281. 青春の門(1981)
《ネタバレ》 佐藤浩市、初お披露目! なんともフレッシュな記念作である。 小生も福岡ながら、この有名すぎる福岡作品をやっと初めて観た。 放映当時は、杉田かおるが脱いだと話題だったが、やっと鑑賞(泣) いや~色んな作品観てますけど、炭鉱で働いてる映像がある映画って この原作ものくらいじゃないですかね? 世界遺産の山本作兵衛の絵くらいでしか見たことないです。 地元のローカルのニュースで、炭鉱で働いてるニュース映像をたまに見るくらいです。 貴重なシーンですね。 次の自立編は、東京の大学、しかも早稲田に行く話らしいですね。 人生劇場もそうですが、何かと義侠モノと早稲田は相性がいいのですかね? [DVD(邦画)] 7点(2023-06-01 00:07:52) |
282. ザ・フォッグ(1980)
《ネタバレ》 今では、当たり前の演出でもある映画の中の夜の霧。 スピルバーグもよく使いますよね。 「レイダース」の冒頭や「E.T」がそうですね。 でも「未知との遭遇」で、宇宙船から下りてくる宇宙人の演出は、 本作よりも前です。 案外、カーペンターもこの演出、温めていて、スピルバーグがやっちゃったから、 もういっそ霧だけの映画を創ろうとしたのかも(笑) 発明気質のカーペンター、先を越されて、はがゆかったのかもしれません。 [DVD(字幕)] 7点(2023-05-30 22:46:14) |
283. 老人と海(1958)
《ネタバレ》 スペンサートレイシーが、見る角度によっては、 どこかロイシャイダー似である。 ロイシャイダーと言えば、あの「ジョーズ」である。 ニヤリとしてしまった。 [DVD(字幕)] 7点(2023-05-29 22:01:44) |
284. リコリス・ピザ
《ネタバレ》 アンダーソン監督は、映画通に評価高いんだけど、 なるほど、どの作品も面白い素材を扱ってるなぁって気はしてた。しかし、 どストレートの青春もので、この質の高さは、やはりこの監督、すごいと 思わざるをえない。 年上の女性との、ひと夏の思い出って内容は、アメリカ映画で、ニューシネマが流行ってた頃も、 スター俳優を起用した映画などで、70年ごろに結構、創られ続けていた。 例えば、「おもいでの夏」など。 ツルゲーネフの「初恋」みたく、苦い思い出になりがちな内容だったが、 この映画は違う。 年下のお坊ちゃんに幻滅はするものの、やはりラストは、ヤッターって感じだ。 いいね、この鑑賞後の気持ちのよさ。 [DVD(字幕)] 7点(2023-05-28 22:48:53) |
285. 戦争と女の顔
《ネタバレ》 戦争中の二人の女性。 ドラマが進むにつれ、二人の戦時下で置かれた、厳しい境遇がはっきりしてくる。 静かなテンポで進む骨太な話。 空虚な男を描く映画は多いが、ここでは空っぽな女性を描く。 話題になった漫画「戦争は女の顔をしていない」の原案が元らしい。 漫画も読んでみたくなった。 [DVD(字幕)] 8点(2023-05-27 23:54:58) |
286. その手に触れるまで
《ネタバレ》 ダルデンヌ兄弟のヒューマンドラマ。 あまり馴染みがない宗教の話だが、本質はそこじゃない。 異教徒の恋人ができた恩師の女性への憎しみに、ちょうどこの宗教がはまったのである。 基本は、同じ地球人。 だが、この主人公の青年、異教徒の女性とキスした経験がなければ、どうなっていたか? 最後の最後まで、恩師に危害を加えようとするが、それも失敗。2階から落ちて、地上に叩きつけられる。 そして、恩師との対面。そこで青年は泣いて謝るのであるが、 その理由は、この邦題にある、という話。 [DVD(字幕)] 7点(2023-05-24 01:53:13) |
287. 昼下りの決斗
《ネタバレ》 本作のペキンパー西部劇、素直に面白い! 日本の時代劇と西部劇は呼応するかのように面白い筋が生まれてる。 時には、西部劇の話を参考にすることもあろうかと思う。 この話は面白いのだが、なぜか時代劇にこれに似た話はない。 (女性のために闘うというのは、座頭市あたりにあるかもしれないが・・) 一つは、キリスト教がこの女の子のウブさに大きく関わっているからだろう。 日本は結婚も本人の意思でされるものでもなく、本作のようなストーリーは、無理なのかもしれない。 だけど、ラストの撃ち合いに、敢然と立ち向かう老ガンマン2人。 このカッコよさはただ事ではない。 これが時代劇で再現されてたら、しびれるのだが・・ [DVD(字幕)] 8点(2023-05-22 13:13:17) |
288. 騙し絵の牙
《ネタバレ》 やっぱ、騙し騙され、最後に笑うのは誰?って映画は、観るのがウキウキするね。 それを、悪人を裁かない吉田監督と大泉洋だから、なおさらテンションMAXです! 全員悪人、って前作の「羊の木」で撮ってらしたけど、 今回、全員クセモノの実社会(出版社)を舞台に、「アウトレイジ」みたいなテンポで二転三転と描いていく! 吉田監督は、本作のような娯楽作品も悪くないけど、今までの問題意識も忘れないでくださいね~ [DVD(邦画)] 7点(2023-05-20 14:33:49) |
289. ブンミおじさんの森
《ネタバレ》 感性という言葉がある。 風土から生じるそれは、東洋の国にもある。 精霊や前世は何?ということを、それぞれの国で、人々は自然の中で考える。 それを感性というのだろう。 頭を無にして観ると面白い。 この監督の「メモリア」を先に観てたので、こんな作品だと分かってたので、本作は楽しめた。 この先、どうなるんだろうと思わず鑑賞すると、面白い。 ストーリーは、死んだ嫁が迎えに来るという話である。 そこで、昔、王女が自分の顔にコンプレックスを抱いてることを湖のほとりで泣いてるところを ナマズが彼女を抱いて、きれいにするというエピソードが入る。 ナマズとの性交のシーンが、エロスの極みである。 そして、死んだ嫁と抱き合った男は、死にに森に入る。 そういう話である(・・と思う) 終盤、この監督得意のSF仕立ての味付けも忘れない。 ファンが多いのも分かる気がする。 [DVD(邦画)] 8点(2023-05-16 01:13:51) |
290. シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
《ネタバレ》 いや、見応えありました。 細かい設定までは、理解できなかったんですけど、 男の子の成長ストーリーとして鑑賞させてもらいました。 良かったです。 僕は、バブル破裂後、リストラにあって地元に帰って来たのですが、 そこで職業訓練に通ってた時、一人の青年があるアニメのオープニング、すごくいいですよ、 と声かけてきました。 それがリアルで放送されてたエヴァでした。 彼は、こんなに大きな背中を追いかけるのかぁと、鑑賞後、思いました。 映画史に残るシリーズ映画だったと思います。 [DVD(邦画)] 9点(2023-05-07 21:14:45) |
291. 耳をすませば(2022)
《ネタバレ》 ハッピーエンド? いや、いい話ですよ。 でも、衰退していく日本から世界に発信していくって、あなた・・ これから、聖司君の日々を考えたら、二人は晴れて一緒になったものの、 聖司君は日本の交響楽団に履歴書を書く日々が待ってるわけで、 しかし、職は見つからず、働きながらチェロをして、生活者の音楽を目指すとか 言い出したりして、それじゃ「蜜蜂と遠雷」ですからぁ~ 挙句の果ては、地球屋を継いだりして・・ ちゃんと「愛」を奏でてくださいよ! そして、世界に打って出てくださいよ! 頼みますよ、もう! [DVD(邦画)] 7点(2023-05-05 23:47:58) |
292. PLAN 75
《ネタバレ》 全国の満男たちが、あ然とする映画。 あのラストじゃなきゃ、いたたまれない。 ラストの車の暴走は、若者たちの「僕らはどうすればいいんだぁぁぁ」という 叫びにも似たものを感じた。 それを抑えつける警官に、少し笑った。 [DVD(邦画)] 7点(2023-05-05 01:32:09) |
293. 眼には眼を
《ネタバレ》 大陸の人間は、発想のベースが違うよね。 昔、あまり有名じゃない映画なのだが、ロシアからインドまで歩いて渡った人間たちを 描いた映画を観たが、ありゃ嘘だな。 (※「ウェイバック~脱出6500キロ~」と言う映画です) この映画の方がリアルだよ~ 怖っ!人間も、地球も・・ [DVD(字幕)] 7点(2023-04-29 23:28:13) |
294. こちらあみ子
《ネタバレ》 決して泣かない女の子、あみ子。 ラストの大丈夫って声も、嘘つけって思ってしまう。 いつまでも、この子の成長、見守っていけたらとも思う。 次回作は「うそつきあみ子」かな? 死の匂いのする、子どもの映画は少ない。 「ミツバチのささやき」へのリスペクトだろうか? 一瞬、フランケンシュタインの映画が挿入される。 あみ子を抱きしめたいとも思うが、僕もいつまでも側にいてあげられない。 ラストのおじいちゃんの声に、よき理解者に恵まれる予感を見せて、 この映画は終わり。 いいラストだと思います。 [DVD(邦画)] 9点(2023-04-29 18:08:43) |
295. ビリー・ザ・キッド/21才の生涯
《ネタバレ》 製作者側と大ゲンカして、カットされた部分が修復された作品を鑑賞。 ラスト、ビリーを撃つギャレットが、自分が映ってる鏡も撃つシーンが削除されていたらしい。 本編は、そもそもビリーを追いかけるギャレットが、もともと無法者であり、 役人になってから、皮肉にも友だちのビリーを追いかけなければならないという話である。 であるから、ギャレットが本当に「自分」でいられるか、その辺がポイントであり、 ラスト、友だちのビリーを撃ち、鏡の自分も撃つというのは、とても大事なシーンなのである。 ビリーの仲間になる、ひ弱そうな若者が、ボブディランである。 劇中、彼の曲が西部の荒野にピッタシとマッチし、観てるものに、男の切なさを伝える いい効果を出してる。 西部劇には、何人かの実在の人物を採りあげる映画も多い。 ワイアットアープやビリーザキッドであり、その関連した映画も多い。 ビリーに関しては、近年、「ヤングガン」シリーズがそうであり、ギャレット役のジェームズコバーンも 出演している。 追う側と追われる側が友だちというのは、ラスト、ビリーが恋人と愛し終わるのを待って、 銃を撃つとこなどに、その何とも言えない情があり、哀しい。 [DVD(字幕)] 7点(2023-04-23 18:40:33) |
296. リバティ・バランスを射った男
《ネタバレ》 弁護士とならず者が銃で決闘。保安官も頼りない。頼りになりそうなカウボーイは知らん顔。 筋だけでも最高なのに、ジョンフォード、相棒のジョンウェインと組んで、 見事な西部劇の終焉を見事、描いてる。 時代は、リンカーンの後、そして大陸鉄道の引かれる前。1860年代。日本では明治維新の頃。 もうクライマックスは、民主主義の危機みたいな展開で、手に汗握る。 その後のジョンウェインは、酒に乱れて、こんなウェイン、観たことないと思わせておいて、 ラスト、ズドンと決めてくれる男の美学。 スチュアートは、「スミス」でもそうだが、やはり東部の人って感じだよね。 だけど、ならず者に立ち向かうとこは、さながらケーリーグラントの「真昼の決闘」。 そういえば、スチュアートもどこかケーリーグラントの哀愁に似てるとこあんネ♪ [DVD(邦画)] 8点(2023-04-23 00:21:03) |
297. 城取り
《ネタバレ》 痛快娯楽時代劇決定版! 石原裕次郎の見せ場が多く、もうそれ一色ですね。 とにかく裕次郎が強い強い! 一人で大勢に向かって行って、勝つんだから、言うことないです。 ラストは時代劇の大物、近衛十四郎に、忍者みたいな勝ち方するし。 たった二人の侍が、城を落とすなんて、もう前代未聞なんですが、 冒頭はロードムービーみたいに、旅の途中で仲間をつくり、 金で町民を味方につけて、嘘みたい(いや、嘘のお話なんですが)に 城を攻め落としちゃう。 いやぁ裕次郎は、時代劇には向かないです。 だって、スター過ぎて、泥臭く死なせないでしょ、映画会社側が・・ 千秋実も強いんですね。 この二人、関ヶ原でも出会うんでしょうか?そっちが興味がある。 [DVD(邦画)] 7点(2023-04-15 19:28:51) |
298. 博士と狂人
《ネタバレ》 最初は、狂人の手伝いによる辞書の編纂で、 主人公の編纂者も狂人になっていくという話かと思った。 狂人の文章読むうちに、壊れていくというような・・ でも違った。テーマは「償い」だった。 ショーン・ペンって「デッドマンウォーキング」でもそうだけど、 一線超えてるけど、女性が心開く犯人を演じるんだよね~ 善人じゃないんだけど、何か子どもが微笑むような何かがある。 もうね、狂人を正そうとする医師側が「カッコーの巣の上で」の女医みたいに見えてくるんだよね。 そして、編纂者がこりゃ酷いって、ついには政治家を動かしてまで、それがしかもチャーチルだったりするわけで、 事実の映画化には、びっくりするような展開があるなぁと思いましたね~ [DVD(字幕)] 7点(2023-04-15 01:27:05) |
299. 線は、僕を描く
《ネタバレ》 主人公の成長と、芸がそれに伴い、向上する映画は多い。 特に近年、成長後の芸を、観客に披露する映画も増えてきた。 絵で言えば「酔画仙」「燃ゆる女の肖像」などなど・・ こういう映画は、その国の文化の成熟を感じる。 何と言っても、江口洋介の描くライブドローイングのシーンが圧巻。 見事です。 [DVD(邦画)] 7点(2023-04-09 19:28:28) |
300. 続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
《ネタバレ》 先に韓国映画の「グッドバッドウィアード」を観て、面白いと思ったら、 ここのレビューで本作が原案であることを知って鑑賞。 やっぱり元祖は違うね。面白い! セルジオレオーネ、いいですね~ 「ウエスタン」「夕陽のガンマン」も感心したけど、 本作も唸りました。 これだけ面白い筋なんだから、 日本の時代劇にも取り入れられてないのかな? 興味ある問題意識が出来た。 ちなみにルパンの次元は、イーストウッドだったっていうのは、気づきだった。 [ビデオ(字幕)] 8点(2023-04-07 11:12:17) |