241. チャップリンの総理大臣
雰囲気は好きだけど、全然おもしろくない。終盤のドタバタ劇も全く魅力がない。メーベルとの相性は良いんだと思っていたけど、そうでもないのか… [インターネット(字幕)] 2点(2015-05-31 09:25:06) |
242. メーベルの身替り運転
あのチャップリンが悪役を!しかも結構いきいきしています。撮影時にメーベル・セネットとトラブルがあったそうですが、ジョージ・ニコルズ作品よりもはるかに良い。映画監督チャールズ・チャップリン誕生のきっかけになった映画でもありますし、高評価です! [インターネット(字幕)] 7点(2015-05-30 19:06:48) |
243. 幻燈会
もうかんべんして欲しいくらいにつまらない。既視感ありあり。キーストン社の方針がそうさせるんでしょうけど、いくらなんでも同じアイデアを多用しすぎなんじゃないかと。チャップリンにスターリングの後釜として彼の真似をさせたがっていたジョージ・ニコルズ監督の作品はダメダメ。 [インターネット(字幕)] 2点(2015-05-30 18:35:39) |
244. 彼の好みの気晴らし
どうにも面白くないなあ。回転ドアのギャグは良いんだけど、他が…。チャップリンの才能が開花するのはまだまだ先。 [インターネット(字幕)] 3点(2015-05-30 18:05:17) |
245. もつれタンゴ
素顔のチャップリンを映画に出演させたことが本作の偉大なところ。でも、冒頭のチャップリンのギャグ以外はちっとも面白くない。三つ巴になってもなあ…。 [インターネット(字幕)] 2点(2015-05-30 17:47:46) |
246. 新米活動屋
チャップリンが一目惚れしたキーストンガールはメーベルじゃないみたいです。チャップリンをボコボコにしたのがメーベル。チャップリンが撮影中の女性に近づく男をふっ飛ばした、その彼女がメーベル。二人の絡みは面白かったー。でも、やっぱりキーストン社の映画は苦手です。マック・セネットの映画も全部こんな感じだったんだろうか?ジャック・タチがマック・セネットに会いたがった理由をまだつかめずにいます。 [インターネット(字幕)] 5点(2015-05-30 17:37:54) |
247. 夕立
スターリングの演技を見ているとゲップが出るほど彼が苦手なんですけど、本作は結構面白かったですよ。爆笑するほどじゃあないけど、クスクス笑いくらいなら。女性とスターリングのやり取りは退屈なんだけど、チャップリンが加わると途端に面白くなる。騒動に巻き込まれてゾンビみたいになっちゃう人がお気に入りです。 [インターネット(字幕)] 6点(2015-05-30 17:20:55) |
248. ヴェニスにおける子供自動車競走
映画としての見せ方、チャップリンがカメラに映ろうとする方法に工夫がないにもホドがあるけど、笑えたから問題なし。鬱陶しくて笑えました。 [インターネット(字幕)] 7点(2015-05-30 13:05:14) |
249. 成功争ひ
チャップリンの髭以外に面白いと思えるところはなし。デビュー作ということ以外に特筆すべきことなし。 [インターネット(字幕)] 2点(2015-05-30 12:29:11) |
250. 大いなる幻影(1999)
《ネタバレ》 セリフではなくシーンで語るタイプなので非常に疲れる。雰囲気とシーンの組み立てがオフビートでいい感じではあるんだけど、あまりにも断片的すぎて…。社会に溶けこむことができない二人はお互いに依存しなくてはいけない状態なのですが、ハルが仕事をしている気配はない。サチに経済的にも精神的にも依存しているのに二人の関係は良好ではないらしい。二人で遊びに行くとそこそこ楽しそうだけど常にすれ違っている。中盤からは孤独を匂わせるメタファーが頻出するようになり、なんだかよくわからない終わり方でさようなら。うーん、どうしたものか。 [DVD(邦画)] 5点(2015-05-27 06:19:14) |
251. チャップリンの独裁者
《ネタバレ》 すげえな。希望を込めたメッセージ性ばかりが強調されて語られがちな本作ですが、コメディとしての完成度が過去作と比べてもトップレベルじゃないですか!笑いっぱなしでした。突拍子もなく挿入されるハンガリー舞曲のギャグは最高!客の困惑する表情がたまらんです。『担へ銃』でも見られた戦争をユーモアに昇華する神業も相変わらず冴えていましたし、独裁者同士の小学生みたいな食べ物を使った喧嘩も、チャーリーとハンナのデートを見送る人たちも、地球の風船で戯れるヒンケルも…心に残るシーンが多くて書ききれません。『モダン・タイムス』があまりおもしろいと思えずチャップリンの長編作は敬遠してきましたが、観てよかった。本当によかった。突撃隊による暴力と恐怖、チャップリンのユーモアの対立はまさしく桂枝雀の緊張と緩和理論を体現しているように思います。緊張が一瞬緩むことで笑いが生じると。最後の演説は素晴らしいとは思いますが、本作のラストに相応しいかと言われると微妙で、演説部分だけの6分間の動画をYouTubeで観れば感動するかもしれないけど、作品の最後だと蛇足感があるかなと思います。ともあれ、いい映画。 [インターネット(字幕)] 9点(2015-05-26 04:29:23) |
252. コヤニスカッティ
《ネタバレ》 途中までは眠たかった。テレビの性能をよく見せるために家電量販店で垂れ流しされている映像のような印象を受けました。しかし、「Cloudscape」以降の映像には夢中になってしまい、眠気がどこかに吹っ飛んでしまいましたよ。 特に気に入っているのは「The Grid」。人、光、流れの3要素を早回しで写しているだけのように見えますが、映像に娯楽性があること、作品全体を通じて行われる資本主義批判の最も直接的なものがあること、そして本作への世間の反応を表すようなスローモーションがあることが素晴らしい。ジガ・ヴェルトフはレンズは人間の第二の目となり、映画には映画の真実が存在することを『カメラを持った男』で示しましたが、本作40年後の『カメラを持った男』であると言えるのです。 人間の目では絶対に観ることができない早回しの映像、それに伴う光の残像の美しさ。今では頻繁に見かける表現ですが、何度も繰り返し見せられることで感覚が麻痺してきて、一種のトリップ状態になってしまいます。この感覚がとても楽しい。楽しさの中にメッセージが込められていて、例えばソーセージが大量生産される映像の後に空港のエレベーターを映す。ソーセージと人間が同じように大量生産されているじゃないかという痛烈なメッセージです。作品全体を包み込む資本主義批判への世間の目は本チャプターの中で数少ないスローモーションの場面で表現されます。ある者は撮影に対して無関心で、ある者は迷惑がり、いらだちを見せる。ある意味本作で一番痛烈な場面と言えるでしょう。 さらに、本チャプターの、地ひびきのような重低音と賛美歌のようなメロディと合唱が融合した奇妙なトラックもいい雰囲気を醸しています。映画音楽において重低音は重要なんですよ。簡単に不穏な雰囲気を演出することができる。 とにかく、良いドキュメンタリー映画でした。 [DVD(字幕)] 8点(2015-05-25 17:57:59) |
253. 大列車強盗(1903)
ぎこちないパンやフィルムへの脚色が楽しい。「映画史において重要作な作品」であり、現代人が見て楽しめる代物とは言えないかもしれません。エンタメを求めて見るのは難しいよね。演技はどうしようもないし、話運びも大したことはない。初期映画ってのはこんなもんです。ただ、銃撃戦はなかなか良い。観客に向けて銃をぶっ放すサービス精神も好きです。同監督の『アメリカ消防夫の生活』と比べるとかなり出来が良く、アメリカ初期映画を代表する1本として映画ファンは必ず見ておくべきだと思います。スピルバーグだけが映画じゃないよ。 [インターネット(字幕)] 5点(2015-05-25 09:16:52) |
254. チャップリンの拳闘
もっと面白かった記憶があるんですが、ピンときませんでした。観客をあきさせないように演出しているのはわかるんだけど、観客が待つ時間が長いように感じます。ボクシングシーンもよりも面白いのはその直前、トレーニング用具を使ったスラップスティックでした。コメディアンに長い棒状の物を持たせてはいけない! [DVD(字幕)] 5点(2015-05-24 20:53:33) |
255. マタンゴ
《ネタバレ》 処女性・人間性の象徴である明子と食欲・性欲の象徴である麻美の奪い合い。弱い男は欲に負けて麻美を奪い合い、無事食欲・性欲を手にしたら今度は人間性も…ってそんな都合のいい話はなかったね、という話。あんまり好きではない。 思ったよりもキノコ人間が人間らしくてがっかりしたけど、特撮は良かったのではないかと思います。異世界感がありました。徐々にキノコが身体を支配しつつある光景は怖かったし、ラストのドッキリもいい感じでした。筋肉少女帯の『マタンゴ』という曲は「タバタバ胞子を振りまくよ」と歌っていたので、多分胞子にやられたんでしょうね。あの島に流れ着いたが最後、キノコを食おうが食わまいがキノコになるということか。 [レーザーディスク(邦画)] 5点(2015-05-22 21:14:52) |
256. 誓いの休暇(1959)
《ネタバレ》 愛おしい…。観客は主人公が死ぬことをあらかじめ知らされているということが大きな作用をもたらしているのではないかと思います。そうでなければ、貨物車内から始まる小さな恋や浮気妻への葛藤と機転の効いた判断、そして疾走する母の姿にここまで感動したかどうか? アリョーシャが帰路で出会う人達は基本的に対立構造になっていて、観客は潜在的にこの事を意識します。すると、2人の兵士の親たちを意識せずにはいられなくなる。一人は怪我で動けず、もう一人はおんぼろの車を運転していて、思うように動けない。さてアリョーシャの母親はというと、息子に会うために全力疾走するわけです。これは…号泣じゃないですか。石鹸を受け取った父は今すぐにでも息子を抱きしめたかっただろうし、アリョーシャを駅まで運んだ母はおんぼろの車を飛ばして息子に会いに行きたかったはずです。それが叶ったのに、たったの2,3分でまた別れなければいけない。これほど惨い感動があるかね…。究極の反戦描写ですが、戦争がなければ体験することがなかったエモーションです。映画は戦争がなければ既に衰退していたかもしれないわけですし、映画ファンは戦争に感謝しなければいけない面も、実はあるんです。その辺りを痛感させられて、さらに泣けました。 [DVD(字幕)] 9点(2015-05-22 21:07:34) |
257. タワーリング・インフェルノ
《ネタバレ》 すげーーーー!てんこ盛り!アクション、ドラマ、サスペンス、スペクタクル…てんこ盛りだ!全部乗せだ!正直言ってご老人たちのドラマは必要ありませんよ。でも時間を埋めるためには絶対に必要なんですよ!なにせこれだけのアクションを詰め込んだんだ、時間はいくらあっても足りない。その穴埋めのためにはどうでもいいドラマのひとふたつ必要になってしまうんですよ。ハリウッドのビッグバジェット映画の問題点とも言えますが、その分楽しませてもらったので文句はありません。本作では因果報応というテーマのもと、秘密を抱える人や単なる悪人が死に様を晒すのに全く情緒がない!ああ、人が死んだ…悲しいねえ…なんて感情は、少なくとも悪人に対しては存在しないわけです。全ての元凶が死んでも「パニックは収まったよ」程度の扱い。でもそれがいいんじゃない!火災を軽視していた社長が生き残ったのは、彼が一般人の代表だからでしょう。普通の人間は、直面する災害を軽視しがちです。ことの重大さに気づいた時には後の祭り。手の施しようがありません。でも、それが普通の人間なんですよ。映画にはヒーローが存在し、彼らは人間の範疇を超えた超人なんです。ポール・ニューマンもスティーブ・マックイーンも超人的活躍で観客を楽しませてくれる。その反面、一般人代表のキャラクターも存在し、純粋な悪人では無いが故に命は助かる。本作は娯楽作であると共に、災害の危険性と危機察知能力を高めることを観客に訴えかけています。単純な娯楽じゃない。映画だけが請け負うことができる重荷じゃありませんか? [DVD(字幕)] 8点(2015-05-16 03:18:02) |
258. ラン・オールナイト
《ネタバレ》 『96時間』シリーズにいまいち乗りきれなかった私でも楽しめた。話はだいたい同じですから、『96時間』が好きな人は楽しめるんじゃないかと思います。昔はすごかったらしいジジイが家族のために頑張るんだけど、アクション以外に見どころがあるのが良い。経歴やかつての振る舞いから父を嫌い、カタギとして幸せな生活を送る息子にひたすら尽くすんだけど理解されず、俺達はあくまでピンチだから助け合うんだという二人の関係が崩れ、ようやくお互いを理解できるようになったのに…。悲しいけど、これでいい。リュック・ベッソンには作れないだろうな。超能力ないし(超人だけど)。作り手は明らかに『96時間』を意識しているし、『96時間』後のリーアム・ニーソンを起用しているということに自覚的。だから家族を主人公との対比に設定し、成功させているのがエラいですね。 [試写会(字幕)] 7点(2015-05-14 03:58:29) |
259. その男、凶暴につき
《ネタバレ》 どいつもこいつもキチガイじゃありません。ガキです。冒頭から一貫して登場人物は子供っぽい。我妻も清弘もワガママで上司の命令など聞く耳もなく、吉成署長は出世の事しか頭に無く、我妻の同僚たちは喧嘩っ早い。頭で何も考えていないかのようです。結局、最後のセリフどおり「バカじゃない」連中だけが生き残り、あれだけの事件があっても街や組織は変わらない。最後にクローズアップされた女性のように、なにもしないのが一番利口だとでも言いたいような映画です。雰囲気が重く、中盤からは常に緊張感を伴うシーンが続くのに、ビートたけしは観客を笑わせにくる。アドリブセンスの良さが光っています。我妻の妹が輪姦されてるのに画面の奥ではゲイと短気な男の喧嘩が始まったり、全く必要のないシーンを混ぜてくる。この辺りの緩急はさすが天才芸人だなといった感じです。北野映画の中で一番好き。 [DVD(邦画)] 8点(2015-05-14 02:47:34) |
260. 大学は出たけれど(1929)
《ネタバレ》 サンデー毎日だけが残るような作品でした。田中絹代が田舎娘を演じたら右に出る女優はいないな、とかそんなところで、確かに12分の現存フィルムでも物語はきっちり成立しているんだけど、あまり面白いとは思えませんでした。不況だけど狩りにも大卒だ、受付みたいな「女仕事」はできるものか!と見栄を張るも町子があっさり仕事を見つけてきちゃった…良いですよね。でも、会社の社長ははっきり言って悪人でしょうよ!「苦労したねえ、その気合なら社員としてぜひ」じゃねえっすよ!これ美談じゃねえよ!主人公はあやうくバーで働く町子のヒモになるところだったぞ!こっちのほうがよっぽど皮肉が効いてると思うんですけど、部屋に飾られていたのはロイドのポスターですから、まあそっちになるのね。あんまり好きじゃないけど。 [DVD(邦画)] 4点(2015-05-11 17:09:09) |