281. 蒸気船ウィリー
《ネタバレ》 かなりスラップスティックな内容で驚いた。数年後にはトムとジェリーが登場することを考えると、何ら不思議ではないわけだけど…。本作の価値は音楽とアニメーションをシンクロさせたことにあるそうですが、現代人にとっては偉大さがイマイチぴんとこないのが悲しいところ。 [インターネット(字幕)] 6点(2015-04-15 13:48:40) |
282. はじまりのうた
《ネタバレ》 キーラ・ナイトレイについては触れるまでもないですが、面白い映画でした。今年公開された音楽映画はだいたい面白い。負け犬の二人がタッグを組んで人生の逆転を狙うというテーマは対して珍しいものではないし、途中で二人が挫折せずトントン拍子で素晴らしいアルバムを完成させるというのも起伏がなくてどうなんだろうと思います。しかし、屋外レコーディングのシーンは全て映像的に美しくて、楽しそうだった。これが全てだと思います。あと、エンドロールの展開は余計だったんじゃないかと思います。あの家族大変だよ…。 [映画館(字幕)] 7点(2015-04-14 01:55:28) |
283. 危険なメソッド
キーラ・ナイトレイしか印象に残りませんでした。エロすぎ。 [映画館(字幕)] 3点(2015-04-13 05:10:25) |
284. ヴィデオドローム
《ネタバレ》 『カリガリ博士』を見たばかりなので、幻覚なのか現実なのか判断がつきにくい話の受け入れ体制はバッチリでした。しかし、話があまり面白くないこと、難解なことがどうにも…。メディアにより完全受動態人間になってしまうことの恐怖を描いているのかな。グロ演出は好物なので楽しめましたけど、うーん。怪奇ビデオデッキ人間。 [DVD(字幕)] 5点(2015-04-13 04:11:44) |
285. ライブテープ
《ネタバレ》 とても楽しめた。70分があっという間でした。前野健太の曲が素晴らしい!とは思いませんでした(Sad Song以降の曲は良かった)けど、前野が胡弓使いと出会ってから瞬きすらできなくなってしまった。これはミュージカルじゃないか!と気づいたのです。路上パフォーマンスのライブテープであるという以上に、即興ミュージカルであるという点に心を奪われました。最初に胡弓使いが画面に登場した時、これはハプニングなのか?と思ってしまった。実際は演出だったわけですが、画面に登場する全ての人物たちも演出なのかもしれないと思い込まされてしまったわけです。インコースにストレートを2球続けられた後の外角球には手が出ないのと似た感じ。インコースを強烈に意識させられてしまったわけです。平気な顔で画面を横切る人、撮影を意識してニヤける子供、前野のギターにぶつかってくる通行人、その全てが演出かもしれない。あの日あの瞬間でなければ記録できなかった、刹那的なドキュメンタリー。撮影の近藤龍人の緩急のついた撮影も良い…『東京の空』でのカメラ回しはエンディングに相応しい。 [映画館(邦画)] 9点(2015-04-12 08:37:06) |
286. ノン子36歳(家事手伝い)
《ネタバレ》 坂井真紀のヌードは置いておくとして、確かに「これはどうなんだろう」と思うシーンはあるものの、全体的に悪くないと思いました。星野源が坂井真紀の家に転がり込んだシーンの気まずさは最高です。その後の食卓シーンは何も起きていなくても笑えた。ただ斉木しげると星野源が飯を食っていれさえすれば。一度気に入ってしまったらもうトリコ。だからこそ、スナックのママをもっと良いキャラクターに設定できていれば、もっと面白くなったと思う。正直言って、スナックのシーンは全部つまらなかった。ママが印象的な働きをするわけでもないし。ストーリーは、人生を狂わされた元マネージャーとも寝るような自暴自棄なノン子が星野源と触れ合う中で希望を見出していくという話なんだけど、いかんせん星野源の行動原理に理由がなく、彼に肩入れするノン子の心境が理解不能であるということが残念。彼との出会いで完全に吹っ切れましたよ、彼の為に一人家に帰ったんですよ、例のアレが成長した姿を笑いながら追いかけるんですよ、心の中にはいつも星野源がいる!って、悪くないけど良くもないです!この監督の映画はいつも惜しい。面白くなりそうなのに外してしまっている! [映画館(邦画)] 6点(2015-04-12 08:28:53) |
287. 天然コケッコー
《ネタバレ》 想像以上に面白かった。ごく普通のイケメンかよ、大丈夫か?と思っていたら、意外と良いキャラクターでした。さよとイケメンが仲良くなる切っ掛けも良いし、親しくなる過程も良いし、さよの唐突な売春発言にも笑った。さよの父親やシゲちゃんなどのサブキャラクターもいい味出してる。突然物語の中心に現れて爆笑をかっさらうシゲちゃんにはやられてしまいました。撮影の近藤龍人も素晴らしい。彼の特集オールナイトを見に行ったのですが、陶酔してしまいました。 [映画館(邦画)] 7点(2015-04-12 08:20:18) |
288. 會議は踊る
《ネタバレ》 笑えるシーンも数々ありますけど、特筆すべきは『ただ一度だけ』。1度目はクリステルが浮かれ気分で、街中が祝福しているかのようなシーンで使われています。たった1度だけの出会いが彼女の人生を変えた!そして2度目は一人残されるクリステルの悲しみに満ちたシーン。ただ一度だけでもいいからまた会いたい…。この対極の使い方が気に入りました。終盤は影武者が出てくるだけで笑えたし、満足しています。 [映画館(字幕)] 7点(2015-04-12 08:14:45) |
289. カリガリ博士
ドイツ表現主義の代表作。夢遊病者と香具師が街を恐怖に陥れる…と書けば聞こえはいいものの、とても面白いとは言えない物語を見事に装飾する表現の数々に感動しました。歪んだ美術、死人のようなメイク、手書きの字幕、実に無声映画的な演技など、どれをとっても素晴らしい。映画館で観ることができて本当に良かったです。 [映画館(字幕)] 9点(2015-04-12 08:08:52) |
290. セッション
《ネタバレ》 体罰やハラスメントを肯定しているわけではないと思いますよ。いわゆるスポ根でもない。これは人間同士の戦いを描いた映画なのです。絶対的存在であるフレッチャーに抵抗し、対立するような行動を取るのはニーマンだけ。彼だって最初のうちは圧倒されるだけだったけど、フレッチャーのバンドに所属する中でドラムの腕も人間としても少しずつ成長し、ついに対立できるようになった。元々は実に未熟な人間だったわけですよ。彼女を一方的な思い込みで振ったりするような男だった。フレッチャーに抗うことで、否定することで成長したわけです。共にルートを外れ、互いの気持ちがぶつかり合った最後のセッションは映画史に残るシーンと言って過言ではない。宣伝文句と意見が一致するなんて珍しいことです。 [試写会(字幕)] 8点(2015-04-09 22:52:43)(良:1票) |
291. テレフォン
《ネタバレ》 つまらないわけじゃないんだけど、どうにも盛り上がらない映画でした。なぜチャールズ・ブロンソンが主演を務めなければいけなかったのか、さっぱりわからない。ドン・シーゲルらしい盛り上げ方はあったものの、ただの追いかけっこじゃ地味すぎる。バーバラが優秀だとも思えなかったし…まあ、誰にでも凡作はあるということですね。 [DVD(字幕)] 4点(2015-04-09 14:53:34) |
292. アルカトラズからの脱出
《ネタバレ》 中盤から始まる脱獄へ向けた準備も良い。でも、退屈に感じられた人が多いらしい前半の人物紹介パートもなかなか楽しめました。キャラが立ってて面白い。アルカトラズや所長に対する憎悪を少しずつ観客に植えつけるよう演出されており、見事でした。脱獄準備中はご都合的展開も少なくないので、ちょっと残念ですね。見事に脱獄して、所長に不屈の花を見せて、ああスッキリ!という映画ではないというのも良いのです。バッツはなぜ参加が遅れ、置いて行かれてしまったのか?どのような気持ちで夜を過ごし、早朝泣きながら直立していたのか?何処かへ消えてしまったモリスたち、工作がバレ、懲罰を受けることになるのであろうバッツ。モリス以外の主要登場人物は全員アルカトラズで散ったのでしょうかね。 [DVD(字幕)] 6点(2015-04-08 23:47:04) |
293. 突破口!
《ネタバレ》 何度見ても惚れ惚れする映画。ドキドキするサスペンスを含んだアクションがお見事。先が読めるようで読めないのがまた良いんですよ。愛してやまないアンディ・ロビンソンは『ダーティハリー』に続いていい仕事してる。蝋人形のような死に顔!何度見ても良い顔です。…チャーリー・バリックとモリーって、表裏一体じゃないですか。どちらも嘘をつかないし、やり手。ただ、選ぶ女がねー!悪役は暴力で女を魅了するけど、主役は溢れんばかりの魅力で女を抱く!チャーリーにはやらしさが無い。メシを食わない。寝ない。人間の三大欲求を全て否定している。モリーは女を見ると、まずケツに目が行く。『金で抱かれる女は嫌いだ』と言いながら、やっぱりケツに目が行く。メシにこだわりがある。熟睡する。やっぱり、ヒーローは欲求を否定することで成り立っているのかな。 [DVD(字幕)] 9点(2015-04-07 06:27:14) |
294. 未来世紀ブラジル
《ネタバレ》 クライマックスの強烈な展開に引きこまれた。途中まで「ただのディストピアSFか…」と思っていた自分が恥ずかしいっす。モンティ・パイソンであれだけへんてこな切り抜きアートを披露していたテリー・ギリアムがただの映画を撮るはずが無かったわけで。それにしても、ラウリーの母親といいその友達といい、ババアがとことん嫌な人物として描かれるのには笑ってしまったなあ。自分の母親の「女」としての側面を嫌悪する感情を抱くことは、母親に対し無意識のうちに母性を求める「子」にとって当然のことと言えますが、それにしても強烈だった。出世を望まない息子と若さのために整形を重ねる母の対比は、タトルのような一般市民とラウリーのようなエリートとの対比に似ていますね。皮肉でしっかりと笑わせるあたり、名監督としか言いようがない。DVDではなくレーザーディスクで鑑賞したのも良い体験でした。SFは低画質で観たほうが楽しめるかもしれませんよ。 [レーザーディスク(字幕)] 8点(2015-04-03 15:31:41) |
295. 恋のロンドン狂騒曲
ミッドナイト・イン・パリが大ヒットを記録したことで上映が決定した作品…まあ、そうだろうなあと思います。起伏があまり無いような。アンソニー・ホプキンスが楽しそうなのは良いんだけど、なんとも。 [映画館(字幕)] 5点(2015-03-30 18:27:12) |
296. ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
ロードムービーは何も起こらない映画ジャンルだ、と教わりました。まさにその通り!物語は淡々と進み、単調だなぁ…と思った所で老人ギャグ!飽きそで飽きない粋な演出。そして、良い話。アレクサンダー・ペインらしい問題提起や風刺もあり、満足しました。マクガフィンはマクガフィンに過ぎないというのは大切なことです。 [DVD(吹替)] 7点(2015-03-24 23:54:33) |
297. アクト・オブ・キリング
《ネタバレ》 アンワルは過去の虐殺をどう思っていたのか。悪夢を見るほどのトラウマを抱えながらも嬉々として共産主義者の殺し方を実演して見せる彼はこのギャップに苦しめられていたのだろう。映画を撮影する中で、過去の行いを追体験する。どの「役者」も迫真の演技を見せ、特に隣人が虐殺の体験を語った後の演技は凄まじいものがあり、アンワルに深いダメージを与えたのではないか。「よくない、いけなかった」という気持ちが虐殺シーンの撮影中に腹の底からふつふつと湧いてくる。キーンという金属音のBGMはこの時の痛みだ。終いには自らが自らの手法で殺されるシーンを撮影し、これを孫たちに観せてしまった。悪夢を見るほどのトラウマを辿っていく中で芽生えた感情と、過去を否定したくないが故に口から出る「仕方がなかった」という言葉の醜いギャップが彼に吐き気を生じさせ、映画は終わる。なんとも後味の悪い映画だが、マツコ似のデブが頻繁に笑わせてくれたし、色々と考えさせてくれたので文句はない。映画として面白いかどうかと言われると…下の方と同じような感じ。 [DVD(字幕)] 7点(2015-03-22 23:55:44) |
298. チャップリンの寄席見物
たまらなく好きです。初期作品の中では『冒険』と甲乙付けがたい。劇場で暴れまわるチャップリンはいつも通りの活躍なんだけど、何を考えているのかわからないもう一人のチャップリンが良いスパイスになっているんだよなー。チャップリンといえば「笑えて泣ける」映画ですけど、初期の笑いに振り切った作品も大好きです。 [DVD(字幕)] 8点(2015-03-20 00:16:32) |
299. 音楽狂
連続でメリエス映画を観ているうち、メリエスは「萌え」なんじゃないかと思うようになってしまった。登場人物がひたすら楽しそうなんだもの…こっちの感覚がマヒしてしまう。本作も相変わらずバカバカしくも凄い発想で楽しませてもらいました。 [インターネット(字幕)] 5点(2015-03-20 00:12:45) |
300. 常識はずれの新たな争い
相変わらず愉快。マジックショーの幕間でこれを見せられたら、盛り上がったことでしょう。ただ、たった2分なのにスゴく長く感じてしまった。現代人から見れば退屈に見えてしまうのは当然と言えるでしょうが、愉快なのでOKです。 [インターネット(字幕)] 3点(2015-03-20 00:08:16) |