3781. アバウト・ア・ボーイ
《ネタバレ》 肝心の子供がちっとも可愛くなく、しかもわがままなだけなのと、しつこすぎるナレーション。これだけですでに駄目。普通の人だったら、自分の家までついてきた時点で一喝して追い返すだけなので、その後の物語は存在してません。それを超える何か(例えば、お母さんを何としても落としたいので、子供も相手にせざるをえないとか)があればまだしも話として続きますが、そうでもなさそうですので。レイチェル・ワイズとかその子供も、何かありそうな感じで登場したのに、結局何もなし。つまり、全部が中途半端なのです。 [DVD(字幕)] 5点(2006-07-09 17:31:48) |
3782. サーティーン あの頃欲しかった愛のこと
うわ、これは期待はずれだなあ。目まぐるしいだけで落ち着きのないカメラと、居丈高でうるさいだけの音楽と、演技表現になっていない単なるイメージ映像が100分にわたって垂れ流されているだけです。そんな中でも、当時45歳とは思えない若々しさと、自分以外の全員をフォローする演技で頑張ったホリー・ハンターに4点。本当にこの人はカメレオンだ。 [DVD(字幕)] 4点(2006-07-09 13:24:15) |
3783. 春の日は過ぎゆく
《ネタバレ》 紹介文には「離婚歴があるがゆえのヒロインの心の揺れ」みたいなことが書いてあったような気がしたのですが、そんなものは最後までかけらも出てくることはなく、単に男女の出会いと交際と別れを淡々と描いた作品でした。それはそれでよいのですが、この内容ならば120分近くもいらなかったはず。90分台でまとめられると思います。台詞を極力削り取ったホ・ジノならではの世界は相変わらず良い。 [DVD(字幕)] 6点(2006-07-08 02:53:41) |
3784. アンナとロッテ
かなり多岐にわたるドラマを盛り込んでいるのだが、ポイントを押さえて手際よく進んでいるので、重たすぎるという印象はまったく与えない。登場人物の心理変化を的確に切り取っている脚本も素晴らしいが、何といっても、少女期のアンナ&ロッテ、成人期のアンナ&ロッテの4人の演技力+美しさ(or可愛らしさ)が見事。また、照明や光と影の構成も非常に効果的になされていると思う。難点は、現在の老婦となった2人が、若い頃の2人に全然似てないこと(大体、双子とは思えないほどお互いにも似てない)。ここはもう少しこだわってほしかった。 [DVD(字幕)] 7点(2006-07-05 23:58:39) |
3785. U・ボート
なんか、最初から最後まで、ひたすら振動や浸水が繰り返されてみんなで大騒ぎしたり焦ったりしているだけにしか見えないのですが・・・。閉塞空間なのだから個々人の個性や描き分けが一層重要だと思うのだが、それも特段できてはいない。点数は、音響効果への執念と、精悍な面構えの役者を揃えてみせたこだわりに対して。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-07-04 22:18:21) |
3786. グッドナイト&グッドラック
志の高い作品なので低い点はつけられないが、少しこじんまりとまとまってしまったのは何とも残念。ほとんどのシーンは放送局の中だし、例の告発放送についても、それに向けた準備などもっと丹念に描写できたのではないかと思う。肝心の部分はすべて主人公が原稿を読む形で伝えられるため、映画を見たのではなく、単に制作者から口頭でメッセージを聞いただけのような気になる印象は拭えない。もちろん、そのメッセージの内容は、今日においても少しも価値を失ってはいないが(むしろ、ますます価値を高めてすらいるのだが)。ストラザーンの気合のこもった役作りは素晴らしく、作品の印象度を高めている。 [映画館(字幕)] 7点(2006-07-03 00:14:13) |
3787. ブロークバック・マウンテン
前半の緊張感と丁寧さはなかなかだったが、月日が流れるにつれ、段々とどこにでもあるようなシーンばかりになってきて、しかも2人のやりとりも同じようなことの繰り返しになってきて、緩んだ印象になってしまった。単に2人の間の関係だけを描くのではなく、その背景にあるそれぞれの「生活」をきちんと押さえるべきだったと思う。難しい役柄をきちんと乗り切ったヒース・レジャーは見事だったが、ジェイクの方がヒースに引きずられて、人格の対照性を表しきれなかったような気がする。 [映画館(字幕)] 6点(2006-07-02 23:53:57) |
3788. さらば、わが愛/覇王別姫
最初の方はひたすら打たれまくって痛いだけだし、成人して本題に入ってからも、細切れの話が延々と積み重ねられるだけであって、大河系ドラマに必要な相互の関連性や有機的発展性というものが存在しない。よって、長いだけにしか感じなかった。点数は、美術関係の頑張りに対して。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-07-02 03:24:50) |
3789. 雲の中で散歩
台詞やシーン設定の1つ1つが実に陳腐というか、手垢のついたものの積み重ねというか・・・。テレビの昼メロでも、これよりはもう少し考えるでしょう。セピア系の色彩と美術関係の落ち着いた美しさに免じてこの点数。 [DVD(字幕)] 5点(2006-06-30 11:27:30) |
3790. グロリア(1999)
グロリアは「がさつなおばさん」であったところに意味があったのに、この作品では、(キャスティングから予想通りとはいえ)えらく普通のお姉さんになってしまっている。セットや映像関係も含めて、全体にハードボイルドな雰囲気がなくなり、小綺麗にまとまってしまっている印象。内容的にはつまらない話ではないのでこの点数。 [DVD(字幕)] 5点(2006-06-26 04:09:37) |
3791. ドランク・モンキー/酔拳
蛇拳以上に背景の説明まるでなし、ひたすらトレーニングしているか、誰かと誰かが延々とやり合っているだけの作品。それはそれで潔いが、同種作品をこれ以上見ようという気にはならない。 [DVD(字幕)] 4点(2006-06-26 03:48:14) |
3792. スネーキーモンキー/蛇拳
いろんな取り合わせでの肉弾対決を延々と見せられるだけの作品。それはそれでなかなか潔いが、カンフー以外の場面がまったく面白くないのは、やはり困る。 [DVD(字幕)] 4点(2006-06-23 04:27:53) |
3793. ビロウ
誰が何をしたい話なのかも分からなかったし、いったい何が問題なのかもよく分かりませんでした。潜水艦の船体や機材の地味な質感をきちんと撮っている映像面だけ評価。 [地上波(吹替)] 3点(2006-06-21 02:35:22) |
3794. デルフィーヌの場合
主人公が、不本意な道を選んだ悲劇のヒロインというよりは、周りが見えていない単なるわがまま娘にしか見えないのが難点。しかし、主題のインパクトに寄りかかることなく、それ以外の部分の日常生活の1つ1つを地道に積み重ね、余計な脱線をしていない作り方には好感が持てる。 [DVD(字幕)] 6点(2006-06-19 01:54:59) |
3795. ガメラ2 レギオン襲来
最初のパニック発生の部分で、人々の顔に少しも緊張感がない上にえらくあっさり淡々と進行していて、これはどうなるのかと思っていたのだが、まさか最後までそのとおりに進むとは思わなかった。住民の「変化」を捉えずに適当に右から左に動かしておいて都市壊滅などといわれても、何のことか分かりません。レギオンの造形が醜いだけなのも困りもの。敵が格好良くないとヒーローが光らないのは、怪獣映画でも同じです。水野美紀の演技も問題外。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2006-06-18 03:42:10) |
3796. お熱いのがお好き
この種のコメディはテンポの良さが命だと思うが、本題に入るまでがえらく長くて眠気を誘う上、会話がいちいちしつこくて至るところで流れを遮断している。それと、「女だと思われているのでヒロインの前では男として行動できない」というシチュエーション的ギャップの部分が最も重要なはずなのだが、その部分も何となくあっさり解決されていて、せっかくの設定が生かされていないと思う。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-06-18 03:30:47) |
3797. 火山高
学園アクションというジャンル(?)は、日本人はコミックで十分目が肥えています。こんなレベルの代物を見せてはいけません。というか、そもそも、まず、真面目に作れ。 [DVD(字幕)] 1点(2006-06-07 03:44:09) |
3798. Mr.ディーズ
最初の人物設定からほとんど見えるとおりのお話。ディーズの単純明快なキャラはなかなかよかった。しかし、ウィノナはすっかり、全盛期のスターとしてのオーラがなくなって、「ただの綺麗な女優さん」になってしまったなあ。 [DVD(字幕)] 4点(2006-06-05 00:07:44) |
3799. ナイロビの蜂
《ネタバレ》 アフリカの描き方が植民地主義的だとか、真相が都合良く明らかになりすぎだろとか、とってつけたようなカーチェイスもどきは何なんだとか、突っ込みたくなるところはいろいろある。しかし、私は、この作品の本質は、亡き妻への思慕と情愛と敬意(この3つ目が重要)に突き動かされ、その軌跡を真摯にたどっていく夫の物語であると理解したし、それに基づいて存分に鑑賞した。だから、あのラストシーンも、悲劇的であり、かつ理不尽であるにもかかわらず、物語のフィニッシュとして必然的に到達しているのである。ラブストーリーは数あれど、夫婦間の敬意を込めた愛情をここまでの極限状況に高めて描き出した作品は、ほかにあまり思いつかない。レイチェル・ワイズのぎゅっと抑えたような演技はもちろんだが、それを(レイチェルがいない場面でも)きっちりと受け切ったレイフ・ファインズの表現が見事。 [映画館(字幕)] 8点(2006-06-04 21:42:44) |
3800. デイジー
《ネタバレ》 あらすじを聞いた時点でも、何がしたい作品なのかよく分からなかったが、見た後でも結局分からなかった。視点がまったく定まらない上にしつこすぎるナレーション、意思疎通の不足が見えすぎる呼吸の合わない演技、凝ったつもりでの不必要な設定(cf.ヒロインが喋れなくなるという展開)など、はっきりした欠点が多すぎる。チョン・ジヒョンもどうみてもミスキャスト。辛うじて、映像の色彩感覚の美しさに+1点。 [映画館(字幕)] 4点(2006-06-03 20:26:59) |