2401. 君よ憤怒の河を渉れ
《ネタバレ》 初見。予備知識なし。テーマ曲を始めとするチープさプンプンの音楽の効果で、安っぽく見えてしまった、007も真っ青の強引な展開における仰天シーンの数々。極めつけが、健さん、まさかキスなんてしないよね・・・えっ・・・まさかその先はないよね・・・え~っ・・・存在しないと思っていたシーンの相手が中野良子だなんて・・他に誰かいなかったのか!・・・もう、仰天の150分間でした。唯一、本作に向ける視線と通ずるものを感じた原田芳雄のニヒルさに好印象を持ちました。バスルームに向かっての「早く出てきてやれよ」は実に的を得た台詞です。 [DVD(邦画)] 6点(2009-11-16 02:58:14) |
2402. 007/私を愛したスパイ
シリーズではユア・アイズ・オンリーに次いで好きな主題歌と作品です。当時憧れた要塞アトランティスは今観ても色褪せず、「男は黙って」「飄々として」任務に励み生き残るジョーズには当時以上に魅力を感じました。 [DVD(字幕)] 7点(2009-11-15 18:05:31) |
2403. 砂と霧の家
《ネタバレ》 ここまで後味の悪い作品にはそうそう出会えません。 元はと言えば自堕落女の怠慢(督促放置、未納税)が原因であり、ベラーニは競売手続きに従って法を遵守して取得したのです。 寝取った副保安官を使う、大酒を食らってベラーニ家に乗り付けて自殺騒ぎを起こすという彼女の権利の主張方法のお粗末さに呆れ果て、色恋からの浅はかな判断で職権濫用を行う腐れ副保安官には虫唾が走りました。 真っ当な一家が破滅してしまう結末に呆然となり、天使の如き奥様の無念の表情から感じるやり切れなさと比例してカス共に対する怒りが収まりません。 自身の痛みには過敏で他人の痛みには鈍感、自分の家族を守る為なら何でもやってのける事がジャスティス USAのお国柄がよく表れた一品です。 [DVD(字幕)] 3点(2009-11-15 00:35:30) |
2404. 黒い罠
冒頭の滑らかなカメラワーク、全体を通したモノクロ画面の構図と黒白のコントラストの美しさは、そちら方面の薀蓄が無い私も素晴らしいと感じました。滑らかさの無いストーリー展開と曖昧な人間ドラマで、豪華俳優(レンタル時は題名しか見ないのでびっくり仰天)が活かされていないのが何とも残念です。 [DVD(字幕)] 6点(2009-11-14 02:51:58) |
2405. ガラスの動物園(1987)
登場人物4人が織り成す密室劇。舞台を覆い尽くす何とも言えぬ重苦しい雰囲気が本当に辛かった。元凶のアマンダ。子供の幸せを一心に願いつつ自身の価値観以外は一切受け付けない、その言動に省みさせられるものがありました。親元を巣立つ動物のような親子の在り方がローラにとっての幸せであった気がします。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-11-14 01:45:19) |
2406. レッド・サン
今にして思う奇跡のようなキャスティング。当時ドロン目当ての鑑賞で、三船>ブロンソン>ドロンの役柄であったことの不満が何処かへ行ってしまった、三船とブロンソンの絡みが素晴らしい。これほどまでに孤高で誇り高い侍を描いた外国映画を他に知りません。味わい深いテーマ曲も未だに耳に残っています。 [地上波(吹替)] 8点(2009-11-12 15:00:19)(良:1票) |
2407. ザ・ヤクザ(1974)
健さんの相手役にロバート・ミッチャムをもってきたキャスティングが絶妙。全編に亘り二人が醸し出す「不器用さ」に何とも言えない味わいを感じるのです。唯一の不満は、賭場への殴り込み。片手にショットガン、片手に拳銃のミッチャムの姿にクラクラ~ッときたのに、長ドスの健さんの活躍ばかりが目だった点です。別れ際にタラップ上でお辞儀をするミッチャムに、これはアメリカ人には解るまいと中学生の私が思った作品です。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-12 00:22:54) |
2408. バラキ
小学生の時に一度だけ観ました。切り取ってしまう制裁を筆頭に見るに耐えないシーンが満載な上に、実在の人物・話である事に、怖さで震えが止まりませんでした。映画鑑賞では唯一の体験です。身勝手なナルシズムのないドキュメンタリータッチと考えられる本作は是非観直したいものです。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-11 04:01:40) |
2409. 火垂るの墓(1988)
あどけない妹を守れなかった兄の行為は浅はかの誹りを受けるものかもしれません。 しかし、兄とてまだまだ思慮浅き子供。 防ぎようのない天変地異ではなく、戦乱状況に子供を追い込んだのは意志を持った大人。 無慈悲に子供達の未来を毟り取っておきながら、「子供達の未来の為に」と謳う戦争指導者の浅はかさこそ万死に値します。 次世代に語り継がねばならない作品です。 [地上波(邦画)] 7点(2009-11-10 14:47:17) |
2410. ルパン三世 カリオストロの城
欠かさずに観ていたTV版ルパン三世では五右ヱ門ファンでしたので、本作のストイックなルパンに惹かれたものです。忘れられない、銭形とっつぁんの例の台詞から今思うのは、彼はルパンの無二の親友なのだと言う事。エンディングの「炎のたからもの」に当時は一期一会の、30年を経た今は生きることの、儚さをしみじみと感じます。アニメ史に残る珠玉の名作です。 [地上波(邦画)] 8点(2009-11-09 01:57:24) |
2411. コンフィデンス
《ネタバレ》 トントン拍子に事が進んでハッピーエンドに至る。小洒落た一品。その雰囲気に似つかわしくないアンディ・ガルシアに一杯食わされた事以外は印象に残るものはない作品です。 [DVD(字幕)] 4点(2009-11-09 00:56:14) |
2412. 拳精
《ネタバレ》 ♪ヤ~ヤヤヤヤヤヤン ヤンヤンヤンヤンヤン ヤーヤヤヤヤヤン ヤヤヤヤンヤンヤン China girl China girl ???・・・・・♪の歌声と気色悪い5人(?)組が記憶に残っている、少林寺木人拳に次いで好きなジャッキー出演作です。荒唐無稽なストーリーは楽しいものでした。ただ、最後の戦いは不満でした。ここぞのアシストならともかくずっと受けっぱなしで実質6対1状態で倒しているのですから。 [地上波(吹替)] 7点(2009-11-06 04:30:55) |
2413. ネットワーク
誇張されている事を差し引いても、損か得かでしかモノを考えない心貧しい面々がギャーギャー喚き立てる不毛さが鬱陶しくてたまりません。輪をかけて鬱陶しいのがウイリアム・ホールデン演ずる人物、その言動に失笑しっ放しでした。 [DVD(字幕)] 2点(2009-11-05 23:13:47) |
2414. お遊さま
《ネタバレ》 サディストの姉とマゾヒストの妹の間に挟まれた慎之助。三人四脚で危うげながらもバランスを保って走っているかの様です。その舞台となる風景、格調高い商家の佇まいのあまりの美しさに、三人からもうっかりと気品を感じてしまいます。何時までも走り続けられないとは承知していましたが、・・・・二人が落ちぶれた暮らしに至った経緯に多少なりとも触れて欲しかったです。 [DVD(邦画)] 5点(2009-11-04 23:24:19) |
2415. 大脱走
《ネタバレ》 冒頭のテーマ曲に家族3人でテレビ鑑賞した子供時分の光景が甦りました。 「腐った卵を集めている収容所」に不似合いに漂うヒューマンな空気の中、エンターテイメント性を前面に押し出した脱走劇に釘付けです。逃げ切れた者3名という厳しい現実にほろ苦さを味わい、ラストのヒルツと収容所長の会話に命があることのありがたみを感じ、独房のボールの響きに「自暴自棄になるんじゃない」との激励を聞きました。キラ星の如き男優陣の中で偽造屋を演ずるドナルド・プレザンスがマックィーンと共に一際輝いていました。 【2023.5.25追記】 午前十時の映画祭 ♪ターンタンタタタンターン タタン タカタカタタタン タンタンタカタカタン で早くも感無量。 クレジットの HANNES MESSEMER に「昨日観たばかりやないの、この人が所長やったんか~」 ドイツ空軍をナチスと一緒にするなと言わんばかりの姿にやはり惚れ惚れ。歴史的名作に相応しい名演でありました。+1点 トイレ休憩を挟んでのあっという間の3時間大満足のひとときでありました。 [映画館(字幕)] 9点(2009-11-03 23:48:47) |
2416. 麦の穂をゆらす風
《ネタバレ》 アイルランドの独立戦争から内戦。力ずくの下劣な暴挙に力で対抗する暴力の連鎖が繰り広げられ、憎悪と悲しみが満ち溢れますが、『マイケル・コリンズ』とは異なり、一つの町を舞台としたピンポイントな視点で描かれた末端の争いなので、民族の文化、歴史、政治的な部分が抜けた、単にやられたからやり返すの物語で見応えに欠けました。 ただ、同胞であるにもかかわらず反目する主義主張を力で解決させようとする内戦の模様と、繰り返された「私の前に二度と顔を見せないで」に、戦争が大義を掲げても正気の沙汰でない行為である事を何時も以上に見せられました。 [DVD(字幕)] 5点(2009-11-03 00:53:07) |
2417. 砂の器
《ネタバレ》 初見。前半部分の事件の真相に一歩一歩近づく展開と、今西・吉村、両人の実直な人柄は原作通りで丹波・森田の意外な好演に驚きます。後半部分、重きを置いた親子の苦難の描写に、数年前のハンセン病訴訟控訴断念のニュースの際の原告のお一人が語られた「ようやく人間になれました」が思い浮かびます。 同じ風景でも悲しい時にはとても綺麗に見えます。流浪の親子を包む風景の美しさが残酷でした。 巡査の行為も誤った国策にたった上でのもので息子にとって善意だったのか。息子が隔離されてはならぬとの思いが言わせた「知らん」 陰険な用心深さで目標に突き進む者を肯定出来ませんが、そうさせた背景の人間ドラマが際立っている本作は原作以上の仕上がりでした。 [DVD(邦画)] 8点(2009-10-31 01:24:17) |
2418. 愛の狩人
某作品の「女は子宮でモノを考える」のお説が思い浮かぶ、脳味噌が海綿体から出来ている野郎二人の安物の欲情をひたすら見せられる。アホクサ。 [ビデオ(字幕)] 0点(2009-10-29 19:24:22) |
2419. デビル(1997)
決着のつけ方のお粗末さに二大スター競演の弊害を見ました。何時もの天下無敵の活躍と毛色の違うハリソン・フォードに対するブラッド・ピットのデビルぶりをもっと際立たせないといけません。 [DVD(字幕)] 5点(2009-10-27 04:52:02) |
2420. アウトブレイク
ウイルスの怖さを実感させられますが、スケールが大きそうでその実、密度の薄い物語で満足感は今ひとつです。存在感が光っていたケビン・スペイシーが印象に残ります。 [DVD(字幕)] 6点(2009-10-27 04:38:30) |