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 > かたゆき さん
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プロフィール
コメント数 1946
性別 男性
年齢 49歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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241.  ディア・エヴァン・ハンセン 《ネタバレ》 
親愛なるエヴァン・ハンセンへ。今日はきっと君にとって素晴らしい一日になる――。内向的で誰にも心を開けない孤独な高校生、エヴァン・ハンセン。精神的に不安定で抗鬱薬を手放せない彼はある日、カウンセラーに言われるまま、自分へと手紙を書いてみる。それは誰にも読まれることなく自分だけの手紙になるはずだった。ところがその手紙は、学校一の問題児として有名だったクラスメイトのコナーが偶然手に取ってしまう。薬物を濫用し、ことあるごとに暴力沙汰を起こすコナー。そんな彼に当然、エヴァンは返してもらうように言う。ところがコナーは、馬鹿にしたような態度で手紙をポケットに仕舞うと、その場を去ってしまうのだった。数日後、エヴァンは学校から衝撃的な事実を知らされることに。なんとコナーは、長らく苦しめられてきた薬物依存の後遺症から自ら命を絶ってしまったのだ。そして、彼の唯一遺された形見はポケットに仕舞われていた〝親友〟への手紙だった――。それは自分が書いたもので、彼とは親友でも何でもない。哀しみに暮れ、エヴァンのことを息子の唯一の親友だと思い込んだ両親に、彼はそんな真実を言うことが出来なかった。さらにはコナーの妹ゾーイに密かに想いを寄せていたエヴァンは、自らが書いた文章を彼からのメールだと偽って両親に見せてしまう。すぐにばれるような些細で杜撰な嘘。だが、彼の唯一の〝親友〟として追悼集会でスピーチした彼は、精神的に苦しむ人たちの共感を一気に受け、次第に時の人となってしまう……。孤独で内向的な青年がついたとある嘘を巡り、現代社会で生きづらさを抱えた人々の間に拡がってゆく波紋を瑞々しく描いた青春ミュージカル。監督は、決して特別ではない人々の人生の光と影を美しい映像の中に描き出すスティーブン・チョボスキー。いかにも彼らしい、キラキラと光り輝くような映像と観る者の心に直接訴えかけてくるような音楽の融合は素晴らしかったです!薬物依存、発達障害、家庭内暴力、そして自殺……。ともすれば非常に暗くなりがちなこれらのテーマをあくまで明るくポップにミュージカルとして描くという離れ業を、決して嫌味にならず映像化してみせたこの監督のセンスには素直に脱帽です。見事な歌唱力を披露してくれた主人公は当然のこと、脇を固めるジュリアン・ムーアやエイミー・アダムスというベテラン勢もいい仕事している。彼が思わずついてしまった嘘は確かに許されることではない。それでも自分も若ければ、まして恋焦がれる女の子の気を惹くためなら同じことをしたかもしれない。そう思わせるところも巧い。彼の嘘がいつばれるのかとひやひやしましたが、この痛々しさもまた青春あるある。若いころ、自分も同じような失敗をいっぱいしてきましたしね。最後、全てを失ってもそれでも前を向いて生きていこうとする主人公には思わず共感。人は誰しも弱い生き物で傷つくことで成長してゆくのだということを改めて教えてくれる、青春ミュージカルの佳品でありました。お薦め!
[DVD(字幕)] 8点(2022-05-18 05:12:53)
242.  ピーターラビット2 バーナバスの誘惑 《ネタバレ》 
イギリスの児童文学の名作を最新のCG技術で映像化したファンタジー・コメディ、第2弾。一見子供向けのように見せかけながら、内容はかなりブラックでハチャメチャな前作が大好きだったので、続編である本作も期待して今回鑑賞してみました。うーん、前作が賛否両論あったからなのか、今回はだいぶ大人しくなっちゃいましたね、これ。ウサギたちの毛の一本一本の質感さえも分かりそうなモフモフ具合だとか、ロンドンの街中を縦横無尽に駆け回る動物たちの躍動感とか、映像面は文句なしに素晴らしかったんですけど、内容が余りに道徳的になりすぎて僕はイマイチ楽しめませんでした。子供と一緒に安心して観たいお母さん世代にとっては良いんでしょうけどね。
[DVD(字幕)] 5点(2022-05-15 04:38:00)
243.  オールド 《ネタバレ》 
そこは一日で一生分の時間が過ぎる浜辺――。人里離れたリゾート地にバカンスへと訪れたとある家族。11歳と6歳になる子供たちは久々の家族水らずで過ごす休日にテンション上がりっぱなし。だが、両親は何処か浮かない表情。何故なら彼らは離婚を前提に別居することを決めたばかりだからだ。そんなキャパ一家に、チェックインしたばかりの高級ホテルの担当者がとある提案をしてくる。「このホテルの裏側に秘密のプライベート・ビーチがあるのですが、ご家族で訪れてみませんか?きっと素敵な体験が出来ますよ」――。深刻な問題から逃れるかのように、その秘密の浜辺へとやって来たキャパ一家。見渡す限りのきれいな光景に、一家はそれまでの悩みなど忘れ非日常を楽しむのだった。そこにさらに二組の家族がやってきて浜辺はにぎわい始める。だが、しばらくすると拭いようのない違和感が家族たちの間に拡がり始めるのだった。急に大人びた表情を見せる子供たち、知らぬ間に増え始めるしわ、怪我をしてもその傷はすぐに治ってしまう……。そう、この謎の浜辺では猛烈なスピードで人が成長し、そして老化してゆくのだ。6歳の少年だった子供は瞬く間に大人へと成長し、お祖母ちゃんはすぐに老衰で死んでしまう。しかも、この浜辺からホテルへと帰る道を通ろうとすると気絶し、そのまま浜辺へと舞い戻ってしまうのだった。パニックへと陥る家族たち。そうしている間にも身体は成長し、そして衰えてゆく……。急速に年老いてゆくという謎の現象に見舞われ、次第におかしくなってゆく家族を描いたサスペンス・スリラー。監督はデビュー以来、一貫してアイデア一発勝負の映画を撮り続けるM・ナイト・シャマラン。いかにも彼らしいアイデア一発勝負のお話でしたね、これ。彼の作品の特徴って、そんな普通の脚本家なら没にしそうな陳腐なアイデアを、ひたすら大真面目に真剣に一本の映画としてしまうところ。それがうまくいく場合もあるし、ものの見事に失敗しちゃう場合も多いんですけど、今回はわりかしうまくいった方なんじゃないでしょうか。まあ真面目に考えたら突っ込みどころ満載ですけど、彼の映画はそーゆ―ことを考えたら負け(笑)。そこらへんはもう潔く無視しちゃって、ただひたすらこの理不尽な状況を楽しむのがこの監督の作風なんですから。疑心暗鬼からどんどん険悪な雰囲気になる登場人物なんてベタですけど、けっこう面白かったですし。それに妻の急速に悪化した腫瘍を取り除くシーンや全身の骨が折れたまま固まっちゃうおばさんなど、どれも印象的。まぁ急に成長した子供たちがテントでもぞもぞしてたらすぐ妊娠発覚、20分後にはもう出産なんて余りにばかばかしすぎて思わず苦笑しちゃいましたけどけど。最後のオチはかなり無理やりですんごく強引。でも、何度も言うようにそーゆ―ことを気にしたら負け(笑)。ちゅうわけで、僕はぼちぼち楽しめましたです、はい。
[DVD(字幕)] 7点(2022-05-08 04:36:36)(良:1票)
244.  JUNK HEAD 《ネタバレ》 
たった一人で脚本から美術から撮影から編集から果ては声まで手掛けた孤高のクリエーターが、7年もの歳月を掛けて創り上げたというストップモーション・アニメ。この常人にはおおよそ思いつけないだろうぶっ飛んだ世界観や、キモさと可愛さが絶妙に同居するキャラデザインなどは何だか癖になる魅力があり大変良かったです。特にクスコという謎の食べ物をもらうシーンなんか絶妙に気持ち悪い!!でも最後まで魅入っちゃうのは、この監督のユーモアセンスがよく分からないなりにクスリとさせられてしまうからなのかな。まあ自分はそこまで熱狂的に嵌まるほどでもなかったですが、充分楽しめました。三部作みたいなので、もちろん全部観ますぞー!!でも、本作完成までに7年、単純に計算して完結編完成まではあと14年かかるってことですな…。そのころまで生きてられるかな……(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2022-05-08 04:08:59)
245.  ラストナイト・イン・ソーホー 《ネタバレ》 
彼女の名は、エロイーズ・ターナー。ちょっぴり夢見がちな18歳の女の子だ。ファッションデザイナーを目指す彼女は、今回念願だったデザイン専門学校に合格し、ロンドンのソーホーへと引っ越すことに。だが、学生寮での生活に馴染めず、エロイーズは早々にアパートで一人暮らしを始めるのだった。古くからあるそのアパートは、年老いた女性が一人で暮らす館の屋根裏部屋だった。隣のフランス料理店のネオンが煌々と輝くその部屋でのはじめての夜、エロイーズは不思議な体験をする――。なんと彼女はきらびやかなネオンに彩られた1960年代のソーホーへと迷い込んでいたのだ。ノスタルジックな音楽が絶えず流れるその世界で、エロイーズはサンディという名の歌手を夢見る素敵な少女と出会う。夜ごと夢の中で彼女の姿を見つめていたエロイーズは、次第に彼女の意識と一体化し始めるのだった。夢とも幻想ともつかぬそんな魅惑的な世界にすっかりのめり込むエロイーズ。だが、サンデイが悪い男に騙され生活が荒んでゆくと、エロイーズの実生活にも良からぬ影響を及ぼし始める。やがて、彼女は気づいてしまう。サンディは60年代に実際に生きていた少女であることを……。自分が生まれる前に生きていた少女を救うため、孤軍奮闘する女子大生を幻想的に描いたサスペンス・スリラー。監督は、エンタメ映画界を牽引する才人、エドガー・ライト。いかにもこの監督らしい、拘りに拘ったであろう映像と音楽の使い方はすんごく良かったです。キラキラと光り輝くような美しい映像といかにも60年代らしい楽しげでポップな音楽が完璧に融合していて、もう観ているだけでワクワクしちゃいますね。そんな夢のような世界の中でシンクロする二人の女の子もそれぞれに魅力的で大変グッド。特にダンスホールで、二人がくるくる踊りながら次々と入れ替わるシーンは出色の名シーンでした。それがやがて悪夢のような残酷な世界へと塗り替わってゆくのも自然で素晴らしい。一言で表すなら、『マルホランド・ドライブ』のライト版とも呼ぶべき内容ですが、こちらは何処までもエンタメで最後まで楽しんで観ることが出来ました。ただ、残念だったのは、最後に明かされることの真相がいまいち腑に落ちないところ。特に物語の随所に登場する怪しげなお爺さん。恐らく観客のミスリードを狙ったんでしょうけれど、さすがに無理がある。また、肝心のサンディの正体もどんでん返しを狙いすぎて彼女の魅力が半減しちゃってて凄く勿体ない。とは言え、60年代の怪しげなソーホーの雰囲気やぞくぞくするようなミステリアスな世界観などは充分堪能できました。女性の社会的自立というテーマも今日的でいい。うん、7点!
[DVD(字幕)] 7点(2022-05-06 08:06:48)
246.  Swallow スワロウ 《ネタバレ》 
超一流企業の御曹司と結婚し、誰もがうらやむような生活を手に入れた専業主婦ハンター。ニューヨーク郊外の一等地に建つ豪邸に住み、自由気ままな日々を過ごしている彼女は、最近妊娠が判明し、これからますます幸せになることが約束されていた。だが、横柄でプライド高い夫は常に仕事が第一で妻の話などろくに聞こうとしない。何かと干渉してくる夫の両親も結局、産まれてくる子供にしか興味がない。そんな実は孤独で満たされない毎日を過ごしていたハンターはある日、ふとした好奇心からガラス玉を吞み込んでみるのだった――。次の日、トイレでようを足してみると、そこには昨日吞み込んだガラス玉が何事もなかったように存在していた。何かをやり遂げたような充実感を味わったハンターは、その日から次々と異物を呑み込んでゆく。画鋲、口紅、小さな置物、そして電池……。当然、それは夫とその両親にも知られることとなり、ハンターは無理やりカウンセリングと24時間監視する介護人をつけられてしまう。それでもハンターは、何かを呑み込みたいという衝動を抑えることが出来なかった……。異食症という心の病に侵された専業主婦の孤独な日常を美しい映像で綴ったヒューマン・ドラマ。今回この作品で異食症なるものをはじめて知りましたが、いやー、ちょっときつかったですね~。ビー玉や安全ピンまではまだ耐えられましたが、剝き出しの画鋲を呑み込んじゃうシーンとそれをトイレで排出するシーンはさすがに痛々しく観てられませんでした。血がべちゃっと付いてる便器の中に手を突っ込んで画鋲を探すとか正直、「誰得やねん、この映像!」と思わず停止ボタンを押しそうになっちゃいましたわ。でも、色彩感覚あふれる映像や知的でおしゃれな音楽の使い方など、全編にわたって監督のセンスをビシバシ感じるのでついつい観続けることに。すると中盤、主人公の衝撃の過去が明らかにされ、そのトラウマからこのような行動に走ったのだと分かると俄然、作品世界に惹き込まれている自分がいました。なるほど、これは男の身勝手な欲望に振り回される女たちの切実な哀しみに寄り添った物語だったのですね。女は子供を産む機械だと思っているような男たちへの一種の復讐として異物を呑み込んでしまう主人公。子供なんか産みたくないのに男のために仕方なく子宮を差し出した自分への罰という側面もあるのだろう。最後、様々な女性たちが行きかう女子トイレの映像で終わるのも良いセンスしている。そう、女はそれぞれに男が知らない悩みを抱えているのだ。とは言え、生理的に受け付けないシーンが幾つかあったので自分はもう一度観るのはちょっときついです。この監督の才能は確かだと思うので、次は違うテーマの作品を観てみたいですね。
[DVD(字幕)] 8点(2022-05-04 05:45:56)
247.  カオス・ウォーキング 《ネタバレ》 
西暦2257年、ここは地球から遥か遠くに浮かぶ、未開の植民地惑星。この地を人が住めるように開拓しようとやって来た先遣隊は、この星の原生生物の反撃に遭い、壊滅的な打撃を受けてしまう。そればかりか、男たちは自らの考えた思考が映像となって見えてしまう謎の現象「ノイズ」に悩まされていた。原生生物によって女がすべて皆殺しにされてしまったこの星で生まれ育った青年トッドは、そんな男社会の中で鬱屈した日々を過ごしていた。そんなある日、なんと地球からやって来たと思しき宇宙船が近くに不時着するのだった。そしてその宇宙船の生き残りの中には、彼が生まれてから一度も見たことのない〝女〟がいたのだった――。ヴァイオラと名乗る彼女は、トッドをはじめとする男たちの思考が丸わかりになるノイズに戸惑いながらも、地球に帰る道を探り始める。そんな彼女を執拗に捕らえようとする村の首長。トッドは彼女のために二人で村を逃げ出そうとするのだが……。男の考えていることがすべて映像となって見えてしまう謎の星を舞台に、未来を求めて走り出した男女をダイナミックに描いたSFアクション。今もっとも勢いのある若手俳優トム・ホランドとデイジー・リドリーが初共演ということで今回鑑賞。いやー、久しぶりにきましたね、こーゆー設定勝負の出オチSF。『ハンガー・ゲーム』が大ヒットして以来、一時期大流行りしていたこのタイプの映画って、とにかく荒唐無稽な設定を勢いとお金だけを大量に掛けたCG映像とで強引に見せ切るのが常。ただ、本作はそんな勢いもないし、お金もそんなにかかってなさそうだしで、正直イマイチな出来でした。本作の最大のウリは、男の考えてることが女に丸わかりになっちゃうという日本のライトノベルなんかにアリがちな設定。童貞男子が大喜びしそうな、「僕のこの好きという気持ちをあの娘に伝えたい!でも、そんな勇気もないし、フラれるのも嫌だし、なんか僕の想いがあの娘にいつの間にか勝手に伝わったら良いな。ついでに僕の日々考えてるエッチな妄想も伝わっちゃって頬が赤くなったりしたら、なんかもう……ヒャハ!」というこの設定も、イマイチうまく使いこなせていないような。ここら辺、やはり日本のラノベの方が上ですね。またここまで大風呂敷を拡げといて、最後は二つの村同士の小競り合いみたいなんで終わっちゃったのも肩透かし感が半端ない。それに、あの途中で出てくる原生生物も何のために出したのか分からないくらい中途半端に退場してしまったのも残念。まあ簡単に言うと、さして面白くなかったです。
[DVD(字幕)] 4点(2022-04-07 07:00:48)
248.  プロミシング・ヤング・ウーマン 《ネタバレ》 
彼女の名は、キャシー・カサンドラ。何処にでもいるような平凡なフリーターだ。町の小さなコーヒーショップで働く彼女は、もうすぐ30になろうとしている。実家で両親と暮らし、特に夢や理想があるわけでもなく、長い間彼氏もいない。そんなキャシーだったが、彼女には誰も知らないとある秘密があった。それは、夜な夜な濃い化粧をして酒場へと出向き、そこで泥酔したふりをして寄って来たスケベな男どもに制裁を加えること。下心満々で近づいてきた男どもは、必ず彼女の仕掛けた罠にかかり恐怖の一夜を過ごすことになるのだ。だが、それは当然危険と隣り合わせの行為でもあった。なぜ、キャシーはそんな危険を犯してまで男どもを憎むのか?それは彼女がまだ医大生だった時に、親友だったクラスメイトがとある事件がきっかけで人生を台無しにされてしまったことが原因だった…。心に闇を抱えたある一人の女性の孤独な復讐を描いたサスペンス・ドラマ。若い女はとにかくヤる対象としか考えていない男どもへと、そんな執念ともいえる憎しみを抱く主人公を演じるのはキャリー・マリガン。確かに凄く良く出来たお話で彼女の鬼気迫るような演技もあって最後まで目が離せかったんですけど、やはり男としては何とも居心地の悪い映画でした。自分は男ですが、長い間世間で生きていると「女は頑張った自分へのご褒美だ」と真剣に考えているような男どもが圧倒的に多いなとは感じます。そんな横柄で醜い男に自分は絶対ならないでいようと思う反面、自分も欲求不満を感じたら普通にAVも見ますし、日常生活で女性を図らずも性的な目で見てしまうこともあります。この映画はそういう男性の習性を全否定してるんですよね。恋愛小説の名手と言われ自分も大好きだった女性作家、島本理生さんが代表作『ナラタージュ』の中で、「男のお〇んちんなんて全部ちょん切ってしまえばいい」と書いていたのを読んで正直引いてしまったことを思い出してしまいました。でも、そんな居心地の悪さを終始感じながらも、それでもこの映画を面白いと思えてしまうのは、この感覚がとにかく振り切れているから。「男ども、あんまり調子に乗ってるとそのうち大事なものをちょん切ってしまうぞ!それこそ命懸けでね」という痛快さがとにかく最高なんです。その矛先は、男社会にうまいこと順応して生きている女どもへも向けられているのもフェアで良い。主人公が心惹かれる優しい彼氏もまた同じような過去を持っていたなんて、この男への不信感はもはや徹底している。未だ根強く残る男社会への笑えない寓話として、僕は最後まで面白く観ることが出来ました。自分を含めた男たち、あんまり調子に乗りすぎないように気をつけよう!ちなみに自分、島本理生さんは今も大好きです。
[DVD(字幕)] 9点(2022-04-04 05:39:39)
249.  モーリタニアン 黒塗りの記録 《ネタバレ》 
世界を震撼させた米中枢同時多発テロ。その直後にアルカイダとの関係が疑われ、アメリカの情報機関に拘束されたとあるモーリタニア人は、何の裁判も受けることなくキューバのグアンタナモ米軍基地に送られ、そのまま何年も拘束されることになる。しかもその取り調べは過酷な拷問を伴う非人道的なものだった。本作は、そんな理不尽な運命に翻弄されたとある青年の苦難の日々を弁護士と米軍検事双方の視点から見つめた実話ドラマだ。人権派のベテラン弁護士を演じたのは本作でゴールデングローブ賞を受賞したジョディ・フォスター、正義感に燃える米軍将校役には人気俳優ベネディクト・カンバーバッチ。監督は、社会性の強いエンタメを得意とするケビン・マクドナルド。と言う訳で今回鑑賞してみたのだが、正直自分は最後まで嵌まれなかった。一言で表すなら、「ザ・事実の羅列」。過酷な運命に翻弄されながらも決して希望を失わなかったこの一人のモーリタニア人のドラマは確かに凄いと思うのだが、それが映画的な面白さに繋がっているかというと自分は否と言わざるを得なかった。何故なら肝心のこの裁判の過程が何とも分かりにくいのだ。ジョディ・フォスター演じる弁護士が、結局この青年を無罪にしたいのか、それとも不当な拘束を今すぐ止めるように訴えたいのか、あるいはブッシュ大統領をはじめとする政権幹部を訴えたいのか、その目的がいまいち分かりにくい。なので法廷劇としてのカタルシスを最後まで得られることなく、淡々と終わってしまった。また、悪名高いグアンタナモ収容所での主人公の拷問の日々もシュルレアリスム風に描いているのだが、その映像も単純にセンスが感じられず何とも残念。これをもしデビッド・リンチやダーレン・アロノフスキーが撮ったら、悪夢的なイメージが炸裂する強烈なシーンになっていたであろうに。あの時代、テロとの戦いという美名の裏で、こんな理不尽な事実がまかり通っていた。そのことをより多くの人に知ってもらいたいというこの監督の思いには好感が持てるだけに、惜しい。
[DVD(字幕)] 5点(2022-04-01 01:40:14)(良:1票)
250.  アンモナイトの目覚め 《ネタバレ》 
彼女の名は、メアリー・アニング。かつて地元の海岸で発掘した化石が、まだ未発見だった貴重な恐竜のものだということが判明し、一躍時の人となったアマチュア古生物学者だ。発見した化石は大英博物館に展示されるまでになったものの、生来の気難しい性格からメアリーはすぐ世間から忘れられ、今は自ら採掘したアンモナイトの化石を扱う土産物店を細々と営んでいる。結婚もせず、年老いた母親と質素で侘しい生活をずっと続けてきたメアリー。そんな彼女の元にある日、都会で裕福な生活を送る古生物学者が訪れる。彼女の化石発掘技術に非常に感銘を受けた彼は、鬱病を患いずっと闘病生活を続ける自らの妻シャーロットをしばらく助手として雇ってほしいと提案するのだった――。当初は断ったメアリーだったが、多額の報酬に惹かれ渋々了承する。そうして始まった二人の生活。人生を半ば諦めた孤独な女性と夫から体よく厄介払いされた妻。社会から零れ落ちそうになっていた二人は、いつしか惹かれ合い、やがて一線を越えてしまう……。19世紀イギリスを舞台に、そんな許されざる恋に身を焦がす二人の女性を淡々と綴った文芸ドラマ。ベテラン女優ケイト・ウィンスレットと今最も勢いのある若手女優シアーシャ・ローナンが初共演ということで今回鑑賞してみました。ほとんど音楽も使われずひたすら海岸に打ち寄せる激しい波の音が流れ続ける中、この二人がただ黙々と化石採掘を続ける展開がずっと続くのですがそれでも見ていられるのはこの二人の演技力によるところが大きい。特に、もはや人生を諦めてしまったおばさんをじっとりと演じたK・ウィンスレット。ハリウッドセレブだということを忘れさせるほど完全にオーラを消していて、でもこの若き人妻に惹かれ始めていく辺りから内に秘めた情熱を取り戻してゆく姿を丁寧に演じていて素晴らしいとしか言いようがない。荒々しい海岸を背景にこの二人の危うい関係を美しく刻み込んだ、この監督の美的センスもいい仕事している。何だか中世の優れた絵画を観ているようでした。ただ、時折挟まれる二人のベッドシーンが妙に生々しかったのは恐らく賛否が分かれるところ。自分はちょっと直截的に過ぎるような気がしました。もう少し抑えてもよかったでは。とは言え、最後の二人の葛藤は何とも切なく、これから先、二人が少しでも幸せになってほしいと祈らずにはいられない佳品でありました。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-31 05:17:03)
251.  すべてが変わった日 《ネタバレ》 
マーガレットとジョージは長年連れ添った熟年夫婦。もはや老境に差し掛かろうかという歳になった彼らは、人生の良い時も悪い時もともに乗り越えてきた。中でも一番辛かったのは、結婚し赤ん坊が生まれたばかりだった一人息子が、乗馬中の事故でこの世を去ってしまったこと。それでも遺された孫だけを生きがいにこれまで頑張ってこれた。そんな孫の母親であるローナが、この度再婚することに。「大丈夫、二人の新居はすぐ近くの町だし、いつでも会いに行ける」――。そう自分に言い聞かせるマーガレットだったが、ある日、可愛い孫に手を挙げる義父の姿を目撃してしまうのだった。さらには、何の断りもなくローナが義父の実家へと引っ越してしまう。いやな予感に押しつぶされそうになるマーガレット。居ても立ってもいられなくなった彼女は、元保安官であるジョージに孫を探して連れ戻そうと提案するのだった。義父の実家がノースダコタにあるという情報のみを頼りにオンボロ車で旅立つ夫婦だったが…。息子を亡くし失意の中に生きてきた初老の夫婦が、連れ去られた孫を探して旅する姿を描いたロード・ムービー。名優ダイアン・レインとケビン・コスナーがそんな長年連れ添った夫婦役を演じているということで今回鑑賞してみました。とにかくこの二人の、本当に夫婦としてずっと暮らしてきたんじゃないかとしか思えないくらい自然な姿にやられちゃいました。もはや人生の終わりが見えてきただろう二人の枯れた佇まいがとてもいい。そんな夫婦が古い車で旅する前半部分は何とものんびりしていて、でも息子を亡くしたという哀しみも充分に伝わり、上質のロード・ムービーを観ているようでした。ところが後半、孫を強引に家へと連れてきた義父家族が登場してから作品の空気ががらりと変わります。特にこの家族を精神的に支配するお祖母ちゃんの強烈な存在感!次に何をするか分からない不気味な言動がすんごく怖い。でも、こういうきっついおばさんって結構居るよねと思わせるところがまた巧いです。物語はここから、明らかに虐待を受けているだろう孫とその母親を主人公夫婦がどうにかして救い出そうともがく展開になってゆきます。この脚本も良く出来ている。血縁的には孫にあたるのだけど、息子が死んで母親が再婚したのだから法律上は赤の他人。客観的に見れば、明らかにこの主人公の方が誘拐犯となってしまう。ここら辺、何とも歯痒い。そんな八方塞がりの状況を打開するために夫婦が最後に取った行動……。きっと孫を救うにはこの方法しかなかったのだと思うと、何とも言えない切ない余韻を残してくれます。観終わった後、「良い映画を観たなぁ」としみじみ思える良品でありました。
[DVD(字幕)] 8点(2022-03-29 02:02:41)
252.  レリック -遺物- 《ネタバレ》 
都会で自立した生活を送っている中年女性ケイの元にある日、警察から急な連絡が来る。田舎の森の中で独り暮らしをしている80代の母親が数日前から行方不明になっているというのだ。母は少し前から認知症の傾向があり、何とかしなければいけないと心配していた矢先の出来事だった。すぐさま娘のサムとともに実家へと向かうケイ。地元警察と協力し森の中を何度も探すものの一向に母親の姿は見つからない。だが、一週間後、何の前触れもなく母親が帰ってくるのだった――。「お母さん、いったい今までどこで何をしていたの?」。そんなケイの当然の質問にも、母親は話をはぐらかすばかりで一向に答えてくれない。とにかく見つかってよかったとしばらく実家で暮らすことになったケイとサムだが、しばらくすると母親の不穏な行動が目につくようになる。放心したように虚空を見つめていたかと思うと急に激昂して怒り出したり、夜中に誰ともわからない存在と一人喋っていたり……。これは普通に認知症の症状なのか、それともほかの何かが原因なのか。森の中の一軒家を舞台に、認知症に苦しむ母親とその娘と孫の葛藤を終始不穏に描いたサスペンス・ドラマ。とにかくこの作品の全編に漂う、じっとりとしたいや~~~な空気にやられちゃいました。ずっと暗い画面にひたすら暗い会話を交わし続ける登場人物たち、そしてその雰囲気をさらに助長するような不快な音楽。これらの合わせ技がひたすら観客の神経を逆なでしてきます。でも自分はこのいやな感じ、けっこう嫌いじゃない。特に何考えてるか分からないお祖母ちゃん(まあ認知症なんで当然なのですが)、裸でボーっと突っ立っていたり、笑顔で話していたかと思うと急に怒り出したりと、次に何するか分からない不気味さがすんごく恐ろしい。そこに認知症という病気の怖さも絶妙にブレンドしてくるところなんか、この監督けっこういいセンスしてるんじゃないですかね。まあアリ・アスター監督のヒット作『ヘレディタリー/継承』にだいぶ引っ張られてる感も否めないですけど(笑)。最後、がっつりオカルト要素を出してきちゃったのは自分はちょっと否の立場。現実的ともどっちとも取れるようなオチにしてくれた方が、より不愉快な余韻を残してくれたような気がします。とはいえ監督はこれが長編デビュー作ということなので、次作も期待して待ちたいと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-28 07:33:33)
253.  DUNE デューン/砂の惑星(2021) 《ネタバレ》 
広大な銀河を支配する帝国の片隅にある、砂漠に覆われた小さな惑星デューン。宇宙空間の高速移動に欠かせない香料を唯一算出するこの惑星を巡り、強大な権力を有する皇帝とこの地を新たに統治することになった地方貴族アトレイデス家の間にきな臭い空気が漂い始める。やがて皇帝と結託したこの地を今まで支配していたハルコンネン家の陰謀により、アトレイデス家の当主は暗殺されてしまうのだった――。残された彼の一人息子であるポールは、命からがら母とともにデューンの砂漠地帯へと逃げ延びることに。そしてその地には、砂漠の中に住む強大な砂蟲を神とあがめる誇り高き先住民族たちが暮らしていたのだった……。壮大な世界観を有するSF小説の古典的名作を、独自の手法でこれまでにないSF映画を幾つも手掛けてきたドニ・ヴェルヌ―ヴ監督が実写化したという本作、何かと話題だったので今回鑑賞してみました。いやー、この監督の演出は相変わらずくどい!!重厚で細部まで作り込まれた独自の世界観やスタイリッシュながら重々しいアクション・シーンなどは確かに見応えありましたけれど、ストーリーが余りにも静かに淡々と進んでゆくため自分は途中で何度かうつらうつらとしてしまいました。面白いっちゃ面白いんですけど、退屈っちゃ退屈。ヴェルヌ―ヴのこれまでの作品ってその両者のせめぎ合いの中で、最後まで観ると結果面白さの方が勝つというのがパターンだったんですけど、今回はぎりぎり退屈さの方が勝ったかなという印象。壮大なシリーズの幕開けということで仕方ないのかな。まあ次作に期待ということで。
[DVD(字幕)] 6点(2022-03-24 06:32:22)
254.  007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 《ネタバレ》 
超一流の諜報部員にして稀代のプレイボーイ、政府から唯一殺しのライセンスを許され、様々なハイテク武器を駆使して何度も世界を救ってきたエージェント、その名もジェームズ・ボンド。そんな彼の最後?のミッションを描いたシリーズ最新作。正直、自分は本シリーズとは昔から相性が悪いんですけど、何かと話題だったので今回鑑賞してみました。結果は……、残念ながら今回も全く嵌まれませんでした。映像やアクションシーンなどはどれもセンスがあってスタイリッシュで良かったとは思うんですけどね。特にオープニングの歌のシーンはかなり格好良かったです!でも、それ以降はどんどんと気持ちが離れてゆくばかり。やはり自分はこのジェームズ・ボンドというキャラクターが好きになれませんでした。こればっかりは好みの問題なので如何ともしがたい。
[DVD(字幕)] 5点(2022-03-24 05:54:47)
255.  マリグナント 狂暴な悪夢 《ネタバレ》 
彼女の名は、マディソン。何処にでもいるような平凡な専業主婦だ。だが、結婚して何年にもなる夫とは現在倦怠期の真っただ中。原因は、彼女が何度も流産を繰り返したことと、酒癖が悪い夫の暴力癖。その日も些細なことから口論となり、マディソンは激高した夫から壁に叩きつけられ後頭部を強打してしまう――。そしてその日からマディソンの日常は崩れ始める。なんとソファに寝ていた夫が、謎の侵入者によって無残な惨殺死体となって発見されたのだ。その不気味な顔をした恐ろしき殺人者は、その日を皮切りに様々な人を血祭りにあげてゆくのだった。さらに驚くべきことに、その殺人者が犯行を重ねるたびマディソンの心に白日夢となってその凄惨な殺人が再現されてしまう。果たしてこれは何なのか?原因を探る担当刑事は、事件の核心は養子だったというマディソンの失われた過去にあると突き止めるのだったが……。凶悪な殺人鬼によって文字通り悪夢の世界へと囚われてしまったある一人の女性の恐怖を描いたサスペンス・ホラー。監督は稀代のヒット・メーカー、ジェームズ・ワン。これまで数々の作品で観客を心の底から楽しませてきた彼の最新作は、そんな原点回帰とも言える血みどろ系のゴリゴリホラーでした。もちろん超期待して今回鑑賞してみたのですが、これがそんな上がりに上がりまくった僕のハードルを易々と超えてくる素晴らしいエンタメ映画でした!単純にむちゃくちゃ面白かったです、これ。冒頭から中盤まではちょっとお話の筋が掴みにくく、「シーン単体としては面白いけど、お話としてはどうなんだろ、これ」と思わせといてからの、後半の怒涛の伏線回収には完全にやられちゃいましたわ。特に、主人公の秘密が明かされる中盤のクライマックス!このシーン、かなりヤバいですね(笑)。これまで幾多のショッキングシーンを見慣れてきた僕でも思わず「ひえぇぇぇぇぇ¥#%!!」となっちゃいましたわ。このリミットの振り切り具合は素晴らしい。主人公が殺人鬼によって引きずりこまれる悪夢の世界もどれもセンス爆発で大変グッド。警察署でこの怪物が暴れまくるアクションシーンなんて終始キレッキレでご飯何杯でもいけます。うん、めっちゃくそ面白かった!9点!!
[DVD(字幕)] 9点(2022-03-21 05:01:02)
256.  スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム 《ネタバレ》 
誰もが知るスーパーヒーロー、スパイダーマンの大活躍を描いたエンタメ・シリーズ最新作。アベンジャーズに参入してしまった前作から、アンチアベンジャーズの自分としてはもう観る気が全く失せてしまったんですけど、サム・ライミ版からのファンとしての義務感から一応鑑賞してみました。冒頭、アベンジャーズシリーズからの続きみたいな展開にもうげんなり。指パッチンどうのこうのとか知らんし(怒)。純粋にスパイダーマンを楽しみたい自分みたいな人間にとっては、ニック・フューリーとかアイアンマンとのどうのこうのとかもうノイズでしかありませんって!!とはいえ、中盤に明かされる驚きのどんでん返しとかは素直に「おぉ」とはなりましたけどね。大量のドローンが飛び交う中でのバトルシーンなんかもいかにも金がかかってそうで、そこらへんはまぁ楽しめました。それだけに僕は、純粋にスパイダーマンの物語として楽しみたかったです。
[DVD(字幕)] 6点(2022-03-10 23:00:53)
257.  サンダーロード 《ネタバレ》 
やることなすこと何もかもがうまくいかない中年警察官ジムの悪戦苦闘の日々をほろ苦いユーモアを交えて描くヒューマン・ドラマ。まあやりたいことは分かるんですけど、自分はイマイチ好きになれませんでした、これ。恐らくこの作品に嵌まれるかどうかの試金石となるのが、冒頭、母の葬儀でブルース・スプリングスティーンの名曲「涙のサンダーロード」を踊ろうとする主人公が、ラジカセの故障で無音のまま踊るシーン。ここを面白いと思えるかどうかで、この映画の評価が変わるんでしょうね。自分は無理でした。なんかリアルにイタい人が変なことをしている感じで何とも痛々しくて見てらんないです。もっと全盛期のジム・キャリーばりに突き抜けてくれないと笑うに笑えませんって。その後も、この主人公が何か問題が起こると癇癪ばかり起こして周りに不平不満をぶちまけるところも好きになれませんでした。挙句、にっちもさっちもいかなくなると自棄を起こして酒に逃げる……。そりゃ嫁も逃げるし仕事もクビになりますわ。あと、最後のあの唐突な展開は何なんですか?伏線も何もあったもんじゃない意味不明な悲劇に唖然とするほかありませんでした。というわけで、自分は最後までちっとも楽しめませんでした。こればっかりは好みの問題なので如何ともしがたい。
[DVD(字幕)] 4点(2022-03-08 03:30:31)
258.  ヒルズ・ハブ・アイズ 《ネタバレ》 
ここはかつて政府による極秘の核実験が行われ、放射能によって汚染されてしまったアメリカの砂漠地帯。一帯は強固なバリケードによって封鎖され、中に入るには完全密閉された防護服を着ないと危険は免れない。そんな見捨てられた地にある日、キャンピングカーに乗った何も知らない一組の家族が通りかかる。定年退職を機にカリフォルニアまで旅する元刑事とその子供たち、長女とその娘婿の間にはまだ生まれたばかりの赤ん坊もいる。だが、そんな平凡な家族を丘の上から虎視眈々と見つめる謎の目が――。何もない砂利道で急にパンクするキャンピングカー。携帯も通じず、見渡す限り何もないこの不毛の地で途方に暮れる家族たち。そんな彼らに突如として異形の者どもが襲い掛かってくるのだった。銃を手にしたとても人間とは思えない恐ろしき怪物たちは、家族を一人、また一人と血祭りにあげてゆく。訳も分からずパニックへと陥る平凡な家族たち。果たして奴らは何者なのか?核実験による放射能で突然変異をおこした異形の者どもによって、恐怖のどん底へと叩き落される家族をノンストップで描いたスプラッター・スリラー。監督は、その容赦のないゴア描写で一世を風靡したアレクサンドル・アジャ。彼が悪名高い『ピラニア3D』で一気にメジャーになる前に撮ったという本作を今回鑑賞してみました。率直な感想としては、いやー、相変わらず中身がないです(笑)。でもその分、やり過ぎ残虐描写には相当気合が入ってます。斧で脳天直撃から始まり、散弾銃で顔バボーンやら、犬のハラワタくり抜いたりやら、挙句の果ては家族の目の前でお爺ちゃんを火あぶりにしたりしちゃいます。そして、この家族を襲う悪役たちの造形!放射能で奇形を患ったという設定なのですが、とにかく気持ち悪い!特に中盤に出てくる、頭が異常に膨れ上がって起き上がることが出来ずずっと寝たきりのミュータント。これ、夢に出てきそうなくらいエグかった……。もう最後まで、ポリコレ?何それ?って感じです(笑)。ストーリーの方も中身がない分、そんな異常者に追い詰められる描写はかなりキレッキレで最後まで楽しんで観ることが出来ました。犬のビューティー&ビーストも何気にいい仕事してます。最後のオチもシニカルで大変グッド。うん、なかなか面白かった。ただ、不謹慎極まりないですけどね(笑)。
[DVD(字幕)] 8点(2022-03-07 06:33:53)
259.  フロッグ 《ネタバレ》 
始まりは、10歳の少年の失踪事件だった――。人気のない森の中である日、一人の少年が謎の失踪を遂げる。現場に残されていたのは、少年が乗っていた自転車と緑色のナイフのみ。そしてそのナイフは、10年以上前に発生した連続誘拐殺人事件で使われた凶器と同じものだった。だが、犯人はすでに捕まり刑務所に収監されている。犯人が再び犯行を行うことは不可能だ。かつてその犯人を逮捕したハーパー刑事は再び、事件の捜査を担当することに。これは模倣犯なのか、それともかつての犯人は冤罪だったのか?難航する捜査を尻目に、今度はハーパー刑事の自宅で不可解な現象が続発するのだった。いつの間にか無くなっている銀食器、急に点灯するテレビ、そして家の中を密かに蠢く謎の影……。次第に追い詰められてゆくハーパー刑事とその家族たち。果たしてこの事件に隠された驚きの真相とは。少年誘拐事件をきっかけに、そんな不可解な現象に巻き込まれてゆくある家族を描いたサスペンス・スリラー。なんか思いっ切りB級感プンプンのそんな本作、さして期待せずに今回鑑賞してみました。ところがどうして、これがエッジの効いた演出の力が光るなかなかの掘り出し物でいい意味で裏切られました。物語の前半は余りにもお話がフワフワしてて「なんだよく分からない映画だな」と思いつつも、その不穏な世界観に引っ張られて見ていたんです。ところが物語の中盤、驚きのどんでん返しが!そうか、全てはそういうことだったのね!これは確かに予想が出来ませんでしたわ。まあネタとしては、ちょっと前の怪しいジジイをテーマにした某B級映画でも使われてましたが、見せ方としてはこちらの方が相当巧い。なるほどアレは実はそういうことで、アレはこいつのアレだったのね…ってこれだけ聞いてもさっぱり意味分からないでしょうけど(笑)。急に手持ちの手振れ映像に切り替わるのもいいセンスしてるし、なかなか面白いじゃん、これ!っと思っていたら、まさかの更なるどんでん返しが!いやー、これは完全にやられちゃいました。この脚本はかなり作り込まれてますね~~。明らかな低予算映画だけど、練られた脚本の力と工夫を凝らした映像の見せ方で幾らでも面白い映画が創れるという見本のような作品でありました。これは是非とも予備知識なしで観てもらいたい一本。
[DVD(字幕)] 7点(2022-03-03 03:37:30)(良:1票)
260.  ウィッチサマー 《ネタバレ》 
老木の根っこから生まれ、目についた家族の母親に成りすましては子供をさらって喰らうという恐ろしい魔女の恐怖を描いたオカルト・ホラー。何の予備知識もないまま、全米ナンバー1大ヒットという宣伝文句に惹かれ、今回鑑賞してみました。なのですが、これがもう看板倒れもいいところの恐ろしくつまらない作品でした。とにかく脚本が穴だらけ。こんな単純なお話なのに、見せ方が下手なのか最後までいまいちお話が掴みにくい!主人公が最初から骨折している理由もよく分かりませんし、途中から変な青春学園ドラマみたいになるのも違和感ありまくり。極めつけは、驚愕のどんでん返しという感じで明かされる最後のオチ。思いっ切りネタバレすると、主人公はすでに魔女に記憶を消されてて、実は本人も忘れてしまっていた弟がいたらしいんです(たぶん)。でも、伏線もへったくれもあったもんじゃないし、余りにも強引過ぎて「んなアホなー!!」と思わず突っ込んじゃいましたわ。肝心の魔女のホラー描写も画面が終始暗くて見辛いから全く怖くないし……。こんなレベルの低いB級映画がなぜに全米ナンバー1大ヒット?!と、思わずネットで調べてみたら、ちょうどこの映画が公開されたときはコロナ禍真っ最中で軒並み大作映画の公開が延期されて、唯一ドライブインシアターで細々と上映していた本作がうっかり全米ナンバー1になっちゃったというのが真相らしいですね。なんてラッキーな映画なんだ……(笑)。
[DVD(字幕)] 4点(2022-03-01 01:25:40)
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