3061. ブルグ劇場
話自体も難解で観念的な感じがするのですが、それをそのまま単純に順々に並べられても、何を表現したい作品なのか分かりませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-08-06 23:18:24) |
3062. 會議は踊る
内容的にはしんみりする話のはずなのですが、描写の手法があまりにも朴訥で未整理で、ついていけませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-08-05 01:56:57) |
3063. 泉のセイレーン
もっともらしいシリアスな人間ドラマの外形を装っていながら、現実と虚構あるいは妄想を織り交ぜるという手法を大義名分にして開放的なエロシーン(そんなに激しくありませんが)をそこかしこにまぶし込んでいる楽しい作品。分かったような分からないような登場人物の真剣な顔をしたやりとりもなかなか楽しい。そんな中でも安定した演技が一貫しているタラ・フィッツジェラルドの存在感は見事。 [DVD(字幕)] 6点(2009-08-01 02:47:24)(良:1票) |
3064. ハスラー
肝心のビリヤードの部分は予想外に地道に淡々と終わってしまいました。周りの人たちとの関係での描写についても、やたらと地味で暗くて、特に印象的な部分がありませんでした。それと、尺も長すぎじゃない? [DVD(字幕)] 4点(2009-07-30 23:46:19) |
3065. 約束の旅路
《ネタバレ》 なかなか日本では目にする機会のない題材だけに、それだけで新鮮。普通の映画だったら、イスラエルに到達するまでの困難をあれこれと設定するところであるが、この作品は、移住自体はあっさりと済ませた上で、その後の主人公が人生において背負った十字架に焦点を当てているところに意味がある。前半は、じっと息をひそめるような少年の視点で描写が統一されており、地に足の着いた説得力ある描写となっている。後半が、別の映画になったかのようにあれよあれよの急展開になってしまったのがやや残念。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-30 23:25:54) |
3066. ザ・ダイバー
前半は「愛と青春の旅立ち」の劣化コピーみたいな感じで、後半もさしたる盛り上がりもなく終わってしまいました。何よりも、潜水作業のディテールや地道な部分の描写をほとんど省いてしまっているのがまずい。それでは、主人公が何のためにその道にこだわったのかも分からないわけです。それをほっといて、どうでもいいような息止め競争なんかに時間を割いていてはまずいでしょう。シャーリーズ・セロンの登場も役に立っておらず、デニーロも5割程度の力でしか演技をしていない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-07-27 01:07:42) |
3067. イノセント・ボイス 12歳の戦場
カメラがきちんと子どもたちの動きや表情を追い切れていない、捉えていない。肝心なところは全部銃声の連射の効果音でごまかしている。これでは突然の銃撃に驚きはしても、作品中の人物の行動にリアリティやシンパシーを感じることはできません。それっぽく作ってはあっても、底の浅さや執念不足を感じます。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-23 01:20:43) |
3068. 哀愁
《ネタバレ》 恋に落ちたときの2人の歓びの表情と、礼儀正しく心遣いに満ちた会話、深い愛情から発する一直線の行動。それを素朴に素直に撮りきっているからこそ、一言でもまとめられるようなありがちなストーリーでも、生き生きとしたドラマになる。それどころか、男の母や上官が最後まで優しく誠実であるなんてのは、かえって今から見ると「意表を突いた展開」ですらあると思う(今だったら絶対にこの辺に障壁を入れてひねろうとしてくるはず)。単純な進行に見えてよく見ると不要な部分やなくてもすむ部分はばっさり切っている調理の技も、今見ても参考になります。そうそう、「生活に窮していた2人が何をしていたか」ということも、台詞で正面から説明されてもいなければ、そのシーンそのものを出してもいないんですよね。この奥床しさ、そして美学。●最後のリーのアップと車両が交互に映される場面、一つだけ、「橋の上にいる実際のリー」ではないリーのショットがあって、しかもそれはよく見ると涙を流していて、そして物凄く怖いのですが。あれは心象表現? [DVD(字幕)] 8点(2009-07-20 02:59:40)(良:1票) |
3069. オーシャン・オブ・ファイヤー
あっちこっちで主題がぶれていて、何を表現したい作品なのか最後までよく分かりませんでした。レース開始までの出来事と本体のレースとがどう関わるのかも分かりません。主人公がこのレースに何でそこまで執念を燃やすのかも不明確です。馬と砂漠の風景によりかかってしまって、その他の描写がなおざりになってしまったという感じです。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2009-07-19 13:53:21)(良:1票) |
3070. プライド 栄光への絆
やたら暗く汚い画面、躍動感ブツ切りの編集、ゆらゆら揺れてどこを撮りたいのか分からないカメラと、スポーツというものをわざとおとしめて撮っているとしか思えない画面には怒りすら感じます。「エニイ・ギブン・サンデー」の撮り方もかなりひどかったけど、この作品はそれ以上です。また、選手たちの誰がどういう想いでアメフットをしているのかという描写も、ほとんどありませんでした。突然かかって懐かしかったポイズンの"Nothin' But A Good Time"に2点。 [CS・衛星(字幕)] 2点(2009-07-18 00:06:20) |
3071. センチメンタル・アドベンチャー
あまりにも淡々としすぎで、どういうドラマがあるのかよく分かりませんでした。前後のエピソードに脈絡がないのも、作品の成立の必然性を阻害しています。 [DVD(字幕)] 4点(2009-07-17 23:58:14) |
3072. キング・アーサー(2004)
アーサー王伝説をあえて題材にとりつつ、やってることは普通の時代物とほとんど変わらない。壮大な対象に挑んでその壁の前でこけてしまった感じ。クライブ・オーウェンが最初から最後までニコラス・ケイジに見えてしまうのも気になった。この人にこの作品の主役は合わなかったのでは?キーラ・ナイトレイの見せ場がほとんどないのも、何とももったいない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2009-07-14 03:06:10) |
3073. ブレードランナー/ディレクターズカット<最終版>
《ネタバレ》 ホネは一言でまとめられるくらい単純なお話なのに、デコレーションへのこだわりだけでここまでのものを生み出したスタッフの執念が凄い。真面目に筋を追いかけるよりも、独特の空気に身を委ねてたっぷりと浸る映画。というのは制作者の自己満足に終わってしまう場合が多いんだけど、この作品は貴重な成功例。そんな中にもいろいろ小ネタもあったりするから侮れない。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-13 00:57:04) |
3074. プライドと偏見
特にどうということもない会話が延々と積み重ねられているだけという印象しか残りませんでした。それっぽく作ってはあっても、登場人物の行動がすべて予定調和的で、どこでどのように生きているのかが表現されていないのです。あと、この種の作品で、俳優陣が全然綺麗に/格好良く撮られていないのは、大いにまずいのではないか? [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-11 14:30:13) |
3075. 帰らざる日々
《ネタバレ》 終盤の入口くらいまで、描写に工夫のないありがち青春ものと思いながら見ていたのです。ところが、すべてを裏返す最後の現代パートが秀逸で、主人公がそもそも帰省することになった裏事情のオチを含め、一気に全体をもう戻らないセピア色の過去に封じ込めています。特に、根岸季衣の「何でこんなところ走るのよお」の一言とともに、あのときの道を走り続ける主人公にクレジットがかぶさってくるエンディングが実に格好良い。こんな締め方は反則です。 [DVD(邦画)] 7点(2009-07-10 04:44:48) |
3076. 招かれざる客(1967)
《ネタバレ》 丁寧に作り込まれているのはよく分かる。しかし、翻って考えてみると、いきなり連れてきた相手と「この人と結婚する」と宣言される、しかも本人同士もどうもほぼ初対面で決めているようである、しかもこれからどうのではなく今すぐ結論を出すことを要求される(それも、イエス以外の選択肢は想定されていない)・・・となったら、相手が何人だろうが困惑するのが普通ではないだろうか?根本的な部分でテーマがはっきりしていないような気がする。それと、夕食へ向けて延々と引っ張るというのも、映画というより舞台劇を見ているようで気になった。キャサリン・ヘップバーンの、表情のわずかな変化だけですべてを伝える演技は素晴らしい。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-10 04:30:21) |
3077. プルーフ・オブ・マイ・ライフ
最初から最後まで、グウィネスがああだこうだああだこうだと言っているばかりなので、見ていて疲れる(それだけで作品一本持たせてしまう執念は、ある意味凄いとはいえるが)。そもそも、主人公が迷走する理由が父の死以外に見当たらないので、出発点の段階であまり説得力がないのです。あと、数学そのもののディテールや専門用語は省かないでほしかった。たとえ見ている側に意味が分からなくても。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-08 01:56:03) |
3078. 鉄道員(1956)
《ネタバレ》 映画としては「よくあること」かもしれない、父の職場での処分、姉の夫婦問題、兄の就職問題などといったことも、その家庭にとっては大問題なのです。そこをしっかりと正面から捉えて表現しているから、この作品はドラマとして安定しているのです。みんなで仲直りして大騒ぎしても、最期は夫婦2人だけというのが、何ともいえない示唆と余韻を残しています。これだけの環境を荒れることなく堅実に支え続けてきたお母さんに拍手。 [DVD(字幕)] 6点(2009-07-06 00:42:54)(良:1票) |
3079. 愛と喝采の日々
マクレーンとバンクロフトという二大女優の激突が堪能できるかと思いきや、意外なほどドラマ部分は見せ場がありません。バレエを引退して家庭に入った側と、バレエを続けてトップスターになった側の対比という設定だけで止まってしまって、その先のキャラクターや人物背景の掘り下げがないからです。時折目を引くシーンはすべてバレエのシーンであり、バレエそのものに作品が寄りかかってしまったのも痛い。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-07-06 00:26:43) |
3080. 愛を読むひと
《ネタバレ》 前半部分だけでも、年上のお姉さんと少年の一夏の想い出的ロマンスとして十分成り立っているし、そこだけで作品にすることも可能なボリュームがあるのですが、「その後」「さらにその後」までしっかりと一つの世界にしてくれているのが嬉しいではないですか。同じ監督・脚本の「めぐりあう時間たち」同様、余韻と間を大切にする演出と、一つ一つの言葉に意味を込めている脚本が、それを支えています。また、各シーンを的確に彩っている照明のセンスも印象的で、特に、最後のファインズとレナ・オリンの対面の場面の希望に満ちた明るさは、物語自体はアンハッピーエンドであるにもかかわらず、未来への拡がりを感じさせてくれます。 [映画館(字幕)] 7点(2009-07-06 00:09:14)(良:1票) |