301. ズーランダー
なんといってもあの80年代前半のヒット曲の数々。「コール・ミー」が流れた時は当時のディスコの光景が浮かびました。わざとらしい爽やかさが私の笑いのツボをしっかり刺激しました。なんていうのかなぁ、昔の日本のたぶん売れそうにないと思える新人歌手のプロモートフィルムみたいな感じ。バーでのジョン・ボイトとのシーンは笑った、笑った。このワザとらしさが最高に面白い、楽しい!こういう映画を作るベン・スティラーっていい人なんだろうなあ。 8点(2004-05-30 13:01:36) |
302. キル・ビル Vol.2
えーっと、ごめんなさいVol.1は未見なんです。2本でひとつの作品なのですから、2だけ見て感想を言うのは気が引けるのですけどね・・・正直、ウマが土の中から這い出してくるまでは少々退屈ではありました。これはタランティーノの好きなもののオンパレードといったらいいのかしら。「燃えよ!カンフー」からそのまま来たようなデヴィッド・キャラダインには笑ってしまいます。そのキャラダインにスーパーマンについてのウンチクを長々と語らせるのも可笑しい。こんなに有名になってもタランティーノは変わらない。この人はいつも今、客を呼べる俳優ではなく、自分にとってのスター、アイドルである俳優を使うのね。「レザボア・ドッグス」以来その絶妙なキャスティングにゾクゾク、ワクワクさせられる。私はタランティーノと同年代ということもあって懐かしく感じられることがしばしばあります。ハチャメチャ度では上回ってるというVol.1を観なくちゃいけないワ!! 8点(2004-05-19 23:11:19) |
303. パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
ちょっとちょっと、ジョニーがノリノリじゃないですか。これで彼はグンとファン層をひろげたでしょうね。でもジョニーファンとしては頻繁にこういった大作には出てほしくないというのが本音です。キーラ・ナイトレイ、いいですねえ。若いのにヘンな幼さがないし、品よく知的。時代モノもよく合います。とっても期待できる女優さんです。素直に笑えて楽しめた作品でした。ユーモアのきかせ方がいいわ。 8点(2004-04-03 18:01:27) |
304. コヨーテ・アグリー
これはねえ、別に知らなくても観なくてもよかったです。少々過激なシーンとシンミリくるシーンを挟み込んだ女の子の青春サクセスストーリーなのですが、なにもかもが雑な作りですなあ。主演の子に田舎から出てきたようなちょっと野暮ったい子をもってきたのでしょうが、それでも観客に印象づけられるかといったら、それはノーですね。「フラッシュ・ダンス」をもう一度、みたいな気分で作ったのかな?あれも話は単純明快、けれどエイドリアン・ライン監督の美しい映像があった。ジェニファー・ビールスという一度見たら忘れないヒロインがいた。これにはそれらもない。これは映画とは呼べないです。ジョン・グッドマンが気の毒になりました。 0点(2004-03-20 09:10:51)(良:1票) |
305. トータル・フィアーズ
なんだか薄っぺらい作品でした。ギリギリのところで爆発を食い止め、”よかった、よかった”では在り来たりだということで、爆発させたんでしょうか。でも被爆したわりにはみんな元気でしたねえ。「コドモダマシ」こんな感じの作品でした。唯一得したのはスパイ役のリーヴ・シュレイバーでしょうな。かっこよかったです。 2点(2004-03-18 10:02:04) |
306. プレッジ
ショーン・ペンが親友ジャック・ニコルソンのために撮った作品なのでしょうね。各要所に登場する俳優たちもニコルソンのために集まり、それぞれの役割をきっちり果たしているのはさすがです。やはり通り一遍の結末ではなかったですね。振り返ればあの店を買い取ったあたりからニコルソンの顔つきが変わっていったように思う。だんだん目がつり上がって慣れ親しんだ「ニコルソンの顔」になった。後半はクリッシーの運命と息切れして倒れるんじゃないかという雰囲気のニコルソンに不安を抱きながら見入った次第です。あそこまであの事件にのめり込ませたものはなんだったのでしょう。現役引退という、ある意味物事に終止符をうつ大きな節目が彼には重かったのでしょうかねえ。淋しさなのかな。 8点(2004-03-15 18:33:09) |
307. M:I-2
監督にジョン・ウーを迎えるとは娯楽映画のヒーロー、トムらしい選択だなと思いました。ジョン・ウーも「ブロークン・アロー」と比べると洗練されたと感じましたが、この雰囲気は好きじゃないです。憂いとか哀愁とか影の部分がなくなってしまったわね。御大アンソニー・ホプキンスまで引っ張り出して、トムがやりたい放題やってるという印象です。アクションの見せ場はたっぷりなのですが、おなかいっぱい、ゲップまで出そうでした。時々トムがチョウ・ユンファに見えてしまって、苦笑いしたのでした。 4点(2004-02-26 09:34:06) |
308. 15ミニッツ
てっきりデ・ニーロが主役だとばっかり思って観ていたら、どうやらエドワード・バーンズのまちがいだったようです。吹き替え、CM入りで観たためか入り込めなかったです。やはり映画は字幕で途切れることなく観なければダメだと再確認しました。吹き替えは俳優の持ち味、作品の雰囲気を壊しかねないし、私が思うにデ・ニーロの吹き替えの声はご本人のものとずいぶん違って、デ・ニーロではなくなってしまった。内容のほうは発想はよいのですが、この内容にしては明るい感じがなんかしっくりこなかった。「8mm」ほどにしなくてもよいと思うが、もう少し陰鬱なムードがあってもよかったんじゃないでしょうか。 3点(2004-02-01 00:28:56) |
309. ラスト サムライ
やっと観てきました。つっこみどころ満載ですが、このテの作品はつっこむのは野暮というものでしょう。私としては謙さんより真田さんがよかったわ。シブい役どころです。今あっちの俳優でいったらデヴィッド・モース、クリス・クーパーあたりが演じそうなキャラといえるかな。真田さんといえば、その昔は千葉真一(前はたしかソニー千葉じゃなかったっけ?今はサニー千葉なのね)の弟子でアイドルっほいアクション俳優だったと記憶しているけど、いい俳優になったわね。ティモシー・スポールの色物な脇役もいい。トムとスポールの日本語もしっかり堪能しました。サムライスピリットに感銘を受けたアメリカ人とアメリカ人にサムライスピリットを見た最後の武士、こんなふうにも感じました。なんだかんだといってもやはりハリウッド映画というのは凄い。だってこんなにかっこいい渡辺謙と真田広之を観たのは初めてだもの。よくぞここまであの二人を素敵に撮ってくれたと感激、感動の涙を流しました。そしてどことなく皮肉なものを端々に感じるのね。なんといいますか現在のアメリカの問題とかノーと言えない日本人とかね。教訓的なものもあったわね。小雪の上の息子、ティム・ロビンスが子供になったみたいと思いながら見てたのでした。 8点(2004-01-30 23:59:39) |
310. 海辺の家
こういったテーマの作品は昔からたくさん作られているし、この作品もお約束通りの展開なのですけど、やはり泣けます。空のベッドだけで、涙を搾りとるかのごとくというご臨終の場面がなかったのがいろんな意味でよかった、ほっとしました。やはり「家族の絆」というのは永遠のテーマなのでしょうね。崩壊してしまった家族、再生していく家族のどちらの物語も家族の誰かの「死」をもってこなければ描けないのかな?という疑問は度々感じることではありますけどね。ケヴィン・クライン親子とクリスティン・スコット・トーマス、この3人を取り巻くちょっと変わった人たちはシリアスなドラマの中の箸休めみたいなものですね。これがあったから型通りのはなしだけど退屈しなくてすんだように思います。 6点(2004-01-13 13:03:45) |
311. 8人の女たち
新旧のフランス女優たちの共演がとにかく豪華でうれしい。カトリーヌ・ドヌーヴの貫禄はすごいわね。まるで舞台劇のようなブラック・コメディ。女優のイメージ、キャラクターにぴったり合っているファッションも見所ですね。楽しいひとときを過ごしました。 8点(2004-01-10 20:07:17) |
312. A.I.
まず、スピルバーグの作品には思えなかった。色彩やセットはポール・ヴァーホーヴェンが好みそうだったし、無機質な感じやテンポはキューブリックみたい。観はじめてすぐに端々にキューブリックを感じたのは、ここで知ったけどやっぱり原案がキューブリックなのね。ジュード・ロウはよかった。ちょっとお兄ちゃんになったオスメント君の泣きの演技にも磨きがかかっていた。しかしである。強いメッセージを感じるものの、なにかすんなりと受け取れない。スピルバーグのあざとさが影響していることもあるが、それよりも私のような年代の人間にとっては、「今さら何言ってんの」となってしまう。エピソードの数々、表現方法に新しさ、意外性がなく、こういう具合にすれば一般の観客はたいてい共感、涙となるだろうみたいな感じなのよ。安易なのね。子どもには通用するだろうけど。でもジュード・ロウのことを考えると、子ども向きに作ったわけじゃないんだよね、きっと。 4点(2004-01-01 14:20:09) |
313. ハンニバル(2001)
リドリー・スコットはやはりアーチストです。映像が素晴らしい。特にフィレンツェの街並みね。今回はレクター博士が主役なのでカメラの方もレクターの好みに合わせたのかしら。ジョディが降りたのは無理もない。けれどなぜジュリアン・ムーア?FBIエージェントには見えないぞ。一生懸命演じているのはわかるのだけど、やけにリキんでるし、カリカリといつも怒ってるみたいで観ているこっちまでカラダが固まってしまった。私的にはフィレンツェのフェロモン刑事、ジャン・カルロ・ジャンニーニの登場が嬉しい。ゲイリー・オールドマンとレイ・リオッタのシーンは二度は見れないと思った。 6点(2003-12-30 22:21:27) |
314. ブロウ
麻薬によって富を築いた男の生涯ですからね、ラストジョニーが幻を見るシーンはやっぱり素直になれなかった。ペネロペ演じる奥さんもかなりのモンだったけどね。けれどジョージ・ユングになりきっていたジョニーは素晴らしい。観る前、父親役がレイ・リオッタというのが不自然に思ったけれど、これがなかなか予想に反していいんですねえ。一時はもうダメかと思ったリオッタだったけど、あのアクの強さ、ギラギラしたブルーアイ、善も悪もOK、どことなくフっと可笑しい。簡単に消えるレベルの俳優ではなかったです。ペネロペはよくなかったです。ブロンドも似合わないしね。 7点(2003-12-29 02:06:43)(良:1票) |
315. 陽だまりのグラウンド
先は読めるし、何度も観たことのある物語なのだけどやっぱり観ちゃいますね。キアヌの魅力と黒人の子どもたちの健気さには負けます。あの劣悪な環境の中にいながらもその現実を子どもながらに受け止め、唯一のよりどころが野球なのね。借金返したらバーの経営者もキアヌのお手伝いしてましたね。新しいユニフォームが入っているのがビーフィーターのダンボール箱なのが笑えた。あのバーの経営者は見たことあると思ったら「LAコンフィデンシャル」のステンズランドね。 6点(2003-12-27 00:33:26) |
316. キリング・ミー・ソフトリー
期待したわけじゃないけど、つまらない話でした。ジョセフ・ファインズのキャラがはっきり気持ち悪い。ヘザー・グレアムよりジョセフの姉役のナターシャ・マケルホーンが素敵。クール・ビューティですね。 4点(2003-12-25 00:11:24) |
317. バニラ・スカイ
大まかな感想は「オープン・ユア・アイズ」のほうに書いてきました。オリジナルに比べて特筆すべきところは、こっちは作品全体が洗練されているのね。タイトルもいいし音楽もいいわ。やっぱりキャメロン・クロウだ。捨てられるキャメロン・ディアスのこともキチンと説明してくれている。ジュリーをストーカー扱いした自分の誠意のなさを反省しないからああいう運命を辿るわけですな。「あの時ジュリーの車に乗りさえしなければ」などと最後までほざいていたっけ。トムが関わっていると思われるが、ペネロペは同じ役でまた出演なんてよく承知したもんだ。女優としてもっとプライドをもってほしいわ。ソフィアとジュリーでは私はジュリーに共感。男に染まらないソフィアと染まるジュリー。男を待たせるソフィアと待つジュリー。男性はどっちが好きなのかしらん。 6点(2003-12-21 09:13:14) |
318. フロム・ヘル
切り裂きジャックが題材というのもいいし、ロンドンの裏通りの雰囲気もよかった。ジョニーは、あの影のある破滅的な警部役がハマっている。ジョニーはやっぱり期待を裏切らない。でも作品の出来がなんか薄っぺらい感じ。奥行きが感じられない。非常に残念です。そしてヘザー・グレアムなのですが、あの可愛らしいキューピー顔にポジティブなメイクじゃあ、薄幸な娼婦には見えない。ミス・キャストです。ロビー・コルトレーン、イアン・ホルム、ジェイソン・フレミングなど脇役の俳優たちがとてもよかったのでヘザーはよけいに浮いてしまったように思う。特にロビーコルトレーンがいい。彼が出てくるとパっと雰囲気が変わって 気分転換になりました。突然エレファントマンが出てきたときも「あらら」って感じでうれしかったです。同じ頃の出来事だったのね。 6点(2003-12-18 00:43:33) |
319. ソードフィッシュ
私がこの作品で印象に残ってる事といえば、タオル一枚腰に巻きつけて打ちっぱなしやってるヒュー・ジャックマン。タオルがハラリと落ちるのを期待したこと。制限時間内にどこそこへ進入しろと頭に銃を突きつけられ、下半身は・・・恍惚の表情でキーを打ってるヒュー・ジャックマン。トラヴォルタと並んだ時の首の長さと顔の小ささが際立ったヒュー・ジャックマン。Xメンは観てないし、この作品でヒュー・ジャックマンはハンサムでいい男だと認識した。 6点(2003-12-14 21:49:53) |
320. オーシャンズ11
オリジナルは未見なのが幸いしたのか、楽しく拝見いたしました。オールスターキャストといっていいこれは、主役クラスの大スターが同じ画面に一斉に出てくるというのが素直に嬉しい。ただジョージ・クルーニーとジュリアのエピソードは余分。この時お二人はプライベートでもデキていたみたいだけど、仕事に私的なことは持ち込まないでいただきたい。ジュリアの悪口はあんまり言いたかないけど、彼女ははっきりいって顔も演技も大味な女優なので、動きの多い「ガハハ」と笑うキャラは魅力全開なのだが、知的で品のいい大人の女を演じようとするとコケる。カジノの階段を降りてマットとブラピの前を通り過ぎるシーンのジュリアの歩き方は猫背で傾いてるみたいで美しくない。あとは、それぞれ自分の役割をきっちり演じていたと思う。マットが一番よかった。あのおじいちゃんソールでしたよね、すっかり騙されました。アンディ・ガルシアだけじゃなく観客も騙してやろうというところね。ジトジト、ギトギトしたヘンな暑っ苦しさがないのがよいです。俳優に演技指導としてカードを教えるシーンで「テレビから映画に変わるのって大変だろ?」とその俳優に聞くクルーニー。ニヤリ、クスっとしました。 7点(2003-12-09 09:17:47) |