21. 仕掛人・藤枝梅安
《ネタバレ》 これまで何人もの先輩俳優が演じてきた藤枝梅安を豊川さんが演じましたが、決して先人に負けていなかったと思います。ダークヒーローの梅安が、身体も大きく陰のある豊川さんの雰囲気にとてもマッチしていました。相棒の彦さん演じる愛之助さんも良かった。仲が良すぎるのも微笑ましかったです(笑) 彦さんの設定も、原作では梅安より年上の設定でしたが全然問題なし(萬屋錦之介バージョンでも実弟の中村嘉葎雄さんが演じてましたし!)。お二人以外のキャスティングも総じてハマっていました。天海祐希の凄み、梅安が妹と気付く瞬間、そして妹が自分との思い出を忘れていなかったことを知る瞬間の豊川さんの目の演技が特に秀逸でした! また京都の自然やライティング、血を一滴も出さずに殺す針の演出など河毛監督の細部にこだわる演出が見事に生きていました。 この作品を映画館で観る方はおそらく原作好き、時代劇好き、トヨエツ好きが多いので自然と高めの評価がつくと思いますが、河毛監督の原作、時代劇への想いも投影されていて素敵な作品に仕上がっています。第二弾も楽しみです。 作品観てると酒を飲みながら温かい鍋が食いたくなります、レイトショーだとツラい(笑) [映画館(邦画)] 8点(2023-03-04 20:12:03)(良:1票) |
22. フェイブルマンズ
《ネタバレ》 映画製作を夢見る少年の青春ドラマですが、そこに「スピルバーグの自伝」と入ることで更に面白みが増します。展開も決して綺麗事ばかりではなく母親の不倫や転校先の差別、イジメなど心の闇も投影しています。(え?ここで終わるの?)という物足りなさもありましたが、十分楽しめました。これはスピルバーグ映画好きではなく、スピルバーグ好きにはたまらない作品だと思います。 そしてラスト数分ですべて持っていくジョン•フォード監督役のデヴィッド•リンチの存在感!リンチ好きの私にはニヤニヤが止まらない葉巻の吸い方、カッコ良すぎました! スピルバーグとデヴィッドリンチという作風が全く異なる絶対に交わらないはずの両巨星が、こうして組むことになるとは!そういう意味でも余韻がたまらなかったです! [映画館(字幕)] 8点(2023-03-04 19:48:18)(良:1票) |
23. 恐怖と欲望
この作品は、今では文献的な価値しかないかもしれませんが、 これがあったから「非情の罠」が作られ、それがあったから 「現金に体を張れ」が作られ、それを見たカークダグラスが 「突撃」に引っ張り、3年後に「スパルタカス」を監督させ その後の巨匠の階段をかけ上がっていったと考えると 感慨深い作品となる1作です。 脚本はイマイチですがそれでもキューブリックらしい粗削りで 挑戦的な演出も見られ、飽きさせないカメラワークはファンなら 非常に嬉しくなります。 「非情の罠」でマフィアのボスを演じたフランク・シルヴェラの 別の顔が見られたこと、初期のキューブリック作品には欠かせない ジェラルド・フリードのけたたましいBGMなど、若干24歳の キューブリックのたぎる熱意を感じる一作です。 高崎の映画館で期間限定上演された際に見に行きましたが、私含め 場内6~7人でしたが皆さんマニアって感じでしたが満足そうに 劇場を後にされてたのが印象的でした(笑) [映画館(字幕)] 6点(2021-01-16 17:32:10) |
24. ラストレター(2020)
《ネタバレ》 岩井俊二がぜんぜん変わってなくて安心しました。 今日本で一番描写の美しい監督さんじゃないでしょうか。 「花とアリス」見た時に感じた、この監督さんの女性的で非常に淡い描写の 上手さを思い出しました。 生まれ育った故郷の変わらぬ情景を見て、懐かしさに浸るあの感覚。 誰しも持っている幼い頃の甘酸っぱい思い出とシンクロさせて観てしまいました。 そして出演者、特に女性は皆ナチュラルで伸び伸びとした演技で好感が持てました。 「この恋あたためますか」を観てから、森七菜ちゃん目当てで遡って見ましたが、 清潔感と透明感がありまくり、輝きまくっておりとっても素敵でした。 しかしなんで遺書として遺すほど好きだった高校~大学時代それほど好きだった人と 別れてしまったのだろうか。不幸な生活の中で鏡史郎に相談できなかったのだろうか、 何とかやり直せなかったのだろうか、と、なんとも言えないもの悲しさを感じました。 (あの時にああしていれば・・・)という後悔が主題ですね。 ただ脚本も比較的淡々と進む話でもあり、大きな展開もさほどないので、 岩井監督の美しい描写、出演者の自然な演技、俳優さんのファンとか何かが刺さらないと 物足りない作品に感じるかもしれません。私は岩井監督の描写に心地よさを感じるので とても満足でした。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2021-01-16 17:16:05) |
25. ボーン・レガシー
《ネタバレ》 ボーンシリーズは前3作が素晴らしすぎるので、それと比較するとどうしても色々な部分で物足りなさを感じるのですが、比較しようとせず、別物の作品として割り切ってみるとなかなか面白い作品です。1回目より2回目見たほうが面白く感じたのが自分でも意外でした。 スピンオフらしく前3作にも登場したキーマンも登場し、アーロンとシアリング博士が様々な追手から逃げる道中のスリリングな感じも楽しめました。途中で変に恋愛関係にならなかったのが余計に良かったです。 バイクチェイスシーンも迫力抜群!ただ最後にとどめをさずのが後部座席のお前かい!という突っ込みを入れたくなりましたが(笑) ポール・グリーングラス監督の演出よりも手持ち描写やカット割りも少なく、目に優しいアクション映画でした。前3作と「ジェイソン・ボーン」をつなぐスピンオフとしてはなかなかに及第点に映りました。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-01-16 17:01:25) |
26. ゼロ・グラビティ
《ネタバレ》 映像が綺麗なのは認めます。一切前振り描写なしに観客を一気に宇宙空間に解き放つ感じも新鮮。 ただああ上手く生還できないだろうなあと。ラッキーにラッキーが重なってもどうでしょうか。リアリティ求めてる作品の結末が一番リアルじゃない感じがどうにも引っかかってしまい・・・勿論サンドラ・ブロックはスピードシリーズなんか観てても非常にたくましいし生命力強そうだからナイスな人選なんですけどね。悲惨な結末が好きな訳じゃないんですが。 それと個人的には宇宙空間のピンチのシーンに不安をあおるSEは不要に思いました。息も絶え絶えな声と呼吸と心臓音だけで十分緊張感が伝わります。 映画館で見たらもう少し評価上がるのかな。今は亡き淀川長治先生がテレビの洋画劇場で「2001年宇宙の旅」を放映した際「TVサイズだから迫力は伝わらないかもしれないが凄い作品な事は伝わる」とおっしゃってたのですが、それと同じかも。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2021-01-16 16:53:35) |
27. サブウェイ123 激突
《ネタバレ》 オリジナル未見なので、タイトルの印象から、暴走した地下鉄を主人公が止めて切り抜ける物語なのかと思っていたから、余計に交渉メインの地味な展開の作品に映りました。主人公にも犯人グループにも感情移入できず、意外な展開もなかったので余計に薄い作品に感じました。デンゼルも仲良しのトニースコットというだけで引き受けたのかなと。役者は上手い方が多かったので脚本の残念さが目立ちました。トラボルタが何故無抵抗だったのかもちょっとわからなかったです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-01-16 16:41:17) |
28. 運び屋
《ネタバレ》 家族や仲間との幸せな時間を取り戻すべく、短期間で莫大な金を得られる麻薬の運び屋を選んだ主人公。 事実を基にしたとあったんですが、その割にはずいぶん捕まえる側がずいぶんチンタラしているなという印象。 時間だけはお金で買えなかったって90歳の人に言われたら我々は何も言い返せないですね。 決して永く連れ添ったとはいえない奥様の死に目に遇えたのと、殺される前に無事捕まってくれたのが救い。 イーストウッド映画によくある、エンドロールの音楽に切なさの余韻を憶える秀作でした。 刑務所の中で、元気よく育つリリーの花を生き生きとした表情で見つめる主人公が印象的でした。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-24 15:26:49) |
29. 幸せへのまわり道(2019)
《ネタバレ》 トム・ハンクスが演じたフレッド・ロジャースという方を存じ上げないまま 鑑賞したので、キャラ作りに関しても特段感心するという事は無かったのですが、 このキャラクターの演じ方に全く無理していないなと思いました。 wikiに(フレッド・ロジャースという方は心優しく、礼儀正しいソフトな語り口調と 視聴者への実直な態度で人気を博した)とありましたので、なるほどアメリカの 良心と言われるトムが演じてもマッチする事に納得しました。 ジャーナリストとの交流も実話に基づくということで、多少の脚色はあるでしょうが 展開にさほどの強引さも感じませんでした。ジャーナリストの主人公と絶縁状態だった クリス・クーパー演じる父親との交流・和解も展開に目新しさは感じないものの、 非常に心温まるお話でした。 私にとって30年以上ナンバー1俳優のトムが、冒頭で歌って登場した所で (これはDVDも買おう)となりましたが、贔屓目に見なくても20年ぶりにオスカーに ノミネートされた事も納得の演技だったと思います。 一番印象的だったのはラストで、いつも通り撮影を終えたフレッドが、 ピアノをジャーンと叩いて物思いにふけるというシーン。 子供たちの笑顔や自分と関わる人々への幸せを願い常にポジティブを演じた彼の 裏側の孤独や心境を物語っている気がして、なんだかゾクっとなり寂しい気持ちに なりました。 [映画館(字幕)] 7点(2020-09-11 17:14:31) |
30. アパートの鍵貸します
《ネタバレ》 私のように全くモテず、意中の女性とフランクに恋愛話して、その時は笑顔で返してくれるけど 実はその女性はまったく別の男性を思い浮かべて笑顔でいる系の経験豊かな私としては、この作品の ジャック・レモン演じる主人公の非常に単調な生活にスパイスを入れるべくアパートの鍵を貸す副業を 行っているのが何とも感情移入できてしまいます(笑) そんなジャック・レモンの意中の相手となるシャーリー・マクレーン演じるエレベーターガール。 皆に高嶺の花と想われている子に対して、御多分に漏れず好きになっちゃう部分もこれまた共感(笑) しかもこういう可愛い子に限ってだいたい同性に人気のない中身のつまらない男とか既婚者に引っかかる! シャーリー・マクレーンも引っかかる!この展開も実にリアルだ(笑) そんなうだつの上がらない男が、なかばやけっぱちで退職を願い出る!新たな人生を歩みだす! あのいい人代表みたいな男が、実は私の事を想っていて、会社まで辞めちゃったとなったらそれはもう シャーリーは追いかけるしかない!!引っ越し直前のアパートに駆け付けた笑顔の彼女とのトランプ!、 それは奇跡を起こした男の至福の時間!このジャック・レモンは陽気な分だけ対照的に心の孤独さが 増した分だけ、最後の最後で報われるところの達成感がものすごいです。できればもう数分余韻の イチャコラ観たかったけど、十分ステキな作品です。ビリー・ワイルダー作品の当たり作品の多さに脱帽! でも「情婦」「お熱いのがお好き」のほうがずっと好きです(笑) [DVD(字幕)] 8点(2020-09-02 14:03:18)(良:1票) |
31. 初恋(1951)
「ローマの休日」以前のオードリーを初めて観ましたが、やはりスターの原石たる輝きがあります。 バレエシーンも貴重で、若かりしオードリーの初々しい姿を見れただけで一定の満足感があるのですが、 ただこの邦題ですと、恋愛モノと思ってしまう方がいるかも…。あまり恋愛関係ない暗いドラマです。 オードリー以外はほぼ無名ですがつまらない作品ではありません。オードリー大好きで彼女の出ている 作品はテレビドラマモノも端役もカメオ出演もとにかく見たい方なら1度ご覧頂きたいです。 間違いなくオードリーは可愛いです! [DVD(字幕)] 6点(2020-09-02 13:51:58) |
32. ドクター・スリープ
《ネタバレ》 直前に「シャイニング」を復習してから鑑賞したので、この監督のキューブリック版「シャイニング」へのリスペクトを余計にビシビシ感じました。 同じ題材をなぞっても、ピーターハイアムズの「2010年」が「2001年宇宙の旅」と似て非なる映画になってしまったことを脳裏をよぎって危惧しましたが、その点ではこの作品はとても頑張っていたとおもいます。 前作を何十回も観てるファンからすれば、まず何より一番の感動はオーバールックホテルと迷路の完全再現。ボイラー室とか舞踏会場とかREDRUMの部屋とか一部ではなく、カメラに映らない部分も完全再現してくれてて、逆に「シャイニング」で映らなかった通路や場所に(あー、あそこ右に曲がるとこうなってたのか)的脳内補完をしたり(しかも40年分ちゃんと老朽化している!)。オーバールックに向かう道の空撮、血の洪水、斧を振りかざす時のカメラワークなど、製作者のシャイニング愛にニヤニヤしてしまう場面も多数。 物語的にはオーバールックホテルの登場まで若干冗長に感じる部分もありましたが、キングの小説の良さも併せてキューブリック版「シャイニング」の続編を作ることに成功していた気がしました。ただ前作はホテルが人に乗り移って狂わせる点が絶対だったのに対し、今回はホテル外にいる人間の形をした悪も人間を襲ってくる展開で、その点はよくあるホラー映画にありがちかなとちょっと思ったり。 それでも1980年時のジャック、ウェンディ、ダニー、ディック、双子の水色姉妹、237号室の腐乱オバハン、盛会じゃね紳士、ジュースぶちまけた前管理人など、よくここまで似てる人そろえたなあと感動。1場面ですがドアごしに斧で襲われるウェンディのあの絶叫場面まで再現と、前作を愛する人をニヤリとさせるシーンが本当てんこもりで、前作のある意味、神の視点的な風格はありませんが、全体としては面白いと思います。 ↑の方も言っていますが「毒をもって毒を制す」作品。そして悪の象徴たるオーバールックホテルが一瞬、敵の敵は味方的に映りますが、すぐさまシャイニングオールスターズの皆様が一斉に襲ってくるあのシーンは、怖いハズなのでなんだかうれしかったり(幽霊をもっとじっくり観たいなんてこの作品でしか思わないです!笑)。 なんか観た直後なので頭がまとまりませんが、終盤のオーバールック向かうシーンで「シャイニング」のOPテーマが格好良くかかる所、鳥肌がヤバかったです(そう!俺が見たいオーバールック早く映して!的なそそられ方)。大好きな作品の続編を愛情たっぷりに製作してくれて本当に感謝です。 追記・どうやら237号室の腐乱オバハンは、オーバールックホテル焼失で棲家を失ったところをアブラの家に引き取ってもらったようで、今ではすっかりアブラと一緒にお風呂入るほどの仲良しです。 [映画館(字幕)] 8点(2019-11-30 13:05:25)(笑:1票) |
33. スプライス
《ネタバレ》 オスカーでのエイドリアン・ブロディ(ハルベリーにキスしたシーン)を観た時から、脳裏に (この人は演技上手いけどスケベだ)と刷り込まれてしまっている私は、あの生命体が大人の女になったら 絶対やるだろうなーと冒頭の時からずっと思ってて。 案の定やってるところを彼女に見られて洋服上げながら彼女を追う情けない顔をしてて (やっぱりエイドリアン・ブロディは俺の思った通りのスケベだった) と妙に納得してしまう、そんな作品でした。 追記・レイプされた生命体との子を産むような女とやるよりまだマシという声もあります。 [DVD(字幕)] 5点(2019-02-25 19:34:08)(笑:1票) |
34. ダンケルク(2017)
戦争映画にしては映像が綺麗すぎる。それゆえにリアルさが無い。 感情移入できるキャラクターがいないのはともかく、ただでさえ説明の少ない映画で陸海空を交互に見せていくのがあまり構成として活きていない気がしました。 ハンス・ジマーの音楽も観客を煽る演出には一役買っているもののサスペンスチックでミスマッチかつワンパターンに感じる部分も多々あり少々不満。 ノーランというだけで私も見る前に勝手にハードル上げている部分あって悪いですが、どうせ戦争映画を撮るならもっと人間くさくて血なまぐさいシチュエーションを切り取ってほしかったかなと思いました。 唯一リアルだった水に溺れかけるシーンは息苦しかった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2018-09-05 18:09:00) |
35. ハドソン川の奇跡
《ネタバレ》 アメリカの良心を演じさせたら右に出るものはいないトム・ハンクスが今回は人間の良心を演じきっている。さすがに上手い。ラストの公聴会の終盤「人的要因」の指摘から一気に流れ変わるところで思わずウルっときたが、むしろ終始沈着冷静なサリーが墜落後に奥さんを電話した後に、ハドソン川に浮かぶ機体と救助の様子を見たときの、現実を受け入れた驚きの表情がとても印象に残った。賞賛⇒バッシングというわかりやすい構成ではなく、賛否分かれる見せ方やエピソードと事故シーンの挿入がとても上手かった。「きっとラガーディアに戻れたはずだ」と、最初から機長を誤った判断と決め付けていた事故調査委員会のありがちな姿勢は、今後ますますコンピュータが高性能になると増えていくんでしょうね。 [映画館(字幕)] 8点(2016-09-24 14:59:44) |
36. BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント
《ネタバレ》 「ブリッジ・オブ・スパイ」で難しいスパイの役どころを見事に演じたマーク・ライランスのコミカルな一面が観られて良かったです。 こういうファンタジックな映画はティム・バートンあたりが監督するともっとコテコテの演出しそうなところを、スピルバーグは絶妙な夢と現実のはざ間を描いたと思います。もともと気の優しい大男が連れ去った女の子と共に悪い巨人達を倒すという設定ですので、あまりその世界観にあれこれ言っても仕方ないと思いますし、泡が下におちるメロンソーダのようなジュースを飲んだらオナラで犬までがくるくる飛んでいくコミカルな演出などは良くも悪くもスピルバーグぽくなくて私は面白かったと思います。実際子供を食べるシーンが1度も出てこないのも彼の映画らしさですかね。ただ「E.T」を引き合いに出す宣伝の失敗は「A.I」のときのようでいささか滑稽です。 [映画館(字幕)] 7点(2016-09-24 14:48:12) |
37. 三匹の侍
時代劇専門チャンネルでテレビドラマの第4~6シリーズを観て面白かったので、劇場版を借りてきました。 1本のチャンバラ映画としてすごく面白いです。三匹が出会う前の設定でテレビドラマより尺の長い94分ということで登場人物も展開もじっくり見せる描写です。 本線はありつつ三人それぞれに女性とのエピソードが混ぜられたり、三者三様の立ち回り、あまり拝んだ事のない丹波哲郎さんのヒドいやられ方など(笑)テレビとは違う面白さがありました。 ただテレビ版よりもだいぶ硬派な印象ですね。26話でエピソード毎に遊べるテレビと違って予算がある反面あまり遊べない規制もあったと思いますが、もうすこしユーモアのあるシーンが多くても嬉しかったかなと(特に長門勇さんファンは)。丹波哲郎さんカッコ良かったです! [DVD(邦画)] 8点(2016-08-29 01:11:50) |
38. 4匹の蝿
アルジェントらしさはありますが、物語的には及第点かなーと。まずやっぱり音楽はゴブリンでもっと煽ってほしかった。いつの間にか「サスペリアPART2」みたいな、映像作家みなぎる謎解き映画を期待してしまってるのかなと。犯人知ってからそれまでの展開を思い返した時に「ん?」って疑問に思う所も多く、アルジェントの初期の作品の1つが観られた喜びは確かに大きかったですが、脚本がイマイチだったかなと思いました。ただカメラワーク(電話してる時に電話線をずっとナメて追う所とか)や無表情な仮面のアップ使ったりと、随所に私の観たいアルジェントのねちっこい部分を垣間見れてのは嬉しかったです! [DVD(字幕)] 5点(2016-08-29 00:59:06) |
39. コリン LOVE OF THE DEAD
《ネタバレ》 家庭用ムービーで撮影された超低予算映画という話題でしたが、まったく期待しないで観たのが良かったのか私にはとても楽しく観られました。組み立ても、コリンがなぜゾンビになったかを終盤で描きますし、この表題もなるほどなと思わせましたし。 問題の手ブレですが、これも超大作アクション映画のカーチェイスや格闘シーンでカット数が多すぎて目がついていけないのと同じ感じかなと。よく言えば自分が手持ちカメラで襲われた時はこういう画像になるでしょうし、個人的にはこのグラグラはさほど気になりませんでした。 あとサントラも頑張ってましたし、途中アートなカットを挿入してみたり、ただ撮りたい映像垂れ流しではなく、低予算のゾンビ映画としては私は頑張ってたんじゃないかなと思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2016-08-29 00:52:41) |
40. ペット
私もネコと20年同居しているのですが、動物ってずっと一緒にいると意思疎通がとれるようになるんですよね。 飼う前から、怒ったり怖がったり悲しんだりするのは知っていましたが、かまってほしいと目を細めて甘えんぼの顔をするし、嬉しいときは黒目を大きくして本当に嬉しそうな表情をします。 それを知ってる人が観たら余計にニヤニヤが止まらない作品だと思いますし、帰宅した時に出迎えたペットに対して愛情を3倍注ぎたくなるような良作です。吹替で観ましたがバナナマンお2人のアテレコもGOOD! ただ1点だけ。隣で鑑賞してた5歳くらいのお子様は「ペットが死んじゃうー!」って泣き叫んでいましたので、感受性豊かな子供が見るには少々、大冒険すぎたのかな?とも思いました。 [映画館(吹替)] 7点(2016-08-29 00:45:11) |