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21.  離愁(1973) 《ネタバレ》 
ドイツ生まれのユダヤ人女性と恋に落ちる男、二人は戦争により離れ離れになるが数年後に再会、一見どこにでもありそうな話を、単なる恋愛映画ではない大人に恋愛映画として見る事が出来るのは二人の演技、特にユダヤ人女性演じるロミー・シュナイダーの演技力があればこそで、特にラストシーンでの表情、演技が素晴らしい。他にも井戸での脚を洗う場面における色気、大人の女にしか出せない色気に見ていてこれは日本人の女性では出せない色気が充満している。この映画はとにかくロミー・シュナイダーの力が大きい。フランス映画だから出せる女優の演技、ハリウッド映画とは違う戦争が背景にある陰、色んな意味でヨーロッパ的な大人の映画です。
[DVD(字幕)] 8点(2017-03-20 20:42:04)
22.  大脱獄(1975) 《ネタバレ》 
高倉健の映画を沢山、見ているとどの高倉健もこの人でしか味わえない健さん的な男の魅力に画面に釘付けになります。そんな男が惚れる。憧れる映画スター健さん、作品の内容はどれもこれも似た様な話なのに監督が違うだけで雰囲気がまるで違って見える。マキノ映画や山下耕作監督、加藤泰監督作品とは明らかに別な作品になっている。義理とか人情とは違う健さん、監督が石井輝男監督だからか?網走番外地の様な世界、田中邦衛に騙され、殺人罪の罪となって復讐の為に脱獄して、最後は復讐を成功させるとお決まりの展開の先の見える中で出会う男達の顔ぶれがこの映画の凄いところで、菅原文太との共演、二人の熱い演技、喧嘩のシーンの迫力、迫力と言えば雪の中での列車のシーンは石井輝男監督がアクションの監督としての拘りを感じる事が出来る。この作品を見て改めて高倉健と雪、北海道、列車が本当によく似合う事が分かりました。豪華な顔ぶれの中で小池朝雄の良い人というのも珍しく印象的な人物として忘れる事ができません。荒削りな作品ではあるものの、見所のある作品としてこれもまた健さん映画の代表作の1つだと思うと同時に高倉健と菅原文太の東映映画を代表する共演をもっと観たいと思う気持ちが今まで以上に強まりました。それも今はもう叶いません。惜しい二人を失ってしまった今の日本映画界、こうしてDVDで見る事が出来る事は嬉しく思う。
[DVD(邦画)] 7点(2017-01-12 19:21:47)
23.  最後の特攻隊 《ネタバレ》 
最近の日本の沢山、撮られる戦争物とは違う、色んな意味で考えさせられる真面目で、お涙頂戴的な作品ではない。映画の冒頭に映しだされる東京オリンピック、学生運動、東京裁判等、時代背景をしっかりと描かれている点も評価できる。印象的な台詞、やり取りもこの作品にはある。八代少将の「人間は兵器ではありません」という台詞に込められた想いは人間としての有るべき姿だ。宗形隊長演じる鶴田浩二からの特攻志願する者、しない者に対する問いかけ、「特攻は死を急ぐものではない」という台詞も正しくその通りだと感じる事が出来る。隊長としての任務を全うする鶴田浩二の演技には任侠映画での鶴田浩二同様、この俳優ならではの純粋な心が見る事が出来る。脇を固める俳優の顔ぶれの凄さ、高倉健、若山富三郎、山本麟一、小池朝雄に梅宮辰夫、菅原文太とまるで任侠映画の世界だけど、一人一人の熱い演技もこの作品を単なる戦争物にはしてない力強い作品に仕上げている。劇中に描かれるエピソードも時代背景を見事に捉えている。命の大切さ、戦争ヘ出向く者に対する想い、この作品はそういう想いを嘘偽りなく描いている点も評価したい。吉川の自殺を止めるシーン等は正しく命の大切さの象徴だ!そんな吉川が国の為に、同じ仲間の為に自らの命を捨てるエピソードはこの作品の中でも最も泣ける場面でそれにしても、見ている人も少ないのか?私の他にレビューが一人だけというのは寂しい。やたら、うるさいだけの音楽を馬鹿みたいに流し、大袈裟に泣く、騒ぐ、わざとらしい演技きりの今時の戦争物なんかよりも何倍も良い戦争映画だ。
[DVD(邦画)] 8点(2016-10-16 11:16:12)(良:1票)
24.  銀蝶渡り鳥
梶芽衣子主演による任侠映画である今作品、何となく藤純子主演の任侠シリーズ「緋牡丹博徒」に似た雰囲気を感じる作品になっている。かなり意識した感じが色んな所で見られる。藤純子と共通する格好良い啖呵、振る舞い等、男が惚れる女の姿が最初から最後まで見る事が出来る。新鮮味という意味では欠けるし、悪役の凄味、迫力もそれまで多く撮られてきた任侠映画に比べると弱さもある。そんな弱さを感じながらも見る事が出来たのは梶芽衣子の色気、格好良さあればこそだ。二番煎じみたいな感じがあるからか?緋牡丹シリーズの様にシリーズ化もされず、見ている人も少ないと思われ、そういう意味で不幸な作品です。
[DVD(邦画)] 7点(2016-10-13 21:06:47)
25.  反逆のメロディー 《ネタバレ》 
日活の任侠モノ、ヤクザ映画は東映のヤクザ映画とは何処か違う。義理と人情の世界とは違う日活映画らしい作品とでも言うか?主演の原田芳雄の原田芳雄らしさが全快。元、ヤクザの男としての誇り、プライドが原田芳雄の演技から伝わります。葬式に一人だけ、いつもどうりのかっこ、グラサンにジャージ姿で現れたり、殴り込みの時も同じくジャージ姿と拘りを感じる事が出来る。原田芳雄の原田芳雄としての魅力此所に有り!そして、もう一人魅力溢れると言えば、原田芳雄演じる主人公を兄貴と慕う、チンピラ風な男を演じている佐藤餓次郎も良い味出している。寅さん映画の源ちゃんとはまた別の餓次郎さんが見る事が出来る。作品そのものとしての後味の悪さ、スッキリしないラスト等や不満もあるけど、東映モノとはまた違う魅力のある作品
[DVD(邦画)] 7点(2016-10-09 11:29:41)
26.  ザ・ドライバー
作品全体に漂う、クールな登場人物とそれを生かした監督の演出が輝る。どんな状況でも常に落ち着き、自分の信念を貫くライアン・オニールのかっこ良さと謎の女、ミステリアスで何を考えているか分からないイザベル・アジャーニ、アクションシーンの凄さだけで評価されがちな作品だけど、刑事物、犯罪映画としても今時の映画ではなかなか味わう事の出来ない作品としても評価したい作品です。無駄にうるさいだけの音楽も無い。CGでは味わう事の出来ない迫力、スピード感、そういう物がこの作品からは見る事が出来ます。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-10 18:17:43)
27.  日本侠客伝 昇り龍
どことなく緋牡丹シリーズぽい雰囲気を感じるのは同じ山下耕作監督作品だからか?高倉健を見る藤純子が悲しい。自分の手で高倉健の身体に刺青をと言う気持ちの時の悲しさには女としての悲しさが十分に見る事が出来る。高倉健と藤純子のドラマを描くと同時にヤクザ社会に生きる者の厳しさ、辛さもきちんと描かれていて流石は山下耕作監督だと思う反面、殴りこみのシーンの描き方に不満が残る。このシリーズ全体に言えるヤクザ映画という意味での完成度においては今の俳優などでは考えられない高さを感じる殆ど、この頃の俳優の顔ぶれは凄い。
[DVD(邦画)] 7点(2016-04-23 19:33:49)
28.  シルクハットの大親分
若山富三郎の熊さんが馬鹿馬鹿しさ全開で笑わせてくれる。任侠映画なんだけど、喜劇的要素もたっぷりな上にちょっと下ネタも有りのとまあ監督がトラック野郎シリーズの鈴木則文監督だけに、とにかくやりたい放題です。そんなこの作品は若山富三郎の顔、演技だけ見れば「緋牡丹」シリーズのオマージュ的作品なのがよく解る。藤純子がゲスト的扱いとして登場!鈴木則文監督からの「緋牡丹」シリーズファンに向けての映画で「緋牡丹」シリーズファンの私には十分楽しむ事が出来ました。  
[DVD(邦画)] 8点(2014-11-16 19:00:55)
29.  実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン 《ネタバレ》 
懐かしいなあ!ウルトラマンの映画で内容は全く覚えてなかったけど久しぶりに見てもハヤタ隊員がスプーンで変身しようとする所だけはよく覚えてた。忘れもしません。見るのは子供の時におふくろに映画館に連れて行ってもらって以来です。今、改めて見てジャミラって人間だったんだ!それも彼はてことはジャミラは男なんだね。まあ確かにジャミラみたいな顔したムカつく奴(男)が昔、会社にいたし、似てるていやあレッドキングに似た奴もいる。此方は女だけど。ああ、ジャミラよ!レッドキングよ!あんな糞ムカつく奴らに似てるなんて何て可哀相な!そんな怪獣達に対しての愛が溢れていて、ウルトラマンは単なる怪獣映画ではないのだ。怪獣の為に墓場を用意し、怪獣達の葬儀まで行う。素晴らしい怪獣愛!映画としては滅茶苦茶だし、テレビのウルトラマン大好き人間としてはかなり物足りない。ただただ怪獣愛に満ち溢れた映画としての点数をここに捧げる。
[DVD(邦画)] 6点(2014-06-14 14:54:19)(良:1票)
30.  座頭市御用旅
勝新太郎に森繁久彌に三国連太郎共演てまずは凄過ぎます。今じゃまず考えられないぐらいの贅沢な共演てだけで見るに値する。森繁久彌が人情味溢れる男を演じているのとはまるで正反対な三国連太郎の悪人ぶりが強烈過ぎるほどの印象を残す。主役である勝新太郎を完全に食ってしまうほどに凄い。この三人のトライアングルが繰り出す物語をどう見せる?いや、魅せるか?がこの映画の見所!所々で流れてくる浪曲は森繁久彌が出てるてだけでついつい「次郎長三国志」を思わずにはいられなくなります。ただあの浪曲ははっきり言って「座頭市」シリーズには合わない。座頭市映画としてだけ見るならば面白い映画であるだけに余計浮いてしまってる。ラストが一番最初の座頭市を思わせるのはこのシリーズのファンの為に勝新太郎と森繁久彌を共演させて日本映画ファン、それも昔の日本映画ファンを意識しているみたいです。  
[DVD(邦画)] 7点(2014-02-12 21:47:14)
31.  八甲田山 《ネタバレ》 
まず始めによく撮ったな!て思うほどの凄さを感じずにはいられない。この時代だからこそ撮れた映画だ。何と言っても俳優の力量が今とはまるで違う程の凄い本物の映画俳優と言える顔ぶれが沢山です。高倉健と北大路欣也との対比の描き方、北大路欣也の神田大尉のリーダーとしての資質の弱さがよく現れる「天は我々を見放した」に応える様に次々と雪の中倒れて行く人達、一方で高倉健の徳島大尉のリーダーとしての資質の強さがもたらす人間としての強さが自分と自分に着いてくる人達を助けることになる。そしてもう一人忘れてはならない三国連太郎の山田少佐の自らの過ちを認める場面は今の日本人、特に政治家に大きく欠けているように思えてならない。これはそんな偉そうな大人達に自分さえ良ければ他人はどうなっても構わないという考え方しか持てない人間に見せるべき映画だ。全体的に長く感じる上に画面全体暗過ぎる難点があるが人間とは何か?命とは何か?を大いに考えさせられ映画として、面白いつまらないは別として一度は見て損のない映画だ。
[DVD(邦画)] 7点(2013-12-23 14:04:38)(良:2票)
32.  伊豆の踊子(1974)
吉永小百合の伊豆の踊り子よりもこっちのが好きだし、楽しめたのはやはり山口百恵の初々しさ、更にそれを引き立たせる他の出演者、三浦友和が相手ならまあ仕方ないかて思いたくもなるぐらいであって、そして原作のイメージに近い雰囲気が映像ともよくマッチしていて単なるアイドル映画になってないのが好感が持てる。この映画のラストは山口百恵の行く末を暗示しているようにも感じられなくはない。さほどファンでもなければ山口百恵の全盛期をあまり知らない私からしてもちょっと切なさが残る映画だけに当時、山口百恵のファンが見たらどう感じていたのか?という思いが残る映画として、印象に残る。それ程までに山口百恵の為の映画と言えるかもしれない。  
[DVD(邦画)] 7点(2013-12-10 22:20:10)
33.  はだしのゲン(1976) 《ネタバレ》 
犬飼多吉と杉戸八重が夫婦って凄い。何だかまるで本当に飢餓に苦しむ人間の姿が見ていて痛たまれなくなる。屁をしたぐらいで非国民扱いされ、だったら人間皆、非国民だ。三国連太郎演じる父親が天皇陛下の為に、国の為に死ななくてはならんのかていう叫びこそが戦争そのものに対する強烈なメッセージになっているのがよく解る。そんな父親を支える左幸子の母と子供達、どんなに非国民扱いされ、辛かろうが前を向いて生きようとするこの家族の絆、家族愛がきちんと描かれていて心に残る。それにしても三国連太郎と左幸子はやはり名優の中の名優だ。 天皇陛下に捧げる手紙のシーンを見て、渥美清の拝啓天皇陛下様を思い出した。そういやあの映画にも左幸子出てたなあ。 
[DVD(邦画)] 7点(2013-10-20 10:28:55)
34.  レッド・ツェッペリン/狂熱のライブ 《ネタバレ》 
タイトルにあるように本当に狂熱のライブだ。世界最高のロックバンド、レッドツェッペリンによるレッドツェッペリンファンの為にあるような素晴らしいライブ映像ドキュメント風タッチによる素晴らしいライブ映像です。全てがとにかく格好良すぎる。痺れます。オープニングの何だ?何が始まるんだろう?凄まじいアクション映画並みの銃撃戦、ここからの流れとその後のロックンロールで一気に吸い込まれる。ツェッペリンファンなら誰しも知ってる素晴らしい音楽が素晴らしいライブ映像によって流れていく。ロバート・プラントンの痺れまくりの歌声になんでこんな低い位置からのギターの持ち方でこれだけの音が出せるんだ?て言わずにはいられなくなるジミー・ページのギターとジョン・ポール・ジョーンズのベース、キーボード、そして神が宿ってるかのような凄まじい手の動きのジョン・ボーナムのドラムととにかく痺れます。音楽に合わせるかのような映像も凄く凝ってる。 馬に跨がって走るロバート・プラントとそのバックの景色の凄さやら、他にも目の前で行われているライブを見ている観客の楽しんでる姿もレッドツェッペリンがどんなにファンの心を酔わせるか解るし、レッドツェッペリンファンにとっては間違いなく楽しめる凄いライブ映像です。唯一残念なのは「移民の歌」が見れなかったぐらいでそれを除けば大満足。もうこんな凄いロックバンドは世界中どこを探しても現れないと思ってます。  
[DVD(字幕)] 9点(2013-10-08 20:58:43)(良:1票)
35.  合衆国最後の日
国のトップであり、国民を守らなくてはならないのが大統領であり、それは何処の国でも一緒であるがアメリカ人にとってはそれが大統領だろうが自分の命を賭けてまで守ることはしない。戦争に対する国の考え方が色んな所で見えてくる。約束を守るか守らないかで考え方が変わってくるというものを強く描き出している。画面の上、右、左に下と色んな角度で起きている事を見せる演出が効果的であり、まるでその場にいるかのような気持ちにさせられる。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-28 15:27:32)
36.  1941 《ネタバレ》 
スピルバーグ映画において恐らく一番の失敗作だと思う。だが私はこんな失敗作の中にかつての映画少年だった頃の遊び心が沢山散りばめられていて、シンドラーのリスト以降の作品にある賞狙い見え見え、お涙頂戴、説教臭さが一切無いのが良い。ただただ自分が好きな映画を撮るんだ。例え駄作扱いされようが構わないんだてスピルバーグ自身が映画が好きでたまらないものがいっぱい見えるから私はこの失敗作が嫌いにはなれないし、好きである。戦争映画だてのに死者が一人も出ないのも良い。オープニングからまるで自分の映画に対する愛とディズニー映画が好きなんだなてのがあちこち見えるし、映画愛いっぱいである。スピルバーグは余計なメッセージやらテーマやらそんなものなど一切感じられない映画のが私は好きだ。激突にしたってJAWSにしたってお涙頂戴なんて一切ないし、この映画も同じである。最後にもう少し言わせてもらうとこの映画の出演者が皆、楽しそうだ。それもこの映画の良い所である。ハッキリ言ってどうしょうもなく滅茶苦茶で一杯詰め込んでいて、ただ物をぶっ壊してるだけでストーリーなんてあってないようなもんだ。それだけに爽快感溢れていて見終わってスッキリできる。そんな戦争映画なんてなかなかないと思う。
[DVD(字幕)] 8点(2013-06-09 21:28:47)
37.  皇帝のいない八月
参ったなあ。何かもうねえ、主役であるはずの渡瀬恒彦やヒロイン、マドンナ的役割の吉永小百合よりもどうして脇を固める俳優陣に目が行ってしまう。渥美清に宇野重吉、大滝秀次、大地喜和子、岡田嘉子にってもう寅さんじゃないかよ。作品そのもののテーマが面白いだけにファンには申し訳ない吉永小百合が邪魔です。彼女が出てくると緊張感が感じられないのは毎回そうだが今回もそれを強く感じてしまう。三人のドロドロした恋愛模様もどうせならもっと悪女を演じれる女優、脇役でありながら素晴らしい存在感の大地喜和子がこの吉永小百合が演じた役を演じさせたらどうなっていたかなあ?社会派映画としての一応の基準、面白さは感じられただけにしつこく言うけど吉永小百合が悪女としての魅力が感じられなくて残念。あの役に一番適してる若尾文子を抜擢し、監督増村保造なら凄い作品になってた気がしてならない。  
[DVD(邦画)] 6点(2013-04-24 20:49:44)(良:1票)
38.  タワーリング・インフェルノ 《ネタバレ》 
子供の頃に見てはいるが当時はただ単に凄い。面白いとしか思えなかったが改めて見返してみると単に凄いとか面白いとかとうより怖い。人間のエゴ丸出しな人達、自分一人だけでも助かろうとする奴の身勝手さ、またちょっとした油断、怠りから招く大惨事により大勢の死者が出ることの恐ろしさを映画という武器を持って教えてくれる。単なる娯楽でありながらこの映画から学ぶべきものが沢山あるように感じることができる。CGなんか不要だ。そんなもの無くてもここまでハラハラドキドキさせることができる上に色々な事を教えてくれてる映画である。映画は単なる娯楽でありながらそこに何か人間として大切なものをこの映画は我々に見せてくれている。ラストのスティーブ・マックイーンの今に一万人以上の死者が出る。という警告、それに頷くポール・ニューマンのやりとりがこの映画とその後のアメリカ社会を物語ってる。 娯楽映画としても人間ドラマとしても語り継がれるパニック映画の代表作品です。  
[DVD(字幕)] 9点(2013-02-17 12:45:53)(良:1票)
39.  江戸川乱歩の陰獣
原作がどれだけ変態要素を含んでいるかは分らないけど、少なくともこれほど凄まじい変態的なムードである中に人間はどこかしか変態的な要素を持ち合わせているんだとこの映画を観るとそう感じずにはいられなくなる。とにかく全てが変態ムードな異様な雰囲気、映像、やってることも明らかに普通じゃない。相変わらず加藤泰監督の映像感覚には日本的美とヨーロッパ的な感覚とが交じり合っていて吸い込まれる。ただ話としてはそれほど見ていても面白さというものを感じない。つまらなくはないので一応は6点てことですが、それとこの映画の殺人シーンやトリック、映像美は何だか横溝正史の原作なんじゃないのか?て思ってしまうのは出ている俳優が 「犬神家の一族」や「悪魔の手毬唄」の人だったりするからである。加藤泰監督は上手い監督だとは思うけどやはりこの不気味な雰囲気を演出するとすれば市川崑監督のが合ってる気がする。同じキャスティングで市川崑監督の若かった頃による演出で見たかった。
[DVD(邦画)] 6点(2012-09-09 14:10:05)(良:1票)
40.  裸の十九才
新藤兼人という人の人間観察の鋭さ、見つめる視線の先には日本社会がその後、次から次へと犯罪者が増え、どんどんと悲惨な状況になっていく。人が人でなくなるような乾いた空気がこの映画では充満している。主人公の男は実在したと聞いたけど、本当にこのように人間は何かがきっかけで過ちを犯す生きものなんだとばかり言っているような映画である。作品全体の乾いた感じ、冷たい雰囲気、映像美は日本映画というよりはどこなくフランス映画の臭いを感じる。自分の居場所を見つけ出すことの出来ないこの映画の主人公の姿は昨今の人間にも数多く存在するし、そういう人間の孤独のようなものをここまでストレートに見せられると誰もがこの映画の主人公のようになっても何ら不思議ではない気がして、色々と考えさせられる。既に時代の一歩先を進み、見つめる新藤兼人監督の凄さを思い知らされることになった。
[DVD(邦画)] 8点(2012-08-22 22:16:00)
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