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コメント数 811
性別 男性
自己紹介 今年は映画見れてないです。

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301.  サンタ・サングレ/聖なる血 《ネタバレ》 
サーカスの映画とはどうしてこうも不思議な哀愁がただようのでしょうか。 この作品はホドロフスキーの映画としてはカルト臭は薄くなったと思いますが、 独特の哀愁が見事です。 サーカス内に漂うシュールな哀愁もそうですが、物語の哀愁が素晴らしいです。 この哀愁はずっと心に残ります。 この哀愁とまた遭遇したくなります。 
[DVD(字幕)] 8点(2012-03-23 02:53:46)
302.  フリーク・ハウス 《ネタバレ》 
(2010年映画メモをもとに)「フリークス神の子ら」VS「B級ホラー」といった印象。 こういった遊園地やら見世物小屋やらサーカスやらをテーマとした作品は好き。 そこに潜む何か都市伝説チックな闇に惹かれる。 カラフルな嘘っぱちの奥には暗い闇の世界が潜んでいる。 闇を隠すためのカラフルさというのが良い。  この作品は非常にアホの連続でありながら、奇妙だったり不気味だったるするところも少しあります。  お笑いでしかない稚拙なB級フリークスですが奇妙です。  そこに巻き込まれる一般客の青年達もいろいろとコンプレックスを抱えてます。 結局、彼らはフリークス達とまったく変わらないってことだと思います。 フリークスを見て楽しむ者すなわちフリークスであると。 そういったフリークス映画を観て楽しむ自分もまたフリークスなんだと思いました。 フリークスはやがてフリークスに取り込まれる。  のっぺらぼうがちょっと不気味です。
[DVD(字幕)] 4点(2012-03-23 02:45:57)(良:1票)
303.  ノートルダムの鐘 《ネタバレ》 
10年前くらいに数回は観たのでレビューさせてください。 素晴らしいアニメです。内容は楽しくファンタジーで感動します。 ただ”せむし男”は怪人ではなく、彼に悪魔はありません。 なによりもイケメン風のサラサラヘアがなびくのは良くありません。
[DVD(吹替)] 6点(2012-03-21 23:22:39)
304.  ノートルダムの傴僂男(1939) 《ネタバレ》 
(2007年映画メモをもとに) 様々な愛の形が交錯します。 様々な形で悪魔が顔を出します。 人々の裏側にある色んな形をした悪魔が表に出て渦巻いてます。 いったい誰が悪魔なのでしょうか。 クワシモドは見かけは悪魔のような怪物ですが、実は優しい心を持っているのかもしれません。 しかし最後では悪魔に取り憑かれてしまいました。 石を落としたり溶鉄を流したりする場面は悪魔としか思えない形相です。  エスメラルダはマリア様のように慈悲深く母性的であり、 司祭の弟はサディストの悪魔です。 そんな、クワシモドをとりまく聖母と悪魔です。  母性的な愛あり、異性的な愛あり、サディスティックな愛あり、 そんな中で揺り動かされます。  この映画の登場人物は愛と悪魔との瀬戸際にいて、最後に悪魔に身を滅ぼしてしまったものは死に、愛を手に入れた人は生き残る感じかもしれません。  クワシモドはグロテスクで迫力あり、非常に息詰まる圧迫感があって暗い雰囲気が怖いです。 怪奇映画としてしっかりしてます。スケールも大きいです。  ディズニーの”ノートルダムの鐘”に最も視覚的な影響を与えてます。
[DVD(字幕)] 7点(2012-03-21 03:18:49)
305.  ノートルダムのせむし男(1923) 《ネタバレ》 
(2008年映画メモより) せむし男がとても良い演技をしていた。 エスメラルダが美人だった。 教会建築がモノクロ映像の中で巨大に美しい。 音楽がとても心地よい。   
[DVD(字幕)] 7点(2012-03-21 03:05:52)
306.  エレファント・マン 《ネタバレ》 
(2009年の映画メモをもとに作成) 昔友人から聞いた話で、記憶も曖昧なんですが、「この作品の本来の姿は”恐怖映画”の類であり、それが何故か日本に入って来た時に”感動の映画”とやたらいわれるようになってしまった」、のだとか。 もちろん定かではなく信憑性も薄いです。 しかし僕はこの作品を初めて観た時に「感動的な映画」だと思い込んでそれを強く意識し過ぎた為か正直いうと「!??」な感じでした。感動は凄く微妙で逆にドロドロと恐ろしい重苦しい場面が残りました。 しかし今回は「恐怖映画」と決め込んで観てみると、、、非常に良質な恐怖映画であり、また深く感動する場面がありました。 2度目にしてやっとヒューマン映画だと気付きました。 ジョンメリックの姿は非常にグロテスクで、それは他のホラー映画とは比べられない程の圧倒的な恐怖とリアルな質感で生理的な不快感を与えます。 それはどのホラー映画でも味わう事の出来ない深い漆黒の恐怖感です。 悪魔のような清掃員の男がいます。いや本物の悪魔です。彼がジョンメリックを客共と引き合わせる場面なんかこれほど残酷な悪意に満ちた場面は他の映画にはありません。 おぞましいです。 作品全体には独特の暗い雰囲気があります。精神的に重いです。 しかしその中でメリックの汚れの無い心の輝きは光ります。 彼の心は美しく澄んで綺麗です。 彼には美しいものを見出す感性があり、美しい物を作り出す才能があります。美しいものに対する尊敬の念を持って、人に対して気品に満ちた美しい態度で接します。 そんな彼の人間的な素晴らしさというか、心の美しさに感動します。 最もグロテスクな肉体をして彼の心には一切の汚れた部分が無いです。 嫉妬とか攻撃性を全く表さないなど僕はとてもできません。 これをみると、肉体とは何なのだろうと考えます。 また「人はなぜ生まれてくるか?」とまで考えさせる程の恐怖映画はまずありません。 メリックは拍手喝采に包まれました。ほんとに素晴らしいです。 最後まで誇らしくあることを選んだメリックに感動しかありません。  フリークスの仲間たちがメリックを逃がす場面がありましたが、圧倒的に美しい場面です。
[DVD(字幕)] 9点(2012-03-21 02:50:45)(良:2票)
307.  フリークスも人間も 《ネタバレ》 
(2008年の映画メモをもとに作成) 昔の古い写真のようなセピア色の色合いが美しい作品で、光の当たり方も綺麗。 強烈なエロティシズムな雰囲気を漂わせます。 「戸川純」や「嶽本のばら」も絶賛の作品であります! 美しく歌うシャム双生児の少年や盲目の母親などのキャラクターがとても面白い。 あまり喋らずに人参ばかりを食べているヨハンも、気味の悪い笑顔が素敵なハゲも、かなり強烈なキャラで印象に残ります。 シャム双生児が歌う唄がとても美しくて気に入りました。 双生児の裸体撮影はタブーなエロスが感じられ、強く印象に残ります。 全体に漂う退廃的なムードもとても良いです。 そして最後のヨハンの消えてゆくような姿に、どこかとても壮大な感じを受けました。 僕ももし死ぬならば、このような美しくも陰鬱でエロティックな退廃ムードの世界で死にたいです。  
[DVD(字幕)] 7点(2012-03-21 01:36:47)
308.  怪物團 《ネタバレ》 
(2008年の映画メモをもとに作成) 伝説的作品。フリークス神の子ら。 昔バーストという怖い雑誌でこの映画が大々的に掲載されていたのでいつか見たいと思ってました。  この作品はとても重い。 人間の心の怪物が表れる恐ろしい作品です。 それとは逆にサーカス団の生活は生き生きと描かれている。 ユニークで愉快な光景にも見えます。 この世離れした感じでした。まるで異形の天国のようです。 しかしその愉快な生活とは別のドス黒いものがあります。 後半のフリークスたちはとても恐ろしい。 妙に静かで不気味すぎる。 本当の闇だ。映画の中で最も不気味で暗い場面の一つ。 嵐が不安な雰囲気を盛り上げる。。  怪物とは何をいうのか? 姿のおぞましい者を見ていうのか? いや、心の醜さを曝け出して下品な笑いをする者が本当の怪物である。 弱い存在を愚弄して悦ぶのもまた怪物。 内面の醜さを怪物というなら、 一見すると美女のブランコ乗りのクレオパトラは この作品中では最も醜い怪物にちがいないです。 怪物はやがて本性が肉体にも表れました。  テンポが良くて長さも丁度いいのですがなんとも重い話でした。
[DVD(字幕)] 9点(2012-03-21 01:32:51)
309.  スケルトンライダー<TVM> 《ネタバレ》 
(2009年映画メモをもとに)広大な台地と美しい青空。音楽もなかなかです。 ちょっとバカにして観たのですが、スケルトンライダー思った以上にカッコ良かったです。 でもショボかったです。おもろくないです。 ゴーストライダーじゃありません。
[DVD(字幕)] 3点(2012-03-20 02:47:38)
310.  シャドウ
(2009年映画メモより) なかなかですか。 これは女子刑務所の雰囲気が素晴らしかったですね。 獄中では女性の裸が沢山見られるので、そういったのが好きならば観ても良いでしょう! B級映画特有のアホな女性が沢山でてきて楽しいです(僕がアホですけどね)。 特にマッチョな女性がゴリラみたいにアホで面白かったです。アレは檻に入れておかないとマズいでしょう! 獄中にある医務室のおじさんが羨ましい!僕もああなりたいです。 看守と囚人とのレズ関係とかもあって、もういろいろエロエロなことを想像してしまうB級ホラー映画でした。 主人公の女性がとても強くて逞しいです。強い女性って嫌いじゃないです。 シャドウがちょっとカッコ良かったです。 結局はなんてことないゾンビ映画なんですが、赤ちゃんゾンビが乳房を噛み千切る場面では不快指数がちょっと高かったです。 
[DVD(字幕)] 5点(2012-03-20 02:39:04)
311.  仁義なき戦い 代理戦争 《ネタバレ》 
ある団体にいた時、飲み会で先輩に勧められたので鑑賞しました。  ヤクザの抗争が凄みを持って描かれてました。 とても怖かったですが、たいへん男らしくて痺れるようなカッチョ良さもあります。 外国映画では味わえないような生々しい迫力がありました。 なんかリアルな感じでした。 レンタルコーナーにある任侠映画コーナーには近づけませんでしたが、 そのイメージが少しだけぬぐえました。  あと、テレビで誰か偉そうな人が怒ったらすぐに”仁義なき戦い”の音楽を流すのやめてください。 怖そうな人がたくさん出てくるので自分には合いませんが、 圧倒的な迫力と男らしさが感じられる映画だったと思います。 自分は耳が少し遠いのですが、 言葉がカッコイイのですが聞き取りずらいとこもありました。 
[DVD(邦画)] 7点(2012-03-20 02:14:03)
312.  ゴッドファーザー 《ネタバレ》 
(2008年映画メモをもとに作成) やっぱり凄かったです。 パッケージ裏の大家族写真を見たときに「この作品はただもんじゃない」みたいな迫力が漂ってます。 とても濃厚な裏社会の姿がありました。 映画にはずっしりとした重みがあります。 ファーザーの堂々とした存在は神がかり。憧れます。 社会の悪であっても家族や子供に愛情を持って接するとこに感動。 音楽は美しく渋くて素晴らしいです。 重厚な映画の雰囲気は、冒頭から観客の心を物語の中に引き込みます。 全体の雰囲気がとにかく素晴らしいです。 渋くてダークな雰囲気はこれ以上なくカッコいい。 この映画ほどヴィンテージでアダルティーな映画はないです。 カッコよくて品がある。 まさに観るだけでお洒落になる大人のブランドアイテムかもしれません。 男心の“ゴッド”。 映画においてもこの作品の存在はまるで“ファーザー”。ボスのように頂点の偉大さで君臨してます。 料金所は不吉な雰囲気が漂って見事でした。立ち去った後のシュールな印象が残る。 家族がビッグで人数が多く、話も複雑な感じもしましたが、その複雑さが「裏社会」のスケールの大きさのようで、尊さでもあります。 巨大な感じの映画でした。 
[DVD(字幕)] 9点(2012-03-20 01:52:36)
313.  ブラック・レイン 《ネタバレ》 
(2010年映画メモをもとに作成) カッコ良かったです。 ハリウッドのアクション映画とヤクザ映画との融合は面白かった。  見たことのありそうな日本の街の風景の中で昔のハリウッド映画風なアクションとストーリーが展開されるのだから面白いです。 しかしリドリースコットが撮るとありふれた日本の街も独特の怪しいアジアの雰囲気になります。ネオンはまるで中国や韓国のよう。 誰もいない夜の通りは東洋の独特な妖しさに包まれます。  橋の下をバイクでたむろしている場面も好きです。  松田優作の演技は素人の僕でも凄いと思った。 優作が口をあけて睨みつける表情は狂気みたいな物凄い迫力が伝わって、彼の天才さを少しみました。 ずいぶん前にブレードランナーを見たとき、リドリースコット監督は日本という国が好きなんだなーと思った。ゲイシャさんとか大好きなんでしょか?  高倉健さんも渋いっす。 健さんも優作さんも、サングラスをかけると井上陽水にも見えてきます。 ガッツ石松の真面目にカッコいいところは初めて見ました。 でもなんで「OK牧場」いわないんですか?それって逃げだと思います。 せっかく世界に通用するギャグなのに残念です。 最後の「完」ていう文字もキマっていました。 男らしいッス。ハリウッド映画なのにオス!オス!な映画でした。
[DVD(字幕)] 7点(2012-03-19 00:37:33)
314.  ナイト&デイ 《ネタバレ》 
アクションだけど愉快で楽しい。なんかリラックスムードです。 アクション映画の面白いところどりで余裕が感じられる。 もうドヤ顔です。 トムは出来過ぎ。キャメロンは熟女なのに可愛い! ゲーム風な展開。自分は吹き替えで見て少しジャッキーチェンの映画を思い出した(ジャッキーの映画ここ5年は観てないけど)。  情熱のキスの力は銃弾をも弾き返すのですね。 最近の映画はスマホも大活躍! 軽快な音楽が心地良く流れてDJ気分。 別にチャラ~くないけど、軽~くカッコいいことしてるのには嫉妬します。 いろいろ重くないのが魅力のイケメン映画でした。 
[DVD(吹替)] 6点(2012-03-19 00:17:03)(良:1票)
315.  バーティカル・リミット 《ネタバレ》 
雪山の救出アクションでした。美しく雄大な雪山の大自然を舞台にハラハラドキドキのアクションが楽しいです。 出発前のパーティーでテンションは上がります。 でもボーンとかいうおっさんは忠告を無視して遭難したときに他人を犠牲にするってどんだけクソなんですか。ウィックが一人だけカッチョイかったです。 ニトロってウケるw魔法瓶のお茶と間違えて誰か飲んだらいいのに。 雄大な雪山の大きさを知るが、兄弟愛の代償はあまりに大きすぎました。
[DVD(吹替)] 5点(2012-03-16 23:53:21)
316.  風の谷のナウシカ 《ネタバレ》 
僕が生まれた年の今日、この”風の谷のナウシカ”が公開された。 今日一日”風の谷のナウシカ”を見ていた。 今見てみると、あまりに”もののけ姫”に似た場面が多くて驚いた。 世界観の作り込が凄く、圧倒的な作品です。 腐海にのみこまれ滅びゆく世界が描かれますが、 その反面で神秘的な場面が多いです。 腐海の植物や蟲の描写に宮崎駿の幻想世界が表れます。 戦艦や武器もカッコよく物語は盛り上がります。 久石譲の音楽は原石のように今の彼の音楽とは一味違う透明な美しさに満ちます。 このナウシカもまた宮崎駿アニメの原石のような美しさを放つ作品です。 ナウシカはただただ可愛らしく、またなんでも出来過ぎてしまう彼女は恐ろしいくらいです。 クロトワは昔は嫌いでしたが、今見ると非常に台詞が男らしくてカッコいい。 クロトワは35歳くらいだろうと思ってましたが、調べてみると自分と同じ年齢でした。。。驚いた。 こんなことってアニメなどを見てると結構あるもんです。 つまりアニメのキャラの精神年齢が高すぎ。  神秘的な世界の中で人間の残酷さとグロさを強くみせます。  王蟲の巨大感は見事で、これが世界観の巨大感であり、ナウシカの中で描かれる自然の偉大さです。 浄化された水はあまりに綺麗に澄んでました。  怒りに燃えた王蟲が大波のように押し寄せる場面は絶望感が強く圧倒されます。 ここに触れねばなりません。ポニョで予言説が浮上しましたが、この84年3月11日に公開されたナウシカでも予言の色合いが強いのです。 これに触れるのをためらいましたが、あまりに王蟲の押し寄せる場面が圧倒的で、どうしても震災を思い出させる場面なので書いてしまいました。 空から見た王蟲の大群はあまりに壮絶です。 その時に巨神兵の放つ砲弾の威力は強大でまるで原子力のようです。 腐海により土壌が汚染されるのもそうです。 飛行機の場面にも思い当たる節がありますが、これ以上は書きませぬ。 このレビューを書いた自分は風評被害に加担した身です。 不謹慎にもほどがありますが、思ったことに触れないというのは自分には出来ませんでした。  黄金色の記憶の風景は描きこまれ方がハンパなく見事に表現され過ぎて怖いくらいです。 懐かしさを思い起こして温かいのですが、淋しく不安になる不思議な神秘の光景でした。 ナウシカが少女なのに母性的でひたすらに憧れの女性像でした。
[DVD(邦画)] 9点(2012-03-11 22:38:35)
317.  小さな悪の華 《ネタバレ》 
少女映画の名作の一つなんだとか。 少女映画特有の独特な雰囲気を漂わす作品。 なにか神秘的な美しい光景を見た印象と同時にゾッとする恐ろしい怪物を見たトラウマ的な感じも残ります。  とても甘美的な夢のような心地良さですが、夢が覚めて気づくと チ○ポがなくなっていた、みたいな感じです。  少女の背徳行為は残酷で恐ろしいけど天使のように甘美だ。 可憐な少女の戯れに悪魔が一瞬だけ顔をのぞかす。  誘惑する「悪」をまるで天使が舞うように描いた映画はなかなかない。 「悪の華」というタイトル通り この映画は「悪」の部分を強く感じる。 「悪」です。 なんだか男たちが可哀想になってきます。イ○ポにならなかった人が全くいないとも限らないこの映画は上映禁止になるだけの作品です。、、、、、 しかしこの映画の放つ美しさは独特のもの。 悪に染まりながらも、少女の内から放たれる激しいものを感じる。 魂は悪に染まりながらも、小慣れていないイノセンスなところがある。 アンヌとロールはお互いに激しく恋し合っていた、、、だがアンヌたちは悪魔に恋していたのだと思えた(恋した対象が悪魔であるが故に、残酷で退廃的でエロスなのだ)。 悪魔に対する少女二人の恋心がまるで初恋のように純粋だった。 それだけ悪魔の力が強い。 少女の行き場の無い艶かしさと肉体の若い美しさが魔力を帯び(その肉体の美しさと引き換えに悪魔の力を借り)反道徳行為や悲劇をもたらしたのか? あまりにも激しい恋心は退廃的で情熱的に燃え尽きてしまい、その勢いが美しい。  妖しい音楽の美しさも余韻を残します。それが観る者を妖しい世界に誘う。  僕はこの作品を、技巧的に優れているとは言いません。しかし何かもっと精神的な部分で破滅的に美しいと感じました。  少女の帯びる神秘と背徳とエロスがねっとりと心に絡みつきます。  いけない映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2012-03-09 23:16:22)
318.  ひなぎく 《ネタバレ》 
チェコはヤバい国であると思えます。 この映画はどんな映画でしょうか? 生きるとはどういうことだろうか。 生きるとは楽しいことを求めなければならない。 生きるとは自由でなければならない。 そんな自由論みたいな感じもしてくる奇妙な映画でした。 ただパッケージにも書いてあったと思いますが、 これを見るとだいぶ元気になりますね。 自由を教えられるというか、 自由であることを見せられるというか・・・ 自由みたいなものを得られます。 そんな大儀なことじゃないのでしょうけど。 色もメチャクチャ、やることもメチャクチャ、表現も凄い、、、 軸を超えてそんなメチャクチャのことを当時にやるエネルギーの凄さ。 かなりパンクな感じです。 けっこう自堕落な感じなので、最後は破滅の方向に向かうのですが、 そこに至るまでがとてもいい感じです。 また後味もなかなか良いです。 ヤバかったです。 
[DVD(字幕)] 8点(2012-03-09 22:31:56)
319.  狼の血族 《ネタバレ》 
 開始数秒でゴシックロマンの雰囲気に包まれる神秘の少女ファンタジー映画です。 “少年のファンタジー”と比べ “少女のファンタジー”はダークでグロく不条理なシュールな雰囲気に包まれます。 この狼の血族もシュールでグロイです。 そのグロさといったら、スプラッタホラーを連想します。 またファンタジーの中に凄く生々しい表現があるので、 昔の童話にある本来の残酷さやエロスは独自の解釈で映画の中に蘇ってます。 様々な寓意が見られ、それがまた奇妙でした。 映像はいかにも昔のファンタジー映画といった感じがして神秘的です。  赤頭巾ちゃんのお父さんの役はなかなか好きな俳優だった。 首がミルクに落ちるシーンは素晴らしいです。 ただ、落ちた首が蝋といえば仕方ないのですが、 ミルクをはじく質感があまり心地よくないです。 狼は狼でとても官能的でロマンチックな感じもします。 少女はとても可憐です。それと毒々しいファンタジーがとても幻想的に感じる不思議な映画でした。最後はファンタジーの持つ毒性を描いているようで恐ろしいです。 よく分からない感じでしたが、なかなか色濃い作品ですね。 夢から覚めない感じがなんとも恐ろしいです。
[DVD(字幕)] 8点(2012-03-09 22:21:51)
320.  モルギアナ 《ネタバレ》 
(2008年映画メモより) チェコの怪奇骨董幻想箱(GOTH‐BOX)とかいう怪しいDVDボックスがあります。 そんな中の一枚です。 なんだかエドガー・アラン・ポーの小説の世界のようです。 凄く好きな雰囲気です。 そしたら原作が”ロシアのエドガー・アラン・ポー”の異名を持つアレクサンドルグリーンとかいう人の小説らしくて、どうりでポオの雰囲気を強く感じるわけです。 憎悪とかいろいろなものが渦巻いている感じが素敵です。 館や服装も優雅で怪しい感じです。 嫉妬と疎外感に苛まれる姉に共感してしまいます。 病床に耽る妹がなんだかエロティックです。 音楽がとても恐怖感を演出しています。 
[DVD(字幕)] 7点(2012-03-09 22:08:54)
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