Menu
 > レビュワー
 > タケノコ さん
タケノコさんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 578
性別 男性
年齢 50歳
自己紹介 管理人さま、レビュアーのみなさま、いつもお世話になっております。

タケノコと申します。

みなさまのレビューをとても楽しみにしています。
( まるで映画のように、感動し、笑い、ときに泣きます )


よろしくお願いいたします。

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1234567891011121314151617181920
212223242526272829
投稿日付順1234567891011121314151617181920
212223242526272829
変更日付順1234567891011121314151617181920
212223242526272829
>> カレンダー表示
>> 通常表示
261.  エル ELLE
ピンポイントで。個人的には一堂全員集合の食卓のシーンが映画的高揚の頂点でした。この場面、敵対心、嫌悪感、倒錯した愛、、それぞれの思惑を想像するだけでハラハラ可笑しくて仕方ない。もちろん、この楽しいお食事会に向けて、ここまで登場人物たちのしがらみをしっかりと描いてる。あとは冗長ぎみでちょっと長いかな、って感じなのですが、そこは眠気覚ましにおっぱいが登場するいつものバーホーベン、最後まで楽しませていただきました。ちなみに、キリスト教には "隣人愛" という教えがあります。他者への愛、身近な人々への愛、の意味なそう。でもその愛のカタチについては述べられておらず、そのカタチは人それぞれということでしょうか (笑)
[DVD(字幕)] 7点(2019-08-30 10:50:16)
262.  トイ・ストーリー4 《ネタバレ》 
まず感じたのは、シリーズの中では圧倒的にロケーションが素晴らしい。古き良き遊園地にアンティークショップ「セカンド・チャンス」、このレトロでノスタルジックなロケーションをおもちゃたちが所狭しと走り回る光景は、否応なしに心躍ります。だから視覚的にはシリーズ最高ではないでしょうか。しかし内容としては、このサイトのレビュアーさんの投稿を読んで、鑑賞中に感じていた違和感がスッキリしました。確かに、このシリーズは人間とおもちゃの関係 (ルール) があってこそ。何だかウッディたち、飼い主の手を自ら離れた野良犬、、いや野良おもちゃになっちゃいましたね。トイ・ストーリーであることのポリシー (こだわり) を簡単に捨てたことは残念。しかしそれ以上に残念なのは、、名作「トイ・ストーリー3」が本作の登場によって色褪せたこと。続編がないこと、いや、ないと思っていたからこそ、あの終わり方は最高の結末でした。ボニーとおもちゃたちの、短いが幸せであろう "これから" を想像してワクワクしたもんだ。 (それがあっという間に飽きられて、フォーキーってねぇ・・) これからはもう、大好きな「トイ・ストーリー3」を観直しても、ラストの感動はもうない、これが続きではきっと素直に感動できない。
[映画館(字幕)] 7点(2019-07-26 21:47:42)(良:2票)
263.  万引き家族 《ネタバレ》 
公開直後に映画館で観ました。カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞したことは確かに立派ですが、出来としては特に騒ぎ立てるほどのことはない、いつもの是枝監督の映画と思います。過去にもっと優れた作品はあるので、なんであえて本作が? っていう感じでした。本作、当時はいろんな意味で炎上気味でしたね。受賞の宣伝効果は大きな期待をさせたようで、「 思ったほど面白くなかった・・」 といった落胆の心境で酷評したくなる気持ちはわかります。しかし驚いたのは、万引きを助長するとか題名が教育上よくないとか、そういった意見が酷評の多数だったこと。私はこの内容が万引きを助長するとは思えません。むしろ、こういった悪いことは止めよう、と改心したくなる気がしますが? ちなみに、受賞について是枝監督は安倍政権の祝意を体よくお断りしたそうです。当然でしょうね、、万引きでようやく食いつなぐ貧困層のお話なんて、暗に政権 (政策) 批判をしているわけで。「盗んだのは、絆でした」にひねりをきかせて、あえて (体制側に向けた) 好戦的な題名にした試みは面白いと思います。でも、思っていた以上にその代償は高くつきました・・。良くも悪くも、人騒がせな映画であったことは間違いありません。
[映画館(邦画)] 6点(2019-07-18 23:11:51)
264.  パイレーツ・ロック 《ネタバレ》 
この人たち毎晩飲んだり食ったり騒いでいるけど、散らかった後片付けはしないの? みなさん、いつもお洋服キマッていますが、洗濯はいったいいつやってるの? ビル・ナイの高級スーツはいつクリーニング出してるの? まぁ家事全般はいいや。でも船なんだから舵取りしてる人を一回くらいは映そうよ。表面的な部分ばかりで船上の生活感が一つも感じられないと言うか、、序盤でそのへんが気になると最後までダメですね。設定上、頭の固い体制側の人は必要でしょうが、悪役ポジションの存在に対して和解するなり罰を与えるなり、オチがないのも気になりました。生命線である音楽すら、ロックだロックだと叫んでいるだけで、まるで心に響いてこないのはなぜだろう? 確かに曲はよかったですが、それは単なるBGMとしてです。自分には合わない映画でした。
[DVD(字幕)] 3点(2019-07-14 13:10:26)
265.  北京ヴァイオリン 《ネタバレ》 
冒頭、散髪を終えたチュンが、しっかりと散髪代を請求されます。知人の結婚祝いに一曲弾いたチュンは、その謝礼としてお金をもらいました。そして、北京ではヴァイオリンのレッスン料は高そうです。本作は "お金" のやり取りを印象的に見せることによって、田舎の貧困層が北京で成功することの (経済的な) 厳しさを描いていきます。金、金、金、、やはりこの国でも渡る世間は金ばかりか、、といいかげん嫌気がさしてきたころ、最後の最後に感動のヴァイオリン独奏会が待っています。見返りを求めない、たった一人のための独奏会。息子は成功を捨ててまで、父の無償の愛に応えました。結局のところは、本当に大切なものはお金や名誉ではない、という普遍的なテーマですが、やはり音楽の力は偉大でした。この場面、私は感動しました泣きました。紅一点のリリ (チェン・ホン) とそのエピソードはこの映画に必要なの? というツッコミどころもありますが、富裕層の描写は必要でしょうし、何より彼女のおかげで (ヤローばかりの) 暑苦しい映画にならずに済みました (笑) こんな役でも一番ギャラもらってんだろうな~ などとやっぱりお金のお話で締めくくることにします。
[DVD(字幕)] 7点(2019-07-11 22:49:31)
266.  きっと、星のせいじゃない。 《ネタバレ》 
個人的に想像していた展開と大きく違うことが二つありました。一つは、ガス (A・エルゴート) が死んだこと。予告編から、彼女が亡くなるストーリーと勝手に思っていたので、これは予想外でした。もう一つは、作家 (W・デフォー) に会いに行くエピソード。きっと作家は良識人で、遠路はるばる会いにきた二人を温かく迎える展開だろう、と想像していたので、彼のぞんざいな出迎えには驚きました。さすがは変人W・デフォー、でも彼の存在が良くも悪くもこの映画を引き締めています。彼の存在がなければ、きっとありがちなお涙頂戴の難病モノになっていたのでは? S・ウッドリーは超美人ではありませんが、個性的で光る存在感がありました。逆にA・エルゴートは確かにイケメンですが、個性がないかな。むしろ、友人のサングラス君の方がインパクトありました。 「きっと、星のせいじゃない。」 残念な邦題が多い中で、これはひねりが効いていて、うまい邦題。そして何より、死の恐怖を隠して、あえて明るく振る舞う二人の心境がとても伝わってきて、心を打たれます。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-07-10 22:42:19)
267.  アバウト・シュミット 《ネタバレ》 
J・ニコルソンが「普通の中年」になりきっていて、カッコーもシャイニングも、一度だってちらつかせないところはさすが。 (顔も体型も当時の面影ないから当たり前、とは言わないで (笑) ) 映画としては、各人のスピーチがよいアクセントになっています。冒頭にある、後任のクソ面白くないスピーチと友人の白々しいスピーチ。彼らの心がこもっていないスピーチが伏線的にあるからこそ、最後のJ・ニコルソンのスピーチが心に強く響きます。 (個人的には結婚式のスピーチは半分アドリブと思っています) "ドア" や "時計" といった小道具の使い方も効果的でした。会社を去るとき、家に帰るとき。誰かを迎えるとき、誰かに迎えられるとき。それぞれ、ドアが開くことによって目まぐるしく展開 (人生) は変わり、時計の秒針をさり気なく映すことによって、彼の人生に関係なく時は過ぎ行くことを印象付けています。気になった点。娘婿の家族たちのキャラがよくわからないのは仕方ないとしても、娘と旦那の馴れ初めくらいは会話の中でほしいところ。ベッドに横たわるJ・ニコルソンにキャシー・ベイツの姿は、まるでミザリーのようで笑えるが、おっぱいはいらない。最後、多くを失った彼の心を浄化したのは、家族でも同僚でもなく、皮肉にもはるか遠く顔も知らないアフリカの子、そして彼が書いた絵ということ。ここまできてやっと、"About Schmidt" という題名を不意に思い出して、家族とは一体なんだろう? と僕は考えてしまいます。
[DVD(字幕)] 7点(2019-06-25 00:04:51)
268.  長いお別れ 《ネタバレ》 
だいたい、前作「湯を沸かすほどの熱い愛」と似ています。大切な人に (ゆっくりと) 訪れる死とお別れ、それに向き合い明るく送り出そうとする家族たち。笑いもありますが下ネタがないので、老若男女問わず安心して観れると思います。 (山田洋次監督の笑いに近いかな?) そして、、良くも悪くもお涙頂戴、なんですよね。三女優を泣かせるウェットなシーンがとにかく多くて・・ちょっと興ざめかな。裕福だけど心が満ち足りない暮らしを対比して描く意図にしても、アメリカのパートは長すぎるし。だからいろんな意味で長い映画だったな、、と。 (題名にかけてるわけではありません) とは言え、本作の山﨑努さんはよかったです。おそらく最初で最後ではないだろうか、笑いに徹した山﨑努さんを観ることができたのはとても貴重かも。願わくば、この名優に主演男優賞を。以下余談。洋食屋のママが「誰かいい人いないの?」とふみ (蒼井優) に尋ねましたね。いい人、いましたね (笑) 何と本作を観た数日後に突然の婚約発表、ぶっ飛びましたよ。
[映画館(邦画)] 6点(2019-06-23 22:48:59)(良:1票)
269.  団地 《ネタバレ》 
主要キャストの年代や昔ながらの団地といったロケーションから、昭和を感じさせる雰囲気は好きです。全く予想もしなかった大胆なSFであったり、ファンタジー色が強いことは嫌いではないし、むしろ面白い展開だと思う。でも本作の失敗はそこではないと思う。それは皮肉にも「団地」であること。根拠のない噂話しや切りたくても切れない複雑な人間関係、といったあたりが団地が舞台であることの面白みと思っています。だから、前半の展開はよかった。そして、このまま人間たちのドラマだけで行って欲しかった、という思いが強い。残念ながら、この展開だと本作が団地であることの必要性が特にはありません。題名「山下ヒナ子、無知との遭遇」あたりでよかったと思うが。
[DVD(邦画)] 5点(2019-06-13 22:05:32)(笑:1票)
270.  ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 《ネタバレ》 
とても楽しかったです。我らが日本のゴジラが時代を越えてハリウッドでも大いにリスペクトされていることは、やはり嬉しく思います。最初にキングギドラと対峙した場面は鳥肌が立ったし、最後に怪獣たちがゴジラにひれ伏す演出とかサイコーでしたね。 (題名は伊達じゃなかった!) そして、、モスラは可愛い! なぜかセクシーなんだよな~ 不思議 (笑) この迫力は大スクリーンで観て本当によかったと思う。でも気になった点もいくつか。それは大体、人間たちが関わる部分です。怪獣が暴れる場面 (映画の大部分ですが) 、展開もカットも忙しくて、誰が今どこにいるのか、人間たちの位置関係に全くついていけない。サリー・ホーキンスさんはいつ誰にやられて死んだの? そして特定の人間とその家族を延々とフォーカスするのは毎回どうかと? この状況下ですからね、、生と死と人生のドラマ、みんなありますよ。て言うか、仕事の現場に家庭のいざこざ持ち込みすぎでしょ、この人たちは。冷静に振り返ってみると、むしろ被害拡大させてた気がしますよ。
[映画館(字幕)] 7点(2019-06-13 17:26:56)
271.  アメリカン・アニマルズ 《ネタバレ》 
映画の売りである、事件の当事者たち本人に語らせる手法は確かに斬新で面白い。でもそんなのどうでもよくなるほど、「アメリカの鳥類」強奪ミッションが笑えました。その手際の良さはオーシャンズ11やレザボアドッグスのようにスマートでクール、、ではもちろんありません (笑) 計画性なし、行き当たりばったり、挙句の果てに仲間割れ。でも彼らはいたって真剣そのものだから、そのギャップに爆笑しました。本作は冒頭で "実話に基づいた" ではなく "実話" と強調しておきながら、終盤ではウォーレンのオランダ遠征には架空の登場人物がいたことを仄めかしています。確かに、出来事として記録された事件一つ一つは真実として、語られたことが全て本心なのか真実かは本人以外わかりませんよね。例えば、突如として道に現れたあの "鳥" はとても意味深な場面ですが、そもそもこれは果たして現実なのかと? だから、なぜ本作は大金やダイヤモンド泥棒のお話ではなく、オーデュボンの画集「アメリカの鳥類」なのか、そこには意味があると思います。確かに彼とその本は実在します。でも本に描かれている"鳥"となれば話は別です。実はその鳥が全て本当に実在したかどうかは、オーデュボンのみぞ知る、なんです。だって誰も自分の目で実際に見たわけじゃないでしょう? つまりこの映画、実話 (真実) を売りにしていることはタテマエで、ホンネとしては自分の目で見たことだけを信じよ、と挑発的に言っている気がします。
[映画館(字幕)] 7点(2019-05-26 23:00:59)
272.  旅するジーンズと16歳の夏 《ネタバレ》 
当時、僕は4人の女子を見て、A・タンブリンが最も個性的でうまいし、一番長く (映画界で) 残ると思った。 で、B・ライヴリーはキレイなだけやし真っ先に消えるな・・と予想した。 そして現在、、見事にハズレましたね (笑) 本作はもう少し評価が高くても良さそうだが、やはり美女二人がイケメンとうまくやる展開が女子たちの反感を買っているように思われる。 なので、ティビーとカルメンがイケメンとよろしくやるよう、役をシャッフルしても面白そうだが?  (一例) リーナがカルメン家へ ← 〇 これはいけそう。 ティビーのギリシャ編 ← △ ヲタクに海は似合わないか? ブリジットがスーパーでバイト!? ← × ない。彼女がバイトするならコンパニオンでしょう。 残るカルメン、、イケメンとうまくイケるか? ← ×× ない。恋愛以前にサッカーできる気が全くしない。  他、何パターンか試行錯誤してシミュレーションするも、シャッフルはするべきではない、という結論に至りました・・。 はい、本作はとてもよく考えられた完璧なキャスティングでございます。
[DVD(字幕)] 6点(2019-05-05 10:24:45)
273.  七人の弔 《ネタバレ》 
本作の父親役の人選に当たり、役者に求められる資質 (条件) は意外と多くて、選考もそれなりに難航したように思う。 ①胡散臭い ②金持ちに見えない ③幸うす感がハンパない。 うん、全員完璧に満たしている。よくこれだけ集めたもんだ (笑) テーマはシリアスだが、カラオケのデュエットは馬鹿っぽくて不謹慎にも楽しいし、車椅子のじいさんの大失言 (ボケ) にダンカンがケリでツッコんだり、たけし軍団らしいコントが随所にあって、なかなか笑わせてくれます。そのお偉いさんたちが黒塗りの高級車で登場するところ、まるで北野映画のようでしたね。出来としては、親子一組の関係をそれぞれ回想で説明したり、テレビドラマ演出が多いように感じた。何より、子の虐待や臓器売買といった社会派でありながら、ちょっと茶化しすぎていてガツーンと心にくるものがなかったかな。自分たちのしていることに無責任・無頓着な大人たち、を皮肉った映画なんでしょうけど。
[DVD(邦画)] 5点(2019-05-04 17:27:51)
274.  サッドティー 《ネタバレ》 
冒頭、まさかの競歩に不意をつかれる。ぐるぐるグルグル、いつまでやるんかい、、と見ていたらまさか鳥たちにね、、(笑) この予想通りいかない感じ、いいね~。好きなんだよなあ。男たちの恋。ボンさんは妄想がすぎるし、早稲田は早稲田通りのように一方通行だし、朝日はまるで競歩のように止まることを知らない。彼らはストーカー予備軍の黒い三連星だが、今泉監督は優しいから、こいつらは少しピントがずれてるだけ、と言っている。次、女たち。夏 (イチゴ) は男を見る目なさすぎだし、夕子はやや浮気性な感じだし、棚子は売り物の洋服着て微笑んだりとか思わせぶりにもほどがある。人が誰を好きになろうが勝手だし本作は男女全ての恋に肯定的ですが、DV男だけは例外。彼の行為は肯定のしようがなく犯罪的行為なので、唯一マトモに顔を捉えられていませんね。本作のテーマである恋愛観とはそう、、例えるなら柏木のヘアスタイルのようなもの。誰がどこから見ても滑稽だけど、それおかしいよとは言いにくいもの。そもそも、本人の主観的なこだわりだから、他人に「それ間違ってる」とか言われる筋合いもないしね。
[DVD(邦画)] 8点(2019-05-02 19:55:08)(良:1票)
275.  愛がなんだ 《ネタバレ》 
私が期待していた今泉監督の映画と違った、というのが率直な感想です。若々しさがなくなったと言うか・・。サッドティーや「パンとバス」あたりの、シュールで力の抜けた感じ (脱力感) が大好きだったのに! (でも最後までくぎ付けだったのは確かなので低い点はないです) 男の私から言わせてもらうと、マモルのような男は要注意です。彼、自分のことは延々と話すけど、テルコに心境を尋ねることが一度もなかったですね。これって彼女の "こころ" に興味ありませんよね。 (お使い、体、退屈しのぎの話相手、としか) でもナカハラが話した王様のエピソードのように、それはそれでテルコにも非があるわけで。恋愛観は人それぞれだし、語るとキリがないのでこのへんでやめておきますが。この監督の面白いのは、美男美女のカップルはほとんど成立しないところ。僕がマモルなら当然テルコですが、なぜかすみれさんっていう。過去の作品でもブサイク男が美女にモテまくっていたり、どうもアタリマエのカップルはお嫌いらしい。だから本作で監督の映画を初見の方にあえて言っておこう。普通の恋愛映画が観たいならそのへんの映画を当たれ、今泉だけは絶対に観るな! ただ、どんな愛でも必ず肯定してくれるから、愛がなんだか悩んでいたらきっと救われるぞ。 以上。
[映画館(邦画)] 7点(2019-04-22 16:05:15)(良:1票)
276.  酒井家のしあわせ 《ネタバレ》 
ある複雑な人間関係の家族がいて、家庭の崩壊をちらつかせながらも、何とか持ち堪えて乗り越えて、その苦境を糧にしてやがて再生へと向かう・・まるで近年の是枝監督の映画のようなテーマです。父の失踪の秘密はあっと驚く展開を狙ったようですが、これは個人的にはスベった印象。彼の病について伏線的な描写が全くなくて、再会するなり 「俺はもうすぐ死ぬ」って・・。悲しい、かわいそうといった同情の前に啞然としてしまったよ。それはさておき。これは男の意見です。病気になったから、ホモのふりして失踪する父親なんていませんよ。むしろ残り少ない時間を大切な家族と過ごしたい、となおさら思うのではないでしょうか。女性が書いた脚本、だからこれは女性の感覚なのでしょうが。本作で次雄を演じた森田直幸さん。当時、出演作をいくつか鑑賞しましたが、若手の中では抜群にうまい役者さんでした。 (そうです、もう役者業を引退されたようなので、過去形です) やんちゃキャラでありながら、繊細な演技ができるという、たいへん希少価値の高い役者でしたね。さらによい俳優になることを楽しみにしていたので、とても残念です。
[DVD(邦画)] 5点(2019-04-09 21:34:17)
277.  パンとバスと2度目のハツコイ 《ネタバレ》 
そもそも、フランスパンで女を殴る女からすでに可笑しくて、この監督面白いなと。始まって数分にして、この映画当たり、と早くも確信しました。総じて、人物たちに対する視線は優しいのですが、主演のふみが少しだけピントがずれている、というのが本作最大の肝で、彼女を軸にクスッと笑える場面がワンシーンに一つ、必ずあるんですね。彼女の一挙一動にハラハラドキドキ、、でも大丈夫、そんな彼女も不思議と目薬のピントは外しません。 (言っちゃった) 次のシーンが楽しみだ早く観たいぞ、その心境のまま始めから最後まで楽しく観させていただきました。たもつはこの歳でバツイチ子持ち、車持ち。だから当然、洋服に散財できるはずもなく、毎度の上等じゃない服は納得で。ふみにいたっては、何度もナイキの同じスニーカーを履いて登場しましたね。こういったさり気ない気配り、重要ですね。付き合っていても、結婚していても、別れの予感はついてきます。だからその一歩手前の、これからそれを迎える期待感で胸いっぱいであること、ハツコイの心境であり続けること、それが何より幸せかも知れませんね。主演女優、ストーリー、音楽、ロケーション、そしてパン、バス、絵や洋服といった小道具 (美術) に至るまで、その全てが奇跡的に相性良くて、映画らしくない不思議な現実感 (空気感かな) がありました。(↓3737さまの) 全然大したお話じゃない、についても全くの同感です。ちなみに、わが行きつけの立川シネマシティ前の散策路が登場しましたね。(たぶん) よってプラス1点。
[DVD(邦画)] 9点(2019-02-18 23:27:34)(良:2票)
278.  スイートリトルライズ 《ネタバレ》 
長くて長くて眠りそうになった・・って時点で私の好きな映画ではなかった、ということだろう。いい歳したバカップル二組の退屈な痴話に最後まで付き合ったのは、美也子 (安藤サクラ) の存在。何かしでかしそうな危うい存在感に登場する度にどきどきしたよ。(いつから気づいていたのだろうか?) スイートリトルライズ、とか能天気なこと言っとる場合じゃない。不倫メロドラマには必ず犠牲者がいるということをどうか自覚してください。これならむしろ一時の不倫じゃあなくて、どちらも本気な恋で終わった方がよほど救われたよ。
[DVD(邦画)] 3点(2019-02-12 22:54:55)
279.  さらば冬のかもめ 《ネタバレ》 
彼ら三人が護送の過程で意気投合したというよりは、バダスキーが初めから一方的にメドウズに好感を持っているように見えました。実はそれについて、興味深い場面があります。物語中盤あたり、メドウズの故郷に三人が立ち寄る場面。実家に向かう列車の中、雑談でメドウズは蒸発した父親がいることを告白します。その時、何気に見落としがちですが、バダスキーの表情が (明らかに) 変わったことを見逃せません。いつでも陽気な彼がこの時だけは感傷的な表情をしていたのがとても印象的でした。本作ではバダスキーの家族について語られてはいませんが、彼も息子と別れた過去があり、思うにメドウズに息子の面影を重ねていたのではないかな。上官と部下の関係であり護送する者とされる者、でもそれ以上にお互いに父と息子の面影を追い求めた者同士、と考えればさらに心温まる物語になりますね。思えば、過去の名作においてJ・ニコルソンは悲惨な最後を迎える役が多かった。結局はメドウズを投獄したため必ずしもハッピーエンドとは言い難いが、(あの) J・ニコルソンが生き残ったというだけで、なぜかほっと一安心する終わり方でありました。
[DVD(字幕)] 7点(2019-02-10 14:59:41)
280.  ジャンゴ 繋がれざる者 《ネタバレ》 
歴史が裁けなかった巨悪をタランティーノが映画で成敗します・・! シリーズ第2弾。本作はC・ヴァルツが圧倒的に楽しい。膨大な台詞もなんのその、スラスラと流暢に自らの言葉のように溢れだす姿は観ていて本当に楽しい。そんな愉快な彼をいつまでも観ていたかったのに、、、一番楽しいキャラの途中離脱はやはり残念、無念。後半、J・フォックスも孤軍奮闘で頑張っているが、如何せん口数が少なすぎてタランティーノ映画の主演向きじゃない気がします。やはりこの監督の映画では、ガンアクションよりも言葉遊びを楽しみたい! と改めて思ったのでした。KKKの描き方は面白いと思う。彼らをここまでコケにして茶化した描き方をしたのは、映画史上でもタランティーノが初めてでは?
[DVD(字幕)] 6点(2019-01-16 21:39:33)
010.17%
120.35%
230.52%
3203.46%
4335.71%
5508.65%
614725.43%
717129.58%
812221.11%
9233.98%
1061.04%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS