2321. ボーイ・ミーツ・ガール
イマジネーションを紡いだ内容で、リンチの処女作「イレイザーヘッド」を想起させる。 この二つの作品が、この二人の監督にとっての処女作という共通点が興味深い。 ただ、主人公の男がどうもいただけない。 まるで村上春樹の小説の主人公のように、青春というものを苦悩や妄想、思い込みで埋め尽くしている。 そのような若造に興味もないし、退屈でしかない。 モノクロの映像は、言われているほど美しくない。 即興演出は、ヌーヴェル・ヴァーグの名作達と比べて面白味がない。 いかにもわざとらしく、ピンボールに遊び呆けるシーンが出てくるが、“青春に彷徨う若者たちの遊び”として、ワザとらしく象徴的に使われているのも、あざとさがあってよろしくない。 というか、作品自体がつまらない、というのが率直な感想。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-03-13 22:07:24) |
2322. パリところどころ
《ネタバレ》 まあ、かつてのヌーヴェルヴァーグ族が揃い踏みで作り上げたオムニバスだが、意外と物足りない印象。 「なんじゃ、こりゃ」的な作品もいくつかあったが、エリック・ロメールのと、クロード・シャブロルのは結構楽しめた。 このオムニバスには沢山の女性が出てくるが、魅力にイマイチ欠ける女性ばかりなのは何故だろう。 単なる、私の外見的な好みの問題かもしれないが、どうにも魅力を感じられる女性が出てこなかった。 ただし、シャブロルの作品で「ブロンドの家政婦」が出てきたが、これだけは例外! あんなエロチックな家政婦が欲しいな♪って気持ちに・・・ ゴダールのは、ゴダール的ではあったが、いつものゴダールよりも比較的分かりやすいゴダール作品だった。 だけどやっぱり話は複雑で、観た後にイチイチ考えさせられて頭が疲れる。 そんなところはやっぱりゴダールらしさが出ていた。 最後に全体的に見て印象的な部分を挙げると、ロメール作品の前半の部分。 パリの凱旋門の歴史を聞かされて「ふ~ん」と思わず唸ってしまった。 勉強になった。 あと、殺してからの(実際は殺してなかったわけだが)逃亡劇もなかなか痛快で良かった。 それと、シャブロル作品の、耳栓をして瞬間的に無言劇になるという演出。 これも意外なほどに楽しかった。 にしても、このオムニバスは「夫婦」というものを、ただやかましくて面倒でマイナス的なものとしてか表現していないのが、よろしくない。 もう少し前向きになるような表現をしてくれよ・・・ [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-03-11 22:21:07) |
2323. ストロンボリ/神の土地
《ネタバレ》 イタリアン・レアリスモの教祖的存在のロッセリーニが放った痛烈なる作品。 終り方が特に良い。 ストロンボリ島に渡った経緯、渡ってからの環境と心理的葛藤、そしてラストの神頼みな絶望的心境に至るまで、小気味いいまでのリアリティが貫かれている。 映画で描かれがちな嘘っぽい甘さなど、どこ吹く風。 世間の厳しさを決して大げさに表現することなく、リアルに描いている。 この辺りの演出力は、他の追随を許さない確固たるものを感じる。 さすがはロッセリーニといった演出だ。 バーグマンは、本作では(?)とても美しく、本作の後にロッセリーニと駆け落ちしたというのも納得の雰囲気。 他の作品ではそんなに魅力的に感じなかったバーグマンが、本作ではその魅力を十二分に発揮していた。 これはロッセリーニとバーグマンの相性を象徴しているかのようで、微笑ましい。 痛烈でいて、リアルなラストの描写は、「ハッピーエンド」とか「バッドエンド」とか「アっと言わせるだけのラスト」とかに勝手に縛られているハリウッド映画とは異なる、別格の余韻を残した。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-03-10 22:33:27) |
2324. シシリアの恋人
エンニオ・モリコーネの調べが何ともマヌケな本作。 エンニオ・モリコーネはビッグ・ネームだが、少なくとも本作においては、エンニオ・モリコーネの音楽が功を奏していたとは思えない。 緊迫したシーンに限って、エンニオ・モリコーネの音楽がここぞとばかりかかる。 そこで、「ぼよ~ん♪ぼよ~ん♪」の、お馴染みのエンニオ・モリコーネ効果音が流れる。 そこで、一気に緊迫感がなくなってしまう。 これは、いかがなもんでしょう。。 話の内容としては、シシリア・マフィアの青年が、農家の純朴な娘に恋するというお話。 さすがイタリア映画といった感じで、無難に楽しめるクオリティは確保されている。 主演の男も、なかなかのハマリ役である。 イタリア映画って、レベルが高いのに、案外観ている人が少ない気がするが、こういうメジャーでない作品でもそれなり楽しめる出来に仕上がっているので、もっとイタリア映画を沢山の人に観てもらいたいな、と思ったりもするのであーる。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-03-07 00:47:26) |
2325. 東京五人男
《ネタバレ》 戦後の貧しい生活を下敷きにしたミュージカル喜劇。 ロッパ、エンタツ、アチャコ、と喜劇役者揃い踏みだ。 極貧の生活と荒廃した街という厳しい状況下の中で、明るく歌い騒ぎまくる。 なんと、能天気な作品だろうか。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-03-04 23:26:17) |
2326. 怒りの街
《ネタバレ》 女を騙して金を巻き上げる、そんな副業をして学費を払う悪徳大学生二人を主軸に置いたお話。 そこで問題になってくるのが、女を騙しまくる色男を原保美が演じているところ。 確かにかっこいい方ではあるが、ずば抜けて魅力があるとは思えない。 いや、でも、当時は人気があったのかもしれないが。 それに宇野重吉は、個人的に苦手。 最初は原保美と一緒に女を騙していたが、途中から人が変わった様に豹変。 突然、善人と化す。 これが何とも不自然だ。 その中で輝きを放っていたのが、柳谷寛。 くちづけ(1955)でも存在感を発揮していたが、本作でも、その独特のナヨナヨキャラが爆発していた。 演技もさりげなく巧いし、なかなか凄腕のバイプレーヤーといった印象。 それにしても、冒頭にチョロっと出てきて、その後もほとんど出てこない久我美子がもったいない。 全体的には楽しめた作品だが、成瀬作品の中にあっては平均的な作品かもしれない。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-03-04 04:36:46) |
2327. 旅役者(1940)
《ネタバレ》 神保町シアターで鑑賞。 万難を排してまで鑑賞しに行った作品で、犠牲も大きかった。 まあ、それだけ私にとって成瀬映画、特に初期の作品を鑑賞するということは大事なわけで・・・ この作品は実に良かった! サイレントの様なゆったりとしたリズムを含みつつ、人間のいさかいや葛藤なども描いていて見事。 馬が出てくるが、この使い方もまた良い。 そして、特筆すべきは、その終り方。 本物の馬を、ハリボテの馬がひたすら追いかける追いかける。 これは、実際観た人にしか伝わらないと思うが、なんかありそうでなかなか感じたことのない、実にユーモアに満ちた素晴らしいラストだった。 これで成瀬作品の鑑賞本数も47本! ようやくここまできたか、という感じ。 ここまできたからには、1本でも多く上乗せしたいところ。 とりあえず目標は60本! 頼みは、日本映画専門チャンネルと東京都内映画館の特集上映。 そして隠れキャラとして、各地の図書館巡りかな。 とにかく成瀬映画は全部観たい! 究極の目標は、「現存する成瀬巳喜男作品の全鑑賞」だ! [映画館(邦画)] 7点(2009-03-04 04:21:36) |
2328. くちづけ(1955)
神保町シアターにて鑑賞。 筧正典、鈴木英夫、そして成瀬巳喜男という、いずれも私の好きな監督によるオムニバス作品ということで、期待は高まった。 そして、その期待通りの素晴らしい作品であった。 第一話は一番地味ながら、男女の恋愛に固かった当時の世情を反映しており楽しむことができた。 第二話はこのオムニバスの中でも最高傑作で、最初から最後まで楽しくて仕方なかった。 そして、またもや鈴木英夫監督はやってくれた!! 何をかっていうと、司葉子の魅力を存分に引き出している点において。 『その場所に女ありて』と同様、司葉子の肉体的魅力を惜しげもなくフィルムに焼き付けている。 川で遊ぶ司葉子は白いショートパンツを装着し、話そっちのけで観る者をその白い太ももに釘付けにさせる。 こんなにも司葉子のスタイルが良かったとは!! 不覚にも司葉子のファンであるはずの私が、司葉子の脚の長さに初めて気付かされたのだ。 それだけ司葉子の魅力を知り尽くし、なお且つ、それを映画として確実に残す鈴木英夫監督の手腕が光っていたと言えよう。 あの太ももはあまりに眩しくて、そして魅力的で正視できなかった程だ(嘘です。食いつく様に凝視してました)。 第三話はお目当ての成瀬巳喜男作品で、これも十分楽しめた。 成瀬作品で上原謙・高峰秀子の取り合わせとくれば、ハズレのはずがない! 題名通り、女と女の嫉妬や闘いが静かに描かれていて、見応えがあった。 日本映画の中で特別知名度の高い作品ではないが、一級品の魅力を持つ作品であった。 [映画館(邦画)] 8点(2009-03-04 04:17:22)(良:1票) |
2329. パリ、ジュテーム
トム・ティクヴァ監督の作品とクリストファー・ドイルの作品が良かった。 後は流し見した感じ、というか、流し見にならざるを得ない感じ。 何しろ、一篇につき5分というのは、短すぎる。 『10ミニッツ・オールダー』では、10分だったが、その作品において、10分あれば十分堪能できるのが映画だと感じた。 しかし、5分だと厳しかった。 その点、トム・ティクヴァの作品は早送りの様なスタイルを採っており、威力を発揮していた。 アイデアの勝利だろう。 全体としてみた時、ジーナ・ローランズは、ずば抜けて存在感を発揮していた。 さすがの一言に尽きる。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-03-02 21:09:36) |
2330. ラフ ROUGH
ストーリーは究極にベタで、まるでテレビドラマの様。 出演者たちの演技も巧いとは言い難い。 だが、しかし、そんなことは関係ない! これは、長澤まさみの水着姿、そして、彼女の色白肌を愉しむべき作品だからだ! 本作の長澤まさみほど美しい長澤まさみを私は観たことがない。 この頃より若かった頃は、単なる生意気な少女風情だったし、その後は肌も汚くなり、脂肪も増えた。 この頃の長澤まさみは、まさに一瞬たる奇跡の美しさを放っていた。 それを、V字に食い込んだ豪快な水着で、ここぞとばかりに発揮した素晴らしき作品。 映画の出来なんか関係なく、それが観られるだけで、男性諸氏なら観る価値のある作品と言えるだろう。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2009-02-27 21:15:21) |
2331. ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ
まあ、脚本ありきの映画。 はっきり言って細部の話なんか理解できないし、説明不足。 だけど、最後までひっぱるパワーと面白さはある。 余韻に浸れるような作品ではないが、無難に楽しめる作品ではある。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-26 22:01:07) |
2332. 北北西に進路を取れ
やっぱり、アメリカに引っこ抜かれてからのヒッチコック作品は、都合よく展開が二転三転しすぎだなぁ。 ヒッチコック作品の初期に感じられた、あのみなぎる緊迫感が二の次にされ、観客をただ飽きさせないことばかり執心しているように感じる。 これはひとえにアメリカという国の影響かもしれない。 ミステリーで観客をのめりこませ、二転三転するストーリー展開で観客を飽きさせず、最後はハラハラドキドキさせてTHE END。 まあ、確かに卒がなくて無難なんだけど、結局はアメリカ映画なんだなぁ。 ヒッチコックの良さは、もっと他にあると思う。 個人的には、サスペンス全開の初期ヒッチコック作品の方が好きだ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-02-25 23:25:50)(良:1票) |
2333. ガス燈(1944)
《ネタバレ》 シャルル・ボワイエとイングリッド・バーグマン共演ということで鑑賞してみた。 やっぱり、アメリカ映画とは相性が悪いみたい。 途中、いや、最後までよく分からんかった。 結局、ボワイエが悪くてつかまったんか、というだけの印象。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-02-25 19:41:36) |
2334. 社員無頼 反撃篇
《ネタバレ》 “怒号篇”に続く、後篇にあたる作品。 前篇がサラリーマン社会を面白く描いていた社会派的な作品だったのに対し、こちらはサスペンス風味が前面に押し出された内容だった。 しかし残念なことに、前篇であれだけ面白かったあの雰囲気が、かなり削がれていた。 ラストに向けて都合よく展開されすぎなストーリーに問題あり。 前篇でかなり期待させられた者としては、残念な内容だった。 [映画館(邦画)] 6点(2009-02-21 23:24:41) |
2335. 社員無頼 怒号篇
《ネタバレ》 ラピュタ阿佐ヶ谷にて鑑賞。 満席状態。 鈴木英夫監督の人気を再認識した次第。 これがかなり面白かった! といっても、出演陣が良かったというより、話そのものが面白い。 そして、丸の内の風景や、社内の雰囲気などの描写が良い。 又、サラリーマンの日常的な苦悩を、実にリアルに描いていて面白い。 本作は“怒号篇”という形で、自作“反撃篇”につながる前篇にあたる作品だが、終り方も実に良く、後篇を観たいという気持ちにさせられた。 ただし、物足りないのは男社会だけが描かれている点。 サラリーマンものだから仕方ないが、『その場所に女ありて』と比べてしまうと少し物足りない気がした。 [映画館(邦画)] 7点(2009-02-21 23:20:48) |
2336. ワンダフル・タウン
《ネタバレ》 私の大好きなタイ映画ということで、雰囲気は抜群。 映像センス、音楽の使い方もなかなか良い。 ただ、主人公の二人があまりに普通っぽすぎる。 美しいラブストーリーには外見が重要だということが、実感できる作品となってしまった。 ただし、逆に言えば、どこにでもいそうな外見の男女が演じることによって、どこにでもありそうなリアリティを感じることも事実。 ストーリーの方だが、ラストがいまいち理解できなかった。 私の理解力不足だと思うが、なんで主人公が最後殺されたのか? 女の弟に「お姉さんを任せる」と言われておきながら、故郷に帰るみたいな電話をしていたからか? いや、あの電話の内容自体、分かりづらい部分があったので、そもそもよく分からないのだが・・・ この作品の登録をしたのは私だし、当然、本作品のレビューも私一人だけなので、本作について語り合えたり、教えてくれたりしてくれる人がいないのが、かなり寂しい。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-02-21 09:32:16) |
2337. 雨の味
うーん、主人公の男がいただけない。 それが全てに影響を及ぼしている。 映像感覚もそれほど悪くないし、シンガポールの近代的で綺麗な町並み、そしてゆっくり流れる雲など、いい雰囲気は出ているのに勿体ない。 他人とのコミュニケーションに障害を持つ青年という設定だから、終始暗い表情で、気持ちがハッキリしないという設定は理解はできるものの、それで最後まで通されると、こちらまで感情を奪われてしまう。 そして、無感動となってしまうのだ。 最初から最後まで、ゆっくりとしたムーディな雰囲気で進むのは、それなりに心地良いが、静かな中にも何か強いメッセージとか希望とか、そんな何かが見えてこないと、単なる雰囲気だけの映画で終わってしまう。 わざとらしいストーリー展開があるのはそれはそれで嫌だが、本作のように、大した刺激も感動も感情移入もできない作品ってのも、それはそれでシンドイものがある。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-02-19 21:55:49) |
2338. ガレージ
《ネタバレ》 はじまりの音楽がやたらに良かったので、俄然、期待は高まった。 映像センスは特筆する程ではないが、インドネシアの雰囲気が自然に演出されている。 ただ決定的に問題なのは、脚本。 日本の連ドラの様なお決まりの展開。 バンドが結成されて、人気が出て、だけどアクシデントでバンド解散の危機、でも最後は復活!みたいな^^; なんか、ストーリーに起伏をつけることを中心に練られた様な脚本で、陳腐と言わざるを得ない。 こんなありきたりなストーリーを取ってつけた様につくるくらいなら、よっぽどストーリーなんかない方がマシで、音楽ものなんだから音楽面をひたすら強調するとか、ラブストーリーをもっとメインに持ってくるとか、インドネシアの息吹を感じる様な美しい映像をみせてくれるとか、もっとやり方があったのではないか、と。 出てくる女のコとかも特別かわいいわけじゃないけど個性があって良かったし、男もなかなかのイケメン。 それだけに勿体無い。 特に、オープニングロールで流れたあの曲! あれがかっこいいのに、その後使わないのが勿体無い! インドネシア人によるインドネシア映画なんだから、もっとインドネシアならではの良い部分をここぞとまでに見せてほしかった。 ま、だけど、こうは言いつつも、何だかんだ、こういうその国ならではの文化とか風俗とかが感じられるアジアン・ムービーって好きなんだよなぁ~。 案外、研ぎ澄まされていない、洗練されきっていないのは、それはそれで良かったりする部分があるにはあるのかもしれない。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-02-17 22:16:50) |
2339. 輪舞(1964)
《ネタバレ》 ジェーン・フォンダ、アンナ・カリーナ、カトリーヌ・スパークと、相変わらず監督のロジェ・ヴァディムは女優選びのセンスが良い。 美女を作品にかき集めることにかけてはセンスと力があるが、それらの女優を魅力的に映すことができるかに関しては、疑問符が付く。 この作品に限らず、ロジェ・ヴァディム監督は、美しき女優を美しく撮ることが下手である。 美しい女優を自らの作品に出演させる手腕を持っていればこそ、余計に残念だ。 内容は、何ら脈絡がなく、男女の出会いと情事をひたすら綴っていく。 ただワンパターンに男が下心丸出しで女を口説き、女は嫌々言いながら最後は身を委ねる。 そしてことが終わった後には、女は逆に男に対して愛を求めるのだが、男の方はことが終わった途端、さめてしまう。 そんな幾つかのお話を、数珠つなぎにして一本の映画にしただけの内容で、はっきり言って物足りない。 でもまぁ、出てきた女優の中では、ジェーン・フォンダが一番綺麗だったけどね。 本作の後、ロジェ・ヴァディム監督は、ジェーン・フォンダと結婚したわけで、そういう意味では悔しいけどね! [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-02-16 23:30:02)(良:1票) |
2340. 美しき諍い女
4時間作品って、観終えるの相当なエネルギーを要する。 だけど、観終えた時、その4時間が有意義と感じたり、4時間を要した必然性を感じたり、4時間頑張ったからこそ感動できるラストがあったり、そういったことがあれば全然構わない。 だけど、本作にはそういったことを感じ得なかった。 特に、散々緊迫したシーンを見せておきながら、出来上がった作品を見せない。 本作を最後まで観た人なら誰しもが見たいであろう完成品を見せないのだ。 これは鬱憤やるかたない。 これは、4時間もこの映画に付き合ってくれた観客に対する裏切り行為だ。 その他、女優に魅力を感じないのもマイナスポイントか。 そして、極めてアートな題材を扱いながら、映像面において何ら突出したものが感じられなかったのも不満が残った。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-02-16 01:25:53) |