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 > すかあふえいす さん
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プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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341.  フェイス/オフ 《ネタバレ》 
「ザ・ロック」なんて火薬の無駄遣いなギャグ映画がニコラス・ケイジの最高傑作ななワケがない。 この「フェイス/オフ」こそケイジの最高傑作。 ジョン・ウーにとっても香港時代の最高峰が「男たちの挽歌」なら、アメリカ以降の最高はダントツでコレ。 スローモーションはスローモーションでも、ジョン・ウーはサム・ペキンパー譲りの血が滾り汗の匂いがプンプンするスローだ。 爽快感と疾走感に富んだバトルを、愛憎入り交じった人間ドラマが力強く支える。 映像で魅せるだけでも、語りだけでも面白い。 故郷中国の武侠精神、アメリカに上陸したての野心が詰まっている。 冒頭からエンジン全開爆走のアクションの数々。 弾を飛ばせ、人を飛ばせ、飛行機をぶっ飛ばせ、考える暇を与えないアクションを魅せる魅せる魅せる。 冒頭27分だけでも独立した作品に出来るくらい。  そこからもっと面白くなるのだ。 この映画の「顔」づくしのスリル、サスペンス、アクションをもっと楽しめる。 冒頭説明不足だった登場人物たちの背景を補完、文字通り「肉付け」をキチンとしていく。 そしてジョン・トラボルタとニコラス・ケイジ最高の怪演! 二人の狂気の染まり方の違いも見所。 自作自演、嘘を本物にしてしまう映画の素晴らしさと恐ろしさをふんだんに楽しめるぜ。 敵も味方も人間味に溢れていて憎める奴が少ない。 なのでサスペンスとしてのスリルは減るが、その分アクション要素をフルに楽しめる。 キャスター・トロイの悪を貫いた姿勢も良かった。憎しみよりも愛情を掴みかける場面。 多くの人間の命を奪ってきた者の苦しみが出る。 しかしトロイも男だ。 人殺しには人殺しのケジメを果たした生き様。 最期の最期まで純粋な「悪」を通したからこそトロイは強かった。 ショーン・アーチャーも悪に逸れかける葛藤があっていいね。 しかしショーンには何者よりも強い家族愛を持っていた。それがショーンに正義の心を持たせ続ける。 悪に生きたトロイ、愛のために戦ったショーン。 白と黒の単純明快な美しさ。 ちなみに主役格二人の役はアーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスター・スタローンの予定だったらしい。 なにその脳筋コンビすげえ見てえ(二人の共演は「エスケープ・プラン」「エクスペンダブルズ」とかを見てくれ)。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 18:30:30)
342.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 《ネタバレ》 
愛する隣人を治そうとした努力がやがて人類滅亡の引き金へと繋がってしまう悲劇を描いた作品。  人類にとっての滅びの序曲、猿たちにとっての歴史の夜明け。その分かれ目が本作なのだろう。  友情、愛情、知恵、言葉、そして憎悪。シーザーの失望と絶望が人類に降りかかる前触れである「脱走劇」。  脱走した猿達の疾走する様子が何処かノリノリに見えるのは多分気のせいですねハイ。 CGのあの“跳ねる”感覚は未だに多少の違和感を禁じえない。動きすぎるのだ。  ゴリラとオランウータンが久しぶりにカッコ良く見えた映画だった。ゴリさん・・・。  シーザーが人間の言葉で“喋る”のにはビックリ。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-19 18:17:40)
343.  デジモンアドベンチャー 《ネタバレ》 
アニメ版「デジモン」のプロトタイプ。 アグモンと太一の初めての出会いを描く。太一がもっと幼い頃で、光も赤ん坊。卵からかえったアグモンとの交流。最初はまだ喋れなかったけ。そのまま進化していく様子がちょっと不気味に描かれていたんだよなあ。それがパロットモン?が来てアグモンも太一たちを守るために・・・最初見たときはアグモンの最後が少し寂しかったが、TV版を見た後だとちょっぴり感動するのだ。第1話で“再会”するシーンがさ。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-19 18:14:52)
344.  ファイブスター物語 《ネタバレ》 
「ファイブスター物語(FSS)」の1巻に相当する話。  映画がキッカケでOVAシリーズとかもやればと思ったが、肝心の連載が不定期だったので出来なかったのだろう。 映画の方も1巻相当とはいえ少しエピソードがカットされていたりする。  それでも音楽は素晴らしいし、結城信輝のキャラデザは永野の絵柄を尊重しながらしっかりした仕上がり。モーターヘッドに乗り込んだラキシスの顔がエラい事になっている(褒め言葉)もしっかり再現。  ソープがラキシスと出会い嫁を奪取、一瞬とはいえ騎士団大暴れ、終盤のモーターヘッドの圧倒的重量感、殴り合い、斬り払い、砲撃で何もかも薙ぎ払う一撃。  ファンとしては必見の1作。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:56:41)
345.  海外特派員 《ネタバレ》 
ヒッチコックといえば不気味な建物、不気味な人物、疑惑の連続、二重三重のドラマ、豪快なアクション、パニック、そして鳥。 前作「レベッカ」はプロデューサーのセルズニック色が強く、リミッターをかけられたかのようにヒッコック色は薄めだった。 今作からは誰の邪魔も無し、やりたい放題! その全てを満遍なく取り揃えた感じの良作。ジョエル・マクリーもカッコイイ。  序盤のあらましで地盤を固め、事件が起きた瞬間からの盛り上がりをじっくり描く。 最初は少々退屈だが、主人公がいきなり派遣されるわ、コンタクトを取ろうとした要人を襲う悲劇・そこから車での追走劇(一瞬とはいえ唸るように走るチェイスの迫力!)、風車小屋におけるサスペンス、塔から“落ち”れば飛行機も落ちる。クライマックスは「救命艇」を思い出す。  第二次世界大戦前夜までの駆け引き、開戦直後の混乱を描いた本作。 実際1940年の前年から第二次大戦は勃発。 イギリス本土は「バトル・オブ・ブリテン」におけるドイツ空軍との死闘の真っ只中。 故郷イギリスの苦境を憂いたヒッチコックの怒りと執念、叫びが伝わって来る映画でもある。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:54:59)
346.  ラスト・シューティスト 《ネタバレ》 
グレンドン・スワザウトの原作を映画化。 ガンに侵されながらも最期まで己と戦い続けたジョン・ウェインの遺作。 西部劇を支えてきたウェインと共に共演したジェームズ・ステュアート、 ジョン・キャラダイン、ローレン・バコール、ロン・ハワード等が脇を固める。 ジョン・ウェインほどヒゲが似合わない人間もいないが、歳を取り、ヒゲを生やすまでになった保安官の晩年像。 ヒゲも無く若さと元気に満ちていた昔と、老骨に鞭打って執念で仕事を続けようとする男の孤独な一面との対比。 「赤い河」、「リオ・ブラボー」、「ホンドー」、「エル・ドラド」のバラバラの一場面を「西部劇」という一つの世界観で統一したドン・シーゲルの粋な演出が良い。 ウェインのファンにとっては「歴代の“ジョン”なんとかさんはこの人でした!」と改めて自己紹介されるような感じかな。白黒ウェインのカッコ良さは異常。 ファーストシーン以降しばらくは撃ち合いがほとんど無い。 ジョンが知り合ったロジャース夫人たちとの交流、旧友との別れ、名を挙げようと迫る仇敵たちとの因縁。 死期が迫った中で自分を見つめ直す主人公の内面をじっくり描いていく。 「拳銃王」の真逆って所がミソだね。「拳銃王」はアウトローの孤独、本作は保安官の孤独を描いている。 自分は何を成し、何のために戦ってきたのか。 様々な思いがジョンを取り巻く。 そして文字通りラスト9分の「最後の銃撃」。 ジョン・ウェインは病ではなく、保安官として死にたかったのかも知れない。 第二世界大戦であえて本土に残り、映画の中で戦い続けた男ウェイン。 戦場に行った男たちのために映画界に留まった執念、そんな後ろめたさとの戦い。 無秩序な戦場で誰かを守って死ねるのだろうか? だったら自分は誰かを守って死にたい。せめてスクリーンの中だけでも・・・そういう思いがウェインにはあったのかも知れない。 この「ラストシーティスト」は、ウェインの心境を映像にして我々に問いかけたのかも知れない。西部劇の終末を描いたこの作品で。 ウェインはアメリカ最後のフロンティアとも呼べる西部劇を誰よりも愛し、誰よりも守ろうと戦った。 その意思をクリント・イーストウッドなどが継いだと言えるのかも知れないが、西部劇の根底に流れるフロンティア精神を最後まで貫こうとしたのはフォードとウェインくらいでは無かろうか。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:48:53)(良:2票)
347.  シェナンドー河 《ネタバレ》 
アンドリュー・V・マクラグレンの最高傑作はコレでしょう。  西部劇としても戦争映画としても見れる本作は、奴隷制とは無縁の家族が南北戦争に巻き込まれていく悲劇を描く。 悲壮なドラマがアクションを盛り上げ、また凄惨なアクションがドラマを最高潮に盛り上げてくれる。 前半のコメディタッチのやり取りと亡き妻に語りかけるスチュワートの温度差、戦争が始まり一変する空気、終盤も戦争の虚しさを見せ付けられるシーンばかり。 あんなにも悲壮な表情を見せたジェームズ・ステュアートは見た事がない。   後半の展開はちょっと雑な気もするが、マクラグレンとしてはコレ以上にない作品。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:40:28)
348.  銀河鉄道の夜(1985) 《ネタバレ》 
タイタニック号(細部は違うけど)から乗船してきたメンツ以外みんな猫になってしまったファンタジー。  ますむらひろしの可愛らしく躍動的なイメージの絵、細野晴臣の幻想的な音楽。  ストーリーは原作に沿っているが、あの宇宙空間に飲み込まれるような美しさ、絶望感、終盤の“別れ際”は或る意味原作以上のものがあるかも。この辺は映像で味わえる映画ならでは。 つうか船の件で乗ってきた女の子がスゲエ可愛い。  カンパネルラ~!
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:27:07)
349.  飢餓海峡 《ネタバレ》 
日本映画の黎明期から活躍を続けた内田吐夢の傑作サスペンス。  マキノ省三が日本のD.W.グリフィス、 衣笠貞之助が日本のセシル・B・デミルなら、 内田吐夢は日本のキング・ヴィダー! どんな地味な題材でもスリルを帯させダイナミックに描いてしまうのだ。  「土」や「限りなき前進」なんか正に究極の地味映画。  本作は3時間という長さを感じないスリルに満ちたドラマ。  戦後の台風や火災から一つの殺人事件が浮かび上がってくる。  強盗事件が様々な人間や街一つを焼き尽くすほどに膨れ上がっていく。  だが一度強盗に手を染めた人間は何処まで行っても警察の影が付きまとう。  女を助けた男、愛されていると信じた女、それぞれの顛末。  「限りなき前進」「土」「大菩薩峠」と多くの名作を残した吐夢監督。  本作は邦画黄金期の終焉が迫った65年に制作された。  水上勉の原作を映画化した作品はこの後も多く作られたが、原作の緊迫感を如実に映像化した作品はこの内田吐夢の映画だけであろう。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:10:59)
350.  ロッキー・ザ・ファイナル 《ネタバレ》 
ロッキーは常に戦い続けた。 アメリカン・ニューシネマの暗い影を殴り飛ばし、どんな強敵とも殴り合った。 だがそんなロッキーの闘志は消えようとしていた。 亡き妻、息子との距離、年齢・・・だが肉体は悲鳴と同時にボクシングを求める。 肉体に鞭打ち己を奮い立たせるロッキー・バルボア。 復活か敗北、生か死か。 相手は今盛りを迎えているルーキー。 ロッキーがチャンピオンに挑んだ時とダブるような存在だが、違うのはロッキーはどん底から成り上がったといい事だ。 挫折の連続、地獄からの脱出・・・歳は取っても初心は忘れない・・・それがロッキーの強さだ。 ガチで殴り合う凄まじい試合の場面。 肉体的に限界のロッキー、何度もダウンする。 が、何度でも立ち上がる。 ボロボロになる体、研ぎ澄まされる闘志。 相手の大型ルーキーも顔つきが変わってくる。 壮烈な試合、大いなるラスト・・・ロッキーは生き返った。 少なくとも、彼の心に悲しみはもう無い。 ロッキーは今日も戦い続ける・・・ありがとうスタローン。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:08:46)
351.  OK牧場の決斗 《ネタバレ》 
スタージェスの西部劇は「日本人の勲章」がベストだが、この作品も俺にとっては充分傑作。  ジョン・フォードが「荒野の決闘」を産んで数十年。 ジョン・スタージェスは史実に基づいて「OK牧場の闘い」を描ききった。 フォードの「荒野の決闘」は人間ドラマが醍醐味であり、全体のテンポやガンファイトは今見るとそれほどピンと来るものではない。 何処までも「静」。 史実と大きく違う描写も多く、ドラマとして強調するための脚色が目立った(アープが髭でドクが髭無しってどういう事なの)。 途中「静」から「動」に移ろうとする場面もあったが、やはりフォードらしい西部開拓民への詩情を唄った物語を貫いた。  本作は「動」にこだわった粋な作りが魅力。 冒頭から「OK牧場の闘い」を唄ったネタバレすぎるリズミカルなオープニングが流れるが、ワイアット・アープを知っている者ならば既知の「常識」であり、ネタバレには成らないだろう(その人限定だけど)。 人間ドラマも途中から掘り下げが進み見応えがある(アープ兄弟の影の薄さは「荒野の決闘」の方がまだ掘り下げがあった)。 ワイアット・アープ演じるバート・ランカスターの職人気質、ドク・ホリデイ演じるカーク・ダグラスの男気がよく描かれており、二人の演技も素晴らしい。 恋人と静かに余生を過ごしたい・・・だが仲間や兄弟の危機を見捨てられない。 保安官としての義務、兄弟としての愛情・・・その葛藤。 ドクも酒に酔っても心までは酔わない。世話になった男の為なら命も賭けられる。  そして何といってもガンファイト。 ジョン・スタージェスは人間ドラマで盛り上げガンファイトで爆発させるのが巧い。 「荒野の七人」「墓石と決闘」「大脱走」は言うまでも無い。 ナイフ、銃撃、決闘! 動いて動きまくる撃ち合い! 全てが終わり、静かに別れを交わす二人の姿が印象的。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 19:04:35)
352.  無法松の一生(1958) 《ネタバレ》 
前作「阪東妻三郎」の無法松から15年。 バンツマ以上のエネルギーと荒々しさを持ち合わせた三船敏郎が松五郎を演じきった。 いつも一本調子などなり声で叫ぶ(そこが良いのだが)三船が、今回は方言も見事にまったく違う三船を見せてくれた。 悪党から正義感、屈強な無頼漢から優男まで動きで魅せてきた三船敏郎の真骨頂とも言える作品の一つ。 表向きは博打に興じる暴れ者、本当は女子供に優しい繊細な男。その二面性が見事。 そして極めつけの祇園太鼓! 太鼓も上手な三船の腕が唸る唸る! あばれ太鼓のように太鼓を打ち鳴らす様は迫力満点。 園井恵子と違った切り口で良子を演じきった高峰秀子、涼子の夫の小太郎に扮する芥川比呂志、撃剣師範役の宮口精二の演技も良い。 前作が不本意なカットで泣かされた稲垣浩にとって、今作は前作以上のパワーと映像(+カラーとシネマスコープ)で完成させられただろう。 これほど血が騒ぐ日本映画は滅多に無い。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 19:00:37)
353.  無法松の一生(1943) 《ネタバレ》 
岩下俊作の小説「富島松五郎伝」を原作とする本作。 福岡県小倉の暴れ者「富島松五郎」こと「無法松」の顛末を描く人情もの。 街で大暴れするエネルギッシュな松五郎の身分を超えた情念を絡めた人生。 稲垣浩が魂を込めたこの映画だが、度重なる検閲で泣く泣くカットしてしまった部分も多く、今となっては不本意な出来となってしまっている。 松五郎が賭博に興じるシーン、良子に思いを打ち明ける場面などなど、重要な場面の多くが失われてしまった。 宮川一夫が収めたこの数々のシーンの一部が2007年に発見され、角川から出されたDVDで要約補完された。 ストーリー自体は後にリメイクで本懐を遂げたといえるが、本作で主演を務めた阪東妻三郎の素晴らしい演技が一部カットされた点は残念極まりない。 「雄呂血」の勇ましい二枚目が、この映画で見事に三枚目だが心の厚い熱血漢を演じる! 久世竜が代役を務めた雪のシーンですら、最初は自分の体で挑んで中耳炎を起こしていた。 サイレントからトーキーとなり、声の高さに一度は挫折したバンツマ。 それを声を出しまくった喉を潰し、ドスの効いた声に作り替える!役者魂ここに尽きる。 そして本作の一番の見所といえば、そんなバンツマのダイナミックな祇園太鼓。 監督の依頼を受けた太鼓打ち「田中伝次」が創作したオリジナルのものだったが、この映画がヒットした事で、松五郎の人物像とともにこの映画の太鼓打ちも全国、世界中に広まったという。 上記の太鼓を含め、宮川一夫の素晴らしいショットなどなど、見所も多い。 良子夫人を演じる園井恵子、結城重蔵を演じる月形龍之介の演技も素晴らしい。 特に園井恵子はこの「無法松」以外に映画には出ていない。彼女の最期を考えると、誠に残念でならない。 本作を見た方は是非とも三船敏郎主演のリメイクも見て欲しい。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 18:57:31)(良:1票)
354.  黄金(1948) 《ネタバレ》 
「グリード」を彷彿とさせるジョン・ヒューストンの初期&総合的な最高傑作の一つ。  序盤20分間の「下地」を終えてからの盛り上がりよう、ストーリーの巧さは惹き込まれる。 列車からの銃撃戦、山賊との攻防、味方同士で殺し合う人間不信と疑心暗鬼にかられる人間模様。  ハンフリー・ボガートが欲望に囚われていく男を演じた点が面白い。「カサブランカ」なんてキザッたらしく臭いメロドラマよりも遥かに惹かれる。 ボガートはワイルドな方がカッコイイし余計に魅力的だ。  ジョン・ヒューストンの実父でもある名優ウォルター・ヒューストンの演技も見所。裏主人公とも言える爺さんだ。   物語はメキシコ革命直後のメキシコ。 地方では山賊がはびこり、その山賊を一掃しようと武装した連邦警察が日夜活動していた。 そんな中で「山師」を生業とする主人公3人。 貧乏続きで金を恵んでもらって日々を暮らしいたダブズ、ダブズの貧乏仲間のカーティン、喰えない爺さんハワードは山奥に眠る「黄金」を求めて旅に出る。 一攫千金で楽をしたい願い、欲望が男たちの心を壊していく。 泥にまみれ、飯をくらい、邪に土を掘り続ける男たちの力強さ。 その落盤が崩れる瞬間、それが彼らの別れ道となる。 そのシーンでかかる「あざとい」BGMが、より一層彼らの行く末を皮肉っているのだ。 山賊に追われ明日も知れぬ身で、金を全て横取りしようと企む男、 純粋に仲間のために「黄金」を求め、裏切られながらも金よりも大切な事に気づく男、 金よりも大切な「絆」を手に入れた男、それぞれの顛末の凄まじさ。 そして風と共に消えていく野望の夢の跡・・・人間の心に迫った冒険西部劇。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 18:53:13)
355.  赤ちゃん教育 《ネタバレ》 
元祖?人類には早すぎる映画。 いつか誰かが言った。 「ホークスのコメディで笑える奴は、宇宙人だよ」と。  アメリカではホークスのコメディは大人気だそうだ。 何て事だ、我々にとっての宇宙人(アメリカ)はホークスの面白さを理解し、日本人は当時この作品の面白さを理解出来なかった人間以下とでも言いたげではないか!!  アメリカと日本は違う。  俺としても、ホークスのコメディは「教授と美女」や「ヒズ・ガール・フライデー」「コンドル」のような作品の方が好きだ・・・・・が・・・やはりこの作品も抱腹絶倒で呼吸困難を起こしてしまった。一体俺はどうすれば良いのだ。  インテリジェンスに溢れ教養豊かなキャサリン・ヘップバーンが、この作品では男勝りで男を頭から丸呑みしてしまいそうなほどパワフルな女性だ。やる事なす事すべて破壊に結びつく。ゴジラかおのれは。気品は相変わらずだが。 オマケに赤ん坊が猛獣だぜ?もうやだホークスのコメディ(褒めてる)。  ケイリー・グラントがネグリジェときやがる。  笑うしかねえだろ!!
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 17:54:55)
356.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち 《ネタバレ》 
近年稀にみる作品となった海洋冒険ファンタジー映画。  粗が多いけどそこは「ファンタジー」。  1作目は続編の悪ノリがまだ無く、ジャックは良い塩梅にチョイ悪ワケ有り親父、 ウィル・ターナーは真面目な好青年、 スワンもビッチキャラになる前はこんなに凛々しく可愛かったし、 バルボッサ船長の死に様が素晴らしい(故に復活させやがった続編は全て蛇足)!!  この映画に求めるのはどこまでも単純明快な活劇精神と夢のあるファンタジーであり、  無駄に複雑な人間関係や無駄に乱発する海賊どもはいらんのだ。  シンプル・イズ・ベスト。 そんなワケでこの作品は唯一の傑作。  白骨姿で剣を打ち合うシーンとか、エリザベスが“ターナー”を名乗るシーンとか、たった二人で軍船をぶんどるシーンとか、クライマックスのジャックの脱出シーンとか冒険活劇のワクワクが詰まった作品です。CGの造詣もカッコイイですね。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 17:50:41)
357.  突撃(1957) 《ネタバレ》 
第一次大戦の戦場を描いたキューブリックの傑作。 前半は戦場での死闘、後半は組織の腐敗や戦争そのものの不条理を描いていく。  冒頭は二人の将校の会話からはじまる。 そこから塹壕で戦う兵士を視察しに出掛ける。  「やあ、ドイツ兵を殺す覚悟はできているか兵士諸君?」 「椅子に座った奴などに戦いを理解できんよ。 “机上”で戦う奴にもだ」  言っている事はご立派、だが実際は現場の事情を知らずに味方を発砲しようとするようなクソ司令官だ。  突撃前の偵察任務。ピストル一つで敵が潜むかも知れない陣地に近づく緊張感みなぎる場面。照明弾の不気味さ、上官はビビッてトンズラ、味方に殺されるこの不条理よ!  さっきまで本音で口論していた二人、上官がきたら建前を通さなきゃならない。  突撃作戦時の戦慄。敵のアリ塚をブン奪るために今日も名も無き兵士が死んでいく。 カーク・ダグラス率いる部隊が突っ込んでいく姿は胸が躍る場面でもあるが、同時に事態は急変する。  それにしたってロジェのクソ野郎めっ! こういう奴ほど長生きしやがる。  裁くべき人間を間違えた軍法会議、くじびきで選ばれた“殺される”人間・・・余りに不当だ。 だいたい、どうして敵の陣地を奪ってもいないのに自分の兵士をむざむざ殺さねばならんのだ。  連帯責任の前に、本当の原因を何故追究しようとしないのだろうか。そんな世の中総ての理不尽さを見せ付けられているようだ。 組織が個人を殺す事の残酷さ。爆弾一つで何百人も殺すのと、違うとは言わせない。  死にゆく男たちは最後まで抵抗し、ハラを決めて散っていく。 やり場のない怒り・・・司令官の座を降ろされるくらいで済むと思うなよ。 だが、責任を擦り付け合う奴だけが軍隊じゃない。ルソー大尉みたいな“漢”たちも生き残り、また死んでいくのだ。  酒場で歌う女の歌が、彼らのせめてもの慰めなのだろう。  そして生き残った男たちはまた戦場へと進んでいく・・・。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 17:47:32)
358.  ブレイブハート 《ネタバレ》 
メル・ギブソンの最高傑作は文句なしにこの「ブレイブ・ハート」。 史劇映画の傑作「スパルタカス」を思い出すような作品だ。 スコットランド独立のために戦った戦士たちを描く壮大な伝記映画。  冒頭は主人公ウィリアム・ウォレスの幼少時から始まる。 首吊り、家族の死・・・死してなお語りかける魂、ウォレスの運命と覚悟がここで決まる。  成長したウォレスは旅に出る。旅先で会得したフランス語は身を助ける。 岩投げはデカくなくても、急所を狙えば勝てる。 「“ココ(頭)”が大事だ」 頭脳と急所の二重の意味。  ウォレスは許されぬ恋を選ぶが、ソレはすぐさま悲劇へと繋がってしまう。  怒りと復讐心を力に変えた戦闘はド迫力だ。 手にした勝利、だが愛する者はもういない・・・生傷と心の傷は酒と共に流す。 勢いにのって次々と城を落としていく様子は血が騒ぐ。 イングランドVSスコットランドの死闘は軍VS軍のぶつかり合いへ。 チ●コの次はケツへのダイレクトアタック(弓矢)。本当にケツを刺されている馬鹿がいやがる! 敵の騎兵を槍で潰すシーンの爽快さといったら! うなるバスターソード、挟撃、連戦連勝。 「俺がいる限り征服はさせないっ!!」  敵もえげつない。アイルランド人を盾に来るが、そこで戦わず意気投合してしまう。何と言う人選ミス。 それでも乱戦の最中味方ごと撃ちやがる。 そして罪を感じる者が見る“夢”。ある者は正夢に。 負けても少数精鋭となってゲリラ戦で最後まで諦めない不屈さ。 しかし待ち受ける罠、それでもウォレスは諦めず最期までスコットランドの自由を叫んで戦いぬいた・・・。 ウォレスの意思は総てのスコットランド戦士たちが受け継いでいく。
[DVD(字幕)] 9点(2014-12-18 17:43:49)
359.  トイ・ストーリー 《ネタバレ》 
俺は本当こういう映画が好きになってしまう性なんだろうな・・・魂の宿るはずのないものに魂が、心が宿るファンタジー。  「からくりサーカス」のフランシーヌ人形の笑みとか、 「ワンピース」のメリー号とかも大好きだけど、やっぱり使い込んだ道具に心が宿るって話は良いね。  おもちゃが人間と同じように生きているわけよ。  「ピノキオ」みたいに。  ただ「ピノキオ」は人間になれたけど、この世界のおもちゃたちは一生おもちゃ。  おもちゃは道具として、道化として人間と一緒に生活する。  しかし心が宿ったおもちゃにはそれが辛い。 会話をしたくとも出来ない辛さ、訴えたくとも訴えられない辛さ・・・アイコンタクトすら難しい。  母親に踏まれたあの兵隊人形たちだって、潰されても訴えられる相手がいない。  オマケに飽きられればすぐポイという世界。  一時の人気者、光と影、子供だからこそ見せておきたいその世界。  ウッディとバズがその壁を超えた友情を結び、また戻って来る。  それが良いんですよ。
[DVD(吹替)] 9点(2014-12-18 17:40:51)
360.  ルパン三世 風魔一族の陰謀<OVA> 《ネタバレ》 
声が違う?それがどうしたっ!! これぞルパンよ。 「1st」を意識した作画、 声は違えど確かな実力派キャストにより名演、 スリル満点のカーチェイス。 不二子を演じる小山さんの声がエロかった。   Wメガトロン(トランスフォーマー&ビーストウォーズ)を聞けるだけでも最高だと思うのだが。
[DVD(邦画)] 9点(2014-12-18 17:36:42)
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