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21.  雨月物語 《ネタバレ》 
過去何度も観ているので今更書くこともないが、溝口監督の様式美の集大成的な映画です。内容的には他にも優れた作品を撮っておられるが、原作が古典なので内容が教示的でストーリーに深みが無いのは仕方がない。 只、京マチ子の妖艶な演技には圧倒される。同時期の羅生門でも似たような役柄を演じており、やはり強烈な印象を残している。 又、私の大好きな男優森雅之の存在がgoodです。やはりこの方が出ると作品に重厚感が感じられる。 日本映画に一番勢いがあった時代、まさに黄金期の傑作です。
[インターネット(邦画)] 9点(2023-12-19 11:11:11)
22.  赤ひげ 《ネタバレ》 
最初、説教臭い内容かなと思わせるが、だんだん黒澤明のヒューマンな世界にハマっていき、最後には涙を流しそうになりジーンとくる。 特に二木てるみのエピソードに入ってから、ぐっと物語に引き込まれる。 3時間近くある長編だが少しも長く感じない。 終盤、三船、加山に加えて笠智衆、田中絹代が勢ぞろいするシーンが豪華すぎて凄い! 三船は流石の貫禄で、彼以上の赤ひげ役は考えられない。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-12-10 22:15:27)
23.  ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 
山崎監督の脚本が良く出来ており、ちゃんと人間ドラマが描かれている。 「自分にとっての戦争はまだ終わっていない」という神木君の言葉は重い。 その上で山崎監督お得意の最新特撮技術が盛り込まれており見ごたえがある内容に仕上がっている。 終盤、クライマックスシーンでは伊福部昭の有名なテーマソングが鳴り響き、興奮せずにはいられない。 ラストの結果については、皆さま思われている○○〇の2番煎じと思えなくもないが、まぁ、面白ければいいんじゃないでしょうか?
[映画館(邦画)] 7点(2023-12-02 17:32:31)
24.  余命10年
小松菜奈の演技が気になるので鑑賞。 題材的手には難病ものなのでストーリーに新鮮味がない。 何か物足りないまま観終わった感じ。もう一工夫ほしかったかな。 リリー・フランンキーが、地味だが存在感がある役でいい味を出していた。
[地上波(邦画)] 5点(2023-11-26 10:38:44)
25.  恋におちたシェイクスピア
着想が面白いので、最後まで退屈しない、けどあまり印象に残らない・・そんな映画でした。 それと当時の女王陛下は、一貴族の結婚に関与するほど身近な存在だったのかな? グウィネス・パルトロウは、グレース・ケリーを思わせる正統派美人なのだが髪を下した時とアップにした時とでは随分印象が変わる。(もちろん、下した方が好きなんですが)
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-11-22 11:26:22)
26.  風の谷のナウシカ
30何年か前に観た記憶があるが内容は覚えておらず、途中で挫折したような記憶がある。 今回久しぶりに鑑賞して、宮崎駿のメッセージ性の強い作品はやはり自分には合わないなと思った。 私見だが単純に内容が退屈で気分も重たくなる。 ナウシカという魅力的なキャラクターの存在で何とか最後まで鑑賞できた。 ちなみに「強くやさしく美しい」ヒロイン像は、後の宮崎キャラでも何度か使われる。 好き嫌いは別にしてこの難しく崇高で壮大なテーマを果敢に映画化した宮崎監督の勇気と実行力は称賛に値する。
[地上波(邦画)] 6点(2023-11-12 10:55:26)
27.  白い巨塔
この原作を映画にするには少し尺が足りないように思う。 映画では展開が早すぎるので、やはりドラマでじっくり駆け引きや心理模写など味わいたい。 田宮二郎の財前五郎ははまり役だと思うが、あんな先生が実際いたら殺気立ってて怖い気がする。 東野栄治郎や小沢栄太郎はさすが一癖ある人物を演じさせたら上手で存在感があった。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2023-11-09 05:17:11)
28.  恋は雨上がりのように
中年のおっさんからみたら、ありえないファンタジーではある。 小松奈菜の美少女っぷりがすごい。目力が強くちょっと吸い込まれそうな魅力がある。 普段不愛想だがたまに笑顔を見せられたらたまらない。 こんな娘に告白されたら理性を超えてメロメロになってしまうかも。 そう思うと大泉洋はりっぱだ!まさに模範となる大人の対応、やさしさと包容力がある。 原作未読だがこの二人のキャスティングが成功の要因だと納得。 最後はさわやかにまとめられている点が少し不満か。(もう少しドロドロの展開みたかった)
[インターネット(邦画)] 7点(2023-10-23 19:18:47)
29.  ラストレター(2020)
岩井監督の「Love letter」の世界観が凄く好きなので今回も満足できました。 広瀬すず、森七菜というフレッシュな若手女優を使っており、あいかわらず美少女を撮るのが上手だなと感じました。 仙台の美しいロケーションも良かったです。 全編ゆっくりと過ぎていく中で心地よい時間を味わうことができました。 中山美穂、豊川悦司は友情出演程度の扱いでしたが、中山の劣化が酷くて正直出てほしくなかったかな。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-10-18 11:22:39)
30.  ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~ 《ネタバレ》 
太宰治の世界観が好きな人には満足できるかな。 基本的に主人公はダメ男なのにやたら女にもてる(太宰自身がモデル)のでいけ好かない。 美人の細君は妻夫木君と一緒になったほうが絶対幸福になれるだろうに・・と凡人の私めは思ってしまうのでありました。 そして松たか子の儚げな美しさにずっと見とれていました。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-10-10 08:40:23)
31.  峠 最後のサムライ 《ネタバレ》 
昔、原作を読んだが詳細はお覚えておらず。 短時間での映画化なので、継之助の人物像をどこまで描けていたのか? 最新の洋式軍備や調練を行い来るべき時に備えていたのはわかるが、官軍との交渉があまりにもお粗末だと言わざるを得ない。 いきなり官軍の一指揮官を訪ねて嘆願書を渡す前に、もう少ししかるべき人物とのすり合わせなどできなかったのだろうか? あわよくば、独立勢力として存在感を示すという志は高いが少し短慮に思える。 役所広司は好演していたが、内容的には今一つかな・・。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-10-07 12:42:14)
32.  アキラとあきら
原作が池井戸潤だからTVドラマを観ているような内容になっているのは致し方なしか。 ドラマとしては面白く良く出来ていたと思う。 竹内涼真は正義感あふれるヒーローで持ち味を発揮、横浜流星は最近の若手男優の中では最高にカッコイイです。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-10-05 11:36:34)
33.  前科者 《ネタバレ》 
正直、全体的に重苦しく内容も面白くなかった。 有村、森田など好演しているんですが・・・。 工藤は更生に向けて順調に歩み始めていたのだが、弟との再会によって犯罪に巻き込まれてしまう。 只、弟の行動がいくら母親の不幸があったからとしても極端すぎて理解しかねる。リアリティが欠けているんですよね。 又、阿川も、少女時代のトラウマがあるとは言え、ボランティアの保護司の仕事にあそこまで肩入れし過ぎたら、人生不幸としか言いようがない。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-10-01 19:20:50)
34.  燃えよ剣(2020) 《ネタバレ》 
全然期待せずに観たらすごく良かった。原作既読なのでストーリーはほぼ頭に入っているので問題なし。 (原作未読の幕末初心者には話の展開が早すぎて難しかったかも知れない) 岡田准一がまさに適役。土方のストイックな雰囲気に加えて、殺陣の所作が大変美しい。 この映画はまず岡田君主役なしには考えられない。 次に夜の京の街の再現、ロケーションが素晴らしく、池田屋など迫真のシーンが描かれる。 岡田君以外のキャスト、鈴木亮平、山田涼介、柴咲コウなどそれぞれ持ち味を充分発揮しており良い出来だった。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-10-01 19:00:47)
35.  老後の資金がありません! 《ネタバレ》 
誰もが気になる老後の資金問題であるが、お気楽なコメディなのでリアリティに欠けています。 家を売ってシェアハウスとかあり得ない。気まずくなって出て行く時は住むところ無いよ! 只、天海祐希と草笛光子の掛け合いが面白く意外と退屈せず最後まで鑑賞しました。 「ラストダンスは私と」のデュエットシーンは良かった。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-09-21 16:32:16)
36.  PLAN 75 《ネタバレ》 
まずこの様な難しいテーマを真正面から映画化した制作スタッフに敬意を表したい。 そして大御所女優の賠償千恵子さん・・自ら老いを晒して果敢に役を演じきった勇気が素晴らしい。 一番の見せ場はPLAN75のコールスタッフの若い女性と賠償の最後の会話のシーン。淡々とお礼を述べる賠償に対して情が移って言葉を詰まらせる若いスタッフ・・切なすぎて涙が溢れた。 只、少子高齢化社会に対する問題提起はしたものの、結末がスッキリせず中途半端に終わってしまったことは残念でならない。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-09-21 16:16:44)
37.  忠臣蔵外伝 四谷怪談 《ネタバレ》 
高岡早紀のお色気と巨大おっぱいのインパクトしか記憶に残らない。 内容は忠臣蔵と四谷怪談のどっちつかずでつまらない。 もっと面白く出来そうな題材なのに勿体なかった。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-08-23 20:59:36)
38.  彼岸花 《ネタバレ》 
50年代後半の時代性がよく反映されている。まだ家庭における父親の権限の大きさ(家長制の名残)が感じられる。 佐分利の親父は娘や妻に強権的で矛盾だらけのキャラクター。それを指摘されると「人間は矛盾だらけなものだ」と開き直る始末。 只、騒動の原因は娘の恋人がいきなり娘の親父の会社を訪問し、娘と結婚させてくれと願い出る無茶な展開から始まる。 いやいや、仕事中に、アポイント無しで、しかも恋人に内緒で、こんな暴挙はありえないでしょ?こんな非常識な行動をされたら、さすがにこの男大丈夫か?と思うよね。男前やから許される問題ではない(笑) そんな強権的な佐分利の親父も、友人や知り合いの娘の恋愛問題を通じて、結婚は親の意思ではなく本人通しの意思が大切なことに少しずつ気づいていく。 作品中、佐分利の親父と部下の近ちゃんのバーでのエピソードが一番笑える。サラリーマンの辛さはいつの時代も一緒です。 あと、親父の同級生3人と割烹店のおかみのやり取りは、そのまんま後の作品「秋日和」につながっているのは面白い。 余談ですが、山本富士子と私の母親が女学校の同級生で、母親の若い頃はこんな時代やったのかと感慨深いものがありました。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-08-20 18:01:46)
39.  もらとりあむタマ子 《ネタバレ》 
なんかユル〜い映画でした。 タマ子が無気力になった理由が語られずダラダラ話が進んでいく。 主演が前田敦子じゃ無かったらまず観てないと思う。脱アイドルで引き受けた心意気は買える。 親父役が見慣れない役者と思っていたが、ムーンライダースの鈴木慶一やん!とても自然な演技でした。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-08-15 19:05:14)
40.  秋日和 《ネタバレ》 
小津安二郎の後期の作品好きなんですよね~。 昭和30年代の飲食店や家屋のシーン、人々の物の考え方など、風俗史的な価値があります。 内容的には、世間的には社会的地位のある同級生おじさん3人のアホな会話のやりとりが大変楽しい。 それに加えて娘の職場友達である岡田茉莉子の存在感が凄い!性格が男前でしっかり者に加え、友達思いの優しい性格でとてもチャーミング。 おじさん3人に啖呵を切るシーンとその後の実家のすし屋でのシーンは最高に楽しい。 主人公の母娘の存在はたえず周りに振り回される存在として描かれる。 母娘の別れ、ペーソスがテーマであるが、この時代の小津作品はどこかユーモアに基点を置いているのであまり湿っぽくないのが良い。 作品中終始流れるリズミカルな音楽も心地よい。
[インターネット(邦画)] 8点(2023-08-14 17:10:58)
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