21. シン・シティ
ナレーション、多すぎるなあ・・・。私思うに、映画っていうのは、総合芸術。詩や絵画、演劇、娯楽、などなどが全て2時間程度に詰まっている。だから基本的に、観客がどの視点でどう観ようが自由なわけです。演劇として、俳優の演技や脚本から観ようが、ビジュアルアートとして、視覚的なものから観ようが。実際そういうもんだし。オムニバスという形式上、おそらくはテンポを重視してナレーションを多めに入れたんだと思うけど、これなら、まだ説明っぽいセリフを増やしてくれた方が良かったかもしれない。なんせナレーションの言葉を、情報として単純に取り入れているだけで、観客を物語の世界に引き込もうという姿勢が感じれなかったし、実際、アメコミをパラパラとめくっているだけの気がした。コミックの世界観を表現しようとしている映像は、確かにCOOLであるし、引き込まれる部分がないといえば嘘になる。でもそこで終わっちゃってるんだなぁー・・・。CG多用してるせいもあると思うけど 。そんな中で、ミッキー・ローク(マーヴ)とイライジャ・ウッド(ケヴィン)は、際立ってた。マーヴが時々見せる仕草は、やはり往年のセクシーさを感じるところがあったし、これでやっと復活か??っていうくらいの近年にはないインパクト、そしてケヴィンの冷ややかな佇まいは、『あんたも、ちゃんとやればできるじゃん!』て感じでした。それと一言も発してないけど、D・青木ね。(ジェシカ・アルバも可愛かったけどね)デル・トロにしても、M・クラーク・ダンカンにしても、B・ウィリスも、なんかちょっと本来のパワーがなかった気がする。クライヴ・オーウェン(ドゥワイト)は地味だった。やる気があるんだか、ないんだか・・。細かいナレーションの多さが気になり、初見は4点。免疫が出来た2回目は、6点にUP。 [DVD(字幕)] 6点(2006-10-08 13:20:44) |
22. セルピコ
《ネタバレ》 観終わった後、切なさが残りました。署内の不正を許せず、断固として朱に交わろうとしないセルピコ。それを貫く精神力は凄まじいものだったと思います。そして彼は強い信念でそれをやり遂げました。しかし彼は正義を貫き、結果全てを失ってしまいます。正義の遂行の代償は大きかったですね・・・。この映画と『トラフィック』見ちゃったら、知りたくない世の中を見てしまったようで、とてもへコみます。 8点(2005-02-12 00:57:36) |
23. ウェルカム トゥ コリンウッド
もう最初のシーンに興味を魅かれるものがあるかどうかで、ある程度この映画の評価って決まる気がします。なにをやらせてもダメで、それが可笑しかった。でも決して大笑いするものでなく、クスッとする程度が逆に良かったです。後半の、計画実行のシーンが一番好き。『上手くやってくれよぉ~?』と、妙にハラハラしてしまいました。コジモの空回りっぷりも良かった。 7点(2005-02-12 00:47:39) |
24. ジャスティス(1979)
自分的には魅力的なキャラクターが揃っているものの、なんかどうもスッキリしないのでこの点数です。ストーリーが意外に単純だったせいか、はたまたゲイの黒人の悲しい事件の後にヘリのエピソードに急に変わるあたりが馴染めなかったのか・・。いずれにしても、この点数が限界です。あ。マニアックだけど、『ダイ・ハード3』のマクレーン刑事の上司役の人が出てますね。 6点(2005-02-01 00:43:20) |
25. ライフ・オブ・デビッド・ゲイル
この映画をどういう視点で観るか、というところで意見は分かれると思いますが、自分はこの映画を『映画という娯楽』として鑑賞したので、かなり面白かったです。ケビン・スペイシーが死刑囚っていうところからして既に「これはなんか一癖あるぞ」って思いますが、謎を少し出しては解決し、少し出しては解決するので、何度もその気持ちをリセットされられました。題材自体は、他国の難しい社会問題なので敢えてここでは書きませんが、『映画』として楽しもうとすれば、これはかなり良い映画と思います。まぁ実際に起こってはいけないことだと思うんですが。ビデオの映像は、どれもかなりショッキングでしたし・・。ラストカットのケイト・ウィンスレットの演技はなんか違うと思うけど、全体とすれば殊勲ものだと思います。『タイタニック』なんかよりも。でも一番は、やっぱりケビン・スペイシー。彼はマジに演技上手い。 7点(2005-01-30 21:29:21) |
26. バグダッド・カフェ
素晴らしく映像がキレイな「世界の車窓から」を見てるよう。テンポが恐ろしくノロい。それにストーリーがあるんだか無いんだか、さっぱりわからない。手品セットは、どうやって手に入れたのか不明です。でも別に再見して確認しようとも思わない。『バグダッド・カフェの風景』のみの評価です。 2点(2005-01-30 21:16:37) |
27. デーヴ
別に何も奇をてらっていない。よくある話が、テンポ良く進んでる。でもなんか良い。見終わった後の後味が心地良い。不愉快な気持ちには、ならない。ケビン・クラインやシガニー・ウィーバーのさらっとした控え目な演技もとても見てて気持ちが良い。素敵な二人でした。ムリに意外性を作って、観客を騙しきれない映画っていっぱいあるけど、ベタな展開ながらの気持ち良さがエンドロールまで続きました。最後のシークレット・サービスのセリフにじーんときました。今までマイケル・クラーク・ダンカンとごっちゃになってたけど、ヴィング・レイムス、あんたは良かった! アイバン・ライトマンの作品の中では、良作です。 8点(2005-01-29 01:23:29) |
28. PLANET OF THE APES/猿の惑星
公開当時、『新解釈のエンディングに賛否両論の問題作!』なんてメディアで挙って書いてたけど、それって「駄作だ」って遠まわしに言ってるんですよねぇ??そう思う自分はヒネクレ者? でも今日TVで拝見して、それは確信に変わった。衝撃と言うよりも、開いた口が閉まらなかったわ。 ティム・バートンさん、『ビッグ・フィッシュ』で復活して良かったね。下手すりゃ第2のレニー・ハーリンになるとこでした。 2点(2005-01-29 01:13:01) |
29. ブラザーフッド(2004)
《ネタバレ》 きっと戦場シーンの悲惨さ、恐さを出すために序盤の演出が必要だったのだと思いますが、他の方が書いておられるように、ちょっと引き気味で見てしまいました。弟を想うが故、戦争の「狂気」に身を投げ出す兄と、戦場という環境に身を置きながら飽くまで「人間らしさ」を忘れない弟。はたしてどちらの心が美しいのでしょうか。「思いやり」の心が肉親に向けられるか、知人を含めた周囲の人々に向けられるか。その点に関しては、色々考えさせられました。ただやっぱり弟を悲惨な戦場から救いたいがために、全てを犠牲にした兄の精神は強かったと思う。そこが共感できただけに、冒頭の恋人同士のような兄弟のシーンと、ブツ切りの編集が非常に気になる。それにそこそこテンポは良かったんだけど、途中ダレるシーンがかなりあった。レーザー光線のような弾丸もちょっと邪魔くさい。だからそのあたりでちょっとマイナスです。 あ。チャン・ドンゴンはカッコ良い。ぺよりも全然カッコ良い。 6点(2005-01-26 18:23:51) |
30. 女房の殺し方教えます
《ネタバレ》 見ちゃったなぁ~。ジャック・レモン主演につられて・・・。まず脚本がひどい。特に後半のあたり。もっともっと練り直してほしかった。とくに法廷のシーンは、一体何が言いたいのかわからない。ラストカットもムリヤリになっちゃってるし。かのニール・サイモンや御大ビリー・ワイルダーならば、きっと、ってーゆーか絶対にこんな脚本は書かないでしょう。それにもっとジャック・レモンの良い味を出してくれるはず。久々に映画を見て、がっくりした。 4点(2005-01-25 22:51:03) |
31. 笑の大学
舞台の方は未見です。先に映画の方から観ました。それで最初から最後まで気になった点がいくつか。1)稲垣吾郎の演技力。役所広司の演技とは明らかに格が違います。二人が画面に出ると、その差が歴然で痛々しいくらいだった。彼では役所と対峙出来ない。2)過剰演出。仰々しい音楽と、とって付けたような劇中劇の映像化。不必要なアップもちょっと多過ぎる。まるで、「さぁここで笑え」と言われてるかのようで、ちょっと覚めてしまった。 脚本はなかなか良く出来てるのに、演出の粗さが目立ったのが、非常に残念だ。 5点(2005-01-08 19:40:33) |
32. ボーン・イエスタデイ(1950)
ウィリアム・ホールデンはメガネをかけててもカッコ良い。しかしハリーは自己チューで、毎度毎度、誰彼かまわず怒鳴るだけ。ビリーの鼻にかかった声も、ちょっと聞き苦しかった。社会勉強で色々行ってたデートシーンと、長回しのカードのシーンだけが印象に残った。愛してる女性は大事にしないとね。 5点(2005-01-03 22:08:39) |
33. 切腹
《ネタバレ》 重厚。且つ、壮絶。仲代達矢が井伊家の庭で語るあたりから、静かに物語は厚みを増し、ぐいぐいと見るものを引き込んでいく。すげぇ脚本。あえて侍の命より大事な髷を取り、間接的ではあるがきっちりと復讐を成し遂げる。侍とは高貴なプライドと、空しいまでの見栄の世界。その表裏一体の微妙な世界。それを演じきってる演者もスゴい。ホントに日本の昔の役者陣は上手い。当の本人達でさえ、今やその演技力を忘れてしまっていて残念でならない。 8点(2005-01-03 22:02:40) |
34. ボーン・アイデンティティー
皆さん指摘してるように、マリーはショボ過ぎる。記憶喪失で見知らぬ敵から逃げなきゃならないのに、寝ちゃうか??んー。ありえん。暗殺者と戦うシーンはえらくカッコ良いんだけど、それくらいしか印象がないな。そうか。「ボーン」は骨じゃなくて、生まれた方の「ボーン」に引っかけてるのね?それならちょっと意味は理解できるけど、ジェイソンの暗殺失敗の要因が弱過ぎ。技術にお金を掛けて、精神は何も訓練しなかったのだろうか・・?次回作に期待します。 5点(2005-01-03 05:18:39) |
35. 暗殺者の家
『知りすぎていた男』を先に観てしまうと、大して面白くもない。脚本も演者も、明らかにリメイクして正解だと思った。ラストの銃撃戦は良かったが、ピーター・ローレが、どうにも中川家の礼二に見えてしまう。でも良い味出してるんですけどね。 4点(2005-01-03 05:10:36) |
36. 間諜最後の日
《ネタバレ》 ピーター・ローレの将軍が、怪しくて良かった。女にうつつをぬかして、おちゃらけてるけど、イザという時は腕を見せるあたり。後半の畳み掛ける展開がいつものヒッチコックよりもあっさりしていて、出てくる小道具も意外に効果薄。偽夫婦が恋に堕ちる展開が唐突過ぎでは?と、思った。希有のサスペンスの巨匠も、いつも完璧じゃなかったんだね。 6点(2005-01-03 05:06:43) |
37. Mr.レディMr.マダム
《ネタバレ》 期待し過ぎました。公開当時大ヒットして、今や「ミスター・レディ」という呼び名が定着しましたが、コメディというよりも、ちょっと変わったラブストーリーものでした。もうちょっと笑えるシーンがあると思ってたのに、そうでもなかったし・・。ただ「ワタシが母親です」と彼女(?)が出てきてしまったのは、見ててハラハラした。 5点(2005-01-03 04:57:51) |
38. トラフィック(2000)
新年早々、なんとも評価しずらい映画を観てしまった。「麻薬」を扱う映画である以上、ドンパチものと想像してたら、そうでもなかったし。なんかえらく静かなアクションものでしたね。でもよく考えてみると、それはそれで正解だったのかも。「麻薬の完全撲滅」を求めるのは、もはやムリなのだろうと思います。なんかそれが見てて一番恐かった。妙にストーリーにリアルさを感じた。でも正直オスカーをもらえるほどの演出だったのかといえば、それはそれで疑問です。3つのストーリーそれぞれを別な映画で見た方が面白かったのかも。ドン・チードル、ベニチオ・デル・トロは非常に良かった。 6点(2005-01-03 04:47:35) |
39. ダイ・ハード
《ネタバレ》 もう既に何十回も観て、この映画のレビューに投稿してなかった。今日はクリスマスなので、久々に観ました。やっぱり良いですねぇ~!!必要最低限で魅力的なキャラクターの設定が出来た段階で、もうこの映画の面白さは決まってたような気がします。ハンス・グルーバーの明晰な頭脳、非情なキャラクター。アラン・リックマンの好演が、マクレーン刑事の活躍を際立たせてます。見てて腹の立つ、うっとおしいヤツらも演技が上手ければこそです。ラストのパウエルにほろり、ホリーの鉄拳にクスクス。数々のプロットがめちゃくちゃ面白い。やっぱアクション映画も脚本が大事ですね。 9点(2004-12-25 23:54:20) |
40. マイ・フレンド・フォーエバー
エリックやデクスターよりも、デクスターのお母さんの姿勢に心打たれました。弱く儚いが芯は強い母親。それがこの映画は一番強く印象に残りました。話の展開は、どれも先が見えてしまいました。意外性がなく、それがちょっと残念だった。 7点(2004-12-23 01:13:13) |