2561. 鴛鴦歌合戦
《ネタバレ》 東京は京橋の国立近代美術館フィルムセンターにて鑑賞。 16mmだったので、大スクリーンとは呼べず、又、かなりピンボケ画像だったのが残念。 さて内容だが、時代劇ミュージカルであり、歌って踊って、ちゃんばらもアリの内容。 楽しいが、ミュージカルを苦手とする私には相性が悪かったようだ。 しかしながら、お春さんのあまりに可愛すぎる言葉の数々にプラス1点。 「チェッ!」もサイコーでした。 私も言われてみたーい。 [映画館(邦画)] 5点(2008-01-05 15:03:39) |
2562. 母を恋はずや
《ネタバレ》 最初と最後が欠落している点を抜きにしたとしても、それほど良い作品だとは思えませんでした。 小津監督のサイレント作品で現存するものはほとんどを観ましたが、その中でも出来は良くないほうだと思いますね。 [ビデオ(邦画)] 4点(2008-01-04 22:04:24) |
2563. 暗くなるまでこの恋を
《ネタバレ》 サスペンス仕立てなのは『隣の女』に通ずるものがある。 後半はこういう破滅路線のフランス映画にありがちな収束をみせる。 『隣の女』よりは多少良かったものの、不満も感じた。 ベルモンドは相変わらずマッチョで、ドヌーヴは相変わらず足がキレイだった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2008-01-04 01:15:36) |
2564. 地下室のメロディー
《ネタバレ》 ジャン・ギャバンとアラン・ドロンという二大スター競演! これだけで十分満足です。 最後は“やはり”といった感じの、いかにもフランス・フィルム・ノワール的な終幕で苦笑させられました。 しかし、ラスト20分の緊迫感は、なかなかものだったんじゃないでしょうか。 わざわざ人目に立ちそうなプールサイドを現金の受け渡し場所に指定。 あれだけ用意周到だったジャン・ギャバン演ずるボスにしては、かなり無理があるような。 同じジャン・ギャバンとアラン・ドロンが共演した『暗黒街のふたり』よりは、二人のからみも深く、そういう意味でも楽しめました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-01-03 21:16:57) |
2565. 名刀美女丸
現存する30本余りの溝口作品のうち残すはあと5本。 ついにここまで来てしまった。 とても寂しい気分だ。 さて、本作は『必勝歌』などと同時期、すなわち戦争終結前後に作成されたものである。 制約が多かったのであろう、出来はとても悪い。 少なくとも、溝口らしさは出ていない。 それにどうも話が飲み込みづらい。 文語体でのセリフが多すぎるからだ。 まあ、それは時代劇ではよくあることだ。 しかし、たださえ時代劇と相性悪めな溝口作品で、文語体のセリフ連発となると、ますますもって話を理解し難いものがあった。 [DVD(邦画)] 4点(2008-01-03 13:56:02) |
2566. 20.30.40の恋
20代と30代と40代の女性の3人のラブストーリーが平行して描かれる。 前半はあまりにめまぐるしく三者の話が入れ替わるので、散漫な印象を受けた。 しかし、だんだんと一人一人の話がじっくりと描かれる形に移行していき、途中からそれなりにハマることができた。 特別に傑作とは思えないが、それぞれの話はなかなかにしっかりしていて、それなりに楽しめる佳作である。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-03 01:39:54) |
2567. 座頭市物語
モノクロ映像がとてもシャープ。 そしてストーリーもシンプルで良い。 勝新もドスがきいた声でドスを振り回し、かっこよくないのにかっこよい。 不思議な魅力を持つ時代劇だ。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-12-31 12:57:14) |
2568. グレムリン
今更観るべき映画でないことは分かっていましたが、さすがに途中で嫌になりましたね。 子供の頃に無邪気に観るべき映画ではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 3点(2007-12-31 00:49:48)(良:1票) |
2569. 機動警察パトレイバー
《ネタバレ》 この系統のアニメには苦手意識があったが、果敢に鑑賞してみた。 やはり苦手。 更に、鳥が大量に出てくる場面。 あれで一気に幻滅。 ヒッチコックをパクってるところがアザとい。 それが致命傷。 ただし、首都圏に関するリアルな描写には驚いた。 これには感心させられた。 しかし、この感心ポイントは本作の見所とどこまで合致しているだろうか? つまり、私が興味をおぼえたポイントは、本作の見所とはズレた箇所である。 こう考えると、やはり私には合わなかった作品のようだ。 そして、登場人物達の声。 アニメだから仕方ないのかもしれないが、妙にやかましい。 アニメ好きでない限り、耳障りなこと間違いなし。 そしてバブル絶頂期に製作されたというのも興味深い。 あの頃の勢いなら、10年後にはこんなんなってるのでは?というノリだろうか。 全く能天気な時代だ、あの頃は。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2007-12-29 23:21:47) |
2570. 東京の女
やはりカットされていたんですね・・・どうも話が短絡的すぎるというか、しっくりこない感じがありましたから。 違和感がある部分をあげればきりがないですが、検閲によるカットがなされた後の作品としてみれば、まあ仕方ないんでしょうね。 [ビデオ(邦画)] 4点(2007-12-26 22:25:25) |
2571. 巌窟の野獣
《ネタバレ》 チャールズ・ロートンが結局何の病気だったのか分からず、後で調べたら「心の病」だったとは・・・何とも分かりにくい作品だった。 “ヒッチコック作品を全て観る!”という目的がない限り、それこそ観る価値のない作品かもしれない。 それでもヒッチコック作品である以上、普通に楽しめてしまうところは凄い。 [ビデオ(字幕)] 5点(2007-12-25 23:00:42) |
2572. 浮草物語
活弁トーキー版を鑑賞。 無音より活弁ありの方が集中力を要さずに済むという長所がある反面、サイレントならではの微妙なニュアンスや雰囲気がぶち壊されかねないという短所があるように思う。 無音の方が後味は良いが、活弁ありの気安さも捨てがたい。 いずれにしても、現代においてサイレント作品を観るということは、エネルギーを少なからず使わなければならないらしい。 さて、本作であるが、出来としてはまあまあ。 小津のサイレント作品の中では並なのではないだろうか。 しかし、本作でも八雲恵美子(理恵子)は綺麗だったなぁ・・・ おしとやかなのに艶っぽい。 真面目そうなのに、何故だか男を惑わす色気がある。 古風な女性の感じなのに、現代においても現代的であると感じることのできる外見。 あらゆる部分で多面性(両面性)を持った不思議な魅力と色気を持つ女優さんである。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-12-24 21:52:11) |
2573. ひき逃げ
《ネタバレ》 いやいや、この成瀬作品も面白かった! 成瀬らしからぬサスペンス作品。 高峰秀子が疲れ果てた未亡人を演じ、司葉子が若い燕に振り回される惨めな有閑マダムを演じている。 可憐な役回りを演じていた若き頃の司葉子しか知らなかったので、それだけでも新鮮味があった。 高峰秀子は、ひき逃げにより殺された我が子の無念を晴らす為、加害者の家に家政婦として忍び込み、復讐の機会をうかがう。 しかし、その家庭には殺された我が子と同い年の子供がいた。 そしてその子供が死んだ我が子に重なり、かわいくて仕方ない。 最初は殺してやろうと家に乗り込んだものの、どうしても殺せない。 しかし、ひき逃げをした罪悪感から、犯人の女性は我が子と無理心中してしまう。 とまあ、こんな感じで見事なサスペンス仕立てなのである。 成瀬監督が撮り慣れぬサスペンスを撮ったということで、不安な気持ちもあった。 しかし、観終えてみると、そこら辺のサスペンス映画(例えば野村芳太郎とか)なんかよりも、ずっと出来が良い。 成瀬監督の様な巨匠ともなると、作ろうと思えばどんなジャンルの映画でもちゃんと撮れてしまう。 やっぱり成瀬監督は凄かった。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-12-24 18:44:07)(良:1票) |
2574. とんかつ大将
《ネタバレ》 川島雄三の作品を傑作とそれ以外の二つに分けるとすれば、本作は間違いなく傑作の部類に入ると思われる。 まず『とんかつ大将』というタイトルからして秀逸。 そして主演の佐野周二。 彼は元々好きな俳優だが、本作では特にいい味を出していた。 そして菊江役の角梨枝子。 私なら彼女を間違いなく選ぶであろう、色っぽさ。 木暮実千代にも似た色気を漂わせる女優だ。 ただし、本作にも難点はアリ。 まず、話が色んなところに拡散し過ぎ。 その為、全てを丸く収めてしまうラストは、かなり都合良すぎの感が否めなかった。 でも、本作全体の出来としては相当なレベルなので、まあいいのではないだろうか。 そう思えてしまうほど、味の出たいい作品だった。 [ビデオ(邦画)] 8点(2007-12-23 23:43:12)(良:1票) |
2575. 童年往事/時の流れ
《ネタバレ》 冒頭から既にホウ・シャオシェン色が全開。 ホウ監督にしか出せない自然な雰囲気、そして台湾の暑苦しさがリアルに伝わってくる。 風景をただ撮っただけと思わせながらも、実はホウ監督にしか映し出すことのできない不思議な暖かみを映像から感じる。 つくづくホウ監督は天才なんだなぁと感じる。 さて、本作ははっきり言って怖いくらいに情け容赦なく暗い内容である。 まず主人公の父親が肺病で血を吐いて死に、次に母親が舌癌で死ぬ。 そして挙句の果てには、おばあさんが畳の上で1ヶ月間放置され老衰死する始末。 しかし、全編を通して心和む素敵な音楽が流れている。 そのせいか、そこで起きている人が死ぬという悲劇を「ごくごく自然なもの」として受け入れることができた。 ホウ監督の音楽センスは理屈抜きに好きだ。 特に本作の音楽は素晴らしい。 日常に横たわる“死”という恐怖や別離というものを、特別に悲劇として誇張することなく、自然の摂理として表現してみせた本作。 暖かい映像美と相まって、暗い内容とは裏腹に「爽やかさ」さえ残した。 その絶妙なさじ加減。 やはりホウ監督を天才監督と認めざるを得ない。 ホウ監督の作品は沢山見てきた。 そしてようやく、この監督の凄さと良さを感じることが出来た始めたように思う。 この監督は一筋縄では到底いかない。 それだけに、その凄さを一度でも感じてしまうと、また別の作品を見たくなってしまう。 そんな魅力が、この監督には確かにある。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-23 00:09:45)(良:1票) |
2576. 次郎物語(1987)
リアルタイムで映画館でみた。 内容はとにかく真面目だった。 [映画館(邦画)] 5点(2007-12-19 21:16:37) |
2577. 非常線の女
小津がサイレント期に挑んだ異色作。 人情劇や家庭劇ではなく、ヤクザ映画であり、恋愛ものでもある。 しかし、それは成功しているとは言い難い。 やはり、小津はこの作品を通して、この分野で力を発揮できないことを悟ったのではないだろうか。 田中絹代のズベ公役も言わずもがなミスキャスト。 全く、様になっていない。 [ビデオ(邦画)] 4点(2007-12-17 22:22:41) |
2578. 第3逃亡者
《ネタバレ》 邦題『第3逃亡者』に違和感あり。 しかし手軽に観られるヒッチサスペンス。 意外と楽しめた。 特にラストの真犯人を追い込むクダリ。 真犯人をじっくりアップにしていき、ドアップになったところで、「目をパチクリ」。 この演出には、さすがヒッチコックだと感じた。 [ビデオ(字幕)] 6点(2007-12-16 21:58:13) |
2579. 舞姫(1951)
成瀬監督作品の中では、凡作の部類に入るのではないでしょうか。 1950年代の作品にしては、残念ながらパワー不足の感が否めません。 岡田茉莉子も特別好みではないので、印象が薄い。 [映画館(邦画)] 5点(2007-12-16 15:00:39) |
2580. 女の座
《ネタバレ》 高峰秀子の息子を死なせるのは必要がないように思ったが、全体的にはなかなかまとまっていて良かった。 司葉子はとても綺麗だし、草笛光子もキリっとしていてなかなか好み。 そして草笛光子と高峰秀子のバトルも凄まじかった。 女が男に惹かれる瞬間が上手に描かれていたのも素晴らしかった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-12-15 10:33:55) |