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プロフィール
コメント数 123
性別 男性
自己紹介 新作をどんどん観に行く、というよりも好きな作品を何度も繰り返し観るタイプです。
よろしくお願いいたします。

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21.  オーヴァーロード 《ネタバレ》 
戦争ホラーという、今までありそうで無かったタイプの作品(実際にはあったのかもしれないが、小生は見たことがなかった。)そのアイデァは面白いと思うのだが、これが見た後も印象に残るかというと、難しいだろうなという印象。制作側もはなから見た後にも余韻が残るような作品は目指していないのかもしれない。と言う事でこれは頭を空っぽにしてみるべき純粋なエンタメ作品なのだろう。そこが普通の戦争物と違うところか。現代の映画らしく、映像と特に音響は素晴らしく、重低音が効いた迫力のある音は音響マニアには楽しめるのではないか。後、個人的には知っている俳優が一人も出ていなかったので、誰が生きそうとか死にそうとか全然わからなかったのは良かった。何となく、すぐにレンタル店に並びそうな気がする。。。
[映画館(字幕)] 5点(2019-05-16 20:24:45)
22.  E.T. 《ネタバレ》 
素晴らしい映画だなあ。自分の映画体験の原点となっているような本作を、今回午前10時の映画祭で劇場にて久々に観た。純粋性の塊のような本作だが、それは自分が子供の頃に観たからそう思えたのであって、ずいぶんと汚れてしまった現在の私が見るとまた違った風に感じるかもしれないと思っていた。しかし観直してみて、これは自分の勘違いではなく、本当に本作自体がまっすぐな、澄んだ心で作られた映画であると確信した。とにかく出ている人達がみんな、何というか演技を感じさせないのである(特に3兄妹。これは子役だから、、という次元の話ではない気がする)。お母さんも素晴らしい。特に最後E.T.が去っていく時のとても爽やかな笑顔が印象的である。この3兄妹の純粋な姿とE.T.の愛くるしさを捉えたスピルバーグの手腕に恐れ入ってしまう。恐らく今後も本作は、自分の純粋性を測るリトマス試験紙のような役目を持つだろう。つまり本作を見て純粋に楽しめなくなってきたら、自分はその分大人になったということだと思う。そしてそれは良い、悪いともまた別の話である。
[映画館(字幕)] 9点(2019-04-25 15:45:40)(良:2票)
23.  未知との遭遇/ファイナル・カット版 《ネタバレ》 
最後に本作を見たのは、もう何年も前の事だ。今回どうしてもあのマザーシップを劇場で見たくて出かけた。今回見返してみると、やはり中々強引な作風であることは否めない。最後に主人公が宇宙船に乗って行くところも殆ど説明はないし、恐らくそうなんだろうなと思ったらやっぱりそうでしたという感じだ。でもそれも何というか若き日のスピルバーグが確信犯的にやっている感じがする。つまり殆ど疑いを持たずに勢いで作っている感覚があり、これはこれで貴重な気がする(笑)ただ、途中はっきりと中ダレしてしまうのがやはり辛い。デビルズタワーに向かってからUFOとのコンタクトが始まるまでが特に冗長に感じてしまった。  私は回し者でも何でもないが、午前10時の映画祭は今年で一旦最後ということで、とりあえず1年かけてのラインナップが凄いことになっている。この後は「E.T」にいよいよ「ジョーズ」ですよ皆様!これを劇場で見ないでどうしましょうか!
[映画館(字幕)] 6点(2019-04-18 23:38:16)
24.  グリーンブック 《ネタバレ》 
面白い!作中のドクターシャーリーのキャラそのままのように小粋な作品である。考えてみると不思議な作品でもある。特に派手なアクションがあるわけでもなく、銃が頻繁に出て来て緊張を強いるわけでもない(全く出てこないわけでもないが・・・)もちろん派手なCGもない(おそらく車のシーンとかで地味に使われている程度)それなのに、全く飽きないのは何故なのだろうか。中ダレも一切なしで上映時間2時間10分があっという間であった。おそらく脚本が良いのと、監督の演出や編集がうまくてスムーズなのだろう。米国南部では差別が特に強かったということは話ではよく聞いていたが、こうして映像で観るとこれがほんの数十年前まで普通に行われていたのだということに改めて驚く。(勿論今でも完全に無くなった訳ではないだろうが・・・)それにしてもトニーリップの奥さんが本当に素敵な人で惚れ惚れしてしまう。個人的には「フィールドオブドリームス」におけるレイキンセラの奥さん、アニーと並ぶ素敵な女性像である。主人公の奥さんがカッコ良い人物の映画は名作という個人的な説がまた強まった。蛇足だが、シャーリー約のマハーシャラアリの声や風采がどことなくプリンスに似ていた。特に「トニー」と声かける際の声が。
[映画館(字幕)] 8点(2019-04-18 11:04:56)
25.  翔んで埼玉 《ネタバレ》 
この映画の感想としては絶対的に間違っているのかも知れないが、とても感動した。私も、もともとは笑える映画だろうと思っていたし、笑わせてもらうと思って劇場に行ったのだが、劇中に描かれる埼玉県民の悲喜こもごものドラマを見るにつけ、どんどんと胸が熱くなっていき、ガクトさんが、分断している埼玉県民に対して熱く演説をするシーンでは不覚にも泣きそうになってしまった。思うのだが、本作は埼玉県民以外の方のほうが笑えるのではないだろうか?私のような子供の頃から埼玉に住み続けている人間(そして一度でも他の出身の人間から「あ〜ださいたまね」とリアルに言われたことがある人間(笑))は、もはや笑いすら通り越して感動してしまうんではないだろうか。とにかく埼玉をこんなに熱く、かっこよく描いてくれた製作陣に感謝。
[映画館(邦画)] 7点(2019-04-03 12:01:40)(良:1票)
26.  狼たちの午後 《ネタバレ》 
面白い!これは傑作だろう。基本的にコメディタッチで何か可笑しく、のほほんとした雰囲気があるのだが、当然ただおかしいだけではなく、その根底には常に不穏、不安といったものが張り詰めている。その緊張感の源泉となっているのがジョンカザールの存在だ。アルパチーノが道化(ピエロ)を演じるその後ろでこのジョンカザール演じるサルの神経質そうな存在が常にあり、「いつ、こいつがブチ切れて銃を乱射しだすか分からない」という緊張感を顧客に抱かせ続ける。普通緊張と緩和というとそれらが交互にくるものだが、本作においては常に緊張感がある上で、クスクスと笑わせようとするので、こちらも笑っていていいのだろうか?という気持ちになってくる。それは、まさにこの事件をテレビで見ている視聴者、もしくは実際に銀行に囚われた人質が感じている感覚ではないだろうか。結末の怒涛の展開も素晴らしい。そこで我々はFBI捜査官の「we'll take care of Sal(サルのことは我々に任せろ)」という言葉の意味を知るのだ・・。最後今まで道化を演じていたアルパチーノが「don't shoot me」という言葉を弱々しく言うシーンにこの男の本質が描かれている気がした。今回リバイバル上映で初見ながら劇場で観れたことも良かったかもしれない。
[映画館(字幕)] 8点(2019-04-03 11:42:19)
27.  大統領の陰謀 《ネタバレ》 
有名なウォーターゲート事件を扱った社会派ドラマ。大きな事件を目の前にして、その真実を突き詰めようとする若手記者の興奮が伝わってきて、何かワクワクさせられる作品である。特に映画序盤と最後にワクワク感が高まるのだが、途中はっきりとでダレてしまう箇所があり、そこは残念だった。恥ずかしながら小生は今回が初見だったのだが、同じ新聞記者ものである「クライマーズハイ」を最も想起させた(かなり順番が逆ですが)。やはりどこの国も、新聞記者の世界というのはこういう体育会系というか、モロに「男の世界」なのだろうか・・・。
[映画館(字幕)] 7点(2019-03-13 20:28:46)
28.  ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 《ネタバレ》 
観てまいりました・・・上映時間4時間11分のディレクターズカット版。個人的に今まで鑑賞した中で最も長い映画でした。4時間越えの作品を劇場で観るとなると、真剣に体力勝負となります。途中で休憩が入りますが、それも上映開始後3時間経ったあたりです。もし映画館で観られる方は、本当に体調管理にご注意ください。。作品としてはとにかく画が素晴らしかった。失われていたとされるシーンは、前後と色彩が違っているのですぐに分かりますが、それもそこまで長すぎることもなく、個人的にはほとんど気になりませんでした。この作品はきちんと人々の生活が描かれています。それは度々出てくる排泄シーンやセックスシーンに象徴されている気がしました。こういった、人間の「動物としての生体」をきちんと描くかどうかは、監督や作品の方向性によるのだと思いますが、本作に関してはこれらのシーンが映画にリアルさを与えていると思います。一方で、あえてだと思うのですが、どう捉えて良いのかはっきりとしない非常に観念的なシーンも多々見受けられます。この生々しいまでのリアルさと観念的なシーンという一見相反するような要素が幾重にも折り重なって一つの物語を形成していく様は、この映画に独特の印象とカリスマ性をもたせていると思います。そして何と言ってもエンニオモリコーネのスコアが素晴らしく、この不思議な映画を優しく包み込む(ラッピングする)ような役割を果たしています。それにしても4時間11分か・・。
[映画館(字幕)] 7点(2019-02-12 20:55:44)
29.  ゴースト・ハンターズ
子供の頃、一時期この映画にはまってたんですよね〜。というわけでノスタルジーに浸るべく、今観返してみると、これが絶妙に面白くない(笑)おそらくジョンカーペンターはカンフー映画がやりたかったんだと思うんですけどね、アクションもずうっとぬるい感じが続きます。しかし、この映画の魅力はそういうところではないんですね、もう面白いとか面白くないとかを通り越したところでもってこの映画は愛されている!それがこの映画の一番の魅力だと思います。観ている途中、「これを大の大人達が一生懸命に作っているんだ・・・。」なんて考えると感動すらしてしまう、そんな映画です(笑)
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2018-12-11 18:39:40)
30.  新感染 ファイナル・エクスプレス 《ネタバレ》 
恥ずかしながら、韓国映画を観るのはこれが初めてかもしれない。なんとなく、韓国というと「冬のソナタ」に代表されるような恋愛物が多いのかと思っていたが、当然それだけではなく、様々なジャンルの映画があるわけで、こういった韓流なら大歓迎である(偉そうに聞こえたらすみません)。さて本作の内容としては、所謂ゾンビ物なのだが、少し自分にはシリアス過ぎる感じがした。特に最後の方は、個人的に最も苦手とする演歌的な泣きの展開だったので、少し厳しかった。コメディとまでは行かないまでも、もう少しドタバタした展開を期待してしまった。しかし 画、音響共に終始ハイクオリティな内容で、飽きさせない映画だったと思う。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2018-11-16 20:42:51)(良:1票)
31.  卒業(1967) 《ネタバレ》 
アメリカンニューシネマの先駆けとなった素晴らしいコメディ。もちろん、単なるコメディではなく、様々な意味合いが含まれているのだろうが、表面上はあくまで笑わせることを優先しているのが良い。お笑いの種類としては相当シュールな部類に入ると思うが、よくできている。親世代、旧体制に対する若者たちの怒りが、このシュールな笑を通してよく描かれていると思う。「あなたたちの作った社会なんて信じない!結局戦場で死ぬのは俺たちなんだ!」もちろんそんなセリフは出てこないが、ベースにあるのはこのような怒りで、それを笑に変換して表現するというのは、実はストレートに怒りを表現するよりもよっぽど難易度の高いことだと思う。年上の女性に誘惑されオドオドするダスティンホフマンの演技は本当に面白くて笑ってしまう。サイモンとガーファンクルの音楽は言わずもがなに素晴らしく、この映画を単なるコメディ以上の作品にするのに何役も買っている。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2018-11-15 09:04:07)
32.  ボヘミアン・ラプソディ 《ネタバレ》 
いやあ、素晴らしい。映画を観てこんなに泣いたのはいつ以来だろうか?なんでこんなに泣けるかというとこれが本当の話だからだろう。細かいところまでブライアンとロジャーが監修に携わっているようなので、描かれている事の殆どが事実というかそのまんまと捉えて良いようだ。実際にその場にいた人だけが作れるリアリティというのがあって、そのリアルさはある意味オリバーストーンの「プラトーン」にも近いと思う。名曲誕生の裏話など、ファンとしては答え合わせをしているような楽しさもあり、また自身のアイデンティティとの葛藤を誰よりも持っていたフレディが、だからこそ誰よりも人に愛されることを求め、そしてそのフラストレーションを音楽にぶつける事で人々を魅了していく様がとても良く伝わってくる。音楽というのはその人そのものが出るものだと思うが、やはりフレディという人だったからこそあの名曲達が生まれたのだと改めて納得させられた。ファンには、半分に切ったような独特なマイクスタンドの誕生秘話あたりも見れて楽しい。極めつけはLIve Aidでのステージをほぼ完全に再現したクライマックスで、内情を知った上で見ると1曲ごとの重みがまた凄いし、最後のWe are the Championsでの大合唱なんて、もうどうしたって胸が熱くなる。病気を押してのステージという事では美空ひばりの不死鳥コンサートと共に永遠に歴史に刻まれる名演であろう。しかも、見ている側には決して病魔に冒されているなんてことは感じさせないパワフルなパフォーマンスである。Live Aidも、翌年の Magic tourでのウェンブリーも然り。。  早くも本年度オスカー候補の声もあるラミマレック、そしてブライアンメイ役の方も、とにかく皆本当にそっくりで「あれ?これは本人を見ているのか?」と何度も錯覚するほど。本当に本人がのり移っているかのようであった。(そっくりといえば、映画開始直後ウェンブリーのバックステージ階段で、若き日のU2と思われるメンバーとフレディがすれ違うシーンがあるのだが、その際ボノがちゃんと学ランらしき物を着ていて、そんなところの再現度の高さにびっくり。ボウイも一瞬髪型だけ登場(笑))  というわけで、Queenファンは言うに及ばず、きっとQueenの事を知らない方でも一つの音楽映画、伝記映画として十分に楽しめる作りになっていると思う。(そう信じたい。)きっとQueenのこと知らなかった方も、この映画見た後はQueenを聞きたくなるんじゃないかなあー。もう一回観に行こう。
[映画館(字幕)] 9点(2018-11-11 08:54:12)(良:4票)
33.  ユー・ガット・メール 《ネタバレ》 
メグライアンとトムハンクスという、黄金コンビ(?)によるラブコメ。メル友が実はビジネス上のライバルだった・・・という所から話が展開していくのだが、メグライアンが店をたたむ事を決断するシーンが自分には唐突に写って、思わず画面に向かって「なんで?」と言ってしまった。クリスマスシーズンのニューヨークの街並みはとても美しい。しかしこのコンビの作品なら、自分は「めぐり逢えたら」派だ。
[DVD(字幕)] 5点(2018-10-26 23:36:52)
34.  カメラを止めるな! 《ネタバレ》 
この映画が描いているのは、何かを創造する事の素晴らしさであり、もっと端的に言うのなら、「働く事(≒生きる事)の素晴らしさ」であろう。それは、ほとんど誰もが共感できるテーマであり、だからこそこの映画はこんなにも多くの人に受け入れられているのだろう。形は違えど、サラリーマンであれ、専業主婦であれ、誰もが日々働いており、誰もが日々何かを創造しているのだから。(実際、小さなお子さんを育てられているお母さん達の日常は、この映画の現場のような事の連続だと思う。)物語の終盤、最早人としての好き嫌いをも超越し、それぞれが一つの目標に向かって個々の役目を全うしようと懸命になる姿は、まさに現代人としての生き方そのものを描いていたと思う。  というわけで、ソンビを通じて実は人間を描いているというのは、昔から多くのゾンビ映画がやってきた事であり、そういう意味ではこの作品も立派な「ゾンビ映画」であると言える。ただ違う点があるとすれば、今までのゾンビ映画が割と人間の愚かさや浅はかさなどを描いてきたのに対して、今作はこれ以上ないくらい爽やかな人間賛歌になっている所だろう。
[映画館(邦画)] 8点(2018-10-26 11:04:10)(良:2票)
35.  灰とダイヤモンド 《ネタバレ》 
午前10時の映画祭を利用し劇場で鑑賞。勿論、歴史や政治背景抜きで語れない映画だということが前提となるのだろうが、この映画が名画とされているのは、そもそも「娯楽映画」としてきちんと面白いからだろう。マチェクのニヒルなかっこよさ、そして自身のアイデンティティを巡る葛藤は青春映画としても見れるし、シュチューカ暗殺に関するシークエンスはサスペンスフルでアクションもかっこよい。時代や政治背景を良く熟知した上で見ることでさらに理解が深まることは、確かにあるだろうが、仮に何も知らず表面的に観たとしても娯楽映画として充分面白く作られている。途中宴会のシーンで少し退屈に感じるシーンがあることもあるが、かといって不要なシーンかというとそういうこともない。ホテルの電話ボックスから電話するシーンや花束を持った子供が出てくるオープニングの銃撃シーンなど、作画としては「市民ケーン」や黒澤明の「野良犬」からの影響を確かに感じられた。もう60年以上も前の作品なのだが、何も古臭さを感じさせず、今でもスタイリッシュで普遍的な魅力に溢れている作品だと思う。恐らくその時その時の「若者」が見て、強く影響を受けるべき映画なのだろう。シュチューカを抱きかかえながら背後から花火が上がるシーンの美しさというか儚さ、こういう映画的に優れた、かっこよい演出が多いのも本作のポイントだろう。
[映画館(字幕)] 8点(2018-10-18 23:03:00)
36.  ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ 《ネタバレ》 
日本の朝ドラなどで良く見るいわゆる創業者ものとは違い、美談でも無いし、爽やかなお涙頂戴ものでもなく、ビジネスの「えげつない部分」をドライに描いた作品。でもこれは事実なのだからしょうがない。観ている側とすると、やはりマクドナルド兄弟のアイデアに感銘を受け、どうにかして全国にそのレストランを広げようとレイクロックが走り回る前半がより楽しく感じられた。段々と対立していき、最後には追い出されてしまう後半は、マック兄弟が気の毒に見えて仕方なかった。何かもっと他に方法は無かったものかと、考えてしまう。マイケルキートンの演技が良かった。ローラダーンがレイクロックの最初の奥さん役で出ている。
[DVD(字幕)] 6点(2018-10-17 09:48:50)
37.  グロリア(1980) 《ネタバレ》 
いやーhard boiledやなあ〜。硬く茹で上がってんな〜、、という感想が思わずこぼれてしまいそうになる傑作。基本的に淡々とドキュメントタッチで逃走劇を描いているので普段は静かなのだが、それを切り裂くように唐突に挟み込まれるアクションがとにかくかっこ良い。アクションシーン自体の数は全然多くないのだが、それが逆にアクションのかっこよさを引き立たせているというなんとも理想的な構造だ。まさに姉御肌のグロリアの佇まいが素敵で、つい「よっグロリア姉さん!」と手を叩きたくなる。この姉御肌のグロリアが最後には母性を開花させる流れも最高。ビルコンティの哀愁あるスコアも盛り上げる。おそらくこの時代だから作れた傑作。
[DVD(字幕)] 8点(2018-09-26 22:57:49)
38.  ライフ(2017) 《ネタバレ》 
面白かった。イメージよりも至極まっとうなホラー映画という印象が残った。舞台が宇宙ステーションなのでSFとつけたくなるが、どちらかと言うと,それこそセリフにも出てきた「死霊のしたたり」(Re-animator)や「死霊のはらわた」、もしくは「バタリアン」などの古き良き80年代ホラー映画が比較対象になりそうだし、それらへのリスペクトをより感じられた。極め付けは、ほとんどブラックジョークとも取れるあのエンディングで、それこそ80年代のホラー映画にはああいう笑って良いのか一瞬迷わせるような強烈なブラックジョークで締める映画が多かったものだ。話は変わるが劇中出てくる「もっとゆっくり急いで(Slow to go fast)」というセリフは、真田広之がバブル期に主演した伝説の「病院へ行こう」という作品に全く同じセリフが出てくるので、ひょっとしてこれは監督のお遊びなのか・・・と思ったがこれは考えすぎだろう。
[ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-09-26 21:04:52)
39.  ノッティングヒルの恋人 《ネタバレ》 
身分の違い・・とまではいかないものの、格差のあるカップルを描いた本作はイギリス版「ローマの休日」と言った装い。両作共に色々な柵に縛られた女性が、至極まっとうで純真に生きている「一般男性」に惹かれていくというものだが、本作の主役であるアナスコットにどこまで魅力を感じるのかがポイントとなるだろう。ローマの休日におけるアン王女が天真爛漫でまさに妖精のような存在だったのに対して、本作のアナはもっとエキセントリックな感じがして、悪い人ではないのだろうが、何か共感しにくい感じがした(笑)まあ映画史における奇跡とも言えるアン王女と比べるのも難儀な話なのだが。。一方でヒューグラント演じる本屋の主人は本当に人の良さが滲み出ている感じがして終始ほっこりできた。普段ハリウッド映画ばかり見ていた自分にはイギリス映画の独特のタッチも新鮮であった。無事に結ばれてゴールインするラストは、誰の心の中にもあったかもしれない、ローマの休日のもう一つのエンディングのようだ。
[DVD(字幕)] 5点(2018-09-19 10:49:18)
40.  ベイビー・ドライバー 《ネタバレ》 
とてもリズム感の良い作品。使われる曲のリズムに映像や音響がシンクロしながら進んでいくのでとにかくテンポが良い。特に銃声やクラッシュ音が音楽に同化しているところなど、こういう演出は普通、少し冗談ぽくなってしまうものだが、徹底してやりきっていてあくまでスタイリッシュに魅せるのが凄い。編集は相当苦労されているのだろうと察せられる。というわけで音楽好きは気に入るはず。Queenの曲の中でも「隠れた名曲」の筆頭である(※諸説あり)Brighton Rockをクライマックスに持ってくるあたりに監督の捻くれたセンスを感じた。この監督さんの作品は初めて観たが、他の作品も観たくなった。サントラ欲しい。レッチリのフリーが強盗団の一員として出ている。 
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2018-09-18 10:28:59)
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