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コメント数 2394
性別 男性
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301.  マドモワゼル(2001)
社員旅行の際のちょっとしたアクシデントから行動を共にすることになり、ほんの一晩だけ不倫関係を持った男の思い出を、既婚女性からの視点で描いたロマンス映画。ここで描かれるのは単なる「秘められた思い出」である為、その関係が発展したり、夫婦間に新たなドラマを作ったりする訳じゃない。またこれは、どう見ても割り切った「恋人ごっこ」でしかない為、燃え上がる恋も別離の切なさも無し。タイトルの「マドモワゼル」とは「マダム」である主人公が、ある一晩だけ「独身気分」を味わった所から来てるんだと思いますけど、映画的には「だから何?」って感じでした、3点献上。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2006-05-29 00:25:10)
302.  レンブラントへの贈り物
伝記映画というのは、やっぱりその「人物」に迫ってこそ面白いし、それが芸術家であれば「創作」にも迫って欲しい。しかし本作は余りその辺に触れず、レンブラントと女達の関係と、上流社会での陰謀(?)みたいなものが良く解らないまま進んでいく。それならそれで愛の悲劇やサスペンスを感じられればいいんですけど、この映画はその辺も中途半端。また、室内美術は手が込んでそうなのに、屋外のシーンはやけに安っぽいセットや合成で済ませてるので、非常にチグハグな仕上がりに感じました。ちょっと惜しかったです。それにしても、ロマーヌ・ボーランジェの娘がリュデュヴィーヌ・サニエってのは凄い説得力。本作で初めて気がつきましたけど、二人は顔つき身体つき(及び色気)がそっくりだったんですね、4点献上。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2006-05-29 00:24:43)
303.  視線のエロス
結構どこででも評判がよろしい様ですが、どーなんでしょ? 全編一人称の視点が貫かれる実験的作品ながら、そこで描かれるのは単なる下世話な不倫ドラマ。映画は文字通り妻子ある中年男の視点に立ち、若く可愛らしい女をひたすら口説く所から始まる。これがまた笑っちゃう程ストレートに「セックスさせろ」の一点張り。最初から妻子ある身であることを隠さず、セックスしたいだけだという男は正直っちゃぁ正直ですけど、私は常にカメラに捉えられてるこの女が、男共々馬鹿に見えてしょうがなかった。途中、二人とも少し本気モードに入りつつも、結局男は家庭が一番だし、女だっていつまでもこんな不毛の関係に満足できる筈もない。私はこんなありふれた不倫ドラマの主人公にはなりたくないですけどねぇ、3点献上。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2006-05-29 00:24:17)
304.  ピカソ-天才の秘密
こりゃ凄い。目が釘付けとはこのこと。所々にほんの少しだけ撮影風景が入るだけで、後はピカソの絵が出来ていく様子を1時間20分、延々と映してるだけなのに、体感的には20分位にしか感じられなかった。最初の方は一般的なデッサンの素描風。続いてピカソらしいキュービズム風作品の行程になる。幾何学的な数本の線が徐々に作品になっていくスペクタクル。やがて色使いも鮮やかな作品が登場し、クライマックスはシネスコ画面で展開する「海辺の風景」(命名私)の試行錯誤。このフィルムはフランスの国宝に指定されてるそうですけど、それもむべなるかな。本作はピカソの絵画と同等の価値がある。何故ならこの映画には、作品とその「秘密」と共に、ピカソのエネルギーが封じ込められているからです、9点献上。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2006-05-29 00:23:52)
305.  花咲ける騎士道(1952) 《ネタバレ》 
勘違いコメディとしては本作の方が断然面白いですけど(古い映画らしく脇役の魅力もこちらが上)、終盤の展開はリメイクの方に説得力があったかな。ファンファンの性格からすれば「戦争」と「女」なら迷わず「女」を採ると思うんですけど、期せずして敵の本陣に入ってからは、何故かアドリーヌのことを忘れちゃってるじゃん。そして、連れ去られたまんまのアドリーヌは手篭めにされることもなく、何と国王の養女になってる! そんなんアリかよー! これで彼女の占い通りの結末になって、めでたしめでたし…て、まぁ、随分無理矢理まとめてくれましたね、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-05-29 00:23:26)
306.  ポセイドン(2006)
例えば「日本沈没」レベルの特撮なら、今の技術でリメイクする意義は大いにあると思う。しかし物語的にも特撮的にも非常に完成度の高かった「ポセイドン・アドベンチャー」の、何処にリメイクする必要があったのかは解らない。現在は映画興行界に於いてリバイバルが成り立たないので、ここ最近のリメイク・ブームは「リメイク」と言うより、「リバイバル」の新しい形として認識した方が良いのかもしれません。と、書きつつも、本作は「ひっくり返った豪華客船の中で少数の生存者がサヴァイヴァルを繰り広げる」ということ以外、オリジナルとは全然別の映画になってます。僅か98分の上映時間からも判る様に、前作にあった人間ドラマはすっかり無くなり、展開の早いこと早いこと…。登場人物達の紹介もそこそこに、危機感を盛り上げる間も無く大波がやってくる。人が死ぬシーンもあっさり(ラストは「アルマゲドン」)。だから退屈はしませんが、重みは全くありません、5点献上。
[試写会(字幕)] 5点(2006-05-19 00:05:35)
307.  夢駆ける馬ドリーマー
「モンタナの風に抱かれて」から変な不倫ドラマを省いて、そこに「シービスケット」を加えた様な、例によって実話を映画化したという感動作。私が一番グッときたのは、カート・ラッセル(「ポセイドン」の時とは全く違う名演)が娘の作文を朗読するシーン。しかし、デヴィッド・モースが絵に描いた様な悪役を演じてたり、映画後半はトントン拍子で事が運んだりするので、少しだけ白けました。また、ラッセルとクリス・クリストファーソン親子(完璧なキャスティング!)の確執の原因や、牧場の過去に何があったのかが判り辛い。もう少し上映時間を長くしても良かったかもしれません。今回もダコタ・ファニングちゃん(歯並びどうしちゃったの?)は、抑え気味ながら、相変わらず抜群の演技センスを発揮してました。ということで、6点献上。
[試写会(字幕)] 6点(2006-05-19 00:05:09)(良:1票)
308.  GOAL! ゴール! 《ネタバレ》 
何ともヌル~いサクセス・ストーリー。本作には説得力のあるディティールがスッポリと抜け落ちてる。このストーリーなら主人公の子供時代に才能の片鱗を見せておく必要があるし、何でL.A.にニューカッスル・ユナイテッドを応援するサッカー・パブがあるのか判らないし、ガバンが主人公の残留を進言した理由も不明。そしてFIFAが初めて公認した映画であるにも関わらず、サッカー自体のリアリティも皆無。そもそも主人公のポジションも明示されず、設定的にはドリブラーのフォワード風。普通、こういうタイプの選手に超大事な場面の「フリーキック」を任すか?(映画では当然、中村俊輔ばりにゴールを決めます) 本作は全然「スポ根」映画としての体裁を整えていないので、私は非常に不完全燃焼でした、4点献上。
[試写会(字幕)] 4点(2006-05-19 00:04:41)
309.  1.0【ワン・ポイント・オー】
確かにカフカ的。しかし私の連想したカフカは作家自体ではなく、映画「KAFKA/迷宮の悪夢」(さもなくば「裸のランチ」っぽいか?)。従ってこの雰囲気に新味はありません。その雰囲気も美術と言うより、単にロケ地に頼ってるだけに見えましたし…(ここはアイスランドなんでしょうか?)。また、テーマとして言いたいことは良く解るんですけど、精々SFショートショート程度のアイディアを無理矢理引き伸ばした感が否めず、作劇も中途半端なまま。それにしても、この手のインディーズ映画に付き物の「サンダンス映画祭で絶賛!」ってのは、何処まで信じられるんですかね? 4点献上。
[DVD(字幕)] 4点(2006-05-19 00:04:03)
310.  キャンプ
学校という共同生活に於ける“loser”達の駆け込み寺になっている「演劇サマー・キャンプ」を舞台としたミュージカル「風」青春群像劇。チビ・デブ・ブスに加えてゲイが集まってる所へ、一見「イケてる」男子(スポーツ好きの金髪白人=「普通」の象徴。だから誰とでも寝る)がやって来たことで起こる騒動と、登場人物達のほんの少しの成長を描いてます。良くあるパターンの話だし、全体的に相当ライトな仕上がりですけど、要所要所で挿入される発表会のミュージカル・シーンが良いアクセントとなり(選曲が中々素晴らしい)、私は充分楽しむことが出来ました。根本的に何も解決していないラストも好感が持てます。芸術家を気取った“loser”達の青春群像ミュージカル「RENT」より、個人的にはこちらをお薦めします、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-05-19 00:03:27)
311.  イン・ザ・カット
もちろん端からサスペンスやミステリーとして観ちゃいませんが、「なら何なのさ?」と問われれば、確かに言葉に窮してしまう出来(サマンサ・ラング系と答えましょうか)。ドグマ風カメラワーク以上に私が気になったのは、全く似合わない髪型で登場したメグ・ライアンではなく、セクシーさの欠片もないマーク・ラファロ。もしかしたらジェーン・カンピオンって人には、「醜男に犯されたい願望」があるのかもしれない。これがアントニオ・バンデラスだったら納得して観れたと思いますけど、こんな野郎に「アソコを舐めてやるから付き合ってくれ」と口説かれて、素直に舐めさせてくれる女がいるのか? もし、いるんなら是非紹介して欲しい。私なら一日中でも舐めてあげます。バター犬と違ってバターを塗る必要もありませんよ、3点献上。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2006-05-19 00:02:59)
312.  ワイルド・スピードX2
ノリは前作と全く変わらないし、登場人物のキャラクターが全体的に薄味になってましたけど、話自体はずっと真っ当なものになり(それでもツッコミ所は多々ありますが…)、私的には今回の方が良かったと思います(それにしても、現在のアメリカの小僧共のセックス・シンボルは、どの人種にとってもヒスパニック系とアジア系なんですかね?)。カーキチじゃない私が観ても、スタントとCGとサラウンド音響を組み合わせてド派手に演出されたストリート・レースは中々楽しいもんです。ところで、スパイク・リー・フォロワーっぽかったジョン・シングルトンも、最近はその路線を離れて頑張ってるみたいですけど、もう一つ「何か」がないと主演のポール・ウォーカーと共に、B級のまま埋もれてしまいそうですね。そういうことで、5点献上。
[地上波(字幕)] 5点(2006-05-19 00:02:34)(良:1票)
313.  ブラック・ダイヤモンド
功夫、人気ラッパー、高級車、セクシーなマイノリティ美女、Xスポーツ、そしてお馴染みのヒップホップで彩られた、ティーンエージャーの暇つぶし向け定型B級アクション映画。「よお、今日の放課後どうする?」「そういや、DMXの出てる映画始まったじゃん」「いくら持ってる?」「10$」「俺は8$ちょっと」「なら、スーパーサイズのポップコーンも買えるな」…てなノリで、貧乏な16~7歳の子が近所のシネコンへ観に行くべき映画です(間違っても、都心へ出て1,800円払って観るもんじゃない)。そう考えれば、全く可もなく不可もない出来。日本ではテレビでの鑑賞こそ最適です、5点献上。
[地上波(字幕)] 5点(2006-05-19 00:02:07)
314.  コーリング
【RYOTA】さんが書かれてる様に、「良く考えれば特別意外なラストではない」。ちゃんと序盤に判り易い伏線が張ってある。しかし私も、鑑賞中はこの可能性に全く思いが至らなかったので、ラストは少し感動してしまいました。洗面所の自殺死体が起き上がっても「やられた」とは感じませんでしたけど、今回はやられました。演出上のミスディレクションが上手かったのでしょう。題材的に新味の無かったことが本作最大のネックですね。ところで私は原題の「トンボ」より、ややネタバレ気味ではあるものの、邦題の「呼びかけ」の方がずっと良いと思います。そういったことで、6点献上。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-05-19 00:01:31)(良:1票)
315.  スコーピオン・キング
完全に幼い子供向けに特化した、お気楽極楽アクション・ムービー。一本調子でご都合主義的なストーリーも、俳優の肉体(演技や殺陣ではない)だけに頼った単純なアクション・シーンも、もの凄い格好してるのに、肝心な部分は絶対見せない綺麗なお姉さんも子供向け。いずれ「悪の帝王」になってしまう主人公なのに、その片鱗を全く見せなかったのも興醒め(「エピソード2」のアナキン君くらいのダークさがあっても良かった)。ま、中途半端にしないで、潔く子供向けに徹したことだけは評価しましょう(小学生以下の子供は結構楽しめるんじゃないかな?)。そういう訳で、4点献上。
[地上波(字幕)] 4点(2006-05-19 00:01:03)
316.  ダック・シーズン
とある集合住宅の一室に住む14歳の少年とその友人、隣に住む16歳の女の子、そしてピザを届けに来た宅配人の四人が過ごす、ある日曜の午後を描いたほのぼのコメディ。本国メキシコでは大絶賛を浴びたということですけど、私には今一ピンと来ませんでした(余談ですが、我々がほとんど「日本アカデミー賞」を無視してる中で、「メキシコ・アカデミー賞独占」という触れ込みにどれ程の価値があるかは判りませんネ)。元来インディ映画が好みではない上、笑いのオチ(次に来る台詞)がことごとく予想のつくものばかりだったで、私は余り笑えませんでした。また、「自分探し」や「人との繋がりたがり」といったテーマにも少し飽き飽き。因みに、エンドロールの終わりにもオチがあるので、最後まで席を立たない様に。5点献上。
[試写会(字幕)] 5点(2006-05-13 00:05:09)
317.  ドリーマーズ
とにかくエヴァ・グリーンのオッパイ(映画後半は、この人ほとんど裸)と、久しぶりに見た画面全体を覆うボカシ(その向こうは男性器の大写し)の印象しか残らない。本作のベルナルド・ベルトルッチは、男女三人の裸と風俗描写にしか興味が無く、肝心のマイケル・ピットの内的成長なり変化なりを完全無視。これでは彼は主人公じゃなくて唯の狂言回しです。では、一卵性双生児だと言い張る二人が物語を牽引して行けるかと言えば、さにあらず。自ら外界の情報を遮断して自堕落に生きる人間に、裸以外の魅力等あろう筈もありません。映画狂というのも、この二人にとっては現実逃避でしかない。そういう意味で彼らは「ドリーマーズ」でした。そういうことで、充分お腹一杯になるエヴァのナイス・バディに+1点して、5点献上。
[DVD(字幕)] 5点(2006-05-13 00:04:44)
318.  永遠<とわ>の語らい 《ネタバレ》 
(私もちょい長め) これ、ラストが無かったらホントに唯の(しかも少々退屈な)地中海クルーズ映画。比べるのも何だけど、作品の印象としては「DEAD OR ALIVE/犯罪者」に近い感じか。マノエル・デ・オリヴェイラとしては、確かに「世界情勢」のメタファーも意図したんでしょうけど、私自身はもっとドメスティックな皮肉(もちろんポルトガルにとって)を感じました。この母娘の史跡巡りは、言い換えれば戦場跡地巡り。未来を担う子供は、その地を踏む度に教訓を得ようとしてるのに、インテリで能天気な大人は「それは遠い過去のこと」と繰り返すばかり。自国の国力や文化の自慢大会と化している「西側クラブ」への入会も、一旦は辞退するものの“captain”のプレゼントに抗しきれず、半ば強制的に参加させられてしまう(この時、ポルトガル語だけが放棄させられる)。そしてポルトガルは「アメリカからの贈り物」によって危機に見舞われ、初めて「それは遠い過去のこと」ではなく、「今現在も続いていること」であると悟るのです。しかし、全ては遅きに失する。エンドロールが終わるまで映し出されるジョン・マルコヴィッチの表情こそ、目の前で起こってしまったことを理解できない「善意のアメリカ人」の顔なのです、7点献上。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-05-13 00:04:16)(良:3票)
319.  キャロルの初恋
健気な12歳の少女の視点で描いていくスペイン内戦もの。田舎の風景の瑞々しさや、もちろんキャロルを演じたクララ・ラゴちゃん(目が大きい!)のボーイッシュな魅力は堪能できますが、肝心の物語はベタな設定の詰め込み過ぎだと思う。父親の出征、母親の病、預けられた親戚の家での確執、貧しい少年との淡い恋、etc.…、そして確実に忍び寄って来る戦争の影。特に、複雑な事情を抱えた母親の設定は、本作では全く不要でした。原題は「キャロルの旅」なので、それらの経験によって成長する少女の姿がテーマなんでしょうが、映画自体は少し陳腐な仕上がりです、5点献上。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-05-13 00:03:50)
320.  アドルフの画集
本作の一番の目の付け所は、「芸術+政治=権力」という主張(今でこそ「悪」や「全体主義」の象徴に見えますけど、ナチス時代の制服やその他諸々のデザインは、世界的にも突出してカッコ良いですよね)。キャンバスの上で自分を表現することに挫折した芸術家は、現実世界をキャンバスに、政治力を絵の具として、第三帝国という理想の芸術を具現化しようとした訳です。しかし、劇中でその片鱗が見えるのは終盤の一瞬だけ。これは勿体なかった。原題からマックスが主人公であることは重々承知してますが、それにしては彼のキャラクターに中途半端さや弱さが目立つ(あの寸劇の意味も不明)。また、画廊の得体の知れない雰囲気にばかり凝って、その他(特にヒトラーの演説)の演出も弱かったと思います、5点献上。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2006-05-13 00:03:17)
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