341. 地獄に堕ちた勇者ども
シャーロット・ランプリングの美しさで、ヴィスコンティの美学を感じる。前評判が頭の中で肥大化していたからなのか、思ったより、全然普通の映画でした。長いナイフの夜事件とか、もうちょっと短くできるような気もいたします。 [DVD(字幕)] 6点(2010-09-12 17:20:58) |
342. ブルジョワジーの秘かな愉しみ
こういう話を、飽きがこないで、楽しめて、しかも、作成側の意図を感じさせるように作るのは難しいと思うけれど、この作品は、完全に成功していると思います。私は、これ、結構好きです。 [DVD(字幕)] 7点(2010-09-12 12:41:49) |
343. エンジェル(2007)
エンジェルのリアリティに戦(おのの)き、強く惹きつけられないのだとすれば、もう少し翻弄される人生を経験したほうがよい。…それにしても、ランプリング以外は、イングランドとは縁が薄いはずなのに、19世紀イギリスが見事に出来上がっている。「上手い」とはこういうことを言うのだろう。ただ、マイケル・ファスベンダーが、他の役者と違う芝居をしているために、映画の深みが失われているのは、残念。 [DVD(字幕)] 8点(2010-09-06 19:57:47) |
344. 刑事コロンボ/仮面の男<TVM>
《ネタバレ》 コロンボ末期の典型的な駄作。背景を大げさにするだけしておいて、複線を拾いきれてない。メルビルをなんで中途半端に爆破したのか意味不明。似顔絵が似ているとか、アリバイがないだけで、決定的な証拠がなくて話を終えるのは、見ているものを欲求不満にさせるだけだ。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2010-09-03 00:21:39) |
345. 乱暴者【ルイス・ブニュエル監督作品】
《ネタバレ》 ゆかいなおじいさんを除けば、なんだか、普通です。Mecheはなかなか可憐なのだが、なんでPedroを好きになるのかが分からない。このあたりがルイス・ブニュエルっぽいのか、それとも、これはこれで、当時のメキシコではリアリティがあるのかな。 [DVD(字幕)] 4点(2010-09-02 17:26:35) |
346. 刑事コロンボ/ロンドンの傘<TVM>
《ネタバレ》 コロンボの中では、傑作のほうに入るのだろうが、最後の「下げ」をドガと比較すると、おちゃらけ過ぎるように思います。 犯人たちとコロンボのやり取りが薄いのもマイナスポイントです。 [DVD(吹替)] 5点(2010-09-02 02:59:34) |
347. ラスト・ホリデイ(2006)
1980年代にLLcoolJのライブに行ったモノとして、こんなLLcoolJはみたくなかった、というしかない。しかも、この映画の前に、オゾンの「ぼくを葬る」を見ていただけに、いまいち話に乗れなかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-08-31 13:16:39) |
348. ぼくを葬る(おくる)
《ネタバレ》 フランソワ・オゾンが、一番素直に、露悪的でない範囲で、自分自身のことを描いた映画…ではないかと感じる。その意味で、この作品は、オゾン・ファンにとって、リトマス試験紙のような意味合いも持つと思う。最後の場面は、ヴェニスに死すのオマージュかしら。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-30 09:33:03) |
349. インセプション
いろいろ考えると都合のよすぎる設定と、辻褄の合わなさが気になるが、そんな真剣に頭を使わなければ(そんなことは求めていない映画だし)、単純に楽しめる映画。ただ、主人公の妻や子どもへの強い愛を十分伝えられないデカプリオの大根ぶりが気になるし、老人を演じる謙さんも、うまいとはいえないのが残念。 [映画館(字幕)] 7点(2010-08-29 15:23:52) |
350. オーケストラ・リハーサル
なかなか完成度が高い映画。後半の騒動までは映像が淡々と流れる感があるが、退屈さはない。ちゃんと演奏できる俳優陣を集められるとなおよかった。 [DVD(字幕)] 7点(2010-08-28 16:18:46) |
351. ミザリー
《ネタバレ》 使いつくされたプロットで、怖さも薄い。足りないものはないが、足りていれば良いというものではない。 それにもまして、足が破壊されるところがなかなか怖かったにもかかわらず、後の描写に生かされていないので不審になる。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-08-21 18:53:03) |
352. 醜聞(1950)
1950年当時、これをみて心の底から感動した人がどのくらいいたか知りたい。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-08-17 19:42:18) |
353. 心(1973)
ここまで原作に依存しておきながら、無理に自分の「世界」を造ろうとしているのが辛い。他の俳優・女優はまだ無理やり頑張っているが、杏梨の御嬢さんには無理がある、というより、杏梨が一番良心的な演者なのかもしれぬ。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2010-08-17 09:49:10) |
354. ミルク(アメリカ映画)
日本人の私には、白人の顔と名前の区別がつきにくくて、やや混乱したが、それでも、最後まで飽きることなく楽しめた。なんといっても、ゲイであるガス監督のミルクに対するオマージュが伝わってくるのが、良いです。 [DVD(字幕)] 7点(2010-05-04 22:49:43) |
355. アリス・イン・ワンダーランド
最後まで、ティム&ジョニーワールドを息抜くことなく楽しめる。アリスの行動のドリフト&トランジションは、女性のキャリア論的視点でみても、よくできていると思う。アリス役の女優のルックスがイギリス的すぎるのと、3Dメガネがうざったくてしょうがなかったので(途中から頭痛がした)、マイナス1点。 [映画館(字幕)] 7点(2010-04-27 09:05:34) |
356. スラムドッグ$ミリオネア
飽きさせないが、残らない。二人の演技がもう少し奥行きを与えてくれる可能性はあったと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2010-03-13 23:41:56) |
357. 私の中のあなた
お汁粉を甘くしようとして砂糖を入れ過ぎると、こういう映画になる。この監督は、だいたいそういう映画だが。うっかり映画館に見に行かなくてよかった。 [DVD(字幕)] 6点(2010-03-07 21:12:03) |
358. 人間の証明
つじつまが合わない、話がつながらない、説得力がない、謎が謎でない、わけがわからない、と脚本ばかりか、読んだことのない原作の価値まで疑いたくなる。1点=「メガトン級の面白なさ」で「メガトン級」という表現が古いと思っていたが、これは、まさに、「メガトン級のつまらなさ」だ。「駄作の証明」とタイトルを変えるとよい。 [DVD(邦画)] 1点(2010-02-08 18:19:06)(笑:1票) (良:1票) |
359. 恋人たち(1958)
ジャンヌ・モローでないと、この映画は説得力がない。瞳で、唇で、眉で、背中で、そして、うなじに説得力がある。こういう女性は、後にも先にも、ジャンヌ・モローしかいない。 [DVD(字幕)] 8点(2010-01-17 22:10:31) |
360. 動脈列島
市川崑先生の「吾輩は猫である」と2本立てだった。中学時代、国語の教員が、「吾輩は猫である」に熱く語ったので、見に行ったが、「猫」もひどい、この作品もつまらない…で、がっかりした思い出が残っている。 新幹線の騒音が問題になっているとは、その後、聞いたこともない。 その後、「猫」はもう一度見てみたが、やはり、市川先生の失敗作の一つだと思った。 今、その国語の教員と同じくらいの年齢になって、初めて分かるが、あいつはいい加減で、適当だっということ。さらにいえば、大人という連中がみんなそうである。若い人はもっと怒ったほうがよい。 とにかく、映画というものがダメになった時代の典型の作品でしかない。 [映画館(邦画)] 2点(2010-01-16 02:56:51) |