241. シャイニング(1980)
悲鳴担当の情緒不安定な女。ちょこまか逃げ回って最後の方まで残る子供。ホラーの定番ですね。私はこの両者にイライラしてしまう、余裕の無い人間なのであんまり楽しめませんでした。そもそもホラー自体あまり好きじゃなのかもしれない。それでも得体の知れない恐怖の演出と凝った映像は一見の価値あり。あと、ここ一番でカメラの高さを登場人物と同じ目の高さにするところは、福本伸行の「カイジ」を思い出しました。感情移入させるには良い手段だと思います。 4点(2004-02-09 04:40:28) |
242. クレイマー、クレイマー
《ネタバレ》 自分探しと単なるエゴを混同した母親もどきの中年女に始終ハラワタ煮えくり返ってました。子の幸せのために側にいる父親と、自分の幸せのために子を手元に置きたいと願う母親。どちらに親としての資格があるかは明白でしょう。まるで、誰かのせいで自分は自分の意思で生きられなかった、とでも言いたげなセリフにはあきれました。その時々で自分の意思で決めた人生なんでしょ?結婚したのも、仕事に打ち込むテッドに対する好感もあっただろう。安定した収入に対する計算も当然あっただろう。にも関わらず自分のことを棚にあげ、すべて人のせいにして私は不幸だと言い張る開き直った馬鹿女。・・・のはずなのに、ラストで何か許してしまった。ずるいラストだ。 8点(2004-02-08 00:32:23)(良:1票) |
243. 真夜中のカーボーイ
明るい映画では無いのに、なぜか後味は良い。それは主人公たちが善人でも努力家でもないところだろうか。努力すれば報われる、幸せは自分でつかむなどという綺麗事は一切無い。努力しない人間にも夢を見る権利はあるのだ。そして友達が側にいてくれるということは本当にありがたいことだ。最後に、ジョーは本当に頭が悪いと思った。 8点(2004-02-07 03:49:41) |
244. どつかれてアンダルシア(仮)
《ネタバレ》 まずせわしないスペイン語のセリフ回しが聞いててとても楽しい。笑いをテーマにするのはとても難しいし、寒いなと思うシーンもあったけど、中心をコンビの愛憎劇に絞って成功してる。泥沼のケンカがどんどん大げさになっていくとこが絶妙。オープニングに戻るラストは良くあるパターンかと思いきや、そこに至る経緯でやや裏をかかれて満足。タイトルだけでも話のネタとして一笑い取れそうだし、一度見てみることをオススメします。 7点(2004-02-07 03:45:09) |
245. デュース・ビガロウ、激安ジゴロ!?
お色気もののドタバタコメディーかと思いきや、意外と心温まるいい話でした。パロディ等のギャグが少し余計に感じるくらい。オススメの映画です。店員役のブリー・ターナーが可愛い。 8点(2004-02-07 03:34:57) |
246. アメリカン・ビューティー
主人公が変わっていく映画といえば、大抵は幸せをつかむためとか自分らしく生きるとか前向きであることが多い。しかしこの映画はさっぱり前向きではなく、怒りを抱えた後ろ向きな精神から半ば開き直り気味に変わっていく。そこが断然素晴らしい。自分も怒りの感情はしっかり自覚し、たまには表に出そうと思った。 10点(2004-02-07 03:21:30)(良:1票) |
247. バッファロー'66
何度も繰り返し見ている、お気に入りの映画です。ビリーのイラ立ち、孤独、寂しさ、繊細さ等が圧倒的なリアリティで共鳴してくる。この作品の中に、人生を語るうえで必要な要素がほぼ揃っていると言っていい。 10点(2004-02-03 02:45:04)(良:1票) |
248. キス★キス★バン★バン
《ネタバレ》 イメージと違ってたけれど、なかなか楽しめた。ババが適応力あり過ぎ、とか突っ込みどころは多々あった。しかしスカイブルーの使い方が素晴らしく綺麗。背伸びして「人間とは」とか語ってないとこがいい。見ている途中、ジミーが「ごんぎつね」に見えてしまったのは私だけでしょうか。 7点(2004-02-03 02:29:47) |
249. ライフ・イズ・ビューティフル
素晴らしい作品。テーマは反戦ではなく、意思だと思う。戦争及び収容所を取り上げたのは、絶望的な状況というものを表現するための材料かなと解釈した。戦争が絡むからと言ってあまり大局的に考えずに、一人の男の生き様を描いた作品として素直に泣きたい。 10点(2004-02-03 02:18:03)(良:1票) |
250. シャイン
人を愛せない人間が親になってしまうと、愛しているフリをして見返りを求めるという拷問のような仕打ちを子供に強いることになる。人は生まれる家も親も選べない。自分が強くなるしかないのだが、そう都合よく強くなれるはずもなく、やはり行き着く先は自分の世界しかない。そこから抜け出すには理解者が必要なわけで。ピアノも素晴らしいけど一番伝わったのはそこでした。 9点(2004-01-25 21:06:59)(良:4票) |
251. 死ぬまでにしたい10のこと
号泣しました。何がいいって、監督の視点。肯定も否定もなく、ただあるがままを見つめているという感じ。ヒロインの行動は誉められることばかりではないだけに、余計に温かさを感じました。自分なら何をしたいだろう・・・。 8点(2004-01-24 02:52:22) |
252. 月のひつじ
シンプルで地味な中にも、押さえるべきところはきっちり押さえているという感じの作品。いわゆる大作映画に食傷気味な時は一服の清涼剤になってくれることでしょう。 7点(2004-01-24 02:46:23) |
253. 市民ケーン
もしリアルタイムで見ていたら、その後の孤独を描いた諸作品が全て焼き直しに見えてしまったのではないか、と思わせるほど本質をズドンと突いた作品。前半はやや退屈だったが、後半は時間を忘れた。すごい映画だ。 9点(2004-01-24 02:39:53) |
254. 悪いことしましョ!(2000)
《ネタバレ》 ジャンルはコメディですが、癒し系の自己啓発本を数冊読むよりよっぽど癒されます。自分らしく生きたい、自分に自信を持ちたいと願いながらもなかなかうまく行かない人は勇気が湧きます。もっと評価されてもいい佳作だと思う。監獄の男との会話は何度見ても涙腺に来ます。 8点(2004-01-22 01:11:14)(良:1票) |
255. フルメタル・ジャケット
戦場の真の恐ろしさは、死への恐怖でも人を殺すことへの恐怖でもなく、人を殺すことに慣れてしまうことなのだ、と理解した。 10点(2004-01-22 01:03:38) |
256. アバウト・シュミット
なぜ66歳のおじさんの気持ちが痛いほど伝わってしまったのだろう。誰からも必要とされず、することもない。孤独とやり場の無い怒りと焦燥感。そういうものを自覚してる人にはズドンと来る。ラストはジャック・ニコルソンと同じペースで泣いてしまった。 8点(2004-01-22 01:00:27) |
257. マイ・ビッグ・ファット・ウェディング
傑作ではないけど佳作。気取ったテーマも無く気楽に見られるところが一番の売りでしょうか。ひねくれずに素直な気持ちで、あまり考えずに見れば楽しめます。ギリシャ人に偏見を持っちゃいそうで怖いですが。 7点(2004-01-22 00:50:52) |
258. ミスティック・リバー
釈然としない映画。理不尽や不平等が確かにこの世にはあり、それを受け入れるのが大人ということなのだろう。お金出してわざわざ現実のイヤな部分を確認しに行ってしまった。鑑賞後の気分は良くないが、話はよくできてたので見て損は無い。いかにも日曜洋画劇場に出そうな感じ。 6点(2004-01-22 00:39:37) |