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221.  万引き家族 《ネタバレ》 
各世代がきちんと揃っている疑似家族、とにかくお風呂場の汚さには参ったんですけれども日常の会話はいつもどおりリアルで面白い。安藤サクラのだらしなさは感動ものです。それらしい風情は秀逸でディテールへの拘りは毎度すごいなと思います。 「万引き家族」なんてタイトルのわりには特に万引きを強調しているようには感じず、ワザと捕まるということで祥太自身に善悪を示させているわけでそれはそれで納得できました。 この映画を観ていると、ほんとに何がいいのかわからなくなりますね。あの一家がやっていることはよくないことばかりです、けれど正論だけじゃ生きていけないのも確かです。おばあちゃんは死ぬまで仕返ししてるんですよね、思えばこれがいちばん怖い。 私が拘るのは警察で調書をとられていても、りんが自宅に帰ったと聞いても、どうしてひどい虐待を受けてたことを誰も言わないの? 自分の子どもがいなくなったのに警察に届けない親をどうしてもっと追及しないの?あの虐待夫婦が野放しっていうのがこの映画でいちばん矛盾と怒りをおぼえる部分です。「三度目の殺人」の時に感じたモヤモヤ感が残ります。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2019-05-12 22:15:05)
222.  マリー・アントワネットに別れをつげて 《ネタバレ》 
ベルサイユ宮殿で撮影されたということで本物の宮殿内を見られたっていうのはいいんですけど、ダイアン・クルーガーでは知的過ぎて「パンが無ければお菓子を食べればいいのに」と表現したアントワネットという人、ポリニャック伯婦人に手玉に取られたアントワネットのイメージとは合わないんですよね。 孤児だったシドニーがどうやってフランス王妃の朗読係になったのかもよくわからない、やたらレア・セドゥのアップが多かったんですが何回見ても飽きなくて彼女の可愛らしい顔を堪能できる映画です。 同じ宮殿内だというのに使用人たちの部屋の粗末な事、当時のベルサイユ宮殿はとても不衛生だったていうのもよくわかりました。 大嫌いなポリニャック伯婦人の身代わりになって逃亡を助けることを崇拝していたアントワネットにほぼ強制され、婦人に変装して馬車からにこやかに手を振るシドニーってなに?見つかってほしかったとしか思えないんだけど。 革命が始まって混乱してるのはわかるんですが、なんだかどこに焦点をあてているのかよくわからなかったです。 ルイ16世は品がよかったです。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-05-12 16:47:42)
223.  アンナ・カレーニナ(2012) 《ネタバレ》 
タイトルだけは知ってました、原作は知りません。 原作は大変な名作であることも知ってましたが映画化されたものを観るのは初めてです。 英国俳優総出演という感じのキャスト、撮影も演出も凝っていて拘りを感じるんですが、如何せん主人公のアンナに共感もなにも湧かずでは面白くないんですよね。 自己中というか情念というか、ひとりでかっかして自滅していったみたいな。もう少し奥ゆかしさみたいなのがあればまだよかったんですけどね。そこんとこはキティをうまく対比させているんですね。 アンナ・カレーニナとは聡明でたくましく生きた19世紀の女性のはなしという勝手なイメージを持ってましたがまったく逆でした、こんな不倫もののメロドラマとはね。ちょっとがっかり。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-07 18:04:26)
224.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
リーアム・ニーソンには、その風貌から英国コスチューム物、社会派ドラマ、人間ドラマで演技力を見せる俳優というイメージがあるんですが、本人はアクションが好きなんですね。「96時間」のインタビューで「なぜアクションに?」という質問に「ラクだから、パリに行けるから」と答えていたと何かで読んだ記憶があります。  で、ここでは植物学者ということで夫婦でベルリンに到着したのはいいけどすぐに不測の事態に。 ポランスキーの「フランティック」みたいな感じだなと思ったんですが、植物学者らしからぬ見事なハンドルさばきを見せたカーチェイスで「これはご都合主義」と受け取っていいのか?と。 しかし真実がわかった時点でだからあの運転なのかと納得しました。そして某アクション映画シリーズが浮かんだ方は多いはずだと思います。 最初からなんかどっかで見たことある感じはあるんですが、とうもろこしは守られたし展開が早くて退屈はしませんでしたし、やっぱりニーソンを筆頭にブルーノ・ガンツ、フランク・ランジェラという俳優の持つイメージ、雰囲気がそれなりに重みをもたらす結果になってよかったんじゃないかと思います、クールなダイアン・クルーガーもキレイです。 御年66歳のリーアム・ニーソン、お元気そうでなによりです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-25 18:49:52)
225.  サード・パーソン 《ネタバレ》 
繋がりそうで繋がらないという群像劇でした。 パリ、ローマ、NYと3組の男女、マリア・ベロとミラ・クニスは繋がってたんですが、なぜかパリとNYのホテルが混ぜこぜで、共通するのは幼い子ども、子どもに面会させてもらえない母親、父親の過失によって子どもを亡くした母親っていうのが浮かび上がってくるわけです。  メモ用紙と白バラも果たして現実なのか。。。突き詰めるとパリでの男女二人の出来事もどこからどこまで現実なのかわからなくなる。確実に間違いなく信用できるのはPCで文字入力しているリーアム・ニーソンとキム・ベイシンガーだけになってしまいました。ラスト近くの電話の会話で「数か月前に捨てられた」と言ってるし。 作家の新作小説を映像として見てたとはっきり気付いたのはそれぞれ順番にフェードアウトし始めた時で 「あーやられたー」と。それぞれのパートは手抜き感はないし、なかなか面白く観られました。 「WATCH ME」は息子の最期の言葉でマイケルの耳にずっと残ってるんですね。 もう一度、検証のために観てみよかなとは思わないんだなぁ。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-15 19:28:56)
226.  ブルーバレンタイン 《ネタバレ》 
はい、この若い夫婦がダメになるのって当たり前です、ダメになる条件満載じゃないですか。  まずシンディの周りには父親をはじめ、DV、モラハラをプンプン匂わせた男しかいないんです。そして彼女には女友だちがひとりも出てこない。父親がいちばん影響してるんでしょう、父親の暴言を浴びてもじっとしている母親、両親には何も期待できない環境で彼女はいつも優しいおばあちゃんが大好きだ。そしてシンディの男遍歴の多さ、妊娠してもはっきりディーンの子だと確信が持てないんです。 知り合ったばかりの男は大抵、非常に優しいものです、シンディは優しい男に父性を感じすぐ堕ちる。  しかし女というものは子どもを産むと超現実的になるのです、朝から酒を飲みしっかりとした定職に就かず、生活力の無いディーン、そして世間から隔離されているような場所にある住居、他人との接触が極力ない環境に家族を置くディーン、これは支配です。飼い犬まで逃げ出すんですよ?シンディのちょっとしたひと言にとことん食い下がって追い詰めるディーン。勤め先のクリニックでの騒ぎは異常でしょ。ディーンの言動は見ているこっちまでイライラし、突き飛ばして逃げ出したくなります。 娘はまだ幼いので無条件に父親を慕うけれど成長して反抗期を迎え、ボーイフレンドでもできたらどうなるやらです。 シンディが耐えられなくなるのは当たり前です、しかしシンディはあの父親と絶縁はしてないんですよね、母親はどうなった? 通常あのような父親とは大人になれば疎遠となるものです。 カウンセリングを受けたほうがいい人ばかりなんです、アメリカはそっちの方はかなり進歩してるはずだしシンディは医療系の仕事をしてるのになんでそうしないんだろ? ひとり去っていくディーンですが、これで終わるとは思えませんね。娘のフランキーのボブヘアがおしゃれで可愛かったです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-07 14:49:12)
227.  ドリーム 《ネタバレ》 
観終わってからこの邦題はちょっと違うんじゃないかと気になりました。 しかしハリウッドはこういうタイプの娯楽映画をつくらせたらやっぱり世界一だと改めて感心。 すごく面白いです、オープニングからがっちり掴まれました。  彼女たちはNASAに勤務している超エリートと言えるんですが、NASAにも当然差別があって、でもそれをルールとしてきちんと守ってるんですよね、同じ黒人でもプラカードを持って差別に抗議している人々とは随分違う。 差別と闘いながらっていう感じではないんですが、「勘違いしないで 偏見は持ってないわ」と白人上司に言われ 「わかっています そう思い込んでるのは」と応えるドロシー、このシーンが印象的です。 アメリカという国はほんとに映画の題材に事欠かない国だなあ、NASAにもこういう逸話があったことを知ることができました。 60年代のNASAを舞台にした興味深いはなしってまだまだあるんじゃないかしらん。 数学の天才かぁ~~素晴らしいわー
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-04-06 16:05:27)(良:1票)
228.  ゲティ家の身代金 《ネタバレ》 
代役というのが全く気にならない、というか最初からこれでよかったんじゃない?と思えるクリストファー・プラマーの貫禄はさすがなんですけれども、身代金目的の誘拐事件にしてはなんだか緊迫感があんまり感じられなくて、誘拐犯一味の非道さよりゲティ氏のケチさ、強欲さが目立ってまして、最終的に身代金を値切るとか、税金対策して範囲を超える金額については息子に貸し付けるとか。これが事実なんですよね、すごいわ。  中だるみも少々ありでマーク・ウォールバーグの交渉人も地元警察もそれほど有能にも感じなかったですが「耳」からが速かったですね。誰がと言われたらチンクアンタの存在とキャラが際立ってたと思います。おいしい役どころかな? シーンごとの映像の違いも的確でさすがリドリー・スコット、アーティストっぷりは健在です。 できれば特殊メイクで演じたケヴィン・スペイシーのほうも観てみたいです、上手いに決まってるし。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-04-04 17:42:43)
229.  マンチェスター・バイ・ザ・シー 《ネタバレ》 
ロケーションが最高でした。 なんの相談もなく弟リーを息子パトリックの後見人に指名したジョーは、リーがパトリックの面倒をみることでリーの人生が変わることに期待したのかもしれない、しかしリーは乗り越えられない。 鍋を火にかけたまま眠ってしまう、酒場で殴り掛かる。ここまできてそうくるんだと。静かな映画なのに厳しいんです。 パトリックが母親に会いに行くシーンも、その婚約者からのメールも厳しいんです。 ボートを処分しなくてもいいようにする、ボストンにパトリックがいつでも来られるように予備の部屋を用意する、 現状のリーにはこれが精いっぱいなんです。 でも、どうしようもない喪失感を抱えたリーとパトリックの距離感がいい。  リーとパトリックは女にはモテるんです、そのエピソードのいろいろが暗くなりがちで起伏のない本作の中でユーモアになっていてひと息つけるようになってます。エンドクレジットの街の風景は絶品です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-03-22 20:39:08)
230.  アトミック・ブロンド 《ネタバレ》 
キャストがなかなかいいし、難しいこと抜きのアクション映画だと思って観賞。 オープニングからニューオーダーの「ブルー・マンデー」いきなりテンションあがってしまいました。 次から次へと80年代ヒット曲、ネーナの曲がラジカセでかかるとこはよかったですね、確かネーナは当時の東ドイツのバンドだったと記憶してる。 実は最初に観た時は音楽に集中してて、いろんな名前は出てくるし、現在と10日前が行ったり来たりするし、みんなスパイなんだけど誰がなに?て感じでぼんやりしたまま終わってしまいまして、2回目はちゃんと話の方に集中して観賞しました。 まずシャーリーズ・セロンが無敵という感じではなく強すぎないとこがいい。キズだらけ、ボロボロになりながらのアクションシーンは見ごたえあると思います。2度目はちゃんとわかりましたよ、誰が2重スパイなのか、正確には3重? ラストに時計屋も登場で「あら、あんたもだったのね」と。そしてなんとなく、所々ちょっとだけタランティーノを感じるとこも。  ラストの曲がクィーンとデヴィッド・ボウイのコラボ曲「アンダー・プレッシャー」ときた。ボウイはもう1曲「キャット・ピープル」もあって、聴きながら「あーボウイももういないんだなぁ」となんだかしんみり。 ボウイは出演オファーされたらしいですが、その時にはもう映画に出られるような状況じゃなかったみたいです。 この作品、やっぱり内容よりも音楽に感動しました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-02-17 22:36:01)
231.  ヤング≒アダルト 《ネタバレ》 
いや、コレ動物虐待女の話ですよ。 あんな扱いされてもシッポ振ってじゃれてくれる、健気なドルチェでした。  ブラックコメディというには痛すぎる、全然笑えませんでした。 見苦しくて見てられないメイビス、同級生の赤ちゃんの命名パーティという一生に一度のお祝いの場を台無しにしてまで ぶちまけた割にはなーんも変わらずさっさと故郷を後に。結局「あなたは昔から美人で輝いてて、田舎に埋もれず都会に出て”作家”になった憧れの人」それを誰かに言ってほしかったのかなと。で、褒めたたえてくれた人が一緒に行きたいと言うもあっさり却下「私と同じになろうなんて思わないでよ」ってことでしょうかね。  成長なしの自分探しものってとこですかね、 人によっては身に染みるとか自分と重ね合わせることになると思います。  しかしあのママさんバンドは下手くそでした、唯一笑えたところ。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2019-02-10 21:20:36)
232.  クーパー家の晩餐会
もったいないね、このキャストなのに。 これだけのメンツを揃えてこの程度の映画とは名優たちに失礼なんじゃないかとまで思ってしまった。 わかるんですよ、どういったコンセプトの映画にしようかっていうのは。 しかしとにかくどのエピソードも浅すぎです、なんだかみんな怒ってるんですがなぜそんなにイライラして怒ってるのかさっぱりわからない、本編中ずっとナレーションが入るんですが、それが犬目線で語られているというのも私、中盤以降になってやっとわかりました(私だけか?) こういった群像劇はとにかくセリフが多い、しかしそのセリフがどれもこれも退屈で、ウディ・アレンなんかの映画のように小粋で洒落てて、風刺が効いててクスッ、ニヤッとできるものがひとつもない。 久しぶりに完全に外れたと感じた映画でした。 病院であんなに騒ぐ人たちは大迷惑だし、廊下を走って追いかける娘のシーンは花やらクリスマスの飾りやらなぎ倒し、蹴散らしてるの、しかもご丁寧にスローモーションで。この映画のセンスの無さが集約されたシーンだと思う。不愉快なシーンでした。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2019-02-02 13:37:37)(良:1票)
233.  レッド・スパロー 《ネタバレ》 
スパイ映画の割には地味な感じ、地味だけど生々しいというか、オスカー女優のジェニファー・ローレンスにここまでさせるのかいっ!とまず思いました。 彼女もよくやったねぇ、演技において男女差無しってとこを見せたかったのかしら。 でも役柄としてはハニートラップ、女を利用した色仕掛けが武器のスパイ。しかしその部分が訓練だけで実戦ではあんまり描かれてなかったですね。  もうキャストが一通り登場した時点で内通者が誰かわかっちゃうとこがちょっと残念。 ジャニファーがどっちに付くのかどうしたいのかが最後までわからなくて、ラストはなかなか意外っていうのは良かったです。 危なっかしくもその都度自分に有利になるように全て利用したわけでスパイっていうより母親を守る娘の処世術を見た感じでした。でもロシアってほんとにああなの? ジャニファー・ローレンスの女優根性にプラスです。有料チャンネルで放送される映画がなんか最近20世紀FOXがやたら多いような気がする。。。私が選ぶのがたまたまそうなのかな??
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-28 22:44:09)
234.  リピーテッド 《ネタバレ》 
誠実で善良なジェントルマン、奥さんを寝取られた気の毒な善人、このような役どころが多いコリン・ファース。 しかしずっと昔「アパートメント・ゼロ」という作品で主演してることがあるわけで。  もう最初から不信感のカタマリの本作のコリン・ファース、ラストでニコールに安堵が待っているであろうことは 予想できるのでそれはいいとして、記憶喪失以前の経緯の部分がかなり省略されててちょっと物足りない。 低予算だったのかなあ、医者と危ない雰囲気になるとこはまったくいらないのに。 その医者役のマーク・ストロングの変貌ぶりにちょっとびっくりしました。でもニコールは演技の幅の広い女優さんですね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2019-01-20 14:04:38)
235.  ザ・コンサルタント 《ネタバレ》 
知能には問題の無い自閉症、その能力と可能性を見せてもらいました。 しかも表は会計士、裏では凄腕の殺し屋という設定です、ここが新しい。 いろんなエピソードが絡めてあって、見始めてしばらくは焦点がよくわからないんですが 退屈しないし、どう展開してどんな結末が用意されているのかが気になるという魅力のある映画。 ジョン・リスゴーだもの、やっぱりそうなるわなあ・・・  しかしベン・アフレック、ここまでの俳優になるとは思ってなかったなあ、弟のケイシーもオスカー俳優ですよお なんかすごい兄弟です。なんとなく「グッド・ウィル・ハンティング」が観てみたくなった秋の夜長でした。 なんといっても秘書の正体でしょ、オープニングから張られていた伏線にラストで気づくという 個人的にうれしいラストでした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2019-01-19 23:42:17)
236.  祈りの幕が下りる時 《ネタバレ》 
ちょっと前にWOWOWで放送されたときに観たんですが、映画じゃなくてWOWOW制作のドラマのつもりで観てました。 私としてはこのタイトルが映画ぽくなかったっていうのがその理由です。  そうですね、「砂の器」を思い出させるシーンでしたね、あそこ観ながら ”昔は病気、今は借金か”なんてよぎりました。  よくできたプロットだとは思いますが、恭一郎の母親とあの父親が繋がるっていうのがなにか強引に感じて事件の真相が明かされていく過程にあんまりノレなかったです。 そしてですね、阿部寛より松嶋奈々子、この人は映画映えのしない女優に感じるんです、役者にも映画向き、TV向き、舞台向きていうのがあるように思うんですが松嶋菜々子は完全にTVドラマ向きだと思います。 実の父親を手にかける、その時の表情の演技がまったくダメじゃないですか?すぐに切り替わってシルエットだけになっちゃった、コレ映画じゃないです。なんか東野圭吾というブランドに頼り切ってる感じ? あと警察の上司役がウザかったです。落語家だからダメとは思わないけど、ここまで警察官に見えないってのも珍しい。  借金のために一家離散、他人になって生き延びるといったら宮部みゆきの「火車」の方がインパクトありました。 ドラマ化はされてるけど、なんで映画化されないんだろ。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2019-01-19 16:27:25)(良:2票)
237.  スリー・ビルボード 《ネタバレ》 
フランシス・マクドーマンドは時々とんでもない映画に出るんですよね。 この役は彼女にしかできないんじゃないかとまで思います。 オープニングからグイグイ惹きこまれ「これはイケる」と確信しました。  怒りの連鎖を描いている本作なんですが、母親ミルドレットは娘と口論した時に売り言葉に買い言葉で言い放ったこと、そして本当にそうなり最悪の結果になってしまったことに持っていきどころのない後悔と無念さに苛まれていてそれも怒りへといっているように感じます、自分への怒りですかね。でも犯人への怒りとか憎悪っていうのはなぜかあんまり感じなかったです。 ここがよくある復讐ものとは違うんです。  そして警察署長の自殺と遺書から一気に様相が変わっていく、ここでもうまったく予想外の展開で いったいどういう結末なのかと目が離せない、そしてそのラストもまったく予想外でエンドロールが始まってもしばし動けなかったです。まず脚本が優れているんだと思いました  登場人物たちはそれぞれしっかり人となりが描かれていて、みんな良くも悪くもないという人々。 オレンジジュースに飲みやすいようにちゃんとストローを添えて置いておく、 あの心遣いがいちばんホッとするうれしいシーンでした。 完璧、これは秀作です。
[CS・衛星(字幕)] 10点(2019-01-12 21:58:00)
238.  雨の日は会えない、晴れた日は君を想う 《ネタバレ》 
この邦題、切ないラブストーリーを連想させるんですが、全然違いました。 でもなにか「あら?」と興味を惹く邦題ですね、一応観てみようかなと思わせる。 私もそのひとりです。  デイヴィスのように知らない間にすっかり自分以外に自分にさえ興味がなくなって ただ淡々と虚無感を漂わせ生きているようになるってことは誰にでもそうなる可能性のあることで。  壊れかかっていたのか、実はエネルギーは有り余ってるのにそれを無意識に抑え込んでいたのか、 奥さんが事故で亡くなった後、しつこく抗議文を送ったり、あちこち破壊、解体しまくる。そして奥さんの秘密も知る。 全くちらりとも奥さんへの不信感はなかったようで、邦題になってるメモも最初は読みもしないで捨てる 突然死んだ奥さんが残したとわかるメモなのに、それほど無関心だったんですね  そういうデイヴィスが解き放たれるということなんですが、全体的になんていうか掴みどころのない雰囲気です 極寒の中で猿の群れが温泉につかってお互いを毛づくろいしたり、身を寄せ合っている映像とか ラストの全力疾走、毎朝5時半起床のデイヴィスが7時半起床になってたり、随所に愛おしさや生とか、デイヴィスの変化が散りばめられてはいる。 いっかいだけより何回も観ることでジワっとくる映画なのかもしれないです。  でもジェイク・ギレンホールはほんとに繊細な演技の出来る俳優ですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-01-11 21:08:19)
239.  砂上の法廷 《ネタバレ》 
タイトルからもアテにならない、いい加減な裁判を描いてるのかな?という予想でした 息子は確実に無実で、どうも母親が怪しいていうのも最初からわかる。 で、語り手となってるキアヌ演じる弁護士からも彼の先輩弁護士である被害者も誠実で正義の弁護士という感じはしない。  裁判が始まってみればやっぱり誰も真摯に証言してないし、判事からしてさっさと終わらせたいという態度。 どんな理由があるにせよ人が殺されてるのに無罪になるって? これらを傍観者として観ていたわけです。 題材はとてもいいと思うんですよ、一応ラストには期待するんですが、グイグイ惹きこまれるものはなかったな。 大外れとも思わないけど、もうちょっとなんとかならなかったのかなあという思いの残る映画でした。  息子役の俳優とレネー・ゼルウィガーがミスキャストに感じましたが黒人の女性アシスタント役がクールでよかった。 この監督の「フローズン・リバー」を観てみたいです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-01-09 14:23:42)
240.  ボヘミアン・ラプソディ
中学からビートルズを皮切りに洋楽を聴いて過ごしてきた私、クィーンの映画だもの観ないわけにはいかないわ。 初めて聴いたアルバムが「オペラ座の夜」それでいきなり「ボヘミアン・ラプソディ」だもの、キョーレツでした。 クィーンでいちばん好きな曲は「マイ・ベスト・フレンド」ベースラインがすごく好き。  そして映画、駆け足だなという感じは否めない。サンシティのこともなかったし あれってかなり大きな問題だったはず、バンドエイドに参加してないのも関係あるように思うし。 でもまあ、こんなことは言い出したらキリがないんですけどね。 フレディ個人の苦悩に焦点を当てたってことですかね。  とにかくメンバーそっくり、特にブライアン・メイには似すぎててびっくりしました。 ロジャー役は本人よりラブリー、日本でウケそう。 肝心のフレディなんですが本人よりずいぶん小柄な感じがして、そこがイマイチだったかな  でもラストのライブエイドのシーンで不満は全て帳消しです、オープニングに繋がるっていうのもいいね。 よくぞここまでと感心する当時のステージの再現は圧巻。 感動で泣けました、家でひとりで観てたら号泣するとこだけど映画館なんで必死でこらえてた。 本人の映像じゃないのになんであんなに泣けたのかよくわからないんですが、観客のエキストラの中に 泣いてる初老のおじさんがいて余計に泣けてしまった。  音響も良くてクィーンに浸った2時間、大満足でした。もう一回観たいです。
[映画館(字幕)] 9点(2018-12-29 15:26:06)(良:1票)
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