3701. イワン雷帝
映画は総合芸術だ、なんてよく言われますが、総合芸術「だった」と言う方が正しいのかも。そりゃま、今の映画の方が絶対バランス良くて洗練されてますけどね。本作などは、あらゆる表現が何だかなりふり構わぬ全力投球という感じで、その神経の使い方は鬼気せまる程。もうア然ガク然。音楽はやっぱり、かのプロコフィエフだし。映画の極限の姿の一つだと思います。こんなの二度と作れないでしょ。しかし突然のカラーフィルム登場はビックリするね(これってもしやネタバレ?)。 9点(2003-08-14 19:29:07) |
3702. スパイダーズ
低予算ゆえ、大したおもてなしは出来ませぬが、せめてもの心づくしにござりまする。ってな感じで、いやー。なかなかサービス精神のある映画じゃないですか。セットや小道具が、小学生の発想のような作りで、目のやり場に困ってしまいます。 3点(2003-08-14 14:11:43) |
3703. キャプテン・スーパーマーケット
一作目からは一千億光年くらい懸け離れてしまった本作(そんな単位があるのか?)。思えば遠くへ来たもんだ。三部作つないで『はらわたサガ』とか作ってくれたら絶対観るゾ。骸骨軍団が意外に見ごたえあるのが、むしろ残念にすら思えてしまう! あ~我ながら屈折したなあ。 7点(2003-08-14 13:57:18)(笑:1票) |
3704. 死霊のはらわたII
さあ困った、せっかく『死霊のはらわた』なんてオドロオドロしい邦題つけたのに、続編がこんな路線になるとは。まあ面白いからいいけど。ブルース・キャンベルの至高の一人芸が堪能できます。 7点(2003-08-14 13:42:50) |
3705. 死霊のはらわた(1981)
さすがに当時はサム・ライミなどという人を知る筈もなし、なんじゃこりゃ~とか思っちゃう訳ですが、この頃の洪水のようなホラーブームの中でも、気味悪さでは確かに目立つものが。もとは8mm自主製作だったものを、低予算ながら劇場映画化したら世界中でヒットしてしまった、というのは、夢があっていいじゃないですか。編集助手としてコーエン兄が参加してるというのもまた楽し。後半は、血をブチまけまくって、さすがにヤケクソみたい。 7点(2003-08-14 13:25:30) |
3706. 少林寺三十六房
何故か、かつて執拗にTV放送された本作、お陰で日本では『少林寺』を超えて功夫映画の一つのスタンダードになった気が(日テレのお陰?)。たけし城の竜神池を越えないと飯が食えない!そんなんで強くなれるのか?と思ってたら、とうとう仙人みたいな境地へ。修行して強くなってから敵と戦う、これポイントね。『少林寺拳道』とかいう邦題の続編もあるそうだけど残念ながら未見。いつ観られることやら。 7点(2003-08-14 12:41:36) |
3707. ドレミファ娘の血は騒ぐ
大森一樹か誰かが、ポルノとアイドル映画が今の日本の監督を育てた、とか言ってました。要するに裸かアイドルさえ出しとけば後は何でもさせてもらえたから、だとか。本作も、好き放題やってますねえ。もうちょっとテンポが良ければいいのだけど、同じことウダウダいつまでやってるの、と思えて、私のようなセッカチさんが何度も観るのはちと辛い。ところで洞口依子が見る見る紅潮して行きますが、どうやって撮影したの?考えただけで私も赤面。 5点(2003-08-14 11:55:48) |
3708. 恐怖の館(1972)<TVM>
『ヘキサゴン』という邦題の方が一般的かも? スピルバーグ作品という期待を持って観ると辛いし、スピルバーグ作品と知らずに観るのもまた辛い(何か変な話だし)。しかし、「初期にはどんな風に撮ってたのかな」と思って観ると興味が沸いて来ます。好きな作家や作曲家の作品なら何でもホジクリ返したくなるもの。これも、TV映画のお手軽さの一方で、なかなか凝った所もあって、観ててつい過剰反応を。「センダンは双葉より芳しとはこのことか!」。まあ、気楽なもんです。しかし、どんなに訳ワカラン映画でも、いつ作者が大化けするかわからん、と思って観れば、楽しいではありませんか。 6点(2003-08-14 11:33:03) |
3709. グラン・マスクの男
実在の、ルチャドール兼神父、フライ・トルメンタをモデルにしたお話です(メキシコプロレスをルチャリブレ、そのレスラーをルチャドールと言います。って、みんな、知ってるよね!)。ジャン・レノが頑張ってます。ご苦労サマ! ホノボノしてるというか、地味な話ではありますが、ヘンテコな対戦相手との死闘(?)がなかなか楽しくて、お気楽版タイガーマスクといった感じ。 7点(2003-08-14 10:41:11) |
3710. トワイライトゾーン/超次元の体験
ビック・モローが亡くなったというヘリ墜落事故の様子は、「決定的瞬間!」みたいな感じのテレビ番組でよく取り上げられてましたが、あれは本当に悲惨。俳優であれスタントマンであれ、撮影時は安全には気をつけて欲しいですね。さて、やはり私もジョージ・ミラーの4話目が飛び抜けて面白いと思います。スピルバーグはこんな2話目みたいなの撮って、守りに入ってヤだなあ、とか最初は思いましたが、意外とこの辺りが転機なのかもしれません。 7点(2003-08-13 23:47:59) |
3711. 卒業(1967)
漢字二文字の題名の映画はヒットする、ということで原題の『卒業生』ではなく『卒業』としたのは水野晴郎さんでしたっけか?お陰でちょっと意味深なタイトルになった(かな?)。音楽が有名ですが、カメラも凝ってて、印象的。しかし、ベンは、なんだかヘンなやつだ。私自身との共通点みたいなのが、観ててもっと感じられたら、さらに感情移入できたかも。 7点(2003-08-13 23:08:34)(良:1票) |
3712. 狼男アメリカン
さあ、これが狼男の変身だ、目ン玉かっぽじってよく見やがれっ!とばかり、完璧なる変身(あ、かっぽじるのは耳の穴か)。手がニョキニョキ~。ただ、このインパクトに対して、ストーリーがどうも、後半妙な展開で、ヌルい気がしてしまうのですが、「それがエエんや」という方もいますし、まあ、その辺はお好みで。 7点(2003-08-13 22:43:48) |
3713. ミスター・ソウルマン
トーマス・ハウエルが奨学金欲しさに黒人に化けるという、観てみたらやっぱり無理があったナ、という設定。話自体はうまく組み立ててるんですけどねー。ただ、差別と逆差別の問題を取り上げてて、落とし所が難しい。恋愛で片付けるのも安直な気がするし(結局、外見かよ)、「白人側が一歩譲ってる」という意識がどこか見隠れしてる気も。これを観て、白人がどう思うのか、黒人がどう思うのか、聞いてみたい。ジェームズ・アール・ジョーンズは、はまり役ですな。 5点(2003-08-13 22:30:09) |
3714. タップス
士官学校の閉鎖に反対する生徒達が、武器を手にして立てこもってしまい、州兵と睨み合うという映画で、何だか穏やかならぬ話のようですが、実際には青春映画風に仕上がっています。ショーン・ペンがマトモで、トム・クルーズがアブナイ奴を演じるという、当時ならではのキャスティングが目を引きますが、これが意外にはまってます。 7点(2003-08-13 22:03:45) |
3715. RONIN
出てくる奴はどいつもこいつもやたら優秀なヤツばかり(優秀で無い奴は追放!)。ジャン・レノは極短時間でどんな物でも準備できるしな(絶対ムリ)。やっぱり優秀な人間どうしの戦いって、面白いよね。荒削りのカーチェイスがサイコーにカッコいい。よくこんなロケしたねえ。オチは脱力モノだけど、気にしない気にしない。フランケン師匠、最後にいい仕事してくれました(最後じゃないってば)。 8点(2003-08-13 21:15:27) |
3716. 道(1954)
終わりの方、シーツを干してる奥さんと、ザンパノ、二人の間にあるのは有刺鉄線の柵。何だか、健康的な普通の生活とは隔絶されて、もう決して立ち返ることができなくなったザンパノを象徴しているようで、妙に印象に残っているシーンです。 8点(2003-08-13 20:49:22)(良:3票) |
3717. 8mm
コレは本当に怖かったです。アブノーマルな世界のオドロオドロしさもさることながら、さらに怖いのは、地下世界に足を踏み入れた主人公が次第に自分をコントロール出来なくなって行く過程。ゾッとして、いたたまれない気分になって来ます。そういや、スナッフフィルムの上映会というのは、日本でもどこかマンションの一室とかで実際に行われているんだよ、と、大学時代に先輩が言ってたのを思い出しました(知合いがマニアなんだとか。参加するにはコツがあるらしい)。ウソかマコトか。あまり首つっこむとヤバそうなので、この辺で。 8点(2003-08-13 20:30:37) |
3718. 9デイズ
ペラペラよく喋る黒人が調子こきまくって場当たり的大活躍する映画---さすがにもう充分です。そろそろ勘弁してくれ。第一、核兵器で大勢の市民が狙われてる、とてつもなくシリアスな状況なんでしょ?登場人物に怯えも焦りも無くて、どうやって感情移入できましょう?クライマックスで銃突き付けあっても、何だかちゃんちゃらおかしくて。ジョエル・シューマッカーだからきっと大丈夫、と思って観たら、この落差で、ダメージ大。とは言え、見どころもそれなりにあって、彼の作品と知らずに観てれば、もう少し印象よかったかも。ところで、核兵器ってのは、実際に使用せず、交渉カードとして相手の譲歩を引き出すのが効果的な使用法だと思っていたのですが?? 4点(2003-08-13 20:05:15) |
3719. 明日に向って撃て!
これは好きです! 列車強盗の現場に到着した謎の機関車。この機関車の描写って絶対『激突!』を先取りしてますよ。ラストの銃撃戦は類を見ない壮絶さ。前半の追跡エピソードが最後にまた効いてくる、脚本の妙。何もかも好きです。ところでバート・バカラックがオスカー作曲賞とってますが、ほとんどの場面は音楽無かったですよね?それでもいいの?ま、いいんでしょ。 10点(2003-08-12 22:58:40) |
3720. 少林寺2
タイトルが『少林小子』。ってことはこりゃ一作目とは関係ないな。時代背景全然違うし。と思ったら、何だか見たことあるような顔ぶれが。ユエ・ハイはまたまたいいオヤジだし。というわけで、ただのご近所どうしのケンカのお話でして、後半はワルモノとの戦いに発展するも、まあ、何ともホノボノしております。 6点(2003-08-12 22:40:24) |