ世」ということで、英国中世の陰謀劇と思い、注文したビデオをみてビックリしました。なななんと!冒頭から戦車が壁を打ち破って進撃して来るではないですか「わぉー!」。こんな現代風にアレンジされてしまうとは・・・。しかし、ピカレスク映画としては「ハンニバル」に勝るとも劣らない位の迫力でした。その後DVDも買ってしまうほどのほれ込みようの自分にあきれて居ます。▼自分が殺した王子の妃の口説き方なぞ、本当に学ぶべき(?)ところが多かったのも事実です。あれだけ甘言を次から次と並べられれば、増悪すべき仇にすら心を許してしまう女心の儚さと本人のいらだたしさなどもよく描かれていました。ヒトの心の弱みに付け込んで行く凄みも垣間見させられました。次兄の暗殺場面の暗さは、切ないような暗さで背筋が「ゾック」としました。▼ナチそのもののコスチューム、演説、仕草、軍用列車、等々。最後は戦争映画とも思わせるくらいの迫力でした。さらにバックに流れるジャズ。何をとっても、とても原作がシェイクスピアとは思われない程モディファイされ尽くした傑作です。 [DVD(字幕)] 9点(2007-11-19 10:35:22) |
211. ワイルド・レンジ 最後の銃撃
《ネタバレ》 一番新しい久々の本格的西部劇だと思います。唯、独立系シアターで上映されたためか、ご覧になった方が少ないのは残念です。▼何しろ風景が抜群の美しさでした。まあ、観方によっては冗長とも取られ兼ねない位ゆったりと撮っていたと感じました。特に印象に残ったのは、草の飛び散る夕日に向かって撮ったショットで、草の匂いを感じるような見事なカメラワークだと思いました。誰方かもお書きになっていましたが、米国国民の独特な正義感が出ていて(特に決闘は終わっているのに、逃げ回る牧童にとどめを刺すシーン)、しらけてしまったのも事実です。ボスがその前に結構ヒューマニティ溢れた事をしていたのにです。そのため減点1です。▼最後の数分間の人物のやりとりは全て省いて、チャーリーは去って行き、プリンセス模様のティーカップセットだけアップにすれば、もっとカッコ良くなったと思うのですが・・・。やや蛇足ぽいクドサに減点1です。 [DVD(字幕)] 8点(2007-11-15 19:25:48) |
212. エネミー・オブ・アメリカ
《ネタバレ》 小生の好きな監督の1人であるトニー・スコット監督の作品です。製作者であるジェリー・ブラッカイマーとの黄金コンビで、見応えのあるアクションになっていました。▼発端となった、テロ対策のために国民のプライバシーを犠牲にしようとするNSA(国家安全保障局)の支持する「盗聴法案」に反対し殺されてしまう下院議員の役者さんは、ジエイソン・ロバーツといい、「ザ・デイ・アフター」で主役の外科医をやっていた人でした。また、イタリア・マフィアのボス役の役者さんも好きな役者さんの1人です。最後の銃撃戦が始まるに、奥さん(?)と子供達を、その場から離れるように指示したのには、いわゆるマフィアのファミリー意識(?)が撥露されており、さすがトニー・スコット監督と思いました。▼NSA(最近のアメリカ映画で、しばしば国家の陰謀や謀略の元凶として描かれる、国防省内部の諜報組織)の情報操作と盗聴追跡装置は凄まじいものがあります。自宅には隠しカメラが取り付けられ、電話は盗聴され、身体に発信器をつけられ、街頭での会話は集音マイクですべて録音され、電話の通話記録や銀行の取引記録が分析され、クレジットカードも使えなくなる。人工衛星、ヘリコプター、商店の監視カメラなども駆使されて、まったくプライバシー―は無くなってしまう。これらの技術の多くは、すべて既に実用化され使用されているとの事です。それらを曝露したこの映画はエンターテインメントであると同時に、個人と国家の利益対立を描いた社会派作品にもなっていると思われました。最新作の「ボーン・アルティメイタム」ではCIAがこれをやっていました。最後の方ではNSAの高官の自宅やその周辺に取り付けられ、逆手を取っていたのは痛快でした。最後のオチにもこれらの技術が使われていて笑いを誘っていたのは流石です。▼結構適当な色気とユーモアもあり、小生のお気に入りの1本です。 [DVD(字幕)] 9点(2007-11-12 23:59:16)(良:1票) |
213. ボーン・アルティメイタム
《ネタバレ》 最初の投稿が文字化けしてしまい、もう一度書く気力がないので、簡単な感想のみにさせていただきます。エンドロールでMOBYのextreme waysが流れ始まったとたん、涙があふれ出てしまいました。それだけ感動させられてしまいました。 [映画館(字幕)] 10点(2007-11-12 18:06:08) |
214. ボーン・スプレマシー
《ネタバレ》 皆様の評価は高いのですが、「自分が殺した(任務のためとはいえ)夫妻の娘(かなりの美人!)に謝罪するために、わざわざ危険のまつモスクワまで行く」という設定にかなり無理を感じました。スーパーマンではない生身をかんじさせるスパイであることは、あちこちに感じられました。CIAの裏をかくほどの技量を持っていることはわかりますが、信じられないくらいの活動資金源は不明のため、ややしらけた感じもしてしまいました。カーチェィスがあまり好きでない小生には、やや疲れた感じが残ってしまいましたので、やや低い点数となりました。まあ、世界中を飛びまわれる位のお金があれば、他の報復手段もとれたようにも感じましたが・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2007-11-11 00:56:15) |
215. 男たちの大和 YAMATO
《ネタバレ》 色々な見方・意見があって当然の映画だと思います。しかし、昨今の昏迷の日本を見れば、白淵大尉(長嶋一茂演ずるところの)が云うセリフの変形ですが「全てを失って目覚める。それ以外にどうして今の日本が救われるか?」という気持ちがさらに倍加されます。長渕剛の歌う主題歌の「君」とは愛する者でしょうが、その具現が蒼井優さんの演ずる「妙子」だと感じました。あの笑顔は崇高なる笑顔でした。 [DVD(字幕)] 7点(2007-11-10 00:48:13) |
216. あるいは裏切りという名の犬
《ネタバレ》 リノ・バンチュラなどを主役にしたフランス・ノワールに痺れた世代としては、新たな仏ノワールの始まりかと前半は喜んで、みていました。しかし、後半の復讐劇は、ややかったるく、あんな終わり方では納得が行きません。イライラ感が残ったままでした。▼この映画はやたらとタバコをふかす場面が多く、タバコ・アレルギーの小生としては、それだけでマイナス点となりました。また、「いかにも」といった押し付けがましい音楽も耳ざわりな処もいくつかありました。まあ、米国の暗黒街ものよりも、より暴力的な描写が多く、それはそれで納得もゆきました。人物関係をもう少しすっきりさせてもらえれば、もっと点数は高くなったと思います。米国でのリメイクにも期待してみます。 [DVD(字幕)] 5点(2007-11-09 20:21:45) |
217. ダブル・ジョパディー
《ネタバレ》 もう少しテンポの速い復讐劇を期待していたのですが、やや拍子抜けする位でした。裏切った夫に対する憎しみがあまり伝わって来ませんでした。ただ、風景がきれいだったのと、主演女優が魅力的だったので、大甘ですが5点献上です。 [DVD(字幕)] 5点(2007-11-08 22:40:07) |
218. 合衆国壊滅 II/再襲来!M10.5 (TVM)
《ネタバレ》 あまりご覧になっている方がいらっしらないみたいですが、私はこのCG構成と基本的姿勢は絶対に今の日本の治世者には欠けているものと、改めて米国の大きさを感じました。「てめら!爪の垢でも煎じて飲んでみゃがれい!」ということで・・・・。お後が宜しいようで・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2007-11-08 00:09:02) |
219. バイオハザードIII
《ネタバレ》 「あたいとあたいのクローン軍団で全てを退治してやる!」と舞台は東京でⅣを作るつもりではないでしょうね?研究施設で使用しているパソコンはソニーのVAIOで最後が、芝浦・品川の東京、といういかにも・・・、から勘ぐりました。個人的にはⅡの都市部でのアクションの方が好みです。しかし、「Kマート」役をやっていたスペンサー・ロックという女優さんの目が魅力的だったのと、ミラが頑張ってアクションをしてたので4点となりました。音で脅かすやり方は耳に悪く、嫌いです。アンデッドがあまり怖くないのは如何なものかとおもいます。アイザックス博士のゾンビ級がぞろぞろ出てこなくてはならないと思いました。 [映画館(字幕)] 4点(2007-11-05 12:55:11) |
220. ニュートン・ボーイズ
《ネタバレ》 「ボニーとクロイド」のような話を期待していましたが、緊張感のないチンピラギャングの話で、がっかりでした。米国では銀行ギャングがカッコいいみたいに描かれている映画が結構あるのですが、やはり犯罪は犯罪で、義賊などということはあまりないものと考えています。日本の場合には、悪代官と悪徳商人がつるんでいるので、義賊もなりたっているのでしょう。「ロードトウパーティション」みたいに、悪玉だけの銀行預金を狙うといった方が私は好きです。 [DVD(字幕)] 4点(2007-11-04 17:43:22) |