281. 殺しのドレス
昭和のエロ劇画的な雰囲気がぷんぷん香る、品のないミステリー・サスペンス。 衝撃シーンは「サイコ」を思い出したが、この監督さんがヒッチコックに傾倒していることを 本作で初めて知った。被害者の心理描写を丁寧に描いていたり、演出やカメラワークなどに 特筆すべき点はあるが、シナリオはかなり粗っぽい。アクの強さや下品さは強烈なインパクト。 個人的にはそこがいいんだけど、やはり好き嫌いははっきりと分かれる作品かも。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-29 02:59:12) |
282. スピーシーズXXXXX 美しき寄生獣軍団<OV>
パッケージにはきれいな女優さんばかりが写っているが、 これまでのシリーズと違ってエロシーンも少なければ美人女優さんも出てこない。 コメディー色もなし、密室化したアパート内で物語が展開する普通のB級パニック映画だった。 ストーリーは悪くないと思うんだけど、登場人物達のキャラや相関図がわかりづらいうえに、 クリーチャーの設定も今イチ。暇つぶしという点ではそこそこ楽しめる・・・かも。 [DVD(字幕)] 2点(2012-04-27 23:41:34) |
283. 善き人のためのソナタ
画面から終始漂う厳かな雰囲気が特徴の、映画らしい映画。 主人公のはげ頭のおっちゃんの人間像が丁寧に描かれているわけではないので、 彼の心境の変化が唐突に感じられるかもしれないけど、そこはあくまで想像力で。 このおっちゃんに感情移入できるかどうかが、本作に好印象を覚えるか否かの一番のポイント。 タイトルどおり、人間の善をテーマにしているも、ベタなシーンはほぼ削られており、 製作者側のセンスを感じさせてくれる。秀作。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-27 02:12:17) |
284. ゆりかごを揺らす手
一人の女の狂気を描いたサスペンス。てっきり夫のセクハラは冤罪で、 ヒロインと訴えた主婦の両者に感情移入できる狙い、ラストにもうひと捻りあるかと思ったら、 あくまでオーソドックスでストレートなドラマだった。ただヒロインのデモーネイが美人だけに、 狂気さがより際立って見応えはあり。キャスティングが、ぴたりハマった印象の作品だった。 [ビデオ(字幕)] 6点(2012-04-24 11:30:05) |
285. ミシシッピー・バーニング
人種差別をテーマにしたサスペンス・ドラマ。やや宗教色が濃い部分はあるが、 決して取っつきづらいという印象は受けない。キャラの相反する個性的な主役二人を配し、 事件の真相を解明していくストーリー展開は十分楽しめるのではないかと思う。 ジーン・ハックマンは、相変わらずアクが強いけど・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2012-04-23 13:13:31) |
286. アパートメント(1996)
主人公を中心に、三人の女性との人間模様が複雑に絡み合うラブ・サスペンス。 内容は即ネタバレになるので詳しくは書けないが、シナリオや演出が変わっていて面白かった。 モニカ・ベルッチという女優さんは、透明感があってとてもきれい。強い印象として残っている。 鑑賞後はちょっと釈然としない部分も残るんだけど、娯楽映画として鑑賞すれば、 こういう展開結末もまたありなのかなと。 [ビデオ(字幕)] 7点(2012-04-20 02:44:00) |
287. 赤い天使
従軍看護婦という女性視点から戦争の悲劇、悲惨さを表現した作品。 アイデアが非常に珍しく、監督さんのこだわりやテーマもよく伝わってくる。 ただヒロイン役の若尾文子が中盤あたりから徐々に浮き出して、どうにも妙な違和感が・・・。 終盤にはメロドラマのような展開や、際どいシーンにはまた吹き替えを使っているようで、 せっかくのいい作品に水を差されたような印象。彼女以外のシーンは満点に近い内容の映画だった。 [DVD(字幕)] 6点(2012-04-18 04:28:10) |
288. 絞殺魔
映像面での演出が面白いサスペンス。題材としては当時なら新鮮だったと思うが、 総体的に犯人側の人間像の描き方が浅いうえに、物語の核になっている真相もぼんやりめ、 どうしても割り切れない印象を抱いてしまう。実話の映画化作品ということで、 それなりに見応えはあるけど、これなら完全ドキュメントで観たほうが面白いかも。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-16 15:28:47) |
289. 好色元禄(秘)物語
好色な姉妹の姿を描いたポルノ時代劇。「ウルトラセブン」のアンヌ隊員は、 いつの間にか色っぽいお姉さんになっており、妹役の橘麻紀もなかなか良かった。 見所としては彼女たちだけで、ストーリーのほうは推して知るべしといった内容。 かなりくだらない映画だけど、懐かしいひし美ゆり子の姿が見れただけでも良かったかな。 [ビデオ(邦画)] 1点(2012-04-14 19:09:44) |
290. コール
割と有名どころの俳優さんたちが出演しているサスペンス映画。 状況設定にちと無茶なところはあるけど、総体的にテンポがよくて観やすい。 でも終盤からラストにかけては、娯楽映画のようなハチャメチャぶりに・・・。 なんでこんな風になっちゃうのか、もう笑うしかなかった。細かいことを気にしなければ、 まあそこそこは楽しめる作品かと。 [地上波(吹替)] 4点(2012-04-13 14:45:30) |
291. 雨月物語
内容自体は多少おとぎ話っぽい雰囲気はあるが、予想以上にシナリオの出来が良かった。 この監督さんは演出にとても安定感があるし、キャスティングに関しては言うことなし。 田中絹代の地味で堅実なキャラと京マチ子の妖艶なキャラとの対比、しっかりと描かれたテーマ、 幻想的な映像とともに完成度の高さを感じずにはいられない。この世のはかなさを描いた秀作。 [DVD(邦画)] 8点(2012-04-12 12:02:07) |
292. 知らなすぎた男
ビル・マーレイって、向こうでは人気のある俳優さんなのか、主演作も結構多いんだけど、 個人的にはやっぱりダメだなぁ。コメディー作品としてのシナリオの出来は 決して悪くないと思うのだが、どうにも今一つ笑えない。彼のポーカーフェイスと、 飄々とした演技がいいのかな? たぶんそこから繰り出されるセリフも面白いんだろうけど・・・。 [DVD(字幕)] 4点(2012-04-11 20:49:23) |
293. 北北西に進路を取れ
ヒッチコックお得意の巻き込まれ型サスペンス。 アクションシーンが随所に織り込まれており、娯楽性の高い作品に仕上がっている。 悪者さんたちの目的や行動が不明瞭だったり、謎の一つも早い段階にわかってしまうのだが、 スリリングな展開には普通に満足。ちょっと上映時間が長いかなという感はあるが、 万人向けの娯楽作に仕上がってます。サスペンス・アクションものとしては、これが元祖かも? ということを考慮して+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2012-04-11 13:10:20) |
294. 白い家の少女
ジョディ・フォスター主演のサスペンス・タッチのドラマ。 タイトル通り、白い家を中心にお話が展開。場面がコロコロ変わらず観やすい。 一見舞台劇のような作りだが、少女の心象を表現したようなカットがぽつぽつ入ってきて、 不思議な雰囲気を漂わせている。それでもジョディの魅力が一番見所の作品。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-10 06:53:30) |
295. 晩秋(1989)
親子の絆、家族の在り方、介護問題と、誰もが直面する問題をテーマにした人間ドラマ。 実際には映画のように割り切れない部分も多々あるんだろうけど、考えさせてはくれる内容。 状況設定が少し甘めの感あり。お父さん役のジャック・レモンの好演が光る佳作。 [地上波(吹替)] 5点(2012-04-09 08:40:35) |
296. フェリスはある朝突然に
ストーリーはないに等しいが、懐かしき青春時代を多少は思い出させてくれる。 映画なのでエピソードはちとオーバーぎみ、ちょっと笑える小ネタも散りばめられていて、 オーソドックスな青春映画といった感じ。キャスティングは印象には残っているけど、 主人公があまりにもずる賢くて共感はできなかったかな。友達のほうが人間臭くて面白かった。 [DVD(字幕)] 4点(2012-04-08 09:30:09) |
297. 欲望(1966)
人間の欲に対する執着時における盲点を、スタイリッシュな感覚で表現した作品。 序盤は主人公の性格描写を中心に、中盤はサスペンス調へと展開、 終盤は抽象的な映像演出でテーマをまとめてます。とても変わった構成で想像力も使うけど、 すべて一本の線で繋がっているので、そこを見失わなければ、理解はできるかと。 TVドラマなどでは、まずお目にかかれない作りの映画。面白い。 [DVD(字幕)] 7点(2012-04-07 07:58:17) |
298. 上流社会
冒頭のシーンを観たときは、最高に面白いミュージカルなのでは? と思ったのだが、あとはゆったりと下降線を辿るばかりの作品だった。 どっかで観たことのあるお話だと思えば、「フィラデルフィア物語」のリメイクということで、 オリジナルが112分、ミュージカルシーンを入れた本作が107分にもかかわらず、 まだ冗長さを感じてしまう。ちなみにグレース・ケリーの歌うシーンはワンカットで、 ほとんど刺身のツマ状態だが、その美貌には相変わらず溜め息が・・・。キャスティングはいいし、 肝心のミュージカルシーンもまあまあ、映像がきれいなので鑑賞はし易いです。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-05 10:48:57) |
299. スリーメン&ベビー
状況設定が、とても愉快なコメディー作品。脚本がしっかりと練られており、 様々なエピソードを入れたり、子供は誰の子?という謎をラストまで残すことで、 途中で飽きさせない作りになっている。とにかく主役三人の善人ぶりとキャラがいい。 むさ苦しい彼らが父性愛に目覚めていく過程が面白く、ほんわかとさせてくれる。 古い映画ということもあり、映像演出は今一つ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2012-04-04 09:53:36) |
300. 泥棒成金
サスペンスというよりは、ややコメディータッチの娯楽作という印象の作品。 ケイリー・グラントの外見は何となく007に見えるし、内容はちょっとルパンに似ていて、 とても取っつき易く、映像もきれいなのだが、ストーリー自体はそれほど面白くないです。 グレース・ケリーの美しさを、ずっと鑑賞していた映画だった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-03 07:40:35) |