21. ゴースト・エージェント/R.I.P.D.2
《ネタバレ》 1作目に比べると、ややテンポが悪くなった2作目。 前作の続編かと思って楽しみにしていたのですが、まさかの前日譚。 前作のロイじーちゃんが、R.I.P.Dに入会したストーリー。 今回はウエスタン。相棒はジャンヌ・ダルク。 中世の騎士のような恰好をして、『ジャンヌ』と名乗ったときは「おっ!まさか・・・!」とわくわく。 ところがこのキャラほとんど出オチで、その後活躍らしい活躍をしてくれません。せっかくの剣だって全然振ってくれません。なんのためのジャンヌ・ダルクなのか。 中世の騎士と西部のガンマンっていう、最高にエキサイティングな組み合わせなのに、そんなおいしいキャラ設定がものの見事に活かされていません。これにはがっかり。 そもそも前作に比べてアクション少ない。 悪霊の親玉がダラダラと前口上を述べるシーンがやたら多く、かったるい。 更には前作にあった、主役2人のかけあいみたいなものもほとんどなく、バディものとしての面白さもパワーダウン。 やたら夜のシーンが多く、薄暗い。 街の住人がみんな咳こんでいて辛気臭い。 前作にあったノリや勢いやスピード感や派手な演出がなくなっちゃって、なんとも物足りない作品に仕上がちゃってます。 終盤、地獄の門とやらが開いて、地中から悪霊たちがわぁーっと出てきたときの映像は良かったのですが、ほんと良かったのはそこだけ。 ラスボスとのバトルなんて、まるでどっかの戦隊ものみたいで、ダサいのなんのって・・・ [ブルーレイ(字幕)] 5点(2025-05-17 23:01:10) |
22. ゴースト・エージェント/R.I.P.D.
《ネタバレ》 これはまんま『メン・イン・ブラック』ですねー。 こーゆーノリの映画は大好きです。じゃんじゃん作っちゃってください。そっくりだったいいじゃない。面白ければなんだっていいんです。 映像のスピード感が良いですね。 中盤の悪霊たちとの追いかけっこや、終盤のカーチェイスなど見所満載。 特にカーチェイス良かったです。 降り注ぐ瓦礫と車。それをかいくぐりながら、悪霊たちとカーチェイスバトル。真面目な映画では到底お目にかかれないような映像が楽しい。 『メン・イン・ブラック』と同じように、こちらもバディもの。 トミー・リー・ジョーンズに比べると、ジェフ・ブリッジスはちょっとうるさいかな・・・。 それに、冒頭でいきなりニックが死んじゃうのが、どうしても作品に暗い影を落としちゃいますね。 深刻になりすぎないように、コメディテイストに工夫はされていますが、生き返ることはないみたいだから、どー頑張ってももう一度ジュリアと添い遂げることはできません。それが序盤から大前提としてあるものだから、能天気になりきれないもどかしさがずっとあります。 いっそ某マンガみたいに、一定のノルマを達成したら生き返るとかでも良かったんじゃないかな。 ラストでジュリアが死にかけて、『あ、このままジュリアもゴースト・エージェントとなっちゃうパターン?その方向でハッピーエンド目指しちゃう?』と期待しちゃったのですが・・・・そこは助かるんや・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-16 22:27:42) |
23. メイズ・ランナー 最期の迷宮
《ネタバレ》 トーマスの血を調べてみたら、ウイルスを破壊する免疫を持っていました。 あらー、こんなところに探していた答えがあったのね~。と、ゆーことだから、トーマス、戻ってきて~。あんたが戻ってきたら、ニュートも助けられるから~。 ・・・・みたいなお話。 いやいや、だったら『1』から続く今までのお話はすべて茶番ですよ。 トーマスはもともとWCKDという研究機関側の人間だったわけだからさ。自分達の血に免疫があるかどうかなんて、普通まっさきに調べるでしょう。 いや、百歩譲って、実は調べていて、でもその時にはまだ免疫はできてなくて、1作目の迷路のプレッシャーのおかげで免疫ができたと仮定しましょう。 ・・・・だとしても2作目の序盤で、いくらでも採血ぐらいできたでしょーが。 いや、むしろあんたたちが本気でワクチン作ろうとしているんなら、採血は最優先事項でしょうがよ。 ・・・あれ?2作目の冒頭で、採血されてたシーンがあったような・・・。 ・・・・・・いや、もう深く考えるのはやめよう。なんか、そーゆー映画じゃない気がする。 どちらにしろ、大きな穴が開きまくったシナリオはとてもほめられたものじゃございませんが、映画はなんか面白いんです。 近未来都市が出てきたときは『おっ!』と胸躍りました。 一部の特権階級だけが住むことを許されたユートピア。その文明が、繁栄が、安全が、いつ崩されるのか想像しただけでワクワクしちゃいます。(ハァハァ・・・(;´Д`)) そんなサイコパスな私のお願いを聞き届けてくれたのか、見事に壁は崩され、虐げられた人々が暴徒して雪崩れ込んできます。 ・・・なのに、なんか盛り上がらない。なぜだ。何が足りない。 そう、一般人の姿が見えません。そしてゾンビも。 こーゆーパニックを一番盛り上げてくれるのは、いままでのうのうと安全な場所で暮らしていた一般人のみなさまなのに~。 そして肝心なところでゾンビくんたちも出てこない~。ここが一番の見せ場でしょ~。 あ、何度も言いますが、映画は面白かったですよ。 面白かったけど、最後にこれだけは言わせてください。 テレサ、あんたはちょっと頑張ればじゅうぶん助かったでしょ。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-16 02:23:14)(良:2票) |
24. ロマンス(2015)
《ネタバレ》 出だしこそ面白かったんですけどね。 大島優子はかわいいだけじゃなくて、ちゃんと演技ができるから良いです。 冒頭の、『仕事ができる車内販売員』がまず好印象。 このままお仕事ドラマでいくかと思いきや、なぜか初対面の万引き犯と母親を探す旅に出ることに。 う~ん、万引き男を捕まえるくだりまでは面白かったんですけどねー。 母親を探す旅に出てからはちょっと退屈だったかなぁ・・・。 思い出の地に赴くたび、差し挟まれる回想シーン。最初のうちこそ、見てるこっちまで切ない気持ちになっちゃって(なんか子役の女の子がうまくて!)、めちゃめちゃ感情移入しまくっていたのですが。 同じような回想シーンが何度も何度も出てくると、『ああ、またか・・・』という気持ちに。 感動が薄れるだけでなく、話のテンポも遅くなっちゃう。 ミステリーでもない限り、回想シーンを多用するのはあまり好きではありません。 それと、今作の大倉孝二演じる桜庭のキャラがちょっと苦手。 とゆーか、彼の演技が苦手なのかな。あまりに演技演技していて、劇中彼だけ浮いている感じがします。 それに万引きをして迷惑をかけておきながら、仕事中の主人公を勝手に連れ出すなんていう非常識極まりない行為が笑うに笑えず。 あのできない同僚1人車内に残して、主人公仕事クビになったりしないか、余計な事が気になって仕方が無かったです。 小道具としてのコイン。 人生において、何かしらの選択の場面でコインを使う桜庭。 でもこれさ、『表が出たら○○する』って先に言っておかないと。 どーするつもりかわからないのに、コイントスだけ見せられても。 はちこの『それ表だよ。数字が書いてあるほうがウラ』発言だって、今までの選択が全部ひっくりかえるっていうプチサプライズのはずなのに、見ているこっちは具体的に表でなにして、で裏でなにするつもりかを知らんから、何も驚けない。 そーゆーところがすごくもったいないです。 [DVD(邦画)] 4点(2025-05-15 02:39:21) |
25. メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮
《ネタバレ》 『これがメイズ・ランナー2だ!』って言われたら、『え?これってメイズ・ランナーなん?』って言いたくなる気持ちもわからんでもない本作。でもアドベンチャーアクションとしては、なかなか楽しませてもらえましたよー。 砂漠の中の『壊れかけの建物』の中での追いかけっこなんか、迷路と言い張れないこともないしww。 ま、1作目の巨大迷路の入口がばーんって出てきたときのインパクトに匹敵するものは、本作にはなかったかなぁ。 まさかのゾンビもの。個人的好みで、1作目よりかは楽しませてもらいました。 それに、冒頭から緊張感ある展開が続き、その勢いで最後まで突っ走るので、中だるみらしい中だるみもありません。 序盤は隔離施設からの脱出ゲーム。 前半から中盤にかけてはゾンビ相手のサバイバルゲーム。 ラストは組織vs組織の生き残りをかけた戦争ごっこ。 それぞれ異なるタイプのノリで楽しませてくれるのも良かったです。 その一方で、1つ1つのエピソードが大変薄味になってしまったことも否めません。 いろいろつめこんじゃったことが、長所にもなり短所にもなっています。 特に序盤かなぁ。早々と施設を出てしまったことで、いろんな謎を置き去りに。人体実験の一言で片づけられてしまって、なかなかの消化不良。 脱出したあと最初に出会う謎のコミュニティも、味方かと思いきやなんだかヒャッハーな人たちの集まりで、気付けば逆さづりにされちゃってます。そんな仕打ちを受けながら、気付けば仲良くなっている主人公たち。このあたりから登場人物達が何を考えているのか次第についていけなくなります。 ついさっきまでゾンビに追いかけられていたと思ったら、次の瞬間にはよーわからん集落にでて、正体不明の液体飲まされて、幻覚にさいなまれて、書いているだけでいったいなんのお話なのかわけがわかりませんねww。 もう中盤のストーリーはぐっちゃぐちゃです。 ま、ゾンビ映画なんていつもそーだし。 いつものことと言えば、『次回に続く・・・』なんて終わり方を堂々としちゃうこの風潮、なんとかなりませんかね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-11 23:25:49)(良:2票) |
26. スノーピアサー
《ネタバレ》 ドラえもんの『どこでもドア』に、『いや、どーゆー原理やねん。』とつっこむ人がいないように、この映画もそーゆー目で見てあげれば問題ありません。 世界観やシチュエーションは、個人的にはモロ好みでした。 はまる人にはハマる映画だと思います。 2031年って、あと6年後じゃん、ってところは笑っちゃいましたがww。 舞台は近未来。地球温暖化を食い止めようと世界が頑張っちゃった結果、世界は氷漬けになりました。かろうじて生き残った人々は、ノアの箱舟的近未来列車に乗り込みました。その列車ではカースト制度が導入されました。最後尾にいる最下層の人々とそれ以外って感じです。 最後尾の人たちは、ゴキブリ原料のプロテインバーしか与えられませんでした。ときどき子供を連れていかれました。気に入らないことがあると、腕を凍らされて叩き割られました。不満が募り、反乱を起こすことにしました。っていうお話・・・。 こーゆー反乱とか革命とか、どう転んでも面白くなりそうなのに、なぜ終盤こんなにもつまらなくなってしまうのか不思議。 序盤の反旗を翻すところ良かった。 中盤の大乱闘も良かった。 いろんな車両が見られるアイデアも良かった。 それぞれの車両で思い思いに楽しむ人たちが、最下層で生活している主人公たちとの格差を感じさせて良かった。 それだけで十分面白かったのに、ラスト何をグダグダと・・・。 あとこれだけ引っ張るんだったら、『実はウィルフォードなんて人物はいませんでした。』みたいなオチを期待してしまいました。 ギリアムとウィルフォードの実は仲良しサプライズなんていらん。 それだったら、『実はわしがウィルフォードなんじゃよ・・・』ってギリアムが最後出てくるどんでん返しのほうがなんぼかマシです。 そしてみんな死んじゃうラストも、まさに絵に描いたように放り出された感じがして最悪。 何もない寒空に子供二人放り出されて、これからどうすんのさ。 ラストにさしかかるまではずっと楽しかっただけに、このオチは残念でありました。 ぜんぜんスッキリせんぞー。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-10 06:31:06)(良:1票) |
27. 2ガンズ
《ネタバレ》 麻薬取締局、麻薬密売組織、海軍、CIAが4312万ドルをめぐって大乱闘。 その中心で振り回される2人の主人公、ボビーとスティグ。 ボビーは潜入捜査官。 スティグはなぜか上官の命令で潜入している海軍下士官。 スティグの上官がボビーの同僚デビーとデキていて、ボビーたちを騙して4312万ドルをかすめ取ろうとしたのが発端であり真相。 で、その4312万ドルは、麻薬密売組織のものかと思いきや、そーいった組織から上納させているCIA幹部の裏金だったっていうね。 おそらくは、三つ巴、四つ巴にさせたいがゆえに、こんなごちゃごちゃしたストーリーになってしまったのだろうと。 もうごちゃごちゃしすぎです。 デンゼル・ワシントンとマーク・ウォールバーグの掛け合い漫才だけで十分面白いんだから、もう少しすっきりストレートなお話にしたほうが良かったんじゃないかな。 ただでさえごちゃごちゃしているのに、ボビーとスティグまでなかなかお互いのことを信頼せずに銃を向けあっているもんだから、なかなか話が前に進まないのよ。 終始賑やかではあるんですが、ストーリーそのものは行ったり来たりであんまり前進しません。 だから途中で飽きちゃう。 でもラスト、うまいこと麻薬密売組織と海軍とCIAの三つ巴戦にもっていって潰しあいをさせたのは、ちょっとだけ爽快でした。 それぞれの組織のラスボスの最期が呆気なさ過ぎて、そこは少し物足りなかったです。 ちなみに紅一点のデビーは結局何がしたかったのかいまいちわかりませんでした。 それと足を撃ち抜かれちゃった獣医さん、かわいそすぎません? [ブルーレイ(字幕)] 6点(2025-05-08 00:47:45)(良:1票) |
28. イット・フォローズ
《ネタバレ》 最近のホラーにしては珍しく、大きな音で驚かせるような演出が一切ありません。 雰囲気やアイデアで、ぞくぞくするような怖さを感じさせてくれます。 以前から見たかった本作。期待するとたいてい期待外れに終わるのですが、この映画は期待通り。 まず、『何か得体のしれないものがゆっくりと迫ってくる』というシンプルすぎる設定が良い。 なぜ、どこから来るのか、とかそんな野暮な説明は一切なし。夜も昼も関係なし。数日間現れないことだってある。規則性なし。つまり、いつ何時も気が休まらない。 足が遅いし、単体でしか現れないし、ホラーでよくある『いつの間にか前にまわりこんでいる』なんてこともない。 銃で撃てば普通に倒れるし、車で移動中は襲われない。なんか、簡単に逃げられそうなのに、『神出鬼没』というアドバンテージのみで恐怖と絶望を感じさせてくれます。素晴らしいです。 SEXをして他の人に感染させても、その人が死んじゃうとまた自分のとこに戻ってくるっていうルールがかなり効いています。 自分が感染させた相手が生きているか死んでいるかなんて、友人知人でもなければ確認しようがありません。だから人に感染させても気が休まるときがないわけです。 これは無理ゲーです。理不尽です。めっちゃ怖いわけじゃないのに、しっかり怖いです。 どこにでも現れることができるのに、わざわざ『ぎりぎり目視できる距離から、ゆっくりと近づいてきてくれる』というフェアプレーの精神が大好きです。 だからなんでもない画面でも、誰か近づいてきている人がいないか捜しちゃうのでずっと楽しい。 ウォーリーより捜しがいがある。 こんな映画をずっと待っていた。 あと80年代ホラーのような、レトロなBGMと効果音が最高。 [DVD(字幕)] 8点(2025-05-06 22:26:31)(良:1票) |
29. 白ゆき姫殺人事件
《ネタバレ》 綾野剛演じる赤星の目線から始まる物語。 TⅤ局に契約社員として勤める赤星。 勤務態度は不真面目不誠実。テレビ局で得た情報をツイッターにつぶやくコンプライアンス精神皆無の男。絵に描いたようなダメ人間。見ていて辛いです。 こんな不愉快な人間が主人公で、2時間も見ていられるか不安になったのですが、この人途中から存在感なくなっていきます。 いるにはいるんですけど、この人が撮っている『インタビューを受ける人たち』が主体になっていきます。この辺のシフトが自然で上手。 ただ、インタビューを受ける人たちも、おおよそ良識や常識が欠けている人が多く、辟易します。 極端におかしな証言をしているわけではなく、なんか誰しもが持つ人間の嫌な部分をちょっとずつ見せられている感じ・・・。 事実に個人の主観が加わりアレンジされていき、そんなちょっとだけずれた供述や証言が集まっていくイヤ~な感じ。こうやって真実が捻じ曲げられていくんですね・・・。誰かが決定的な仕事をしたわけではなく、ちょっとの誇張、ちょっとのうろ覚え、ちょっとの思い込み、ひとつひとつは『ちょっと』なんだけど、積み重なると大きな間違いへと発展していくのがよくわかります。 こーゆー手法で、『間違った認識』を『われわれ見ている側に自覚させる』のは面白いです。 精神的に追い詰められた城野美姫が自死しようとした寸前で流れるニュース。真犯人逮捕の報。このどんでん返し感とテンポの良さは好きです。 それに、自己中心的な殺人犯はつかまり、劇中最も性格の悪い女はめった刺し、ダメ人間赤星もこてんぱんに罰をくらうのは、ちょっとすっきりします。 ただそれ以外にも嫌なやつはいっぱいいて、そういった人たちに何のペナルティもないってのがちょっとね・・・。 あと殺人はシロかもしんないけど、事故とはいえバイオリニストを突き落としちゃったのはクロなわけですから、そこは何か決着をつけてほしかったかな。 あ、それと、大学の時のエピソードとその親友(実際は親友でもなんでもないけど)は正直要らなかったと思います。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2025-05-06 01:02:37)(良:1票) |
30. オーバードライヴ(2013)
《ネタバレ》 ドウェイン・ジョンソンはコメディ俳優のイメージのほうが強かったのですが、こんなシリアスな演技もできるんですね~。 実話を元にしているだけに、かなり真面目で見ごたえのあるサスペンスドラマに仕上がっていました。 友人に嵌められて、麻薬取引の容疑で捕まってしまう息子。 大学合格も決まったっていうのに、初犯でも懲役10年は実刑でくらうらしい。強姦や児童性犯罪より罪が重いんですって。ヒョエ~。 その割には、アメリカ人は気軽にクスリやっているイメージがあるんですが。実はそれは偏見で、クスリやっている人は意外と少数なんですかね~。 しまった、話が脱線してしまった。 ドウェインパパは息子を助けるために、担当検察官スーザン・サランドンと司法取引をしようとするんですね~。 その内容は『麻薬の売人の情報を渡したら減刑』といういたってシンプルなもの。 いや、シンプルでわかりやすいんですけど、カタギの人間はそんな情報持っているわけもなく、めっちゃ不利。 つまり、この道にどっぷり浸かっている悪党のほうが減刑のチャンスがあるシステム。 ・・・・いや、それって制度としてどーなのー。 だからドウェインパパが、自ら麻薬グループに潜入して、その情報を検事や警察に売り渡すっていう荒業に出る羽目に。 しかも裏稼業から足洗って、必死に更生しようとしているダニエル従業員まで巻き添え。 息子のために手段を選んでられないってのはわかるんですけど、ちょっとそこは賛同しづらかったです。 ちなみに、『本当に実話かよ』って思うくらい、最後は力技で丸く収めます。 ・・・ま、ハッピーエンド好きだから別に良いけど・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-05 00:20:42) |
31. メイズ・ランナー
《ネタバレ》 ここはどこ?私は誰?からスタート。 主人公も見てるこっちも、何が何だかわからない。 だから興味をひかれる。とゆーことは、ある意味つかみはOKです。 謎の巨大迷路から脱出する。そんなシンプルな設定だからこそ、多くの謎にワクワクします。 この若者たちはなぜ記憶を消されているの?なぜこんなところに閉じ込められているの? 巨大迷路は誰が何のために作ったの?断片的な記憶に出てくる研究施設はいったいなんなの? 迷路に巣食うグリーバーっていったいなんなの? あらゆる謎が、好奇心を刺激します。 そしてこのワクワクは、種明かしへの期待に他ならない。 そしてその種明かしが・・・・ああ、やっちまったなぁ・・・。 そもそも地球が滅亡しかかっているというのにもうゲンナリです。 どっかの富裕層の非合法なギャンブルでした~、とかのほうがまだいいわ。 そしたら脱出したときのカタルシスだって得られますのに。 だいたい、人類滅亡の危機に、『よし、巨大迷路を作ろう』って、正気ですか?それ、ほんとに最優先事項ですか? 『太陽フレアにさらされて、この子供たちはなぜ細胞が変異しないのか?よし、過酷な環境に置いていろいろ調べてみよう。それには巨大迷路とモンスターだ!』 え?人類が滅亡しようとしているそのときに?非効率すぎませんか?そんなこと言っちゃだめなやつですか? ・・・・あなたたちが用意したグリーバーのせいで、人類の希望とやらが全滅しかかってますけど・・・。 いや、種明かしされるまでは、普通に面白かったんですけどね・・。 中学生でさえ、もっとマシな答えを用意しますよ。 あとついでに言うと、モンスターもいいんですが、できれば迷路ならではのギミック(罠とか)でもう少しスリルや爽快感を味わいたかったかな。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-03 02:52:27)(良:2票) |
32. デッドマン・ダウン
《ネタバレ》 王道復讐劇。 コリン・ファレルはもともと好きな役者さんですが、今作での彼が演じるヴィクターは特に良い。 妻子を殺された復讐の鬼。 でも相棒やベアトリスに対して垣間見せる優しさ。 人として堕ちるところまでは堕ちきれない、自然と出てしまう善性。 でも復讐という目的は一切ブレない。そんな魅力的なダークヒーローを見事に演じ切っていたと思います。 問題があるとしたらヒロイン。 個人的な好みになりますが、ヒロインにしては外見も内面も華がない。当然応援したくなるキャラでもない。 それに顔の傷が中途半端。もっと目を背けたくなるような傷跡にしたほうが良かったのでは。 あの程度で子供たちがいつまでもからかってきたり、石を投げてきたりってのはいくらなんでも過剰演出でしょう。 そして最悪なのが終盤での絶対やっちゃいけない愚行。 ヴィクターが頼んだ重要な郵便物を届けない。 『私が傷つくと思って、あなたはあの男を殺さなかった。』 『だから私も同じように、あなたの復讐を阻止したくて、送らなかったの』 いやいや、正気ですか。全然同じじゃありませんから。 そもそも、マフィアに対して復讐計画を実行しようとしているのを妨害すれば、どんな恐ろしいことになるかなんて馬鹿でもわかるでしょう。浅はかすぎ。愚かすぎ。知性のカケラもない女の浅はかすぎる行動にドン引きです。 で、ヴィクター、そんな女を助けるんかーい。 私だったら見殺しにします。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2025-05-02 02:16:26) |
33. 神さまの言うとおり
《ネタバレ》 原作漫画がくだらないので、映画もくだらない出来になっております。 ある意味、原作に忠実と言えるでしょう。 このくだらなさは、悪くないくだらなさ。 『バトルロワイアル』とか『人狼ゲーム』とか、理不尽なデスゲームのなかでは、一番ライトでポップな作品。デスゲーム初心者にはオススメです。 それにこんなシナリオでも、演者のみなさま、なかなかの熱演でございます。これぞプロ魂。みなさま素晴らしいです。 原作同様、主人公の高畑瞬がここぞというところでひらめきを見せる爽快感もあり良い感じ。 原作にあるゲームもないゲームも、誰もが知っているゲームをデスゲームにしちゃっているからとっつきやすい。 ラストの缶蹴りは実はデスゲームでもなんでもなかったっていう、ここにきての意外性。 そしてそこからのアイスの裏切りが最高。 とまあ、エンタメとしては全然悪くないんですが、なにせ人物の掘り下げが浅い。 原作自体が、アイデア先行みたいな出来なので、人物の掘り下げが甘いのは仕方ないのですが。登場人物と一緒にハラハラしたりドキドキしたりしたい人には絶対物足りない映画でしょう。 とりあえず、かみまろもニートも、この2人のおっさんは映画版には不要でしょ。ストーリにからんでこないんだから。 むしろこの2人を全カットにして、そのぶん尺を短くしてテンポよくしたほうが良かったと思いますよ。 そうやって謎を残したまま終わったほうが理不尽さも際立つし、こんな映画でも多少ラストが引き締まったんじゃないかな。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2025-04-23 04:13:26) |
34. 権力に告ぐ
《ネタバレ》 まず思っていた以上に話がややこしい。 ある程度専門的な知識がないと、ストーリーのすべてを理解することができないと思います。 つまり、私もおおまかに、ふわふわした理解しかできていないうえでのレビューです。 スターファンドっていう投資会社が大韓銀行を買収するんですけど、それにどうやら違法性があるらしく・・・。 それを知っている銀行員の女性と、金融監督院の所員?が検察から出頭命令を受けるんですけど、殺されちゃいます・・。おそらく口封じ、じゃないかな、たぶん・・・。 で、殺人だってばれないような工作がされます。銀行員の女性は、検事からの取り調べでセクハラを受けたことを苦に自殺した、ってことにされちゃうんですね~。ちょっとそれで自殺ってのは、無理がある気がしますが。 で、その濡れ衣を着せられた検事が、今作の主人公。 汚名を返上するため、女性の死の真相を探るうちに、その裏にある巨大権力(投資会社スターファンドとその仲間たち)の存在に気づいていくっていうお話・・。のはず、私の理解が間違っていなければ・・!(うう、…自信ない) この映画、どうやら実話ベースらしいのです。 そのせいか、なんと真実は闇の中のまま、映画は幕を閉じます。 いやいや、それはないぜ~。ここまで頑張って見たのに~。 しかも後味がめっちゃ悪いです。 これまで最初はいがみあいながらも、最終的には強力な仲間になった2人の人物、検事部長とスターファンドの女弁護士。 この2人がめっちゃ良いキャラ出していたのに、なんと最後の最後で見事なまでの手のひら返し。 いちばん信頼していた2人が、主人公を裏切っちゃうのです。 その結果、黒幕連中も、暗殺の実行犯も、誰一人として捕まりません。 主人公も、検事をやめる羽目に。 ・・・・なんじゃそりゃ~。後味悪いというか、もう胸糞悪いんです。そして全然すっきりしない終わり方。 韓国の実話ベースの話って、どのジャンルも救いが無い結末が多いからほんとヤダ・・・。 [DVD(吹替)] 4点(2025-04-22 02:41:26) |
35. エクス・マキナ(2015)
《ネタバレ》 SFにありがちな、やたら難解だったり、哲学的だったり、そーゆータイプの映画かと思ったら全然違いました。 思っていたようなひねりはほとんどなく、AIロボットが自由を手にするまでをスリラー仕立てにしてみましたって感じです。 後半から終盤にかけては、緊張感が高まり、見た人ならわかると思いますがいろんな意味で目が離せなくなります。 だから終盤は面白いんです。 ・・・ただ、・・・前半が・・・だるい。もうだらだら。あまりにも退屈。 登場人物がそもそも少ないし、ずっと同じ建物の中なので、さすがに飽きます。 主人公の青年と、女性型AIエヴァとのやりとりも、ずっと同じようなパターンなので、やはり飽きます。 画に変化がないのであれば、会話やストーリーやキャラクターで楽しませてほしい。 もしくは、もっと好奇心や興味をかきたてるような何かが前半にだってほしいものです。 社長は殺されるほどの悪人だとは思えません。主人公の青年にも共感できません。 登場人物の誰にも好感がもてません。感情移入することもありません。 そのうえでこの変化の乏しさ。さすがに前半は見るのがだるかったです。 終盤やっとサスペンスが盛り上がるのですが、このストーリーでこの後味の悪さ。・・・なんか好きになれない・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2025-04-19 03:27:10)(良:1票) |
36. ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
《ネタバレ》 次女のジョーは何かと理由をこねてはローリーの求婚を断るうえに、歳を重ねたら『寂しい』とか言ってやっぱローリーと結婚したがる面倒くさい女だし。しかも時すでに遅しで四女のエイミーとローリーが婚約しちゃうし。なんて間の悪い。 そのエイミーは四姉妹のなかでなんか一番性格ブスだし。腹いせにジョーの原稿焼いちゃうなんて、サイコパスすぎて引くんですけど。それにヴィジュアルも四姉妹のなかでは一番かわいげがありません。 メグはエマ・ワトソンですから、ヴィジュアルは100点ですが。『好きな人との苦労なら喜んでするわ』とか言っていたのに、働いている旦那に『貧乏はもううんざり』とか言っちゃうし。性格キツめのマーチおばさん、結局この人の言っていることが一番正しかったりするし。 一番好感度が高かったのは、三女のベス。一番性格良い。一番謙虚。一番みんなから愛されていました。・・・・ただ、ずっと体調悪いんですよね、この娘。 現在と過去をやたら行ったり来たりするのも、最初のうちがちょっと混乱して、理解するのが大変でした。幸せだった少女時代と現在とを対比させたかったんでしょうけど。過去のベスは助かって、現在のベスは助からないのがほんと辛い。 最後は仕事も恋も全部うまく言って、家族もみんな仲直りして、後味は悪くないです。 ただ、出版社の社長とのやりとりで、ジョーが結婚したのが現実なのか、それとも小説のなかの話なのか、そこだけあいまいあやふやでもやもや。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2025-04-14 00:15:43) |
37. ローン・サバイバー
《ネタバレ》 マーク・ウォールバーグとベン・フォスター以外は誰が誰やら見わけがつきません。 戦争の怖さ、痛さ、緊迫感、絶望感というものがこれでもかっていうくらい伝わってくる本作。 本編の大部分がタリバンとの戦闘シーンで、他ではなかなか感じられないリアルを感じさせてくれます。(もちろん、戦争に行ったことがないので、これが本当にリアルかどうかは判断しかねますが) 私は、『戦闘シーンばかりだと緊張感が続かない』タイプの人間です。そんな私に、ダレさせることなく終始釘付けにさせた本作の戦闘シーンは、一見の価値ありかと。 この映画には、『1秒でも早く戦線を離脱したい。』という思いを、見ている側にも抱かせるほどの臨場感があります。 惜しむらくは、『人物の区別がつかない』『今、だれがどこにいんの?』この2点でしょうか。 実話ベースなので、リアルを優先してのことかもしれませんが、ちょっとわかりにくかったですね・・・。 軍人さんは装備が似ているというか、ほぼ同じなので、見わけがつきません。 一番ぐっときたのは、エンドロール。 なんかもう辛かったです。 こーゆー映画で怖いのは、米軍が他国で民間人を殺しても、『いや、生かしておいたらこんな悲惨なメに遭うから仕方ないよね』と思われかねないことです。軍が民間人を殺すことが正当化されないことを願います。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2025-04-12 03:13:49)(良:1票) |
38. プリズナーズ
《ネタバレ》 今まで扱ってきた事件はすべて解決してきたスーパー刑事。 ・・・・・のはずなのに、トラックからクラクション鳴らされて尾行がばれるわ、被疑者取り調べ中に拳銃奪われて自殺されるわ、素人にも劣るダメっぷりなんですけど。どこが敏腕刑事なんでしょう。 早い段階で行方不明になる子供たち。 緊張感のある展開でぐいぐい惹きこまれたのですが・・・。 アレックスの拷問のくだりがくどいうえに長すぎて、ちょっとダレてしまいました。結局アレックスから全然ヒントを得られないし、見ていて不愉快なだけでした。 それに、アレックスに容疑がかけられた時点で、アレックスが住んでいた叔母ホリーの家も家宅捜索が行われたはずで、そこで娘たちを見つけられなかったのは警察の落ち度でしょう。森を捜索する意気込みがあるんだったら、普通容疑者の家の庭だって調べるはず。車で多少隠しているとはいえ、あんなあからさまに庭にでかい板があれば、とうぜんひっくり返して調べるでしょう? とゆーことで、『そんなところに子供たちが・・・!』みたいな驚きは感じられず、警察の無能さへのイライラのほうが勝ってしまうのでした。 しかもこんな杜撰な犯行をずっと検挙できなかったせいで、大勢のこどもたちが犠牲になっているみたいじゃないですか。 とまあ、文句しか出てこないんですけど、映画はまあまあ面白かったです。 オチも全然すっきりはしませんが、ミステリーもサスペンスも好きなので・・・。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-04-10 03:34:34)(良:2票) |
39. ロードキラー デッド・スピード
《ネタバレ》 こーゆーおバカスプラッタ映画は大好きです。 イエーッな若者たちを血祭に上げていく殺人鬼。 どうとでもなりそうな状況なのに、どうにもならずに殺されていく若者たち。 (*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪良い感じです。 若者たちが同情できないアホばっかなのも良いんです。 オープニングの2人は論外だし。 レースチームの最初の犠牲者も、すげー嫌なやつだし。 むしろ胸がスッとするくらい。 この人たちが殺られても、なんの罪悪感も湧かないので、安心して殺人ゲームを楽しめます。 ただ、女の子はちょっとかわいそうだったかな。ずっと正しいことを言っていたし。 トラックの運ちゃんに何か悪いことをしたわけでもないし。 バカなヤローどもの巻き添えで殺されるのはちょっと不憫でした。 殺し方は、トラックを使っていろいろ工夫していたのが良かった。 こーゆージャンルを好き好んで見る人たちが求めてるものをちゃんとわかってくれています。 ジャッキを使ってのやつだけ、あっさりしすぎていてもう一工夫ほしかったところ。 頭を挟んだ状態で、命乞いの駆け引きとかやって盛り上げてほしかったかな。 パトカーが破壊された現場で、女性の警官が『橋の上で女性の上半身が発見された』とさりげない伏線を入れていたのがgood。 犯人は逃げきっちゃうけど、主人公グループも2人は生き残るので、後味を悪くしすぎないバランスもgoodです。 [DVD(字幕)] 7点(2025-03-31 02:00:00) |
40. パリの調香師 しあわせの香りを探して
《ネタバレ》 誰が見ても『良い映画』だと思う作品。じゃあ誰が見ても『面白い映画』かと問われると、それはどうでしょうかねぇ・・・。私はちょっとだけ退屈のほうが勝っちゃったかな。 ですが、眠くなるような作品ではありません。ハマる人にはめっちゃハマるでしょう。 この映画は調香師アンヌと運転手ギヨーム、2人の人間関係に終始しています。そしてそれが凄く良い。 ギヨームの雇い主やギヨームの娘、アンヌの仕事仲間も重要人物として出てきます。 ですが、彼らは脇役に徹しています。結果、ストーリーもキャラクターも、すっきりわかりやすくまとめられています。 見ていて疲れることがなく、落ち着いて映画の世界を楽しむことができます。 ただ、あまりに落ち着きすぎている気もします。 それに、2人の関係は良くなっていくのですが、2人が置かれている状況はなかなか良くならないのです。 じれったい、もどかしい状況が延々と続きます。 むしろ、状況が悪くなるようなトラブルさえ起きちゃいます。 最後の最後で、一気にハッピーエンドに向かってはいくんですけどね。 これはラストのためだけにある映画と言っても過言ではないくらい、ラストは良かったです。 サクセスストーリー好きとしては、大好きな結末なんですが、その幸せな描写がほんの5分程度しか描かれないのがちょっと・・・。 潔いと言えば潔いのかもしれませんが・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2025-03-31 01:47:45) |