21. 時計じかけのオレンジ
《ネタバレ》 非人道的な行為を繰り返す主人公に治療による選択の意思のない善行(時計じかけのオレンジ?)… バイオレンス、コミカル仕立ての中でいろいろありましたが最後は政局も絡めて元の木阿弥。 原作の「人はいつでも変われる」というメッセージのようなハッピーエンドを取っ払ったキューブリック版の皮肉なバッドエンド。 こちらの方が心の奥底に潜む変えることのできない人間の本性のようなものが伝わってきて納得感がありました。 [インターネット(字幕)] 8点(2024-07-03 09:34:14) |
22. 九十歳。何がめでたい
年齢的なしんどさを感じさせない原作者にそれを演じるヒロイン。 エンドロールの実写真が嘘っぽさを取っ払った痛快な人生を引き立ててくれます。 とかく悲観的になりがちな人生の終盤もそれほど捨てたもんじゃないと勘違いさせてくれるような映画でした。 [映画館(邦画)] 8点(2024-07-03 09:31:08) |
23. パスト ライブス/再会
好き嫌いや相性って人それぞれなのは理解していますが… 自分には魅力的なヒロイン像として感じ取れなかったので、なんでそんなに彼女に未練タラタラなのっていう思いが先行してしまいます。 このような理性的で寛容な人生とは無縁と自覚していますが、観終わってしばらく抑制的な緊張感と切なさの余韻に浸っている自分が意外でした。 [映画館(字幕)] 7点(2024-04-23 16:52:54) |
24. すずめの戸締まり
お伽噺のようなストーリーには惹かれますが、ヒロインの感情や行動がメルヘンチック過ぎて醒めてしまう。 取り巻きの人たちの言動ももうちょっとリアルな人間臭さが感じられると共感できるのですが… [地上波(邦画)] 6点(2024-04-06 22:00:03) |
25. PERFECT DAYS
《ネタバレ》 ちょっと開き直ったようなミステリアスな主人公、住み家の古びたアパートにディープな飲み屋、しょぼいコインランドリーに古本屋、そして対照的な仕事場のおしゃれなトイレ。 そんな無理やり作り出したような孤独感漂う主人公のキャラクターが、彼が持っているカセットからしか流れてこないBGMと後半からの周囲の人間関係の演出で味わい深くなってきます。 以前観た同監督の「パリ、テキサス」を彷彿とさせます。 何故この仕事に身を投じているのか?彼のミステリアスな経歴が知りたくなります。続編どうでしょうか… [映画館(邦画)] 7点(2024-02-20 21:34:38) |
26. ゴジラ-1.0
《ネタバレ》 どう見てもSF的とはいえないゴジラの能力にイマイチしっくりこない人間ドラマ… こんな違和感も非現実的でレトロなパニック映像と人生の理不尽さに抗うようなシナリオに吹き飛ばされて2時間はあっという間に過ぎてしまった。 主人公もヒロインも生き残ることができてとりあえずメデタシメデタシ。 [映画館(邦画)] 8点(2023-12-12 23:38:26) |
27. オキシジェン
《ネタバレ》 意味深なファーストカットに思わず引き込まれます。 そして「ここは何処?」…ミステリアスな居場所は想定内も「私は誰?」の行方は予想超え。 オキシジェンパニック迫る中で自ら乱暴に剥ぎ取った緻密な装置を元に戻すクライマックスはちょっとドタバタ過ぎて違和感ありますが、しっかり低予算のワンシチュエーションサスペンスを堪能しました。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-12-05 20:14:16) |
28. ティム・バートンのコープスブライド
よくできたお伽話。 分かりやすいキャラクターと歌にピアノにラブコメストーリー、思わず引き込まれました。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-11-29 19:45:05) |
29. コーダ あいのうた
《ネタバレ》 主人公以外の家族全員がろう者俳優というキャスティングはさすがハリウッド…皆さんの熱演が素晴らしい。 オーディションでのヒロインのために飛入りピアノ伴奏、そして調子の出ない教え子のためにわざと間違えてもう一度チャンスを与えようとする音楽の先生も好感度大。 ストーリーの展開は最後まで予定調和も、ヤングケアラー状態というと言い過ぎでしょうが、その大変さを薄めるようなヒロインの性格に強く惹かれます。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-10-21 20:40:00) |
30. Mr.ノーバディ
悪への徹底的制裁で正義中毒的な快感にはまってしまうバイオレンス映画。 スーパーマンのような強さもない一見普通で地味な男が殆ど不死身の活躍… このギャップに引き込まれますが、次第にリアリティとのズレに爽快感がグラついてくるのがちょっと残念。 続編に期待してます。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-10-21 00:15:04) |
31. エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス
監督や主人公にADHDを絡めた記事も目に付きますが、感情先行で話が飛躍しやすい多元宇宙の世界観をちょっぴり味わえたような気がします。 ストレス過多の現実から解放される別の人生みたいなものに癒やしも感じますが、肌に合わないのかついていくのが退屈でしんどかったです。 [インターネット(字幕)] 4点(2023-09-26 15:36:47) |
32. ジョーカー
勘の鈍い身にはジョーカー出自の真実や現実と妄想の境界をもう少し明確に描写してほしかったですね。 それともう一つ、心優しい人間のジョーカー変貌ドラマとしては、なるほど感がイマイチで物足りなさを感じてしまいますが、主演男優のダイエット効果が抜群で、悪のカリスマの鬼気だけは伝わってきました。 [インターネット(吹替)] 6点(2023-09-22 13:56:23) |
33. 運命じゃない人
どんでん返しの名手の作品は肌が合っているのかどれも面白い。 他の作品に比べて意外性のしょぼさが小気味の良さを引き立てています。 しばらく新作が無いのは何故?何か大きなどんでん返しがあるのかなぁ… [インターネット(邦画)] 8点(2023-09-11 22:50:50) |
34. tick, tick... BOOM! : チック、チック…ブーン!
《ネタバレ》 個人戦などの勝負の世界は熱意と才能だけで夢が掴めそうですが、アート世界での夢の実現は人間関係やタイミングにも恵まれないとなかなかね… ストーリーも楽曲も良かったけど、予備知識無しで観たので冒頭の主人公が若くして亡くなってしまう説明は裏目でした。 [インターネット(字幕)] 7点(2023-07-28 23:48:13) |
35. 怪物(2023)
かの偉人の言葉「人間ならば誰にでも現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は見たいと欲する現実しか見ていない」を思い出しますが…それにしても母親視点の校長をはじめとした学校側の対応はコメディだったの?と思ってしまうような違和感。 このしっくりしない感じもサスペンス・ミステリー仕立ての学園ドラマに引き込まれてしまい、いつの間にか雲散霧消。 あの変な感じがなければ…ちょっと残念。 [映画館(邦画)] 7点(2023-06-29 20:34:03) |
36. 阪急電車 片道15分の奇跡
不愉快な人間関係をチョコレート色の電車を背景に解消していくそれぞれのエピソード… それなりにストレスも発散されますが、納得感、爽快感がイマイチなので不完全燃焼気味。 [インターネット(邦画)] 6点(2023-05-04 22:52:57) |
37. パリタクシー
《ネタバレ》 「殺さなかったのは愛が無かったから」にそんなもんなのかなぁとちょっと引っかかりますが… 物語はあっと驚くような展開もなく予定調和に進んでいきますが、観終わって気持ちが穏やかになる映画です。 ラストは不覚にも思わずウルッ… 殆ど実年齢で演じていた女優さんに敬意を表します。 [映画館(字幕)] 8点(2023-04-26 17:28:31)(良:1票) |
38. レッド・ノーティス
コメディとはいえもうちょっとハラハラドキドキ感あってもいいんじゃない? 思わず吹き出してしまうジョークもあったけど総じて軽妙さに欠けていたような… [インターネット(字幕)] 5点(2023-03-31 21:08:06) |
39. 浅草キッド
道産子の師匠を道産子の洋ちゃんが演じる、ド素人が生意気なこと言うんじゃねぇとか言われそうですがなかなかの名演。 松村氏の所作指導のお陰?で柳楽くんもたけしっぽくてなかなかでした。 監督、脚本、女優陣、主題歌、みんな良かった。 [インターネット(邦画)] 8点(2023-03-08 23:36:23) |
40. 言の葉の庭
感情移入できなくもないですが… こういう危うい女教師もいないことはないと思いますが… この中途半端感は開き直れないヒロインの弱さやいい加減さから来ているような気がします。 国内線の機内鑑賞にはちょうどいい長さだったかも… [ビデオ(邦画)] 6点(2022-12-28 18:21:11) |