241. サマーウォーズ
《ネタバレ》 何度も泣いた。おまわりさんになったちゃらい親戚が、ばあちゃんのそばに氷を運んで、今日は暑くなるぞと話しかけたやさしさ。ばあちゃんの人柄がとてもうかがえる。主人公の女の子があまり活躍しなかったのが心残りである。泣き女に徹していた。数学オリンピックの予選に漏れるくらいの高校生ごときに、暗算と手計算で解かれるようなセキュリティーってのも素敵である。 OZって、小津のことなのだろうか? [映画館(邦画)] 8点(2009-08-12 22:30:07) |
242. ハチ公物語(1987)
《ネタバレ》 テレビで観賞。古い邦画は親しみやすくていいですね。 犬の演技は合格点ではあるがもうすこし泣かせるしぐさができたのではないか。ボルトみたく。 主人のみならず、親しい人や近所の人、そして街そのものも変化していく中でただ待ち続ける普遍性としての象徴がハチ公なんだね。 [地上波(邦画)] 8点(2009-08-11 12:43:06) |
243. ノウイング
《ネタバレ》 ヒロインが美しくないので見ていてたいくつ。宇宙人の中に美女を混ぜてはいかがだろうか。『リーピング』っぽいオカルトに走ればいい。最後まるでアダムとイブみたくしすぎ。 [映画館(字幕)] 6点(2009-08-11 12:38:41) |
244. ボルト
《ネタバレ》 すばらしい。なんら目新しいストーリーでもなく、映像ももはや驚くことはなくなった。けれどもやっぱり観てよかったと心から思える。 ポラロイドカメラでとられた写真っというアナログなツールが、CGで満たされたスクリーンに映える。またワッフル屋さんのチラシに載ってるアメリカの地図の上を移動するモンタージュが秀逸。 [映画館(吹替)] 9点(2009-08-11 12:35:33) |
245. バーダー・マインホフ 理想の果てに
《ネタバレ》 間違った社会を変えたいと思うことはいいが、卑怯なやりかたはだめだ。卑怯者になりさがっていく活動家二世三世たちはなぜああなってしまったのか、映画後半は刑務所にいる一世の連中がメインになってしまったためよくわからないが、これから不安定になっていく日本にとって、そこをしっかり学ばなければいけないと感じる。 [映画館(字幕)] 8点(2009-07-29 17:41:46) |
246. 口裂け女
《ネタバレ》 「あたし、キレイ?」を「あたしを切れ」に変換するのを思いついた誰かが、そこから思いついた物語と見える。その程度の思いつきによって作られた映画。後半の廃屋のシーンは真っ暗すぎで何も見えない。とりあえずサトエリは脱ぐべきだ。 [DVD(邦画)] 5点(2009-07-29 17:32:54) |
247. おもひでぽろぽろ
《ネタバレ》 長期休暇をとって、まるで他人の田舎の家に居候する、という27歳の独身女性(笑顔がやや老けてる)。という設定が提示されるオープニングの瞬間に、この映画に深遠なる深みが生まれている。小学5年生の記憶が勝手についてきたという表現しているが、いや彼女はそうではないだろう。きっと常日頃いつも過去のわだかまりを引きずってきたに違いない。特に病んだときにはトラウマのごとくアベくんが去来したに違いない。21世紀ではこういう女性に最適の薬を精神科で処方してくれるだろうが。タエコは映画で描かれている以上に思い悩んでいたに違いない。 柳葉敏郎、あの男も下心に支配され、蜘蛛のようにタエコに舌舐めずりしていたにちがいない。柳葉からの心情吐露が無いので(描く必要など一切無いが)心中は把握できないが、25歳の独身男性でしょ、トラクターを研修しているときとか、絶対胸がばくばくだったに違いない。 多くの現代オトナたちは、蝶が芋虫の自分を不連続ととらえるように、小5の自分とはまったく不連続の別人と捉えてしまっているのではないだろうか。けれどもまごうことなく現在の自分との連続体であるわけで、現在の自我形成に大きく影響しているはずである。あの帰路の電車、立ち上がり引き返すエネルギーはなみなみならない。その重い腰を上げさせたのが小5の自分であるが、あれはもちろん自分自身の内面なわけであるから、俺はタエコを心の底から祝福したい。 [DVD(邦画)] 9点(2009-07-23 15:59:38)(良:1票) |
248. THE END OF EVANGELION 新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に
ミサトの「大人のキスよ、帰ってきたら続きをしましょ」という死亡フラグを備えたこの映画には絶大な価値がある。 [DVD(邦画)] 7点(2009-07-23 15:26:34) |
249. ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
《ネタバレ》 やりすぎだ!万歳三唱したくなった。 [映画館(邦画)] 9点(2009-07-08 23:41:47)(良:1票) |
250. ディア・ドクター
《ネタバレ》 これは鶴瓶と八千草の、ラブストーリーである。 [映画館(邦画)] 9点(2009-06-28 23:53:53) |
251. レスラー
《ネタバレ》 主人公は娘にリトライしたとき、まあうまくいったが、娘に腕を抱かれたときに、絶対性的興奮していたに違いない。その証拠にすぐさまストリップ小屋に駆け込んで機嫌が悪くなっている。その時点でこの男を受け入れることができず、寝坊したのもおおいにうなずくことができた。 ラスト、ラムジャムを発動するかしないか考えたときに、ちらりとストリッパーを探し、見当たらなかったので、その身を投じたとみえた。彼の壮絶な地獄の人生はこれからだ。 [映画館(字幕)] 7点(2009-06-28 23:52:34) |
252. 罪とか罰とか
《ネタバレ》 ケラが演劇人から映画人に割合的に濃くなってきたことを決定づけた。 時系列粉々系ではかなり面白い。 [映画館(邦画)] 9点(2009-06-20 00:46:49) |
253. ザ・マジックアワー
もうちょいエロさがあれば10点! [DVD(邦画)] 9点(2009-05-30 16:23:32) |
254. 立喰師列伝
押井が書いた新書を読まされているようだった。 [DVD(邦画)] 8点(2009-05-30 16:18:24) |
255. 天使と悪魔
《ネタバレ》 つまり物質と反物質が天使と悪魔ということですかね。科学と宗教という構図もありうる。どっちが天使でどっちが悪魔なのさ。 まるでイタリア旅行しているみたいだった。次はエジプトに行きたいなー。 [映画館(字幕)] 7点(2009-05-30 16:17:11) |
256. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 実は、ミリオネアは虚像ではなかったか。主人公の青年のうつろな夢の世界。スラム街で感染症の合併症で激やせで朦朧と死を待つ青年が、ちらと目にしたテレビ番組ミリオネアが脳裏に残り、自分が知ってるなけなしの知識のみを出題してくる奇跡を妄想し、一目ぼれした女の子をとびっきり美しく描き、ミリオネア出演に加えて大人になった女の子まで手に入る。そしていまわの際、みんなで駅のホームでインドダンスする譫妄して、孤独な死。そうすれば説明がつく。ダニーボイルも実はそんなふうに撮ってるんじゃないっすかね? [映画館(字幕)] 9点(2009-05-30 16:16:19)(良:5票) |
257. 運命じゃない人
《ネタバレ》 『アフタースクール』のときはイヤミがあってどうも気に入らなかったが、今作はそんなイヤミが上手に抜けていて、まるでビックリハウスのような複雑なお話でさえも素直に楽しめた。きっと役者たちが素直に演じていたからであろう。 『パルプフィクション』でラストのラスト、男が店員を呼んだ瞬間のカタルシスのように、中盤でよいので泣けるシーンが一つでもあれば名作となったであろう。 [DVD(邦画)] 9点(2009-05-25 01:12:37) |
258. 僕の彼女はサイボーグ
《ネタバレ》 「支離滅裂」もしくは「破綻」という言葉を映画にしたらこんな感じ。 [DVD(邦画)] 4点(2009-05-25 01:03:49) |
259. 幸せになるためのイタリア語講座
《ネタバレ》 もしかしたらドグマ95の純潔の誓いは、映画を安っぽくしてしまうだけなのではないか、とふと感じてしまった。けれどもやっぱりこの撮り方でもって見えてくるものもあるので、憎めない。 純潔の誓いは、女性を撮るのに適している。 [DVD(字幕)] 8点(2009-05-25 01:01:06) |
260. ブタがいた教室
《ネタバレ》 彼らは学級会の外でもことさら意見を交わす。なんで食おうと思えるの?みたく。ここで食う派の小学生は決定的なセリフを漏らす。 「おれだって、Pちゃんには長生きしてほしいけど・・・」 これだ。このセリフが泣ける。男子だけでなく、女子も同じように漏らす。Pちゃんに長生きしてほしいという考えは賛成派も反対派も共通しているようである。しかし、「長生きしてほしいけど・・・」の続きに来る、業が突き動かす本能を表現する語彙力を小学生は持っていない。 当然「長生きしてほしい。よって屠畜はしない。」という意見は正しい。しかし「長生きしてほしい。だけど殺して食う。」ということも正しいのである。われわれは一定ライン穢れることによって生きている。小学生たちはそのことに気づき、自らの穢らわしさを自覚し涙を流す。しかしそんな彼らを映画は祝福する。いや、Pちゃんが彼らを赦したのだ。 これは、一匹の畜生がトラックによって小学校からどこかへ連れられて行く姿を描くことによって、人間の業を赦す。この映画を観て小学生らと一緒に煩悶したら、少しは肩の力をぬいて食事してもいいよ、という、いわば免罪符的映画。 [DVD(邦画)] 8点(2009-05-25 00:57:51) |